244 / 382
第11章 ランスの恋
6 【5人揃っての休日2】
しおりを挟む
<<イリヤ視点>>
お兄ちゃんに誘われてピクニックに行くことになりました。
セラフちゃんが家に来たのでお兄ちゃん嬉しそうです。
逆にセイルちゃんとハリー君はちょっとご機嫌斜めかな。
セラフちゃんは相変わらず表情が乏しいのでよくわからないけど、嫌がってはいなさそう。
メアリさんが作ってくれたお弁当を持って、さあ出発です。
5人で歩き出したらメインストリートを通りかかりました。
セラフちゃんは、あまり地上に降りてくることが無いようで、立ち並ぶ店先の商品に興味津々みたい。
お兄ちゃんは早くピクニックに行きたいのか、セラフちゃんに舞い上がっているのか分からないけど、先を急いでいる。
「セラフちゃん、あの服可愛くない?この店に入ってみましょう。」
わたしはセラフちゃんを誘って服屋に入っていきました。
店に入る前にお兄ちゃんをちらっと見ると、ため息をついているみたい。
お店に入ると、色とりどりのきれいな服が並んでいます。
さすがハローマ王国でも指折りの有名店、いつ来てもワクワクします。
セラフちゃんも興味深そうに店内に飾っている服を見ています。
「セラフちゃん、この服なんかすごく似合いそう。試着してみない?」
セラフちゃんの赤髪によく似合う薄いピンクのワンピース。
今着ている服が似合わないわけじゃないのよ。
店員さんがすぐに近寄ってきて、セラフちゃんを試着室へ案内してくれました。
セラフちゃんは戸惑いながらも店員さんについていき、試着室に入っていった。
2分後、試着室から出てきたセラフちゃんは、そのまま店の外に走りだしたから、ちょっとびっくり。
わたしと店員さんは少し慌てて後を追ったんだけど、わたし達の杞憂だったみたい。
店の外でやけに顔をにやけさせたお兄ちゃんの前にセラフちゃんがいたから。
お兄ちゃんに見せたくて店の外に飛び出したみたい。
わたしは店員さんにお金を渡してその服を買い取った。
後でお兄ちゃんに請求しなきゃね。
メインストリートを抜けて山側に入っていくと、お兄ちゃん達が切り開いている新しい街が見えてくる。
既に家も建ち出してメインストリート側から人が住みだしているみたい。
その住宅地の真ん中を通る道を上っていくと『ロープウエイ』の乗り場を作っていた。
ここから山頂まで『ロープウエイ』で10分くらいで移動できるようになるらしいの。
途中に何個か乗り場を作るみたいだから、ここから上に住む人達も便利そうね。
工事現場の横を抜けて、上に進むと広い更地に出た。
「ここは大きな公園になる予定だよ。
この先のわき道を入って行ったところで、ダンジョンをみつけたんだよ。」
お兄ちゃんが自慢気に話し出した。
「今は入り口付近が観光ルートになっていて、奥の方はダンジョンとして、多くの冒険者達が入っているんだ。
でもね、観光客や冒険者を目当てに屋台がたくさん増えてきて問題になりそうだったから、ここに公園を作ることになったんだ。
この公園には、登録制で屋台がでるし、ベンチやトイレなんかもたくさん作る予定だよ。
そうそう、桜の木もね。」
桜の咲く季節には、すごく賑わいそうね。
来年の春は楽しみだわ。
公園の建設予定地を越えて先に進むと、道の工事現場に着いた。
「今はここで作業しているんだ。
未だ頂上まではしばらくあるけどね。
目的地はこの先だよ。」
道から少し離れたところを入って行くと、辺りいちめんお花畑が広がっていた。
「ふわあー」
思わず声が出ちゃう。
そのくらい綺麗。まるでこの世じゃ無いみたい。
セラフちゃん達も驚いている。
「お父様やスポックさんも案内したんだ。
ふたり共驚いていて、ここは国有地にして、この光景を守ることにしたんだ。
だからね、ここでピクニックできるのは今だけなんだよ。」
わたし達は、お花畑の中を気を付けながら進み、少し開けた場所に敷物を敷き腰を下ろした。
セイルちゃんやハリー君も花の近くに行って匂いを嗅いだり、眺めたりしている。
お兄ちゃんが亜空間ポーチから大きな包みを取り出して、敷物の上に置いた。
わたしはそこからお弁当を取り出して並べていく。
「美味そうなのじゃ。」
セイルちゃんが早速近づいて来る。
「我も食べるぞ。」
ハリー君も後を追って来て、セイルちゃんの横に座る。
何やかんや言っても仲が良いんだから。
セラフちゃんは、いつの間にかお兄ちゃんの横に座っていた。
わたしは皆んなの前に飲み物とお皿とフォークを置く。
「さあ、お弁当を頂きましょう。」
「「「いただきます!」」」
相変わらずメアリさんのお弁当は美味しいね。
あんなにたくさんあったのに、1時間ほどで全て無くなっちゃった。
お弁当の後は各自お花畑を楽しむ。
わたしとセラフちゃん、セイルちゃんはお花を摘んで、首飾りや髪飾りを作ってお互いに交換したりした。
お兄ちゃんとハリー君は虫を捕まえるのに必死みたい。
少し影が伸びてきたので、そろそろ帰ろうと、お兄ちゃんに声をかけようとしたら、お兄ちゃんとセラフちゃんが並んで花を見ていた。
もう少しここに居ても大丈夫だよね。
お兄ちゃんに誘われてピクニックに行くことになりました。
セラフちゃんが家に来たのでお兄ちゃん嬉しそうです。
逆にセイルちゃんとハリー君はちょっとご機嫌斜めかな。
セラフちゃんは相変わらず表情が乏しいのでよくわからないけど、嫌がってはいなさそう。
メアリさんが作ってくれたお弁当を持って、さあ出発です。
5人で歩き出したらメインストリートを通りかかりました。
セラフちゃんは、あまり地上に降りてくることが無いようで、立ち並ぶ店先の商品に興味津々みたい。
お兄ちゃんは早くピクニックに行きたいのか、セラフちゃんに舞い上がっているのか分からないけど、先を急いでいる。
「セラフちゃん、あの服可愛くない?この店に入ってみましょう。」
わたしはセラフちゃんを誘って服屋に入っていきました。
店に入る前にお兄ちゃんをちらっと見ると、ため息をついているみたい。
お店に入ると、色とりどりのきれいな服が並んでいます。
さすがハローマ王国でも指折りの有名店、いつ来てもワクワクします。
セラフちゃんも興味深そうに店内に飾っている服を見ています。
「セラフちゃん、この服なんかすごく似合いそう。試着してみない?」
セラフちゃんの赤髪によく似合う薄いピンクのワンピース。
今着ている服が似合わないわけじゃないのよ。
店員さんがすぐに近寄ってきて、セラフちゃんを試着室へ案内してくれました。
セラフちゃんは戸惑いながらも店員さんについていき、試着室に入っていった。
2分後、試着室から出てきたセラフちゃんは、そのまま店の外に走りだしたから、ちょっとびっくり。
わたしと店員さんは少し慌てて後を追ったんだけど、わたし達の杞憂だったみたい。
店の外でやけに顔をにやけさせたお兄ちゃんの前にセラフちゃんがいたから。
お兄ちゃんに見せたくて店の外に飛び出したみたい。
わたしは店員さんにお金を渡してその服を買い取った。
後でお兄ちゃんに請求しなきゃね。
メインストリートを抜けて山側に入っていくと、お兄ちゃん達が切り開いている新しい街が見えてくる。
既に家も建ち出してメインストリート側から人が住みだしているみたい。
その住宅地の真ん中を通る道を上っていくと『ロープウエイ』の乗り場を作っていた。
ここから山頂まで『ロープウエイ』で10分くらいで移動できるようになるらしいの。
途中に何個か乗り場を作るみたいだから、ここから上に住む人達も便利そうね。
工事現場の横を抜けて、上に進むと広い更地に出た。
「ここは大きな公園になる予定だよ。
この先のわき道を入って行ったところで、ダンジョンをみつけたんだよ。」
お兄ちゃんが自慢気に話し出した。
「今は入り口付近が観光ルートになっていて、奥の方はダンジョンとして、多くの冒険者達が入っているんだ。
でもね、観光客や冒険者を目当てに屋台がたくさん増えてきて問題になりそうだったから、ここに公園を作ることになったんだ。
この公園には、登録制で屋台がでるし、ベンチやトイレなんかもたくさん作る予定だよ。
そうそう、桜の木もね。」
桜の咲く季節には、すごく賑わいそうね。
来年の春は楽しみだわ。
公園の建設予定地を越えて先に進むと、道の工事現場に着いた。
「今はここで作業しているんだ。
未だ頂上まではしばらくあるけどね。
目的地はこの先だよ。」
道から少し離れたところを入って行くと、辺りいちめんお花畑が広がっていた。
「ふわあー」
思わず声が出ちゃう。
そのくらい綺麗。まるでこの世じゃ無いみたい。
セラフちゃん達も驚いている。
「お父様やスポックさんも案内したんだ。
ふたり共驚いていて、ここは国有地にして、この光景を守ることにしたんだ。
だからね、ここでピクニックできるのは今だけなんだよ。」
わたし達は、お花畑の中を気を付けながら進み、少し開けた場所に敷物を敷き腰を下ろした。
セイルちゃんやハリー君も花の近くに行って匂いを嗅いだり、眺めたりしている。
お兄ちゃんが亜空間ポーチから大きな包みを取り出して、敷物の上に置いた。
わたしはそこからお弁当を取り出して並べていく。
「美味そうなのじゃ。」
セイルちゃんが早速近づいて来る。
「我も食べるぞ。」
ハリー君も後を追って来て、セイルちゃんの横に座る。
何やかんや言っても仲が良いんだから。
セラフちゃんは、いつの間にかお兄ちゃんの横に座っていた。
わたしは皆んなの前に飲み物とお皿とフォークを置く。
「さあ、お弁当を頂きましょう。」
「「「いただきます!」」」
相変わらずメアリさんのお弁当は美味しいね。
あんなにたくさんあったのに、1時間ほどで全て無くなっちゃった。
お弁当の後は各自お花畑を楽しむ。
わたしとセラフちゃん、セイルちゃんはお花を摘んで、首飾りや髪飾りを作ってお互いに交換したりした。
お兄ちゃんとハリー君は虫を捕まえるのに必死みたい。
少し影が伸びてきたので、そろそろ帰ろうと、お兄ちゃんに声をかけようとしたら、お兄ちゃんとセラフちゃんが並んで花を見ていた。
もう少しここに居ても大丈夫だよね。
0
あなたにおすすめの小説
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
ブックマーク・評価、宜しくお願いします。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~
夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。
全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった!
ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。
一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。
落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい
夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。
彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。
そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。
しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる