異世界ファンタジーモノ(仮)【休載中】

僧侶編

ビキニアーマー×1をGETした。

僧侶は目を覚ますと砂色のレンガで出来た構造物の中にいた。魔法陣に飲み込まれてから気絶していた身体を確認し、異常がない事がわかると、僧侶はホッと胸をなで下ろした。冷静に辺りを見回し、近くに落ちていた杖を拾うと、自分をココへ引き込んだ何かが居るか気配を探った。

僧侶「この部屋にモンスターの気配は無い様だけど…​…​。」

微かに魔力を感じた方を見ると、金縁きんぶちの赤い宝箱が壁際に鎮座していた。警戒しながら宝箱に近付き、トラップが仕掛けられていないか、モンスターが潜んでいないか、入念に確認すると、鍵の掛かっていない蓋をそっと開けた。中に入っていた物を見た僧侶は戸惑いの声をあげる。

僧侶「えっ？！…​…​コレって…​…​。/////」

ドキドキしながら取り出してみると、僧侶の予想した通りの装備が出て来た。それは、装備面積が異様に少ない、所謂いわゆるビキニアーマーと呼ばれる物だった。むっつりスケベの僧侶はそう言った類の情報に詳しく、こういったダンジョンで手に入れた装備がどんな効果が有るのか予測出来た。生唾を飲み込み、他に何か入っていないか覗き込むと、宝箱の底に1枚の紙が入っていた。そこには、『この装備、身に纏いし時、新たな扉が現れん。』と書かれていた。改めて部屋を観察した僧侶は出入口が無い事に気付き、移動魔法が展開出来るか試してみたが、移動魔法どころか他の魔法も使えなかった。動揺と絶望が襲い来る恐怖を、両手で杖を抱き紛らわす。じっとりと冷や汗が溢れ出てくる。

僧侶(…​…​魔法不発結界が貼られているのか…​…​？)

ここから出られる方法が限られている事を突き付けられ、宝箱の方をゆっくりと見る。

僧侶(コレは…​…​。//////着けたくないけど…​…​。)

ことを急いで危険を冒すより、冷静に助けが来るのを待つべきか。しかし、ギリギリまで待って、助けが来なかった場合、衰弱した身体でダンジョンを攻略出来るのか。僧侶は迷い、再度室内を入念に調べる。その結果、部屋からの脱出の方法がソレしかないとわかると、意を決してビキニアーマーを手に取った。