転生幼児は夢いっぱい

疲労

ん～まだ眠い……。

昨日は夜出歩いたせいかまだ瞼が重いカシウス。


「カシウス様、早く起きないとお勉強の先生が来てしまいますよ」
侍女


「えーー、眠い……今日はお休みしたい」
カシウス



「いけません。夜お出かけしたのはカシウス様。お勉強をお休みしたら本日の冒険はなしだと旦那様からの伝言でございます」
侍女


えええええええ……。眠いでも冒険出来ないのは困る。ぬぬぬぬぬぅ。

しょうがない起きるか。

少し不貞腐れながら顔を洗い、髪も整え着替えたカシウス。

「ご主人様ーおはよう」
フルール


「フルールおはよう。ご主人様じゃなくてカシーでいいよ」ニコッ
カシウス


「分った！カシー」
フルール


カシウスの肩にのり食堂に向かう。


「おはよう、カシウス、フルール様」
カイサル


「おはよう、カシウス、フルールちゃん」
シルビア


「「おはよう」」
カシウス、フルール


「父上、様はいらない。フルールでいい」
フルール


「わ、分った…。フルール」
カイサル


「わぁ～フルールのお子様セットもあるよ～」
カシウス

カシウスと同じような可愛らしいプレートにドラゴンが好きなお肉や、果物がのっている。


「嬉しい！！！」
フルール


「いただきます」
カシウス


「いただきますー」
フルール

目をキラキラさせて食べているフルールをみんなが優しく見ている。

「カシーこのぶどう美味しい！！！」
フルール


「じゃ、僕のぶどうもあげるよ」
カシウス


「え！！いいの！？ありがとうカシー」
フルール



「フルールよく噛んでね」
カシウス


「うん！！」
フルール



「ふふ、カシウスの弟みたいね、可愛らしいわ」
シルビア


「そうだな」
カイサル


「カシウス、お勉強が終わったら今日は冒険する前に少しお昼寝したほうがいいわ」
シルビア


確かに眠い……昨日は夜更かししてしまったからだ。


「分ったお母様」
カシウス


ニコッと微笑むかぁさま


「今日はリュートの訪問もお断りしておくわ」
シルビア


「…………」
カイサル


お母様最強説……


食事を終えて、歴史の勉強、算術の勉強、国語の勉強。外国語の勉強。

算術は前世より楽勝なので必要なしレベルで完璧だ。むしろ…10歳なのに先生に
教えてる始末。

んーーー、勉強したぁ。

かぁさまの言われた通りベッドにゴロンとしているといつの間にかすやすや夢の中に。隣でフルールもすやすや寝息をたてている。

マルスが二人にうすがけを掛ける。

この様子だと今日は冒険は無理そうかな


静かに部屋を出て部屋の前で待機する。


「あら、マルス寝ているのだから護衛は平気よ。影もいるし」
シルビア


「いえ……」
マルス


「あらまぁ…。マルス貴方もゆっくり休んで来なさい。顔色が悪いわよ？護衛中に倒れたら本末転倒よ」
シルビア


「………すみません。では少し休ませて頂きます」
マルス


「ええ、ゆっくりしてきなさい」
シルビア

実は朝から微熱があったマルス…過労からだと今朝医師に言われた。

自室に戻り、薬水を飲みベッドに寝る。

疲れ切っていた体はあっという間に夢の中に。