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とある魔物の話※とある魔物視点
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アストラウス様がお后様を迎えられた。
その話はあっという間に、このダンジョン内の魔物達に知れ渡った。
一目お后様を見ようと用もなく登城する者が増えたので誘導が大変だ。
しかしお后様は残念ながら、この城にはいない。城で働く俺ですら見たことない。
お姿を見た事あるのは……至るところにある石像。侵入者を見つけると動きだし侵入者を捕らえるガーゴイル。
その石像にピンク色の者が2体いる。
恥ずかしそうな顔をしながら鎮座しているその2体は、お后様が異世界より召喚された時、そうとは知らずにアストラウス様の元へと侵入者として連行したそうだ。
その時の事をお后様が怖かったと泣かれたそうで、恐怖を与えたと言う罪でああなった。
ピンク色のガーゴイルは冒険者達に直ぐにばれて標的にされている。
恐ろしい罰だ……最近では城までたどり着く者は少なくなったが……。
ガーゴイルの話によると、お后様は黒い髪と黒い瞳をした幼い人間だったと言う事だ。
アストラウス様のお力を奪う原因となった人間がお后様だとは……。
人間に……この世界に絶望し、一時期はアストラウス様の力も弱まりこのダンジョンの魔物も随分と数を減らしたこともあったが、今は安定している。
ダンジョンにみなぎる力……。
アストラウス様のお力が以前より高まっているのがわかる。
それもこれも、お后様となる者を喚び出すために魂を捧げた淫魔達のおかげ。
その召喚は失敗かと思われていたが……こうしてその者達の魂も無駄にはならなかった。
このダンジョンで倒された者は魔物、人間に関わらず、体はダンジョンの土となり魂はこのダンジョンに留まる。
アストラウス様のお力により復活する事が出来るのだが、召喚の贄になった者達の魂はここにはない。
復活する事は2度とない……。
ーーーーーー
「……ダンジョン内の魔物を集めろ、俺について来い」
ある日、アストラウス様が突如として立ち上がり闇の中へ消えた。
どこへ?何をしに?
……などと聞く者はいない。
アストラウス様が動けと言えば動くのみ。
全ての魔物がアストラウス様の後に続いた。
城の警備等は必要ない。
大事なものは入れ物ではなく、アストラウス様ご本人のみ。
アストラウス様を先頭に広くはない通路にダンジョン内の魔物が総動員している。
アストラウス様が見つめる先は何も無い岩壁……何が起こるのだろうか……。
暫くすると岩壁にバリバリと電撃が走り……何も無いその場所から狐と人間……その後を追って、死にかけの人狼が現れた。
あぁ……あの方がお后様だ……。
黒い色を持つ人間。ガーゴイルの話で聞いてはいたが、そんな情報はなくともアストラウス様に古くから仕える者は何となく感じ取った。
動向を見守る魔物達。
事はアストラウス様お一人の力で容易く終結した。
何故、ダンジョン中の魔物を動かしたのか……。
そうか……我らにお后様のお姿を披露してくれたのだ。
……お后様の存在は危険だ……。
城へ置いておけば魔物達に変な気を起こす者が現れないとも限らない。
もしそうなると、アストラウス様は悲しまれるだろう。
だからこうしてダンジョン内に隠しておられたのか。
幼い体から感じる色香は淫魔達の魅了スキル。
魂を感じる……。
スキュラ……我が妻の魂はお后様の中に生き続けている。
妻達の魂は無駄にはならなかったのだ。
妻達の魂はダンジョンの安定をもたらしてくれたのだ。
アストラウス様とお后様の為にこれからもこの身を捧げると誓いを立てた。
その話はあっという間に、このダンジョン内の魔物達に知れ渡った。
一目お后様を見ようと用もなく登城する者が増えたので誘導が大変だ。
しかしお后様は残念ながら、この城にはいない。城で働く俺ですら見たことない。
お姿を見た事あるのは……至るところにある石像。侵入者を見つけると動きだし侵入者を捕らえるガーゴイル。
その石像にピンク色の者が2体いる。
恥ずかしそうな顔をしながら鎮座しているその2体は、お后様が異世界より召喚された時、そうとは知らずにアストラウス様の元へと侵入者として連行したそうだ。
その時の事をお后様が怖かったと泣かれたそうで、恐怖を与えたと言う罪でああなった。
ピンク色のガーゴイルは冒険者達に直ぐにばれて標的にされている。
恐ろしい罰だ……最近では城までたどり着く者は少なくなったが……。
ガーゴイルの話によると、お后様は黒い髪と黒い瞳をした幼い人間だったと言う事だ。
アストラウス様のお力を奪う原因となった人間がお后様だとは……。
人間に……この世界に絶望し、一時期はアストラウス様の力も弱まりこのダンジョンの魔物も随分と数を減らしたこともあったが、今は安定している。
ダンジョンにみなぎる力……。
アストラウス様のお力が以前より高まっているのがわかる。
それもこれも、お后様となる者を喚び出すために魂を捧げた淫魔達のおかげ。
その召喚は失敗かと思われていたが……こうしてその者達の魂も無駄にはならなかった。
このダンジョンで倒された者は魔物、人間に関わらず、体はダンジョンの土となり魂はこのダンジョンに留まる。
アストラウス様のお力により復活する事が出来るのだが、召喚の贄になった者達の魂はここにはない。
復活する事は2度とない……。
ーーーーーー
「……ダンジョン内の魔物を集めろ、俺について来い」
ある日、アストラウス様が突如として立ち上がり闇の中へ消えた。
どこへ?何をしに?
……などと聞く者はいない。
アストラウス様が動けと言えば動くのみ。
全ての魔物がアストラウス様の後に続いた。
城の警備等は必要ない。
大事なものは入れ物ではなく、アストラウス様ご本人のみ。
アストラウス様を先頭に広くはない通路にダンジョン内の魔物が総動員している。
アストラウス様が見つめる先は何も無い岩壁……何が起こるのだろうか……。
暫くすると岩壁にバリバリと電撃が走り……何も無いその場所から狐と人間……その後を追って、死にかけの人狼が現れた。
あぁ……あの方がお后様だ……。
黒い色を持つ人間。ガーゴイルの話で聞いてはいたが、そんな情報はなくともアストラウス様に古くから仕える者は何となく感じ取った。
動向を見守る魔物達。
事はアストラウス様お一人の力で容易く終結した。
何故、ダンジョン中の魔物を動かしたのか……。
そうか……我らにお后様のお姿を披露してくれたのだ。
……お后様の存在は危険だ……。
城へ置いておけば魔物達に変な気を起こす者が現れないとも限らない。
もしそうなると、アストラウス様は悲しまれるだろう。
だからこうしてダンジョン内に隠しておられたのか。
幼い体から感じる色香は淫魔達の魅了スキル。
魂を感じる……。
スキュラ……我が妻の魂はお后様の中に生き続けている。
妻達の魂は無駄にはならなかったのだ。
妻達の魂はダンジョンの安定をもたらしてくれたのだ。
アストラウス様とお后様の為にこれからもこの身を捧げると誓いを立てた。
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