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始まった日常
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シャワーを浴び、再び陽の寝顔を見る頃には日付が変わっていた。
同じベッドに潜り込みたい衝動を押さえ、蒴也自身の寝室でいつものベッドに横になったものの、数時間前の銃声はアドレナリンの過剰分泌を促したのだろうか。
なかなか寝付くことができない。
そうなれば考えるのは陽のことばかりで、更に睡魔は遠退いていく。
人を拒絶することもないが、かと言って受け入れている様子もない。
感情が動いたところを見たのもトイレの失敗でパニックを起こした時だけだった。
夕方、咲恵の介助で風呂に入った際、咲恵による紙オムツ卒業宣言により今は一般的なボクサーブリーフを身に付けているようだ。
そう言えば、夜はトイレに起きるようなことはないのだろうか。
熱に魘されていた時とは違う今夜は尿意で目が覚めてしまうこともあるかもしれない。
蒴也は一度ベッドから出て、自身の寝室とゲストルームのドアを少し開けたままにした。
これで陽が目を覚ましても気づけるはずだ。そこに眠る陽はやはり幼く可愛い。
蒴也が改めてベッドに入った瞬間、ゲストルームから陽の声が聞こえてきた。寝言だろうか。聴覚に全てを集中させれば
『……おしっこ…』
聞こえた。確かに聞こえた。今入ったばかりのベッドから起き上がりゲストルームを覗けばモゾモゾと起き上がる陽と目が合う。
『陽、トイレ行こうか』
陽からの反応はないが、手を繋ぎトイレへと向かう。パジャマとボクサーブリーフだけなのだ。陽はそれを簡単に下ろし便座に腰かけた。
昨日はパジャマのズボンを下ろし紙オムツを外したのは蒴也だったのに、今はそれをさせてもらえないことに妙な寂しさを感じてしまう。
そもそも排泄行為など15歳の少年が人前でするものではない。1人でできるのならば、蒴也はトイレの外で待つ方がいいだろう。
踵を返そうとした瞬間、陽の細い指先が蒴也の腕をキュッと掴んだ。
陽は無言のままだが、蒴也の腕を離すことはない。
その場で固まる蒴也の前で、陽はショロショロと排泄を始める。
純粋に1人になることを嫌がっただけなのかもしれない。住み慣れたアパートの部屋ではないのだから。
それでも蒴也にとっては破壊力抜群の最新兵器を撃ち込まれたも同然で、あらぬ所に熱が集まる。
やがて何も聞こえなくなると陽はゆっくりと立ち上がり下着とパジャマを直している。
トイレから離れるとセンサーが働き自動で排水されることに驚いたのか、肩をピクリと振るわせた陽が、また可愛かった。
洗面所で手を洗った陽は、またも蒴也の腕を掴む。
陽のしたいようにさせたままゲストルームに戻っても陽の腕は蒴也から離れることがない。
今までとは違う環境が陽を不安にさせているのだろうか。
いや、そもそも陽の感情は不安を感じられるほど育っていたのかすら怪しいところではあるのだが。
『陽、一緒に寝るか?』
もちろん陽からの反応はないが、縋るように掴まれた腕を振り払うなど蒴也にできるはずもなく、陽を抱き上げ同じベッドに入る。
朝まで大人の余裕と理性を試され続けるとも知らずに、少し狭いベッドの中で悶々と過ごす蒴也だった。
同じベッドに潜り込みたい衝動を押さえ、蒴也自身の寝室でいつものベッドに横になったものの、数時間前の銃声はアドレナリンの過剰分泌を促したのだろうか。
なかなか寝付くことができない。
そうなれば考えるのは陽のことばかりで、更に睡魔は遠退いていく。
人を拒絶することもないが、かと言って受け入れている様子もない。
感情が動いたところを見たのもトイレの失敗でパニックを起こした時だけだった。
夕方、咲恵の介助で風呂に入った際、咲恵による紙オムツ卒業宣言により今は一般的なボクサーブリーフを身に付けているようだ。
そう言えば、夜はトイレに起きるようなことはないのだろうか。
熱に魘されていた時とは違う今夜は尿意で目が覚めてしまうこともあるかもしれない。
蒴也は一度ベッドから出て、自身の寝室とゲストルームのドアを少し開けたままにした。
これで陽が目を覚ましても気づけるはずだ。そこに眠る陽はやはり幼く可愛い。
蒴也が改めてベッドに入った瞬間、ゲストルームから陽の声が聞こえてきた。寝言だろうか。聴覚に全てを集中させれば
『……おしっこ…』
聞こえた。確かに聞こえた。今入ったばかりのベッドから起き上がりゲストルームを覗けばモゾモゾと起き上がる陽と目が合う。
『陽、トイレ行こうか』
陽からの反応はないが、手を繋ぎトイレへと向かう。パジャマとボクサーブリーフだけなのだ。陽はそれを簡単に下ろし便座に腰かけた。
昨日はパジャマのズボンを下ろし紙オムツを外したのは蒴也だったのに、今はそれをさせてもらえないことに妙な寂しさを感じてしまう。
そもそも排泄行為など15歳の少年が人前でするものではない。1人でできるのならば、蒴也はトイレの外で待つ方がいいだろう。
踵を返そうとした瞬間、陽の細い指先が蒴也の腕をキュッと掴んだ。
陽は無言のままだが、蒴也の腕を離すことはない。
その場で固まる蒴也の前で、陽はショロショロと排泄を始める。
純粋に1人になることを嫌がっただけなのかもしれない。住み慣れたアパートの部屋ではないのだから。
それでも蒴也にとっては破壊力抜群の最新兵器を撃ち込まれたも同然で、あらぬ所に熱が集まる。
やがて何も聞こえなくなると陽はゆっくりと立ち上がり下着とパジャマを直している。
トイレから離れるとセンサーが働き自動で排水されることに驚いたのか、肩をピクリと振るわせた陽が、また可愛かった。
洗面所で手を洗った陽は、またも蒴也の腕を掴む。
陽のしたいようにさせたままゲストルームに戻っても陽の腕は蒴也から離れることがない。
今までとは違う環境が陽を不安にさせているのだろうか。
いや、そもそも陽の感情は不安を感じられるほど育っていたのかすら怪しいところではあるのだが。
『陽、一緒に寝るか?』
もちろん陽からの反応はないが、縋るように掴まれた腕を振り払うなど蒴也にできるはずもなく、陽を抱き上げ同じベッドに入る。
朝まで大人の余裕と理性を試され続けるとも知らずに、少し狭いベッドの中で悶々と過ごす蒴也だった。
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