転生幼女の愛され公爵令嬢

meimei

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パーティNO,2

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ミオルSide

「殿下!!もうパーティーは始まっておられるのですよ!!いいのですか??」

ミオルの専属侍従が先程から心配で何度も話しかける。

「いいんだ……どうせ…嫌われているし…」

「はあ??どうしてそう思うのです?」

「上からな感じが嫌だと…言われているんだ…婚約申請も断られた…」

「はぁ~殿下は本当に不器用ですよね…まるで…小さな子が好きな子を構う延長のようです」

「だ、だって!!!緊張するとつい…心にもない事を言ってしまうんだ…」

「なんとまぁ………」

「もういいんだ!!無理なんだよ!!!」
ミオルは頭まで掛け布団をかけてもぐってしまった…。
もぐら状態である。

こうなるとどうにもならない…。
小さな頃からそうである。
普段は賢いし、優秀でレオルと引けを取らないのに……。どうしてこう…
不器用なのか……心根はお優しいのに

「ううっ……ティアナ……」
布団の中で泣いている………

「殿下、泣いても何も始まりません。大体…婚約の申請とは、その前にプロポーズなりしたのですか?」

「プロポーズ???」

「まさか……何もせずに…一方的に紙だけ送り付けたのですか?」

「そうだけど……なんか駄目だったのか?」

「………………ダメダメですよ…」

「なっ!?」

「そや、断られますって…ましてや、あの姫君ですから…他国の王家にとっても今や高嶺の花なのですよ……あの容姿、天才的頭脳、商才……性格の良さ………。なのに…紙だけ申請って…」

「なっ………俺は………」

「プロポーズから…やり直しですよ殿下…」

ミオルは顔が真っ青になった。

「それに、部屋でグズグズしているなら少しでも姫様に…お話など…したほうが良いかと……」

侍従の言うことは最もだった…。

「分かった………少しだけでも行く…」

ぱあぁぁと侍従の顔が笑顔になる。

「はい!!ではお支度を致しましょうね!」

テキパキとミオルの支度をしていく。

その頃ティアナside


「ティア…その…」

「なに?レオル」

「あの…」

「なに??」

「もし、ミオルが来てダンスを、頼んだら…一曲だけでも相手をしてあげて貰えないかな…と」

「………………」

明らかに嫌な顔をするティアナ…

「なぁ、ティアナ」

「ん?何シュウ」

「あいつは、口下手で緊張するとさ思っていない事をいうやつなんだよ」

「そのようね」

「でもさ、いいやつなんだ…あいつ。賢いし、優秀でさ…」

「だから??」

「嫌いなのは分かるけど、人間良いところもある筈だろ?そや悪いやつとか人を貶めるような最低なやつは関わらない方がいいが」

「そうね」

「ミオルは、本当はいいやつなんだよ…だから生徒会長におしたんだ…」

「ふ~ん」

「少しだけでもいいから…その…あいつの挽回するチャンスを与えてあげられないか?」

なんなの…レオルもシュウも……
イライラする……。

「だから、なんでそれを外野が言うのよ?おかしいでしょ??挽回のチャンスも何も本人が動くべきでしょう!!!なんでなんでもかんでも周りがお膳立てするのよ!ミオル殿下自身が!!私の所へ来て挽回のチャンスを願うべきでしょ!!」

「………それが出来ないやつもいるんだよ…ティアナ…」

「ええ…」

「なら、そこまでという事でしょ?」

「厳しいな……ほんと」

「ティアナは自分にも厳しいからね…」

「大体……私は苦手なのよ……挽回のチャンスも何も……関わりたくないの」

「だよな……うん」

「そうだよな……」

あーーー!イライラする。
なんでせっかくのパーティなのに!!
むむぅ!!

「もう!誰かと踊ってくる!付いてこないでよね!」

なんなのシュウもレオルも!!

ティアナはプンスカ怒りながらホールに戻った。

「ティア、踊って頂けますか?」

「ええ、シオン踊りましょ」ニコッ

ティアナとシオン二人の華麗な美しいダンスを見ながら……あぁ…ティアナは今日はもう自分たちの方には来ないだろうなと…シュウとレオルは
深いため息をついた。
ティアナにとってミオルはある意味地雷なような物だとは分かっている…
が……。なんとかしてあげたくなる…
あの不器用な弟の為に。

もう少しでシオンとのダンスが終わりになるところで……

「ティアナ姫、姫と踊る栄誉を私に与えてはくれませんか?」
手を差し出したのは、まさかの…

「……………ええ、喜んで」

ミオルだった。ティアナはミオルの手を取り音楽に合わせて踊りだした。

「踊りながら…聞いてください…その…返事はいらないので…」

「ええ…」

「学園での失礼な数々…本当にすみませんでした。私は緊張すると…心にもない事を言ってしまう癖が…幼少期からぬけず…」

「…………………」

「父上達にも直すようにと言われてはいるのですが…なかなか…その…直らず…すみません…本当に」

「………………」

「私は…その…ティアナ姫のことが…ずっと前からお慕いしていました。学園で一緒に過ごせるのを楽しみにしていたんです…なのに…その…兄上に…だしぬかれて……その…面白くなく…子供じみた事を致してしまいました」

「ずっと前から??」

「はい、幼少期に…一度お茶会でお会いしたことがありまして…その頃からです」

「まあ……」

ティアナもびっくりである。
そんな一途な人だったなんて…

一度や二度の印象で嫌いになり、
避けていた自分が幼稚で恥ずかしくなった……。

「あの……努力致しますので…挽回のチャンスを頂けないでしょうか…」

「……………ええ、分かりました」ニコッ

私も……本当は謝らないとだけど…。


「ありがとうございます!!」
ぱあぁぁと笑顔になる。

「私の方こそ…その…色々…ごめんなさい…」

「いえ、姫君が謝る必要は…」

「ふふ、王位継承はあるけれど、
ティアナかティアでお願いできますか?ミオル殿下の方が王太子様なので」クスクス

「あっ、はい!!」

一言一言で笑顔になる……この人…
本来はこういう人だったのね。

私も頑なになりすぎたわ…反省しないと……。


それを見ていた、シュウとレオルは
ミオルの頑張りに、少し涙目になっていた……。
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