『番』という存在

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本編

再会

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「うんー、はっ!私まだ仕事終わってない!今何時?」


何故か寝ていた私は起きて仕事の続きをしなければと思ったのだけれど、今ベッドに眠っている。なんでだろう。私を運んでくれる人なんてこの屋敷にはいないのに。


「大丈夫かい?どこか痛むところはないかい?」

声のする方を見てみると、とても綺麗なふさふさの耳をつけた獣人さんが私の顔を覗き込んでいた。

「はっはい!大丈夫です。…あなたが運んでくれたんですか?」

「よかった…そうだよ、客間で倒れていた君を見つけてここに運んだんだ。医者に診てもらって薬を飲めば大丈夫って言ってたから、この薬飲んでね。あぁ、心配しないで、客間での仕事は終わっていたみたいだから。」

「ありがとうございます。えっと、私はリアリーと言います。あなたの…お名前を教えていただけますか?」

「あぁ、私はカインだよ。見ての通り狼の獣人だ。リアリーか、やっと名前を聞けた。この前あった時は聞きそびれちゃったから。」

「えっ……あ!この間の指輪の方です…か?」

「そうだよ、覚えていてくれたんだね、リアリー。身につけていてくれてありがとう。」

「いえ、そんな。とても綺麗なものだから盗られないように、身につけているんです…」

「ここに盗人なんてこないと思うけど。あ、そうだご飯食べる?君が寝ている間に誰かが食事を置いてってくれたんだ。顔は見れなかったけど。」

執事長かな…今度あったらお礼を言わないと。いつ会えるかわかんないけど…でもそれよりもカインさんが客間で見つけてくれたってことは…しかもアナスタシアが言ってたカイン様って…

「カインさんって、今日来る予定だったお客様ですか?」

「うん、そうだよ。ある人に会いたくて、お邪魔したんだ。」

「申し訳ありません、カイン様。大切なお客様なのに私のようなものの世話をさせてしまって。」

「やめて、リアリー。そんなふうに自分のことを言わないで。私が探していたのはあなただよ、リアリー。あなたは、私の『番』なんだ。今日は、求婚と今後のことについて話に来たんだよ。」

えっ?私を探しに来た?カイン様が?なんで?番?どうゆうこと?

「あと、カイン様なんて他人行儀な呼び方しないで、せめてカインさんにして…。今日は、私の家に連れて帰ろうと思っていたけど、あなたの体調が良くないからまた来るね。」

そう言って、カイン…さんは帰っていった。そのあとはとりあえずご飯を食べて置いてあったら薬を飲んで寝た。明日の仕事がなくなるわけではない、早く寝て治さないと。


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