転生幼児は夢いっぱい

ナルビア

「確かにあの子はリュートにも似ている。あの鼻筋とか良く似ている…成長したらまた顔立ちもかわるだろう…」
カイサル


「そうね……まぁ私とリュートは従兄弟だからなんとかごまかせるわよ。金の粒子も突然変異とかなんとかね…」
シルビア



「しかし……どうして王子を森に捨てたんだ？」
カイサル



「そんなの……ナルビアよ？想像つかない？？」
シルビア



「確か……カシウスと同じ年に王女が生まれたよな……。」
カイサル


「ええ、リュートが名付けたみたいよ。確か名前は、シンシアだったかしら」
シルビア


「………なんかシルビアと似ているな…。ナルビアは可愛がっているのか？」
カイサル


「さぁ？あの子のことだから乳母に任せっきりなんじゃないかしら。そもそも多分あの子と双子として生まれたのもリュートには告げることなく森に捨てたのではないかしら。」
シルビア



「……………」
カイサル



「王子を捨てたのはまだリュートに必要と思われたいからじゃない？」
シルビア



「………その考えがもしそうだとしたら…本当に最低最悪だぞ……」
カイサル



「ええ、そうね。でもあの子が我が子になったのは本当に運命よ」
シルビア



「そうだな、神に感謝しよう」
カイサル


しかし……双子なのにどうしてこう、シルビアとナルビアは性格が真逆なのだろうか。親は同じなのに……。


「シンシア姫が…ナルビアのように成長しないといいが……」
カイサル


「大丈夫よ、乳母に丸投げだし。リュートが子育てしているもの…」
シルビア


「それもそうか…」
カイサル



トントン


「はい、なんだ？」
カイサル



「旦那様方、カシウス坊ちゃんがお昼ごはんをお待ちしておりますが…」
執事



「あっ！！それはすまん！！」
カイサル


「あら、それは急がないと」
シルビア


バタバタ　バタバタといそいで愛しい
息子のもとに向かう。



「カシウス、すまない。お腹空いたろ」
カイサル


「カシウスごめんなさいね、早く食べましょう」
シルビア



「ふふ、そんなに慌てなくても大丈夫ですよ、お父様、お母様」
カシウス