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信じてほしい
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「はい、志島くん」
家に着いて早々、志島くんに用意していたそれを手渡す。
「これは……」
「バレンタインチョコだよ」
土曜日に購入したチョコレート。仲睦まじげな二人にショックを受け、もう渡すことはないからと自分で食べてしまおうかとも思ったけど、食べないで取っておいて良かった。
志島くんに喜んでもらう為に一生懸命選んだのだから、やっぱり志島くんに食べてほしい。チョコレートもそう言っている。
「……そうか。なんか気を使わせてしまってすまない」
てっきり喜んでくれると思ったのに、志島くんは赤いリボンで可愛く包装されたチョコを受け取ると、中身を見ることもなくカバンへと仕舞った。
……なんだか思ってた反応と違う。
まるで、有休を使って行った旅行のお土産を貰った時の同僚みたいにドライかつ他人行儀な言い方だ。ついさっき私のことを好きだと告白した人の態度とは、到底思えない。
「なんか意味はき違えてない?」
「義理、というよりお礼の印みたいなものだろう?」
やっぱりそうか!
「違うよ!本命だよ、本命!志島くん……好きです、私と付き合ってください」
予想通り勘違いしていた志島くんに、真正面から向き合ってはっきりと言葉にする。
いかに鈍感と言えどこれだけストレートに言えば流石に伝わるだろう。
と思ったのに、志島くんの表情はピクリとも動かず、私の渾身の告白に対して何の反応も示さない。いや、若干しかめられた気さえする。
「志島くん?」
「川村。そういう気遣いはいらない。俺が川村のことを好きだからと言って、川村もそれを返さなければいけないと思うことはない」
「は?」
またしても志島くんが、思ってたのと違うことを口走る。
「川村は優しいから、俺の想いに応えないまま今の関係を続けることに心苦しさを感じているのかもしれないが、川村がそんなことを考える必要は全くない。俺は川村といられるだけで幸せなんだ。川村に俺のことを好きになってほしいなんて、そんな大それたことは望んではいない。川村はいつも通り、ありのままの川村でいてくれたらいいんだ。俺のことなんて気にすることなく、川村の思うままに俺の身体をアレコレしてくれていいんだ」
「……ありのままの川村が志島くんのことを好きだと言ってるんですけど」
「ああ、そうだな。確かに嫌われてはいないと思っている。しかし、俺が川村に寄せる好意はそれとは種類が違うんだ」
「うん、だから付き合ってほしいっていう意味での好きだって言ってるんですけど」
「白髪探しや、耳かきにだろ?」
話が噛み合わなすぎて、ほんの少しだけイラっとする。
「違くないけど違う!もちろんそれも引き続きお付き合い願いたいんだけど、そうじゃなくって男女交際をする意味での好きっていうか――愛!愛的な意味で好き!分かる!?」
「分からん」
私の熱弁虚しく志島くんに本当に分からないといった顔でそう言われ、「何で!?」と大きな声が出た。
「いや、愛的な好きがどういうものなのかはもちろん分かるが、それを川村が俺に向けるなんてことはあり得ない。だから、川村の言っている意味が分からない」
志島くんの顔は至って真面目だ。本当に、心の底からそう思っているという風に。
それは、つまり――
「分からないんじゃなくて、それ信じられないんじゃないの?私のことが」
頑なに私のことを信じてくれない志島くんに対する憤りと、頑なな志島くんを絆すことのできない自分の至らなさに対する悔しさ、あと単純に分かり合えない悲しさがない交ぜになって、それが目頭にどんどん溜まっていく。
そんな私を見て、志島くんが慌ててブンブンと首を振った。
「川村が、というより俺がだ」
「志島くんが?」
「そうだ。だって、俺だぞ?――俺の様な間違って人の腹から生まれてしまった異形のモノが、老若男女問わず恐れられ敬遠され続けてきた鬼の子が、異性はもちろん同性にすら好意を抱かれることなどなかったこの俺が。この身を弁えずに愚かにも天使に恋をし、そしてその天使から愛を向けられるなんてこと……あり得るはずがないだろう?」
志島くんがクッソ真面目な顔を固定したまま、悲壮感を漂わせてつらつら語る。
一瞬、志島くんの迫真の演技(彼は至って本気だけど)につられて、うんうんそうだよね、それは仕方ないよねと納得しかけけて、すぐ思い直す。
いや、言ってることおかしいから。
異形?鬼の子?天使?
ちょっと志島くん何言っちゃってんの。それ、ボケ?ウケ狙い?今笑うとこ?笑っていいの?だめだよね、百パー本気で言ってるもんね。真剣に私を諭そうとして言ってるんだよね。うん、伝わってくる。志島くんの誠実さと優しさと真面目さがびしびし伝わってくるよ。本気でそう思ってるから、私が志島くんのこと好きだって言っても、信じられないんだよね。
そうか、そうだったのか。
……だめだ、我慢しろ自分。志島くんは本気なんだ。我慢しろ我慢しろ……絶対に笑ってはいけない……笑うなんて本気の志島くんに失礼だぞ。そう、志島くんは本気だ。本気で……
「……ぶっ、ふふ。あははは!」
「……?」
「あーっはっはっはっ!!」
って、やっぱ無理!我慢できない!
急に大きな声で笑い出した私を、志島くんが何がそんなにおかしいんだという目で見てくる。それがまたツボに入ってさらに笑いが止まらなくなる。
「あははっ!志島くん自分のこと本気でそんな風に思ってたの?自己評価が低いっていうか、被害妄想っていうか、ちょっと厨二病っていうか。ウケる」
「川村!違うんだ、本当なんだ。川村が俺に好意を抱いてのだって、俺が川村のことを好きになったから、それが何らかの形で川村に作用して、半分洗脳しているようなものなのかもしれないんだ」
「ひーっははは!ちょ、もうやめて。そういうの志島くんに真顔で言われると攻撃力半端ない。お腹痛い。よじれまくってコロネみたいになる」
洗脳!お次は洗脳ですか志島くん!!
もう志島くんの頭の中がイタすぎてイタすぎてめっちゃ面白い。
志島くんが笑い続ける私を見て、おろおろしている。それがまた面白い。お腹痛い。
確かに志島くんの見た目は怖い。
見た人全員が太鼓判を押すほど怖い。
だけど、だからと言って、そんなフィクションかつファンタジーな発想になる!?しかもそれを本当に信じる!?
笑いすぎて溢れた涙を拭うと、神妙な面持ちをした志島くんと目が合った。
もうそれだけで面白い。面白くてまた笑いがこみ上げてくるんだけど、それだけじゃない。
「川村が信じられない気持ちは分かるが―」
「ああ、もうごちゃごちゃうるさいなあ。とりあえず志島くんは私のことが好きで、私も志島くんのことが好きなんだから、キスしていい?」
「え―」
志島くんの答えも待たずに、志島くんとの距離を詰め、ちゅっとキスをする。
面白くて楽しくて嬉しくて可愛くて、我慢できなかった。我慢なんてする気もなかった。
くっつけた唇をそっと離し、鼻と鼻をつんとくっつけ、チラリと見上げる。
志島くんは目を見開いたまま固まっていた。
そうそう、こういう顔が見たかったんだ。ようやく思った通りの反応が見れて満たされる。
「川村」
「ん?」
「俺は今、どんな顔をしている」
遠くを見つめたままガチガチに表情筋が固まった志島くんにそう聞かれ、「びっくりしてる顔してるよ」と教えてあげる。
「そうだなー。例えるなら、動く石像が動くタイミング間違えてやべってなってる、みたいな顔」
ちょっとふざけてそう言うと、志島くんはようやく私と視線を合わせ、「なんだ、それは」と顔を綻ばせた。うん、この顔がみたかったんだ。
「つまり、いつも通りの俺の顔をしていると」
「そうだね」
「そうか……歌って踊れる美少年アイドルグループに入れるようなイケメンにはなっていないか?」
「ぶっ、ちょ、何それ!なってないなってない!どちらかというとオールブラックスのメンバーには入れそうだけど」
またしても志島くんが突拍子もないことを言いだすので笑ってしまう。今度はどんな志島くんのキャラ設定が暴露されるのかと、面白半分で「なんで?」と聞くと、志島くんはがっかりしたのか少しだけ肩を落とした。
「愛する者の接吻で呪いが解け本来の人間の姿に戻ることもあるかもしれないと、ほんの少しだけ期待していたのだが。やはり俺は俺のままなのか」
「……ふっ、ははははは!もう本当に止めて!笑いすぎて死にそう!」
確かにそういう御伽噺はたくさんあるけど、まさかそれが自分にも当てはまるんじゃとか考える人いる!?
なんかもう、志島くんが面白すぎて可愛すぎていじらしくて。ああ、もう本当に志島くんのことが――
「好き。好き、好き好き好き。志島くん、好き」
ぐるぐる胸の中で滞留してたのが一気に押し寄せて、溢れて、流れて、止まらない。
志島くんの膝の上に乗り上げ、好きって言いながらちゅっちゅっと唇を重ねる。そうしてたら収まるどころかもっと溢れてきて、どうしようもないこの想いを志島くんにも分かってほしくて、さらにキスをした。
「志島くん、好き。信じられた?」
一回唇を離し、聞いてみる。
志島くんは顔を真っ赤にして目を丸くさせたまま、「信じられない」と言った。
だからまた、好きって言いながら同じ数だけキスをする。
もういいや、志島くんが私のこと信じられなくても、今はいい。
志島くんは私を好きで、私も志島くんが好きで。それは確かなんだから、もういいよね。
正当な理由になり得るよね。我慢しなくていいんだよね。だから―
「エッチしよ」
家に着いて早々、志島くんに用意していたそれを手渡す。
「これは……」
「バレンタインチョコだよ」
土曜日に購入したチョコレート。仲睦まじげな二人にショックを受け、もう渡すことはないからと自分で食べてしまおうかとも思ったけど、食べないで取っておいて良かった。
志島くんに喜んでもらう為に一生懸命選んだのだから、やっぱり志島くんに食べてほしい。チョコレートもそう言っている。
「……そうか。なんか気を使わせてしまってすまない」
てっきり喜んでくれると思ったのに、志島くんは赤いリボンで可愛く包装されたチョコを受け取ると、中身を見ることもなくカバンへと仕舞った。
……なんだか思ってた反応と違う。
まるで、有休を使って行った旅行のお土産を貰った時の同僚みたいにドライかつ他人行儀な言い方だ。ついさっき私のことを好きだと告白した人の態度とは、到底思えない。
「なんか意味はき違えてない?」
「義理、というよりお礼の印みたいなものだろう?」
やっぱりそうか!
「違うよ!本命だよ、本命!志島くん……好きです、私と付き合ってください」
予想通り勘違いしていた志島くんに、真正面から向き合ってはっきりと言葉にする。
いかに鈍感と言えどこれだけストレートに言えば流石に伝わるだろう。
と思ったのに、志島くんの表情はピクリとも動かず、私の渾身の告白に対して何の反応も示さない。いや、若干しかめられた気さえする。
「志島くん?」
「川村。そういう気遣いはいらない。俺が川村のことを好きだからと言って、川村もそれを返さなければいけないと思うことはない」
「は?」
またしても志島くんが、思ってたのと違うことを口走る。
「川村は優しいから、俺の想いに応えないまま今の関係を続けることに心苦しさを感じているのかもしれないが、川村がそんなことを考える必要は全くない。俺は川村といられるだけで幸せなんだ。川村に俺のことを好きになってほしいなんて、そんな大それたことは望んではいない。川村はいつも通り、ありのままの川村でいてくれたらいいんだ。俺のことなんて気にすることなく、川村の思うままに俺の身体をアレコレしてくれていいんだ」
「……ありのままの川村が志島くんのことを好きだと言ってるんですけど」
「ああ、そうだな。確かに嫌われてはいないと思っている。しかし、俺が川村に寄せる好意はそれとは種類が違うんだ」
「うん、だから付き合ってほしいっていう意味での好きだって言ってるんですけど」
「白髪探しや、耳かきにだろ?」
話が噛み合わなすぎて、ほんの少しだけイラっとする。
「違くないけど違う!もちろんそれも引き続きお付き合い願いたいんだけど、そうじゃなくって男女交際をする意味での好きっていうか――愛!愛的な意味で好き!分かる!?」
「分からん」
私の熱弁虚しく志島くんに本当に分からないといった顔でそう言われ、「何で!?」と大きな声が出た。
「いや、愛的な好きがどういうものなのかはもちろん分かるが、それを川村が俺に向けるなんてことはあり得ない。だから、川村の言っている意味が分からない」
志島くんの顔は至って真面目だ。本当に、心の底からそう思っているという風に。
それは、つまり――
「分からないんじゃなくて、それ信じられないんじゃないの?私のことが」
頑なに私のことを信じてくれない志島くんに対する憤りと、頑なな志島くんを絆すことのできない自分の至らなさに対する悔しさ、あと単純に分かり合えない悲しさがない交ぜになって、それが目頭にどんどん溜まっていく。
そんな私を見て、志島くんが慌ててブンブンと首を振った。
「川村が、というより俺がだ」
「志島くんが?」
「そうだ。だって、俺だぞ?――俺の様な間違って人の腹から生まれてしまった異形のモノが、老若男女問わず恐れられ敬遠され続けてきた鬼の子が、異性はもちろん同性にすら好意を抱かれることなどなかったこの俺が。この身を弁えずに愚かにも天使に恋をし、そしてその天使から愛を向けられるなんてこと……あり得るはずがないだろう?」
志島くんがクッソ真面目な顔を固定したまま、悲壮感を漂わせてつらつら語る。
一瞬、志島くんの迫真の演技(彼は至って本気だけど)につられて、うんうんそうだよね、それは仕方ないよねと納得しかけけて、すぐ思い直す。
いや、言ってることおかしいから。
異形?鬼の子?天使?
ちょっと志島くん何言っちゃってんの。それ、ボケ?ウケ狙い?今笑うとこ?笑っていいの?だめだよね、百パー本気で言ってるもんね。真剣に私を諭そうとして言ってるんだよね。うん、伝わってくる。志島くんの誠実さと優しさと真面目さがびしびし伝わってくるよ。本気でそう思ってるから、私が志島くんのこと好きだって言っても、信じられないんだよね。
そうか、そうだったのか。
……だめだ、我慢しろ自分。志島くんは本気なんだ。我慢しろ我慢しろ……絶対に笑ってはいけない……笑うなんて本気の志島くんに失礼だぞ。そう、志島くんは本気だ。本気で……
「……ぶっ、ふふ。あははは!」
「……?」
「あーっはっはっはっ!!」
って、やっぱ無理!我慢できない!
急に大きな声で笑い出した私を、志島くんが何がそんなにおかしいんだという目で見てくる。それがまたツボに入ってさらに笑いが止まらなくなる。
「あははっ!志島くん自分のこと本気でそんな風に思ってたの?自己評価が低いっていうか、被害妄想っていうか、ちょっと厨二病っていうか。ウケる」
「川村!違うんだ、本当なんだ。川村が俺に好意を抱いてのだって、俺が川村のことを好きになったから、それが何らかの形で川村に作用して、半分洗脳しているようなものなのかもしれないんだ」
「ひーっははは!ちょ、もうやめて。そういうの志島くんに真顔で言われると攻撃力半端ない。お腹痛い。よじれまくってコロネみたいになる」
洗脳!お次は洗脳ですか志島くん!!
もう志島くんの頭の中がイタすぎてイタすぎてめっちゃ面白い。
志島くんが笑い続ける私を見て、おろおろしている。それがまた面白い。お腹痛い。
確かに志島くんの見た目は怖い。
見た人全員が太鼓判を押すほど怖い。
だけど、だからと言って、そんなフィクションかつファンタジーな発想になる!?しかもそれを本当に信じる!?
笑いすぎて溢れた涙を拭うと、神妙な面持ちをした志島くんと目が合った。
もうそれだけで面白い。面白くてまた笑いがこみ上げてくるんだけど、それだけじゃない。
「川村が信じられない気持ちは分かるが―」
「ああ、もうごちゃごちゃうるさいなあ。とりあえず志島くんは私のことが好きで、私も志島くんのことが好きなんだから、キスしていい?」
「え―」
志島くんの答えも待たずに、志島くんとの距離を詰め、ちゅっとキスをする。
面白くて楽しくて嬉しくて可愛くて、我慢できなかった。我慢なんてする気もなかった。
くっつけた唇をそっと離し、鼻と鼻をつんとくっつけ、チラリと見上げる。
志島くんは目を見開いたまま固まっていた。
そうそう、こういう顔が見たかったんだ。ようやく思った通りの反応が見れて満たされる。
「川村」
「ん?」
「俺は今、どんな顔をしている」
遠くを見つめたままガチガチに表情筋が固まった志島くんにそう聞かれ、「びっくりしてる顔してるよ」と教えてあげる。
「そうだなー。例えるなら、動く石像が動くタイミング間違えてやべってなってる、みたいな顔」
ちょっとふざけてそう言うと、志島くんはようやく私と視線を合わせ、「なんだ、それは」と顔を綻ばせた。うん、この顔がみたかったんだ。
「つまり、いつも通りの俺の顔をしていると」
「そうだね」
「そうか……歌って踊れる美少年アイドルグループに入れるようなイケメンにはなっていないか?」
「ぶっ、ちょ、何それ!なってないなってない!どちらかというとオールブラックスのメンバーには入れそうだけど」
またしても志島くんが突拍子もないことを言いだすので笑ってしまう。今度はどんな志島くんのキャラ設定が暴露されるのかと、面白半分で「なんで?」と聞くと、志島くんはがっかりしたのか少しだけ肩を落とした。
「愛する者の接吻で呪いが解け本来の人間の姿に戻ることもあるかもしれないと、ほんの少しだけ期待していたのだが。やはり俺は俺のままなのか」
「……ふっ、ははははは!もう本当に止めて!笑いすぎて死にそう!」
確かにそういう御伽噺はたくさんあるけど、まさかそれが自分にも当てはまるんじゃとか考える人いる!?
なんかもう、志島くんが面白すぎて可愛すぎていじらしくて。ああ、もう本当に志島くんのことが――
「好き。好き、好き好き好き。志島くん、好き」
ぐるぐる胸の中で滞留してたのが一気に押し寄せて、溢れて、流れて、止まらない。
志島くんの膝の上に乗り上げ、好きって言いながらちゅっちゅっと唇を重ねる。そうしてたら収まるどころかもっと溢れてきて、どうしようもないこの想いを志島くんにも分かってほしくて、さらにキスをした。
「志島くん、好き。信じられた?」
一回唇を離し、聞いてみる。
志島くんは顔を真っ赤にして目を丸くさせたまま、「信じられない」と言った。
だからまた、好きって言いながら同じ数だけキスをする。
もういいや、志島くんが私のこと信じられなくても、今はいい。
志島くんは私を好きで、私も志島くんが好きで。それは確かなんだから、もういいよね。
正当な理由になり得るよね。我慢しなくていいんだよね。だから―
「エッチしよ」
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