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魂の洗浄
気高き神獣
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蔓草を編んで作った2つの籠に収穫したお芋を詰めてハクの背中へと乗せた。
「ハク大丈夫?安定感が悪いから僕もついて行こうか?」
「クウウウウ」
心配無用とばかりに首を振られる。
最初に街へ行って以来、ハクはすべてを一人でこなしてくれて僕を同伴させてはくれない。足手まといにしかならないけど、頼りきりなのも申し訳ない。
籠を2つ背負ったハクが走り出そうとして、一点を見つめる。
「キュイイイ……」
キュイまで僕を守るように前に立ち塞がった。
何か危険なものが近づいているのだろうか?
「キュイ、ハク。無理はせずに逃げよう」
早くコクさんの作ってくれた洞穴へと促すけれど、2頭は動こうとしない。
もしもの時は……ちゃんと僕を気にせず逃げてくれるだろうか?
繁みをガサガサと進んでくる音が僕の耳にも聞こえてきて、唾を飲み込みながらその方向を凝視する。
もしワーヴォルクラスの魔物であったら僕は戦えないから、逃げてもらうしか……。
しかし、姿を見せたのは予想に反し……魔物ではなくマラカさんだった。
執事服のまま、息も乱さずに現れたマラカさんに、また違った意味での緊張感が走る。
何の用でこんなところまで……こんなに側に居られるのも迷惑だと怒られるのだろうか?余計な事をと怒られるのだろうか?もう……贖罪すらも受け入れてもらえないのだろうか?
「本当に神獣が……」
「すみません!!すぐにここを出て行きますので、せめて今植えている作物が育つまでは待ってもらえないでしょうか!!」
せっかく皆さんの命の糧にと育てた生命……せめて育て上げて街の皆さんの空腹を満たしてくれたら……。
マラカさんは恭しく両膝をつくと頭を地面に押し付けた。
予想外な突然のマラカさんの行動に、状況が掴めず、頭の中が真っ白になる。
「6兄弟神様のとは別に神が存在するとは存じ上げませんでした!!この地はご覧いただいた通り不毛の地、本来の神もこの地を捨て何処かへと逃亡中良いう有り様です」
「あの……」
そのアヴィンディドールは目の前にいますけど……まさかマラカさんも記憶を失った?
もしかして記憶を失う奇病が蔓延しているのだろうか?
「その輝かしいお力と我々にお恵みをお与えくださり慈悲深き神とお見受けいたします!!我々に抵抗の意思はございません!!どうか民には……民の命だけはお見逃しください!!」
「あの……顔を上げてください」
肩に触れようとして、僕に触れられるのは嫌だろうと慌てて手を引っ込めた。
恐る恐る、戸惑いながら顔を上げるマラカさん、土に額を付けるのをやめて欲しかっただけで命令では無いから僕を見たくなければそこまで顔を上げてくれなくても良いのだけれど、真っ直ぐに僕を見上げてくるマラカさんの視線が気まずくて少し後退りした僕の足にキュイがすり寄ってくる。
もう2頭とも警戒はしていなそうだからマラカさんに敵意はない、そういう事だろう。
「記憶を失う奇病とは厄介ですね……僕も原因と治療法を探してみますので、マラカさんは民の皆さんをよろしくお願いいたします」
物知りそうなコクさんに聞けば何かわかるかも知れない、次に会えた時にでも聞いてみよう。特効薬があれば良いんだけど。
「あの……恐れ入りますがお名前をお聞かせいただけませんでしょうか」
マラカさんも結構重症みたい忘れてしまった物は仕方ない。僕もマラカさんに名を尋ねる時はとても勇気が必要だった……なるべく不安にさせない様に気をつけないと。
「アヴィンディドールと申します、マラカさん」
「……は?」
マラカさんの目が伝達鳥の様に見開かれた。
「あの……何かのご冗談では……」
「冗談?何がでしょうか?」
冗談を言うほどの会話もしていないと思うのだけど、マラカさんが引っ掛かったのはどの発言のことだろう?
「恐れながら……アヴィンディドールはこの国の神だった者の名です。先程もお伝えさせていただいた様にアヴィンディドールは民を捨て……」
「ですから、僕がそのアヴィンディドールですが」
僕に僕の名前を教えてくれたのはマラカさんだったのに、今度はマラカさんが記憶を無くしてしまうとは……。
「アヴィンディドールは暴食に明け暮れ際限なく太り、その性格の悪さが表情にも表れた醜い神です!!貴方様のように美しい神のはずが……しかし、その服の釦は確かにアヴィンディドールの紋章……」
このボタンのマークが僕の紋章だったのか。
マラカさんに聞いて初めて知った紋章を見ると角のある動物、恐らくカプレクーンであろう絵が描かれていた。
「恐れ入りますが、もし本物のアヴィンディドールだと名乗られるのなら、体に刻まれた紋をお見せ頂いてもよろしいでしょうか?」
記憶を失くしてしまっているのかと思ったけど、どうもそうではないらしい。やっぱり僕より僕の事に詳しい。
「紋……ですか?マラカさんには以前お話しさせていただいた通り、僕は過去の記憶が抜け落ちていて……その紋とは体のどの辺りでしょうか」
「……下腹部です」
お腹にそんな紋あっただろうか?
少し前はお腹が邪魔で下腹部は見えなかったから気づかなかったけど、今はしっかり確認できる。
シャツを持ち上げて見てみるが、やはりそこには何もない。
もっと下だろうかと、ズボンの中を覗いたけれどやはり無い。
困った。
記憶がないから僕がアヴィンディドールだと信じて貰う為には何を示したらいいかわからない。
……でもこの際もう僕が何者でも良いのではないだろうか?
神として再び国民の前に立つつもりは無い。
他の神に攻め込まれたらその時は名乗り出れば良いだけだ。
「マラカさん、僕はもう神として名乗ることも、誰かの命を奪うつもりもございません。神力もない今の僕がこの国の為にできるのは、こうして僅かな食糧を手助けすることぐらい……なので出来たらで良いのでここにこのまま住まわせていただく事は出来ないでしょうか?運搬は今まで通りロードフォクスにお願いして、決して僕は街には降りないので……どうかよろしくお願いいたします」
正座をして頭を下げた僕を真似たのか、隣でキュイも頭を仕切りに下げている。
「神獣様、やめてください……本当にあのアヴィンディドール?」
マラカさんは僕の姿を上から下まで探る様な視線を何度も行き来させている。
「信じてくれなくても構いません。ただ……届けさせてもらった食料を無駄にせず貴方たちの糧に変えて頂ければそれだけで僕は幸せです」
暫く何かを考えていたマラカさんだけど立ち上がると踵を返し、背中を向けたまま僕に語りかけた。
「信じる信じまいとその神力……貴方が神である事に変わりはない。貴方がアヴィンディドールかアヴィンディドールでないかは問題ではなく、この世界に神がいる……重要なのはそれだけです」
「待ってください!!」
立ち去ろうとするマラカさんを呼び止めてハクを呼んだ。
「これから丁度、作物をお渡ししに街へ行くところだったので……ハク、良いよね?」
「クウ」
問題ないと頷いてくれると、ハクはマラカさんの前に伏せをした。
「神獣様!?何を……」
「街まで送ってくれるそうです。この子も荷物が不安定で危なかったので、籠を支えて上げて貰えると嬉しいです」
躊躇するマラカさんの背中を押してハクの背中へ乗せる。
「ハク、それではお願いしますね」
首元を撫でてやると嬉しそうに顔を擦り付けてきてくれた。
「信じられん……神獣といえどただの獣と言って狩らせて食べていたくせに……」
忌々しそうに呟いたマラカさんを乗せてハクはあっという間に山を下っていった。
僕の時よりも速い……それでも安定しているマラカさんは流石だ。ハクも人を見て走る速さを判断してくれていた様だ。
しかし……この国の人が神獣を崇めているロードフォクス狩らせて料理させるとか、昔の僕はどれだけ非道だったんだろう。
「食べないよ?仲良くしようね?」
「キュイイイ?」
ハクほど言葉は理解していないのか、キュイは不思議そうに首を傾げていた。
「ハク大丈夫?安定感が悪いから僕もついて行こうか?」
「クウウウウ」
心配無用とばかりに首を振られる。
最初に街へ行って以来、ハクはすべてを一人でこなしてくれて僕を同伴させてはくれない。足手まといにしかならないけど、頼りきりなのも申し訳ない。
籠を2つ背負ったハクが走り出そうとして、一点を見つめる。
「キュイイイ……」
キュイまで僕を守るように前に立ち塞がった。
何か危険なものが近づいているのだろうか?
「キュイ、ハク。無理はせずに逃げよう」
早くコクさんの作ってくれた洞穴へと促すけれど、2頭は動こうとしない。
もしもの時は……ちゃんと僕を気にせず逃げてくれるだろうか?
繁みをガサガサと進んでくる音が僕の耳にも聞こえてきて、唾を飲み込みながらその方向を凝視する。
もしワーヴォルクラスの魔物であったら僕は戦えないから、逃げてもらうしか……。
しかし、姿を見せたのは予想に反し……魔物ではなくマラカさんだった。
執事服のまま、息も乱さずに現れたマラカさんに、また違った意味での緊張感が走る。
何の用でこんなところまで……こんなに側に居られるのも迷惑だと怒られるのだろうか?余計な事をと怒られるのだろうか?もう……贖罪すらも受け入れてもらえないのだろうか?
「本当に神獣が……」
「すみません!!すぐにここを出て行きますので、せめて今植えている作物が育つまでは待ってもらえないでしょうか!!」
せっかく皆さんの命の糧にと育てた生命……せめて育て上げて街の皆さんの空腹を満たしてくれたら……。
マラカさんは恭しく両膝をつくと頭を地面に押し付けた。
予想外な突然のマラカさんの行動に、状況が掴めず、頭の中が真っ白になる。
「6兄弟神様のとは別に神が存在するとは存じ上げませんでした!!この地はご覧いただいた通り不毛の地、本来の神もこの地を捨て何処かへと逃亡中良いう有り様です」
「あの……」
そのアヴィンディドールは目の前にいますけど……まさかマラカさんも記憶を失った?
もしかして記憶を失う奇病が蔓延しているのだろうか?
「その輝かしいお力と我々にお恵みをお与えくださり慈悲深き神とお見受けいたします!!我々に抵抗の意思はございません!!どうか民には……民の命だけはお見逃しください!!」
「あの……顔を上げてください」
肩に触れようとして、僕に触れられるのは嫌だろうと慌てて手を引っ込めた。
恐る恐る、戸惑いながら顔を上げるマラカさん、土に額を付けるのをやめて欲しかっただけで命令では無いから僕を見たくなければそこまで顔を上げてくれなくても良いのだけれど、真っ直ぐに僕を見上げてくるマラカさんの視線が気まずくて少し後退りした僕の足にキュイがすり寄ってくる。
もう2頭とも警戒はしていなそうだからマラカさんに敵意はない、そういう事だろう。
「記憶を失う奇病とは厄介ですね……僕も原因と治療法を探してみますので、マラカさんは民の皆さんをよろしくお願いいたします」
物知りそうなコクさんに聞けば何かわかるかも知れない、次に会えた時にでも聞いてみよう。特効薬があれば良いんだけど。
「あの……恐れ入りますがお名前をお聞かせいただけませんでしょうか」
マラカさんも結構重症みたい忘れてしまった物は仕方ない。僕もマラカさんに名を尋ねる時はとても勇気が必要だった……なるべく不安にさせない様に気をつけないと。
「アヴィンディドールと申します、マラカさん」
「……は?」
マラカさんの目が伝達鳥の様に見開かれた。
「あの……何かのご冗談では……」
「冗談?何がでしょうか?」
冗談を言うほどの会話もしていないと思うのだけど、マラカさんが引っ掛かったのはどの発言のことだろう?
「恐れながら……アヴィンディドールはこの国の神だった者の名です。先程もお伝えさせていただいた様にアヴィンディドールは民を捨て……」
「ですから、僕がそのアヴィンディドールですが」
僕に僕の名前を教えてくれたのはマラカさんだったのに、今度はマラカさんが記憶を無くしてしまうとは……。
「アヴィンディドールは暴食に明け暮れ際限なく太り、その性格の悪さが表情にも表れた醜い神です!!貴方様のように美しい神のはずが……しかし、その服の釦は確かにアヴィンディドールの紋章……」
このボタンのマークが僕の紋章だったのか。
マラカさんに聞いて初めて知った紋章を見ると角のある動物、恐らくカプレクーンであろう絵が描かれていた。
「恐れ入りますが、もし本物のアヴィンディドールだと名乗られるのなら、体に刻まれた紋をお見せ頂いてもよろしいでしょうか?」
記憶を失くしてしまっているのかと思ったけど、どうもそうではないらしい。やっぱり僕より僕の事に詳しい。
「紋……ですか?マラカさんには以前お話しさせていただいた通り、僕は過去の記憶が抜け落ちていて……その紋とは体のどの辺りでしょうか」
「……下腹部です」
お腹にそんな紋あっただろうか?
少し前はお腹が邪魔で下腹部は見えなかったから気づかなかったけど、今はしっかり確認できる。
シャツを持ち上げて見てみるが、やはりそこには何もない。
もっと下だろうかと、ズボンの中を覗いたけれどやはり無い。
困った。
記憶がないから僕がアヴィンディドールだと信じて貰う為には何を示したらいいかわからない。
……でもこの際もう僕が何者でも良いのではないだろうか?
神として再び国民の前に立つつもりは無い。
他の神に攻め込まれたらその時は名乗り出れば良いだけだ。
「マラカさん、僕はもう神として名乗ることも、誰かの命を奪うつもりもございません。神力もない今の僕がこの国の為にできるのは、こうして僅かな食糧を手助けすることぐらい……なので出来たらで良いのでここにこのまま住まわせていただく事は出来ないでしょうか?運搬は今まで通りロードフォクスにお願いして、決して僕は街には降りないので……どうかよろしくお願いいたします」
正座をして頭を下げた僕を真似たのか、隣でキュイも頭を仕切りに下げている。
「神獣様、やめてください……本当にあのアヴィンディドール?」
マラカさんは僕の姿を上から下まで探る様な視線を何度も行き来させている。
「信じてくれなくても構いません。ただ……届けさせてもらった食料を無駄にせず貴方たちの糧に変えて頂ければそれだけで僕は幸せです」
暫く何かを考えていたマラカさんだけど立ち上がると踵を返し、背中を向けたまま僕に語りかけた。
「信じる信じまいとその神力……貴方が神である事に変わりはない。貴方がアヴィンディドールかアヴィンディドールでないかは問題ではなく、この世界に神がいる……重要なのはそれだけです」
「待ってください!!」
立ち去ろうとするマラカさんを呼び止めてハクを呼んだ。
「これから丁度、作物をお渡ししに街へ行くところだったので……ハク、良いよね?」
「クウ」
問題ないと頷いてくれると、ハクはマラカさんの前に伏せをした。
「神獣様!?何を……」
「街まで送ってくれるそうです。この子も荷物が不安定で危なかったので、籠を支えて上げて貰えると嬉しいです」
躊躇するマラカさんの背中を押してハクの背中へ乗せる。
「ハク、それではお願いしますね」
首元を撫でてやると嬉しそうに顔を擦り付けてきてくれた。
「信じられん……神獣といえどただの獣と言って狩らせて食べていたくせに……」
忌々しそうに呟いたマラカさんを乗せてハクはあっという間に山を下っていった。
僕の時よりも速い……それでも安定しているマラカさんは流石だ。ハクも人を見て走る速さを判断してくれていた様だ。
しかし……この国の人が神獣を崇めているロードフォクス狩らせて料理させるとか、昔の僕はどれだけ非道だったんだろう。
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