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4話
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公爵家に戻ったエリザベートは、実家に届いていた『悪役令嬢』の合格通知に目を通していた。
「あれも少しは役に立ったのね」
合格通知の中には、エリザベートの試験での成績結果も一緒に載っていたのだが、加点項目の中に「婚約破棄される」という項目があった。
レオンとの婚約は、彼が『王子』の資格を失った時点で破棄されており、パーティーの時点で婚約者ではなかった。
それでも一応婚約破棄宣言は有効だったらしい。
どうやらその加点分で歴代最高得点で合格した母の成績を抜いたようだ。
ちなみに彼女の母は、全ての成績が満点に加え、エリザベートと同様に「『ヒロイン』に適切な指導をする」の加点項目もクリアしている。
「失礼します。お嬢様」
部屋に入ってきたのは、侍女服に身を包んだ『ヒロイン』のジュリア。
『ヒロイン』の資格を取得した彼女は、エリザベートの侍女として働くことを望んだ。
そのために『侍女』資格取得に向けて今度は頑張っている。
『ヒロイン』の資格持ちの彼女は、筆記試験免除となり、現在は実際にエリザベートに仕えての実地訓練中といったところ。
「お嬢様。こちらを……」
「二人の時は前と同じようにして頂戴。私が許可します」
「……ご、ごめん。エリザベート。旦那様からこちらを」
「また新しい釣書? 今度はどこから?」
「帝国の第一王子からだそうです」
「それはまた大きなところからきたわね」
『悪役令嬢』の資格を取得したエリザベートには各家から釣書が毎日届き、ついには国内だけでなく隣国の帝国からも届くようになった。
今はそれらの選別やお見合いにと忙しい日々を過ごしている。
『悪役令嬢』の取り巻きを務めたソフィアとルイーズも、その実績を評価されて高位貴族との良縁に恵まれたとのこと。
『悪役令嬢』や『ヒロイン』の周囲の人々は、それぞれ大変なことも多々あれど各々幸せな日々を過ごしている。
「あれも少しは役に立ったのね」
合格通知の中には、エリザベートの試験での成績結果も一緒に載っていたのだが、加点項目の中に「婚約破棄される」という項目があった。
レオンとの婚約は、彼が『王子』の資格を失った時点で破棄されており、パーティーの時点で婚約者ではなかった。
それでも一応婚約破棄宣言は有効だったらしい。
どうやらその加点分で歴代最高得点で合格した母の成績を抜いたようだ。
ちなみに彼女の母は、全ての成績が満点に加え、エリザベートと同様に「『ヒロイン』に適切な指導をする」の加点項目もクリアしている。
「失礼します。お嬢様」
部屋に入ってきたのは、侍女服に身を包んだ『ヒロイン』のジュリア。
『ヒロイン』の資格を取得した彼女は、エリザベートの侍女として働くことを望んだ。
そのために『侍女』資格取得に向けて今度は頑張っている。
『ヒロイン』の資格持ちの彼女は、筆記試験免除となり、現在は実際にエリザベートに仕えての実地訓練中といったところ。
「お嬢様。こちらを……」
「二人の時は前と同じようにして頂戴。私が許可します」
「……ご、ごめん。エリザベート。旦那様からこちらを」
「また新しい釣書? 今度はどこから?」
「帝国の第一王子からだそうです」
「それはまた大きなところからきたわね」
『悪役令嬢』の資格を取得したエリザベートには各家から釣書が毎日届き、ついには国内だけでなく隣国の帝国からも届くようになった。
今はそれらの選別やお見合いにと忙しい日々を過ごしている。
『悪役令嬢』の取り巻きを務めたソフィアとルイーズも、その実績を評価されて高位貴族との良縁に恵まれたとのこと。
『悪役令嬢』や『ヒロイン』の周囲の人々は、それぞれ大変なことも多々あれど各々幸せな日々を過ごしている。
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