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第1章
イージュレンの街と3人の冒険者
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イージュレンに向かう馬車でミルはこれからのこと考える。
最終的には王都に行こうと思う。ルーイがいる王都。別にルーイに未練があるとか横やりをしてとかは考えてない。とりあえず目的地を王都にしようと考えているだけだ。でも未成年だし今王都に行っても仕事はないだろうからすぐに詰むな。まず、お金を貯める。そこでイージュレンをしばらく拠点にする。イージュレンで冒険者として薬草を売って生活をする。そしてお金をためて成人してから王都に向かう。
いいんじゃないか?
ミルは先日、スズカを作った後イージュレンの冒険者ギルドに登録をしてこっそりと仕事をしてみた。
少しの薬草と10歳の子供が仕留められそうな弱い魔獣を冒険者ギルドで精算してみたのだ。魔獣の素材と肉合わせて20ベニー、薬草は3束10ベニーになった。1束は10本だ。合わせて30ベニー3,000円。1時間も働いていない。なかなかいいのではないか。
ほっとして帰ろうとしたところ冒険者ギルドの職員に話しかけられた。
「君は冒険者なりたて?見たところ成人して間もない?住むところはあるの?」
今のミルは男装(?)をしている。男装していると成人して間もなく見えるのか。
「宿を…」
「そうか。若い冒険者用に安いアパートが空いているそうなんだが借りるかい?」
即、借りた。
最初の1年は1か月50ベニー、2年目から100ベニー、3年目以降300ベニー。
ちょー格安!物件をその場で見に行ってみたがキレイなアパートだ。
7階建ての各1部屋にベッドとクローゼット付、薪ストーブ付。1階には竈が2つあり、食堂がある。身体が洗える場所もある。つまりお風呂だ。シェアハウスのようだ造りだ。トイレは各フロア1箇所。つまり共同になる。現在入居者は全員男性。と言っても若い女性の一人暮らしなど、この世界ではありえない。
現在、7階がすべて空いているとのこと。下の階が空くまで最上階だ。下に行くほど先輩冒険者のようだ。よかった。ひとりでトイレが使える。7階にも竈が1つあり、お風呂スペースも1階とは違い狭いが付いている。
部屋を出るときに壊れたものがないか確認するらしい。壊れているものがあれば弁償だ。それはどこの世界も変わらない。部屋を内見させてもらい一番キレイな部屋に決める。最近リフォームしたらしい。ベッドも新しくキレイだ。鍵も貰い契約完了だ。冒険者ギルドで銀行を開設すればスズカで引落しされるらしい。すぐに開設し200ベニーほど入金する。最近この制度が導入されたとか。
ユロランにはなかった制度だ。もう少しすればユロランにもこの制度は導入されるかもしれない。イージュレンにあると云うことは王都でも使われているだろう。
大金を持って歩かないでいいのはありがたいよね。私は時ちゃんがいるからいいんだけど。
ジョセフの元から逃げ出し、駅馬車で半日の移動、ようやくイージュレンに到着した。冒険者ギルドで借りたアパートに向かう。借りてから20日ほどほったらかしている。鍵が付いているから大丈夫だろうと思うが少々不安である。虫とか…
階段を登って行くと若い男らが下りてくる。こちらを見ているようだ。挨拶とかした方がいいのかな、と考えていたところ。
「おまえ、7階に入った入居者か?」
髪と瞳が真っ赤な青年に声を掛けられた。中の火の精霊が周りを飛んでいる。
「ああ、そうだ。今日から住むロゼだ。よろしく頼む。」
ミルはやや低い声を出し男の子っぽく、男たちに自己紹介をした。
「今日からだったのか。だから姿が見えなかったんだな。よろしく。俺はセドだ。」
「俺はニールだ。」
「俺はキシだ。」
ニールは薄い水色髪にブラウンの瞳をした優男、キシは金髪碧眼のイケメンだ。
3人は20歳くらいだろうか。6階に住んでいるようだ。
「歳は近いかな?俺は18だ。キシとニールは17だ。半年ほど前からこのアパートに住んでいる。俺とキシはもっと田舎から来たんだが、ニールはコロルド出身だな。」
コロルドはユロランの1つ前の街だ。
「俺は下町の出身だ。最近、家を出たんだ。」
ミルが答える。この街の出身とは言ってはいない。
「そうか。なにかあったらなんでも言えよ。じゃ!」
完結な男だ。嫌いじゃない。
ミルはあまり自分自身のことを詳しく言わないようにしていた。ジョセフが探しにきても困るからな、と考えていた。3人と別れて部屋に入る。少し埃っぽいが特に荒らされた形跡はない。荒らされてもなにもないのだが。
ミルは部屋にはなにも置かないように決めていた。すぐに逃げれるようにするためだ。全部時ちゃんに預ければ問題ない。
本当に精霊チートありがたや。
最終的には王都に行こうと思う。ルーイがいる王都。別にルーイに未練があるとか横やりをしてとかは考えてない。とりあえず目的地を王都にしようと考えているだけだ。でも未成年だし今王都に行っても仕事はないだろうからすぐに詰むな。まず、お金を貯める。そこでイージュレンをしばらく拠点にする。イージュレンで冒険者として薬草を売って生活をする。そしてお金をためて成人してから王都に向かう。
いいんじゃないか?
ミルは先日、スズカを作った後イージュレンの冒険者ギルドに登録をしてこっそりと仕事をしてみた。
少しの薬草と10歳の子供が仕留められそうな弱い魔獣を冒険者ギルドで精算してみたのだ。魔獣の素材と肉合わせて20ベニー、薬草は3束10ベニーになった。1束は10本だ。合わせて30ベニー3,000円。1時間も働いていない。なかなかいいのではないか。
ほっとして帰ろうとしたところ冒険者ギルドの職員に話しかけられた。
「君は冒険者なりたて?見たところ成人して間もない?住むところはあるの?」
今のミルは男装(?)をしている。男装していると成人して間もなく見えるのか。
「宿を…」
「そうか。若い冒険者用に安いアパートが空いているそうなんだが借りるかい?」
即、借りた。
最初の1年は1か月50ベニー、2年目から100ベニー、3年目以降300ベニー。
ちょー格安!物件をその場で見に行ってみたがキレイなアパートだ。
7階建ての各1部屋にベッドとクローゼット付、薪ストーブ付。1階には竈が2つあり、食堂がある。身体が洗える場所もある。つまりお風呂だ。シェアハウスのようだ造りだ。トイレは各フロア1箇所。つまり共同になる。現在入居者は全員男性。と言っても若い女性の一人暮らしなど、この世界ではありえない。
現在、7階がすべて空いているとのこと。下の階が空くまで最上階だ。下に行くほど先輩冒険者のようだ。よかった。ひとりでトイレが使える。7階にも竈が1つあり、お風呂スペースも1階とは違い狭いが付いている。
部屋を出るときに壊れたものがないか確認するらしい。壊れているものがあれば弁償だ。それはどこの世界も変わらない。部屋を内見させてもらい一番キレイな部屋に決める。最近リフォームしたらしい。ベッドも新しくキレイだ。鍵も貰い契約完了だ。冒険者ギルドで銀行を開設すればスズカで引落しされるらしい。すぐに開設し200ベニーほど入金する。最近この制度が導入されたとか。
ユロランにはなかった制度だ。もう少しすればユロランにもこの制度は導入されるかもしれない。イージュレンにあると云うことは王都でも使われているだろう。
大金を持って歩かないでいいのはありがたいよね。私は時ちゃんがいるからいいんだけど。
ジョセフの元から逃げ出し、駅馬車で半日の移動、ようやくイージュレンに到着した。冒険者ギルドで借りたアパートに向かう。借りてから20日ほどほったらかしている。鍵が付いているから大丈夫だろうと思うが少々不安である。虫とか…
階段を登って行くと若い男らが下りてくる。こちらを見ているようだ。挨拶とかした方がいいのかな、と考えていたところ。
「おまえ、7階に入った入居者か?」
髪と瞳が真っ赤な青年に声を掛けられた。中の火の精霊が周りを飛んでいる。
「ああ、そうだ。今日から住むロゼだ。よろしく頼む。」
ミルはやや低い声を出し男の子っぽく、男たちに自己紹介をした。
「今日からだったのか。だから姿が見えなかったんだな。よろしく。俺はセドだ。」
「俺はニールだ。」
「俺はキシだ。」
ニールは薄い水色髪にブラウンの瞳をした優男、キシは金髪碧眼のイケメンだ。
3人は20歳くらいだろうか。6階に住んでいるようだ。
「歳は近いかな?俺は18だ。キシとニールは17だ。半年ほど前からこのアパートに住んでいる。俺とキシはもっと田舎から来たんだが、ニールはコロルド出身だな。」
コロルドはユロランの1つ前の街だ。
「俺は下町の出身だ。最近、家を出たんだ。」
ミルが答える。この街の出身とは言ってはいない。
「そうか。なにかあったらなんでも言えよ。じゃ!」
完結な男だ。嫌いじゃない。
ミルはあまり自分自身のことを詳しく言わないようにしていた。ジョセフが探しにきても困るからな、と考えていた。3人と別れて部屋に入る。少し埃っぽいが特に荒らされた形跡はない。荒らされてもなにもないのだが。
ミルは部屋にはなにも置かないように決めていた。すぐに逃げれるようにするためだ。全部時ちゃんに預ければ問題ない。
本当に精霊チートありがたや。
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