【完結】※R18 熱視線 ~一ノ瀬君の瞳に囚われた私~

キリン

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第十三話 囚われてしまった ※※

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ギシリとベッドが軋ませて、一ノ瀬君が私の隣に腰を下ろした。
恐る恐る顔を上げれば、慈愛に満ちた眼差しで私を見つめる一ノ瀬君と目が合った。髪に触れられ、抱き締められれば、再び体が熱を帯び始める。

唇が重なりかけたその時、廊下から間嶋氏と杉山さんの話し声がした。まるで冷や水を浴びせられたように、急速に私は現実へと引き戻された。

……そうだった。私達は仕事で名古屋ここに来ているのだ。出張中にこんな事をしようとするなんて社会人失格だ。本来なら先輩として窘めなければならない立場なのに、一体何をしているのだろう。

身体は火照ったままだけど、今ならば引き返せる。きちんと言い聞かせれば、一ノ瀬君だって納得してくれる筈だ。…もしかしたら男の子の事情で落ち着けなくなっているかも知れないけれど、その時は自分で処理をして貰おう。

とにかく今はこの不埒な行為を中断すべきだ。そう伝ようと口を開きかけたその時、一ノ瀬君に押し倒された。

「しーっ。静かにして下さい」

長く綺麗な指を口元に押し当てられ、小声で囁かれた。

「真緒さんが声を我慢してくれればバレませんよ。間嶋さん達だって、まさかお堅い真緒さんが、俺みたいな年下の男にグズグズにされちゃってるだなんて思わないでしょ?これから沢山気持ち良くしてあげますから抵抗しないで下さいね。こんな事をしているのバレたら、さすがに恥ずかしいでしょう?俺は全然構いませんけど」

一ノ瀬君は悪魔のような笑みを浮かべながらそう言うと、私の両手を頭上でひと纏めにして押さえこみ、私の動きを封じた。

長く綺麗な指が私の乳房を揉みしだく。
艶やかな唇が朱く色づいた胸の先端に吸い付き、飴玉のように弄ぶ。
長い指に、緋い舌に、艶やかな唇に、硬く膨らんだ陰核が擦られ、扱かれ、吸い付かれ、更に高みへと誘われる。
快楽の大波に翻弄され、飲み込まれては浮遊する。その繰り返し。私は溺れないよう必死になって一ノ瀬君にしがみついた。

「怖がらなくて大丈夫ですよ。俺はここにいますから。もっと自分を曝け出して下さい」

そう言われても、自分を曝け出す方法なんて分からない。何より、こんなグズグズに溶かされた頭じゃ、思いつくものも思いつかない。

体が熱くて堪らない。子宮最奥が甘く疼き、膣内なかがまるで別の生き物のように勝手にうごめき始める。それと共に浮遊感が強まった。

「…い…一ノ瀬君。んん…もうむ…無理。……やっ怖い…これ以上はいっ…やぁぁぁ」

頭の中で何かが白く弾け飛んだ。背中が弓形ゆみなり反り返り、体が硬直する。しかし、すぐに力が抜け落ち、恍惚とした開放感に包まれた。

「上手にイケましたね。とても可愛かったですよ」 

労わりの言葉とともに、一ノ瀬君は私の額にキスをした。だが私は何も反応できなかった。そのくらい初めて体験した絶頂の余韻が強かったのだ。


私が達したのを見届けた後、一ノ瀬君は「さすがにきついんで、挿れてもいいですか?」と苦し気に洩らした。首肯すると、手早く服を脱ぎ始めた。私は未だ余韻の中。一ノ瀬君が避妊具の袋を口に咥え、片手で開ける様をぼんやりと眺めていた。

服の下から現れたのは、想像よりもずっと逞しく、男らしい体だった。吸い寄せられるように手を伸ばし、綺麗に割れた腹筋の筋を指で辿る。一ノ瀬君ははにかみながら、貧相な身体ですみませんと言った。

貧相?何が?そんな事言ったら、私の方が余程貧相な体をしている。
確かに細身だけれど、一ノ瀬君の体にはきちんと筋肉が付いている。所謂、細マッチョというやつだ。とても綺麗な体なのに、まるでコンプレックスかのように言うのが不思議でならなかった。

「私にはとても魅力的に見えるけど」と素直に口にすれば、一ノ瀬君は真っ赤になって「……出来るだけ優しくしたいので、あんまり煽らないで下さい」と困ったように笑った。


愛らしい見た目を裏切る立派なモノが、私の膣内なかにゆっくりと入ってきた。一ノ瀬君が念入りに解してくれたお陰か、3年ぶりの行為にも関わらず、私の体はスムーズに剛直を受け入れた。
一ノ瀬君が動き始めると、収まったはずの熱が再びお腹に溜まり始める。ゾワゾワと痺れるような快感が駆け上がり、膣内なかが誘うように収縮する。

「……やばい。真緒さんの中。想像していたよりもすごくいい。…すみません。ちょっとだけ力を抜いてもらえませんか?こんなに締め付けられたら、さすがに持ちません」

そうは言われても、どうしたらいいのか分からない。正直にそう答えると、一ノ瀬君は困ったように笑った。
何故だかその笑顔が愛おしくて堪らなかった。だから私は、一ノ瀬君の背中に腕を回し、甘えるようにキスをした。一ノ瀬君は一瞬目を瞠った後、複雑そうな顔をして「一体俺をどうする気ですか?……やばい。これじゃ本当にもたない…」とブツブツ何やら呟いていた。
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