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迫る刻
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魔族の領土となる町の住人達は、引っ越し作業に追われていた。
朝から暗雲が立ち込めており、肌寒さにリアムは腕をさすると、騒がしい町を歩いていく。
詳しい理由も知らされないまま、国王から移転命令を受けた彼らの住処の跡地は、クロヴィスたちのものになる。
この辺りはもともと隣国との国境が近いため、商人が休む宿も多く、住人達を納得させるのは苦労しただろう。
リアムの住処もこの町だったので、荷物をまとめて運び出さなくてはならない。
慌ただしく行き交う人々の合間を走り抜け、角を曲がり突き当たりの戸建てがリアムの家だ。
「ただいま」
玄関の扉を開けると埃が舞う。
カビくさいニオイもした。
まず換気をするために窓をあける。
隣国への遣いに出て、ユーディアに帰国途中、クロヴィス達に捕まり、半月振りに帰った。
リアムは二階に続く階段を上がると、寝室の窓際にある机上の絵に話しかける。
男女が寄り添い微笑んでいる。
「ただいま父さん、母さん」
物言わぬ絵にリアムは寂しく思いながら窓を開けた。
埃で鼻がかゆくなりくしゃみがでる。
町並みをぼんやりとながめた。
神官になって自立してからずっと住んでいた場所を離れるのは辛かった。
けれど、国に魔族を侵入させ、人々を危険に晒した罪は重い。
本来であれば処刑を言い渡されるのが妥当な処罰であるのだ。
それを回避する機会を得られたのだから、王は寛大な処置をされたと考えていいはずだ。
だが、リアムは頭をふるとその考えを否定する。
欲望に忠実な王がする事だ、何か裏があるに違いない。
そもそもリアムが魔族の主たるクロヴィスを殺める事など、できるとは思ってなどいないだろうと。
――リュカ様が楽しんでいるだけだと言っていたし。
視線を町並みに向けたまま思考を漂わせていると、隣の家から声が聞こえてきて数人の子供達が姿を見せた。
一番年上の少女は顔見知りだったので、リアムは下におりて外へ走り出る。
「サーシャ」
「リアム様」
声をかけるとサーシャは恥ずかしそうに俯く。
きっと衣服がぼろぼろだからだろう。
リアムは承知していたので、いつもの様に家に招き入れた。
サーシャがつれていた三人の幼い子供達は皆大人しく、まるで子犬のような目でリアムを見つめている。
この子達は平民の中でも奴隷扱いされている家の子供達だ。
我が国の影の一部分ではあるが、他国から見てもなんらおかしな事ではなく、むしろそうして区別をする事で、貴族や国を守る騎士達の意識を高めることに役立っているーーとされているので、見て見ぬ振りをされている。
リアムのような地位の低い神官は口出しなどできず、位の高いリュカに、彼らの処遇の改善を求めてはいたのだがーーリュカのような人格者の神官は残念ながらほとんど存在しない。
しかし、こうして衣服を直してあげたり個人的に助けてあげる事はリアムにもできる。
糸と針を用意してほつれた部分や布の切れ端で手直ししていく。
ミーシャにはその間リアムのローブを着て待っててもらう。
彼女はこれから隣町に仕事に行くのであまり時間がない。
「はい」
「ありがとうございます」
「他の子達の衣服は大丈夫かな」
「はい、まだ」
彼女が着替え終わるまでリアムは寝室で待つ。
準備が整ったと声がして一階へ続く階段を下る。
「いつもありがとうございます」
と深々と頭をたれるサーシャになんだかこちらが気恥ずかしくなり、その頭を撫でた。
「大したことじゃないよ、それより何か困ったことがあれば相談にのるから、遠慮しないでね」
「あ……あ、の、わたし」
「うん?」
「明日には、この国の人間じゃなくなるんです」
「え?」
それは一体どういう事なのか。
時間のない中で、リアムは彼女から重要な事実を聞いた。
リアムはサーシャから聞いた話を脳内で整理を試みたが落ち着かない。
椅子に座り考え込んでいたら、窓から差し込む日差しは強くなり、昼時を教えていた。
荷物をまとめなくてはならないのに、リアムは動く気になれず、天井を仰ぐ。
するとどこからか物音が聞こえて意識を向けるとーー窓の外にローブを目深に被った男が立っていた。
その緑の肌と体躯に見覚えがあり思わず駆け寄る。
「サンドロ!?」
「よお、リアム」
ぐいっと窓越しに腕を掴まれて引き寄せられ唇を塞がれてしまう。
「んむうっ!?」
舌を絡められて口腔内を弄られ、呼吸が苦しくなって頭がぼんやりとしてくる。
リアムは解放して欲しいと片手でサンドロの胸を叩くがびくともしない。
それどろこか、さらに激しく口づけをされて舌から背筋に駆けて甘くしびれてしまい、下半身が反応してしまう。
「んふうっんンっ♡」
リアムは大げさに背中を跳ねさせるとイってしまった。
「ふはあ……」
ようやく唇を離されてサンドロの胸に頭を寄せて身を任せる。
下着の中ではじけた自身から漏れ出る白濁の感触が気持ち悪い。
背中をさすられて呼吸を整えた。
「相変わらず淫乱だなあおい」
「はあ、はあっ♡」
いっそこのまま犯されたいとさえ思ってしまう自分は、言われた通り淫乱だな、と苦笑する。
サンドロを招き入れ、リアムは服を脱がされるのも気にせずにクロヴィスの事について訪ねた。
胸にキスをするサンドロが質問に答える。
「今は領土の整理に忙しいな、領土だけでなくてお前らの奴隷階級の連中の仕分けもするし」
「……彼らをどうするつもりなの?」
「さあ? 俺たちは主の考えている事なんてわからない、昔のあいつならまだ分かったかもしれないけどな」
「昔の? どれくらい前の話なの?」
「百年くらいかな」
「ひゃくねん!?」
いったいクロヴィスは何歳なのだろう。
あの屋敷にいつから住んでいるのだろう。
聞きたい事は山のようにあるが、その全てをサンドロが答えてくれるとは限らない。
それに本当はあの人の言葉で知りたかった。
「それより、そろそろ結界を張る。終わったらさっさと荷物をまとめろ。俺がこの辺りの担当だから時間はやるから」
「あ、あのサンドロ、お願いが」
「ん?」
明日自分がユーディアの正式な使者として、クロヴィスに挨拶に伺う旨を話した。
そしてある願いを託す。
サンドロはリアムの話を真剣に聞いてくれた様子で、静かに頷くと抱きしめてくる。
リアムはその背中に腕を回すと身を委ねた。
その夜、引っ越しが終わった箇所から順に魔族達によって結界が張られていき、リアムの家も彼らの領土として取り込まれたのだった。
まだ火照った身体を引きずり、城への道を進むリアムは、どうかサンドロに託した願いが成就する様、祈る。
城に戻ると王の側近が剣と毒を用意して待っていた。
「この小瓶の中身は飲まずとも肌にしみるだけで魔族にとっては猛毒になる代物である。そして、この剣は特殊な術を施してある」
「どのような?」
あてがわれた部屋で側近から武具の説明を受けていると、廊下から騒がしい声が聞こえてきた。
何やら「おやめ下さい」だとか「黙れ」だとかわめいている。
聞き覚えのある声だなとか思いつつ扉が蹴破られるのを見据えた。
「おい! リアム帰ってこいよ!」
「エグモント!」
まさか乗り込んで来るとは。
肩で息をしてリアムの腕をひっつかみ、強引に引っ張って外に出ようとする。
リアムは流石に焦ると腕を払って顔を振る。
「駄目だ、僕はもう戻れない」
「は?」
「その通りだ。この者は明日正式に我が国の使者として、主との交渉に向かわせるのだ」
「な、なんだよ! ろくに説明もなく勝手に決めやがって! こいつは俺たちのモノなんだぞ!」
声を荒げて再びリアムの腕を掴もうとするエグモントを、側近が携帯している杖を使いその胸を突いた。
ぐえっと声をあげてエグモントは尻餅をついて倒れ込む。
リアムは目を丸くして側近を見やると、厳しい顔つきでエグモントを睨み付けていた。
「父上が不在なのをいいことに、町中での淫行、性奴隷を囲う。そしてこの愚行。エッカルト家の正式な処分はまだ決まっていないというのに、さらに罪を増やすとは。連れて行け」
「はっ」
エグモントはまだ何かわめいていたが、衛兵に連行されたので、流石に大人しくしてくれるとは思うのだが、不安は残る。
「さて。この剣の能力だが、持ち主の潜在能力を引き出して剣を振るわせる」
「そんな力が」
「剣を握った事がない者でも扱える剣なのだ。素質が問われるがな」
毒が駄目なら剣を使え。
リアムは毒と剣を受け取り、瞳を伏せた。
――あの人に毒を盛るなんて、無理だ。
それに戦うなんて。
「主には話を通してある」
場所はもとユーディアの領土であった、隣国との境目の目印である塔。
明日、クロヴィスを殺さなくてはならない、なんとしてでも。
それは揺らいではいけない決意なのだ。
朝から暗雲が立ち込めており、肌寒さにリアムは腕をさすると、騒がしい町を歩いていく。
詳しい理由も知らされないまま、国王から移転命令を受けた彼らの住処の跡地は、クロヴィスたちのものになる。
この辺りはもともと隣国との国境が近いため、商人が休む宿も多く、住人達を納得させるのは苦労しただろう。
リアムの住処もこの町だったので、荷物をまとめて運び出さなくてはならない。
慌ただしく行き交う人々の合間を走り抜け、角を曲がり突き当たりの戸建てがリアムの家だ。
「ただいま」
玄関の扉を開けると埃が舞う。
カビくさいニオイもした。
まず換気をするために窓をあける。
隣国への遣いに出て、ユーディアに帰国途中、クロヴィス達に捕まり、半月振りに帰った。
リアムは二階に続く階段を上がると、寝室の窓際にある机上の絵に話しかける。
男女が寄り添い微笑んでいる。
「ただいま父さん、母さん」
物言わぬ絵にリアムは寂しく思いながら窓を開けた。
埃で鼻がかゆくなりくしゃみがでる。
町並みをぼんやりとながめた。
神官になって自立してからずっと住んでいた場所を離れるのは辛かった。
けれど、国に魔族を侵入させ、人々を危険に晒した罪は重い。
本来であれば処刑を言い渡されるのが妥当な処罰であるのだ。
それを回避する機会を得られたのだから、王は寛大な処置をされたと考えていいはずだ。
だが、リアムは頭をふるとその考えを否定する。
欲望に忠実な王がする事だ、何か裏があるに違いない。
そもそもリアムが魔族の主たるクロヴィスを殺める事など、できるとは思ってなどいないだろうと。
――リュカ様が楽しんでいるだけだと言っていたし。
視線を町並みに向けたまま思考を漂わせていると、隣の家から声が聞こえてきて数人の子供達が姿を見せた。
一番年上の少女は顔見知りだったので、リアムは下におりて外へ走り出る。
「サーシャ」
「リアム様」
声をかけるとサーシャは恥ずかしそうに俯く。
きっと衣服がぼろぼろだからだろう。
リアムは承知していたので、いつもの様に家に招き入れた。
サーシャがつれていた三人の幼い子供達は皆大人しく、まるで子犬のような目でリアムを見つめている。
この子達は平民の中でも奴隷扱いされている家の子供達だ。
我が国の影の一部分ではあるが、他国から見てもなんらおかしな事ではなく、むしろそうして区別をする事で、貴族や国を守る騎士達の意識を高めることに役立っているーーとされているので、見て見ぬ振りをされている。
リアムのような地位の低い神官は口出しなどできず、位の高いリュカに、彼らの処遇の改善を求めてはいたのだがーーリュカのような人格者の神官は残念ながらほとんど存在しない。
しかし、こうして衣服を直してあげたり個人的に助けてあげる事はリアムにもできる。
糸と針を用意してほつれた部分や布の切れ端で手直ししていく。
ミーシャにはその間リアムのローブを着て待っててもらう。
彼女はこれから隣町に仕事に行くのであまり時間がない。
「はい」
「ありがとうございます」
「他の子達の衣服は大丈夫かな」
「はい、まだ」
彼女が着替え終わるまでリアムは寝室で待つ。
準備が整ったと声がして一階へ続く階段を下る。
「いつもありがとうございます」
と深々と頭をたれるサーシャになんだかこちらが気恥ずかしくなり、その頭を撫でた。
「大したことじゃないよ、それより何か困ったことがあれば相談にのるから、遠慮しないでね」
「あ……あ、の、わたし」
「うん?」
「明日には、この国の人間じゃなくなるんです」
「え?」
それは一体どういう事なのか。
時間のない中で、リアムは彼女から重要な事実を聞いた。
リアムはサーシャから聞いた話を脳内で整理を試みたが落ち着かない。
椅子に座り考え込んでいたら、窓から差し込む日差しは強くなり、昼時を教えていた。
荷物をまとめなくてはならないのに、リアムは動く気になれず、天井を仰ぐ。
するとどこからか物音が聞こえて意識を向けるとーー窓の外にローブを目深に被った男が立っていた。
その緑の肌と体躯に見覚えがあり思わず駆け寄る。
「サンドロ!?」
「よお、リアム」
ぐいっと窓越しに腕を掴まれて引き寄せられ唇を塞がれてしまう。
「んむうっ!?」
舌を絡められて口腔内を弄られ、呼吸が苦しくなって頭がぼんやりとしてくる。
リアムは解放して欲しいと片手でサンドロの胸を叩くがびくともしない。
それどろこか、さらに激しく口づけをされて舌から背筋に駆けて甘くしびれてしまい、下半身が反応してしまう。
「んふうっんンっ♡」
リアムは大げさに背中を跳ねさせるとイってしまった。
「ふはあ……」
ようやく唇を離されてサンドロの胸に頭を寄せて身を任せる。
下着の中ではじけた自身から漏れ出る白濁の感触が気持ち悪い。
背中をさすられて呼吸を整えた。
「相変わらず淫乱だなあおい」
「はあ、はあっ♡」
いっそこのまま犯されたいとさえ思ってしまう自分は、言われた通り淫乱だな、と苦笑する。
サンドロを招き入れ、リアムは服を脱がされるのも気にせずにクロヴィスの事について訪ねた。
胸にキスをするサンドロが質問に答える。
「今は領土の整理に忙しいな、領土だけでなくてお前らの奴隷階級の連中の仕分けもするし」
「……彼らをどうするつもりなの?」
「さあ? 俺たちは主の考えている事なんてわからない、昔のあいつならまだ分かったかもしれないけどな」
「昔の? どれくらい前の話なの?」
「百年くらいかな」
「ひゃくねん!?」
いったいクロヴィスは何歳なのだろう。
あの屋敷にいつから住んでいるのだろう。
聞きたい事は山のようにあるが、その全てをサンドロが答えてくれるとは限らない。
それに本当はあの人の言葉で知りたかった。
「それより、そろそろ結界を張る。終わったらさっさと荷物をまとめろ。俺がこの辺りの担当だから時間はやるから」
「あ、あのサンドロ、お願いが」
「ん?」
明日自分がユーディアの正式な使者として、クロヴィスに挨拶に伺う旨を話した。
そしてある願いを託す。
サンドロはリアムの話を真剣に聞いてくれた様子で、静かに頷くと抱きしめてくる。
リアムはその背中に腕を回すと身を委ねた。
その夜、引っ越しが終わった箇所から順に魔族達によって結界が張られていき、リアムの家も彼らの領土として取り込まれたのだった。
まだ火照った身体を引きずり、城への道を進むリアムは、どうかサンドロに託した願いが成就する様、祈る。
城に戻ると王の側近が剣と毒を用意して待っていた。
「この小瓶の中身は飲まずとも肌にしみるだけで魔族にとっては猛毒になる代物である。そして、この剣は特殊な術を施してある」
「どのような?」
あてがわれた部屋で側近から武具の説明を受けていると、廊下から騒がしい声が聞こえてきた。
何やら「おやめ下さい」だとか「黙れ」だとかわめいている。
聞き覚えのある声だなとか思いつつ扉が蹴破られるのを見据えた。
「おい! リアム帰ってこいよ!」
「エグモント!」
まさか乗り込んで来るとは。
肩で息をしてリアムの腕をひっつかみ、強引に引っ張って外に出ようとする。
リアムは流石に焦ると腕を払って顔を振る。
「駄目だ、僕はもう戻れない」
「は?」
「その通りだ。この者は明日正式に我が国の使者として、主との交渉に向かわせるのだ」
「な、なんだよ! ろくに説明もなく勝手に決めやがって! こいつは俺たちのモノなんだぞ!」
声を荒げて再びリアムの腕を掴もうとするエグモントを、側近が携帯している杖を使いその胸を突いた。
ぐえっと声をあげてエグモントは尻餅をついて倒れ込む。
リアムは目を丸くして側近を見やると、厳しい顔つきでエグモントを睨み付けていた。
「父上が不在なのをいいことに、町中での淫行、性奴隷を囲う。そしてこの愚行。エッカルト家の正式な処分はまだ決まっていないというのに、さらに罪を増やすとは。連れて行け」
「はっ」
エグモントはまだ何かわめいていたが、衛兵に連行されたので、流石に大人しくしてくれるとは思うのだが、不安は残る。
「さて。この剣の能力だが、持ち主の潜在能力を引き出して剣を振るわせる」
「そんな力が」
「剣を握った事がない者でも扱える剣なのだ。素質が問われるがな」
毒が駄目なら剣を使え。
リアムは毒と剣を受け取り、瞳を伏せた。
――あの人に毒を盛るなんて、無理だ。
それに戦うなんて。
「主には話を通してある」
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それは揺らいではいけない決意なのだ。
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