世界一の彼女として、愛してくれますか?──俺は求めてないのだが、ラブコメ展開になるのはどうしてだろうか?

R.K.

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一章

女の子の部屋でドキドキゲーム時間《タイム》6

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「本当に......?やったー!私、本当に久しぶりにやるから、緊張してきたちゃったよ~」

 そんな、彼女の純粋な喜びが、俺の心にグサグサと刺さる。
 罪悪感がもう、半端ない。
 今更ながらに後悔してきた。
 けど、

「俺はたまにやるし、結構上手いほうだから、絶対に勝つ...!」

 この戦いには負けられない。
 男には、負けられない戦いというものがあるのだ。

「私だって負けないからね...!」

 そんな、彼女のかわいい物言いに、少しクラっときてしまった。
 そして、勝負の幕は開けた。

 勝負のルールは、大体こんな感じになった。

 レースは全部で5レース。
 コースは、全部おまかせ。
 3レース、相手よりも順位が高かった方の勝ち。
 CPUはつよいで150cc。


 1レース目の結果は、俺の勝ちだった。
 けど、圧勝というわけではない。
 俺はときどきやってるから、当然のように1位だ。
 それはいい。というか、当たり前だろう。
 問題は、2位に葵がいることだ。
 しかも、俺に以外と食いついてきていた。
 つまり、俺と葵は僅差だったわけだ。

 ......てか、葵強くね......!?
 そう思わずにはいられなかった。
 なぜなら、久しぶりにやると言っていたはずなのに、3位との差は半周分ほどあるからだ。
 久しぶりにやるって言ってたはずなのに、ちょっと強すぎませんか?
 それで久しぶりとか、絶対に嘘だろ...!
 いや、嘘だと信じたいっ......。
 俺は、あれだけ頑張ってここまで上手くなったのに、久しぶりにやる葵がここまで上手いとは思ってなかった。
 たぶん、葵は嘘を吐いてないんだろうけど............。

「どうしたの?はやく2レース目やろうよ~!私は久しぶりにやるんだから、次は手加減してよ...?」

 葵は俺をからかうように、笑いながらそんなことを言ってくる。
 いやいやいや、手加減したら俺が負けるんですが...?普通に負けちゃうんですが...?
 と、そんなことを思いながら、俺は2レース目を始めるのだった。


「うそ、だろ......?」

 結果は、俺の負けだった。
 そのレースの結果に少し絶望してしまった。
 もちろん、全体的にではない。2レース目の話だ。
 それも、普通に余裕がある勝ち方をされた。
 てか、最初のレースで絶対手加減してただろ!
 と、思わず言いたくなった。そのレベルの差ができていた。アイテムありのはずなのに......。

「悠くんってば、優しいね!本当に手加減してくれるなんて、思ってなかったよ~!」

 それ、本気で言ってるのか?お前、絶対に煽ってるだろ......!
 俺を煽って楽しんでるだろ.........!
 自分ではよくわからないが、たぶん今の俺の顔をみたら本気でやったのがわかるほどの悔しそうな顔をしてると思う。
 まさか、俺の顔を見て............。

「もうっ...!一々なにか考えたりしてないで、次のレースをはやくやろうよ...!」

「わかった......」

 俺はなんともいえない気持ちでそういう。
 渋々3レース目を始めることにするのだった。この勝負、俺は負けるわけにはいかない......!


 3レース目は俺が負けた。
 だが、4レース目は俺が勝ちをもぎ取った。
 というか、CPUもいるはずなのに、そのCPUが完全におまけでしかなくなっていた。
 というのも、俺と葵があまりにも高度な戦いをしてるせいで、CPUが意味をなしてない。
 いや、12位のカミナリとか......カミナリは役立ってないな。
 そんなわけで、役立ってるといったら、ときどき飛んでくるトゲゾーこうらぐらいだ。
 あれを食らうと、なかなかに巻き返すのが大変だ。
 ちなみに、4レース目はただの運だけで勝てたようなもんだった。
 なぜなら、最後の方でトゲゾーこうらが葵に当たって、そのあと3位からきたプレゼントの赤こうらを食らったからだ。
 さすがに、そこまでお膳立てされてたら、俺も負けるわけにはいかない。
 というか、負けれない。
 そんなわけで、次の5レース目に自信が持てない。
 ここまできたら、やるしかないが、いろんな意味ですでに後悔していた。

「悠くんっ...!次で、決着、だね。私、絶対に負けないからね...?」

「俺だって、負けないからな?」

 あまりのゲームへの集中のせいで、二人の息は既に乱れてる。
 そして、俺はあまりにもゲームに集中してしまってるせいで、時間を
 つまり、時間を忘れるくらいに葵とのゲームに没頭していた。


「ヤバイヤバイ!」

「このまま......このまま......」

 葵と俺はゲームに集中していた。
 お互いに何を言ってるかなんてわかってない。
 今、葵は一位。俺は2位だ。
 そろそろ、最終ラップに入ろうとしている。
 差は僅差で、トゲゾーこうらなんてもんが飛んでくれば、俺が勝つだろう。
 そんな差しかない。


 最終ラップに入った。
 俺は最初のアイテムボックスで、赤こうらがくることを願う。
 しかし、きたのは緑こうらだった。
 お前じゃない......!
 という思いがありながらも、葵に向けて放つ。
 が、葵にはそもそも当たらず、しかもトリプルバナナを引いたようだった。
 これじゃ、赤こうらを引いてたとしても当たらなかったなと思う。
 ここまできたら、キノコを引くしかない。
 それか、5位か6位あたりのCPUの投げてくるトゲゾーこうらがくるのを願うしかない。
 そう思ってると、急に葵が止まる。
 なぜ?なめプか?とか思ってると、その理由をすぐに把握する。
 俺は葵と一緒にトゲゾーこうらを食らってしまった。
 葵を抜くことに集中しすぎて、トゲゾーこうらがきてることに気づいてなかった。
 これでは、せっかくきたトゲゾーこうらが意味をなしてない。
 葵は何くわぬ様子で、進みだす。
 俺も進み始めるが、一位、二位は相変わらず変わってない。
 次のアイテムボックスがちかづいてくる。
 次こそ赤こうらがくることを願う。
 アイテム欄がくるくると回りだす。
 赤こうら!赤こうら!
 そう思ってると、赤こうらがでる......!
 ゴールまでは半分をきった。
 勝てる。
 もし、このこうらが当たれば、絶対に勝てる...!
 そう思って赤こうらを放つ。
 すると、葵はバナナをお尻に装備する。
 そんな葵の行動に、俺は面食らってしまう。
 折角の勝機を失ってしまった。
 ただ、あと一回アイテムボックスがある。
 俺は、そのアイテムボックスにすべてをかけるしかなかったのだった。
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