【R18】『廻円のヴィルヘルム』~半人半魔のあまあま淫乱お姉さんを嫁にして、ブサメンコミュ障な童貞貴族は人生逆転です!~

八雲水経・陰

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EP7_⑩ <♡>

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 左手の指先を軽く捻っただけで、簡単に剥がれ落ちてしまう女体の保護具。
 その身に秘めた無尽蔵の神秘性を匿う守衛にしては、あまりにも呆気なすぎる去り際。
 いつもなら邪魔に思う下着の存在が、今日この時に限っては安心感となっていた事を、セレアは悟った。

 喪服を脱ぎ、下着姿を晒した時よりも滑らかに、波のように揺蕩って零れ落ちた魅惑の豊乳。
 最後の守りを失ったソレは、闇夜の元で弾力と重力の板挟みとなり、イヤらしく揺れている。
 羞恥に火照る顔を隠そうと両手で覆うと、その背中のシルエットからハミ出した卑猥な横乳が、領主の視線に映り込んでしまう。

(お胸……見られて……///)

 背を向けたままでも、領主の視線が感じられた。
 前面を見せずとも容易に輪郭が想像できるほど、大きすぎるセレアの乳房。
 両端を挟まずとも自然に形成される谷間には、常にムッチリとした乳圧が籠っている。内側に籠った淫気の熱が、暗い密室の中で汗と湯気と化し発露していた。

(やっぱり……凄い……。)

 いつもと何ら変わらない動作ストリップなのに、その実感は桁違いであった。

 あられもない姿を背後に立つ強大な怪物に晒す事が、恐ろしく無防備な事に思えたのだ。
 例えるなら、そう。正にのような。

 鎧すら纏う事なく、ふくよかな肢体を晒す乙女。
 剣も盾も打ち捨てて、清められた薄布だけを纏い、ただ敵の牙に掛かるのを待つだけの存在。
 たとえ魔族との混血と言えど、彼の手に掛かればイチコロだ。柔らかい女肉を全身に纏った裸婦など、脂の乗った獲物に過ぎない。

 後はただ、全てを受け入れる。
 そして、その身の全てを差し出すだけ――。

「あの……どう……でしょう……か……?」

「…………………………。」

「お義父……様……?」

 緊張と期待を孕んだ震え声で、領主に呼びかける。
 その身をモジモジと縮こませて、か弱い声で彼の応答を求める。

 ――だが、領主の返事が中々来ない。

「…………………………っ? あ、あぁ……申し訳ない。 意識が朦朧としていた。」

「だ、大丈夫ですか!?」

 セレアの背後で我に帰ったように頭を振り、霧がかった意識を現実に戻す領主。
 その仕草は、先刻までの獰猛な覇気とは違う、1人の老人として年相応なオーラを放っていた。

「一瞬、天国が見えたよ。」

「ソレは……その……私のカラダを褒めているという事で……良いのですか……?」

「ぁ……うむ。 まぁ……うむ。 そう取ってくれて構わないよ。」

「まぁ……♡ 嬉しいです……お義父様……///」

「ぅ、うむ……。」

 はにかむように上擦ったセレアの声とは対照的に、背後から伝わる領主の声はきまりが悪そうだった。
 
(あっ、ダメ……床が濡れちゃ……///)

 暗闇が女性の聖域を犯し、入り込もうと藻搔いている。

 気を抜けばカーペットに零れ落ちそうな愛液の大河を、セレアは膣圧だけで必死にセーブする。
 しかし、その懸命な努力すらも、密室を満たす冷気によって揺らいでしまう。

「セレア殿。」

「ひゃいっ!?」

 名前を呼ばれただけで驚いてしまう。
 ビクビクと震えながら領主の方に目線だけ向けると、暗闇で光る眼球が真っ直ぐセレアを見つめていた。

「……怖いかね?」

「い、いぇ……緊張……しています……。」

「部屋が寒かったりはしないかな?」

「大丈夫……です……。」

「…………そうか。」

 闇に包まれた密室は、その整然とした印象とは裏腹に温かみを帯びていた。
 それは単に気温の問題ではなく、壁に囲まれた領域そのもののイメージである。
 その雰囲気は、年老いた紳士が過ごす無機質な寝室というよりは、森林の奥地に佇む神殿に近かった。

 そして、そんな木々の息吹を感じさせるような清涼感が、彼女の牝の本能を更に高次に火照らせるのだ――。

「これから……何をなさるのですか?」

「君を見定めたい。 コレは領主としての義務だ。」

「っ!……義務なのでしたら、協力しないわけにはいきませんわ……。」

「私は君の寛大な心に甘える立場だ。
 嫌ならば、拒否する権利は君にある。」

「ぅ…………。」
(領主としての義務……他の殿方なら……言い訳だと突き放せるのに……。)

 今朝、捜査に来た保安官も聴取と称して裸を見て、それに留まらず写真を撮ろうとすらした。
 裸を見られる事も、その写真を撮られる事も、抵抗は無い。だが、権力や暴力で迫られるのは不快だ。

 だから、今回も拒否する。
 そう思うべき筈なのに――。

(領主様には……そんな態度……取れませんわ……。)

 その視線に囚われた今、もう既にセレアは身も心も裸にされていた。
 権力でも暴力でもなく、精神力。覇気によって脱がされてしまった。不快より先に、期待が前に来てしまう。

「許したなら……私は……どこまでられてしまうのでしょうか……?」

「全て……という事になる。 許可を得たからには、遠慮するつもりはない。」

「…………。」

 全て、という言葉の響きが脳内で木霊こだまする。
 もう、誰に見せても恥ずかしくないと思うほど、自分は汚れている。その筈なのに――否、だからこそ。

「お義父様……あの……その……えっと……。」

「どうされた?」

 セレアは、後ずさりしてしまう。 

「私めの下品なカラダなど、貴方様の目に晒せません。 それは……女としての恥でございます……。」

 セレアにとって、全裸はスッピンと同じである。
 心を許した相手になら見せられる反面、「好かれたい相手」には極力見せたくない物だ。
 特殊な癖を持つ者以外なら、男なら誰しもセレアの女体に魅了され、その姿に釘付けになる。

 けれどソレは、言い換えれば「世に多くいるケダモノたちに、常日頃から視姦されて来たカラダ」である。
 男に媚びる為に進化した淫魔の体型と顔貌そのものが、もう既に純粋な好意を受け止めるには不純すぎる物と化していた。

「うら若き乙女である君が自分の事をどう思っているのか、ソレは私のような老人には理解しきれない事だ。
 だが、たとえ君が自らの身を穢れた物だと考えていたとしても、私はそうは思わない。……無理強いは当然しないが、誰かに遠慮する必要も無い。」

「自分の意思で……カラダを差し出せと……?」

「そうだ。」

「~~ッ"!💕💕💕」

 乱暴な言い回しで遠ざけようとしても、領主は一歩も引かなかった。その力強い要求は、セレアの身を打ち震えさせる。

「自分で決めるんだ、セレア殿。 私でも、ヴィルでもなく、自分の為に考えて決めなさい。
 選択を迫るのは残酷に聞こえるだろうが、は、そういう決断が出来る人だ。」

(こんなに……迫られてしまったら……。)

 期待され、求められ、迫られている。
 断崖に追い詰められた獲物に対し、平伏して身を捧げろと訴えている。

「お気持ちはとてもありがたいですが……良いんでしょうか……? その……私は……///」

「三男の妻だ。」

「……はい///」

「だが、これは人間世界の未来の為に必要な事だ。 妥協する事は出来ない。 君を見定める責務がある。」

「見定めるほどの価値が……私に……?」

「あるかどうかを、まずは確かめる。」

「…………💕」

 安易にと言い切らないところに、トキめいてしまう。
 自分は子種を受けるに値する存在だと認められていない。不遜に思えるその態度すら、彼女のマゾヒズムを滾らせた。

 汚れたカラダだと言っても、強引だと言っても、三男の妻だと言っても、この男は止められない。
 最初から自分に選択肢など無いのに、あくまで自分の意思で決めさせようとする。その嗜虐性はセレアにとって「この男の庇護下なら安全だ」という本能の証明だった。

「……分かりましたわ。」

 ――セレアは、ついに降伏した。
 自分に選択肢は無く、慈悲を乞うだけ。それでも、悪いようにはならない。まさしく亡国の姫に相応しい、尊厳を強者に明け渡す、みじめな姿だ。

「ご覧……ください……///」

 両腕で乳房と秘所を覆い隠し、心臓の鼓動と卑猥な湿気を自覚しながら、ゆっくりとカラダを振り向く。
 長い長い焦らしの果て、ボルテージが極限に達したストリップのフィナーレを飾るように、カーテンの隙間から青白い月光が差し込んで来る。

 羞恥と期待、僅かな諦めも混ざった微笑をその美貌にたたえて――セレアは、を差し出した。

「…………。」

「…………///」

 無言のまま、向き合って立ち会う。
 刀を交わす直前の武士にも似た緊張。だが、敗者は既に決まっている。

(お願いします……もっと……もっと見てください……/// 
 卑猥で……イヤらしい……牝牛のカラダ……/// 乳房も膣も全て……心ゆくまで視姦してください……///)

 両腕で挟み込んで左右から胸を支え、谷間を作り、さりげなく強調しながら赤面する。

 自分の為ではなく、搾取される支配者に媚びる為の、マゾヒスティックな人格と女体。
 品種改良の果てに生まれたホルスタインと同じ、男に都合の良い心とカラダを、セレアはアピールする。

「いかがでしょうか……?」

「まさに……極上だ。 肉体美として極みに至っている、としか言えない。」

「ありがとうございます……///」
(褒められちゃった……///)

 領主の声色に嘘は無い。紛れもなく、セレアティナの女体に圧倒されている。
 30歳になり、もはや若人の瑞々しい承認欲求など何処にも無いはずなのに、やはり褒められると嬉しい。と、彼女は再確認した。

「もう少し近くで見ても?」

「勿論です……どうぞ、お好きなように……。」

 目を背け、足元のカーペットを見つめながら、セレアは赤面した。
 ゆったりとにじり寄る領主の足音が耳に伝わるたびに、心臓の鼓動が加速する。

「……っ///」

 領主が、目の前に立った。
 手を伸ばされれば、逃れられない距離感。
 360度どこから見ても完全な射程圏内に、侵入される危機感と快感。

 そんな至近距離から、領主はゆったりと彼女のカラダを見回している――。

「触診しても良いかね?」

「…………はぃ///」

「触られたくない場所は?」

「もちろん、ございません。」

「胸部、局部、臀部、腹部、脚部を主に触るが……順番は任せよう。」

「っ。……分かりました。」

 またしても、自分に選ばせようとする。
 セレアに「触られた」と言う権利を与えず、あくまで「触らせた」もしくは「触っていただいた」という認識を押し付ける強引さ。

(すごく……辱められてる……。)

 思わず笑みが溢れてしまう。
 絶え間なく背筋を迸り全身へと放散する陵辱の快感に、セレアは忍耐が効かなかった。

「脚部、臀部の順にしてください。 その後は、ご自由に弄んでくださいませ。……それでも良いですか?」

「もちろん構わんよ。 後半には、心の準備が要るだろう。」

「違います。」

「と言うと?」

「それは……その……///」

 順番の理由、それは至って単純な思考。
 しかしいざ聞き返されると、答えるのは恥ずかしい。
 両手で頬と目を覆いながら、セレアはあざとく羞恥し、大仰な面持ちで答えを発す。

「楽しいコトは……後でする派なのです……///」

 胸の前で両手の人差し指を突き合わせ、クネクネと身を揺らす。
 パチクリと視界を点滅させながら、領主は当惑した。呆気に取られ、思考が追い付かない。

「自分が受動する立場でも……かね?」

「はい……そうです。 けれど……一番の気持ちは……」

 領主の手を取り、右頬と髪に触れさせながら、セレアは悪戯っぽい笑みを浮かべ――。

「貴方様にも……楽しんでいただきたいのです……♡」

 嘆息のような求愛を、絞り出した――。
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