少しだけ狂った世界線で僕らは愛を語らう

星ふくろう

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第二章

補整される世界線 4

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 樹乃は佳南を壁際に追い詰めていく。
「うーん、なんでかな?
 大事な恋人が友紀に犯されたなんて話を聞いた後に、その犯人を捜しにいくかあ‥‥‥」
 佳南は逃げ場が無くなったことに焦りすぎて、その言葉と内容についていけない。
「え、恋人って?
 秋津さんが友紀君に犯されたって、どゆこと?
 遠矢さんが夫婦って‥‥‥まさか、秋津さんと?」
 あー、まあ理解できないですよねー?
 樹乃はそう思う。
 樹乃だっていきなり言われたら意味がわかんない、そう叫ぶだろう。
「まあ、あんたには関係ないわよ。
 あたしは、大事な存在を奪われたその仕返しを、いま!
 したいだけってか、できるチャンスに恵まれたなーって」
 にっこりと微笑みながら、七星にしてやった首輪などを佳南の目の前に掲げてみせる。
「な、なにを言ってるのかな!?
 佳南、女なんだけどー‥‥‥そんな、趣味ないよ??
 友紀君に会いにきただけーー」
 焦りながら、その首輪を持ち迫る樹乃に抵抗を佳南は試みるが‥‥‥
「あたしと七星に力でかなうわけ無いでしょ?
 同世代でも年上でも。
 まあ、痛くはしないわよ。少しだけ、仕返しできればそれでいいからーー」
「うそ、なんでそんなに力!!? 待ってっ、そんな気で来たんじゃない?!」
 悲鳴上げても聞こえないよーー。
 ここで全部閉めて、散々、エンジン吹かしてもクレームなんか来ない。
 聞こえないための半地下なんだから。
 樹乃は心でそう呟く。
「うるさいなー、痛くされたい?
 それとも、黙って両手上げる?
 どっちがいい?」
「いやだ、そんな趣味ない!
 いい加減にして!!」
 あーあ、うるさい。
 さっさと縛ろ。
 なんでこんなこと慣れてるんだろ?
 あ、そうか。暇な時、配送部門で梱包とかさっさかやってたもんなー。
 でも、この人いい匂い。七星なんてオイル臭いのに。
 それに軽い。秋穂と変わんないくらい。四十キロないなら、重いとも思わないや。
「ちょっ、そんな力どこから、いたい、ねえ、いたいってば!!」
「痛い?
 そっか、痛いって思えるんだ。
 まあ、吊り下げてもいいんだけど。ね?」
 上を指差してやる。
 バイクのエンジンの解体分解作業用に、樹乃が無理を言って取り付けさせた移動式の小型天井クレーンがそこにはあった。
「本気‥‥‥?」
「うん、ちなみにここで泣きわめいても誰も来ないよ?
 ほらーー」
 と、遠矢のリッターバイクのエンジンをかけて数度吹かしてやる。
 その騒音のすさまじさに佳南は顔を背けた。
「ね?
 あんまりやってあのバカ夫婦来たらめんどくさいから切るけど。
 あーガソリン臭い。2ストはオイル巻きちらしながら走るから仕方ないか。
 換気ボタン換気ボタンっと。ほら、逃げない」
「ああっ‥‥‥」
 樹乃がガレージ奥に移動したからそっと逃げ出そうとした佳南は手に巻き付けられた鎖を引かれる。
「あーあ、もう。
 こけないでよ?
 怪我残したらあとからうるさいんだから」
 樹乃は佳南をさっさと抱き上げて、クレーンのフックへと鎖を巻き巻き‥‥‥
「こんな力、どこからーー」
「七星もあたしもあんたくらい、軽くもてるよ?
 だって、あの二百キロ超える鉄の塊、動かさなきゃいけないんだから。
 で、と。スイッチオン」
 ゆっくりと巻き上げられていくクレーンが、佳南が立てるかどうかという位置で停止する。
「スカートに、ハイヒールで原付乗るなんてねー。しかも上着はそんな風よけ程度のパーカー一枚。
 こけたら死にます、なんて言ってるようなもん。
 まっいっか」
 ゆっくりと近寄る樹乃に対して、佳南の目に怯えと恐怖が映る‥‥‥
「待って、何するつもり?
 なんで佳南がこんなこと、友紀君の仕返しってー‥‥‥」
「どうしようかなー?
 もうやった、友紀と?」
 あれ、顔が赤くなった。
 まだ何もしてない、まさかの?
「キスもしてないとか?
 ありそうだね、甘利さん、なんで友紀がいいの?
 あんな、七星の弱みにつけこんで抱くような男‥‥‥」
「え!? 
 そんなこと友紀君はしない」
「なんで断言できるのよー。
 もうバレてるの、七星から聞いてるし」
「そんなー」
「でも、意味わかんないよね?
 なんで恋人でもない、まだヤッてもない男が職場辞めたからって家まで訪ねてくるかなー?
 そんなに好きなの?」
 お? 顔の赤いのは何処いったのよ?
 好きじゃないのかな? 単に気になっただけ?
 てか、どうやってここを知ったんだろ?
 会社には前の住所を教えてるはずだし、遠矢も友紀も七星だってばらすようなことは‥‥‥
「甘利さん、もしかして、ストーカー???」
 予備軍ぽい。
 そう樹乃は思った。
 いじめるより、拷問&尋問コースかな、これは。
 そう思った時だ。
「違う、そんなんじゃない。
 ここもたまたま、前に‥‥‥原付を追いかけてたら」
 いや、白状しすぎだよ、それ。
「つまり、計画的に見つけた、と?」
 あ、顔に出る。分かりやすい。
「佳南だっけ?
 なんか似たようなの一人知ってるんだよね。
 気になったら追いかけて、自分の良い様に手に入れようとする女。
 それも、清楚っぽく、優しくして手に入れていくの。
 時々、自分が被害者になって」
「ふん、何よあんたたちが被害者とか言いながら‥‥‥。
 同性愛なんてしてるから奪われるんじゃない。気の毒ね」
 おお、開き直ってきた。
 もうちょい本性だしてくれないかなー?
「まあ、それでも七星は離れていかないけどね?
 今でも、家族の為にあのバカ連れ戻しに行ったし」
 そう言って、友紀がいきそうなリスト。
 と書かれたスマホの通信アプリの画面を見せる。
 返事はでっかいドラゴンが『ラジャー!!!』なんてセリフを背負っているスタンプだった。
「へー‥‥‥また寝取られたりしてね?」
「あー、ないない。
 いまの七星は強いから。
 普通に、そこら辺りの不良と喧嘩しても勝つからね、あの子。
 樹乃より強いよ? まあ、情にほだされて抱かせたりしたらその時はー」
「な、なに‥‥‥よ、それー」
「へ?
 あー、携行バーナーってやつ?
 ほら、こうすると火がでるの。バイクの骨組み焼き切るのに使うんだけどね?」
 実際に、佳南の目のまえで点火して近づけてやる。
「ちょっ、やめ、本気!?」
「うん、本気。
 あ、これ預かっとくね。スマホ、電源オフ、と。
 で、浮気して帰ってきたらこれで死なない程度、火傷しない程度に炙るかな?
 佳南はどこからがいい?
 足の指先?
 それともーー胸から行こうか?」
「ちょっ!!??
 マジでないってば。やめてってー」
「あれ‥‥‥?
 ねえ、なんで開いてんの?
 あんた、まさかのー‥‥‥同類?」
 頭をよぎったのはあの雑誌だ。
 秋穂に遠矢が見せていたやつ。何となくそんな?
 いやーまさか? 七星と樹乃の同類というよりは、本物?
「胸にこんなしかもタトゥーまで。
 どうなってんの、これ?」
 佳南は恥ずかしそうに顔を背ける。
「ふーんー」
 少しだけ、クレーンを引き上げる。
「え、何する気よ?!」
「いやー、スカートで良かったわ。
 しかもこんなヒラヒラの。よいしょっと」
 蹴られては嫌なので、片足だけ肩の上に持ちあげて鎖に引っ掛けてと‥‥‥。
「どこ触って、やめてってば!!」
 あー、これはこれは‥‥‥。
 マジモンですね。じゅの引きますよ、マジで。
 なんて樹乃は心の中で言っているが、数日前に七星に同じことをしようとしていたことはーー
 都合よく忘れているはずだ‥‥‥
「あの工場、金属探知機の下くぐるから反応しないようにプラスチックかあ。
 しかも三連。うわー指先通りそう。
 こんなとこまで‥‥‥これ、普通より大きくなってない?
 すげー‥‥‥あの雑誌みたい。あれ?」
 いや、こんなんで濡らされても困るわ。
 そう思いながら放り出すように足をのける樹乃。
「首輪とか好きそうだよね、佳南さー?
 樹乃が飼おうかー?
 まさか、御主人様に捨てられたとか言わないよね‥‥‥?」
 え、何その目つき。まるで復讐するみたいなーー
「誰がよ!!
 えー捨てられたわよ!
 あんたの、遠矢のせいで‥‥‥御主人様にね!!」
「いや、意味わかんないんだけど。
 まあ、明日の朝まで一日近くあるし。誰もここ来ないよ?
 樹乃、あんたがそんなとこまで白状したら容赦しないってことくらい、理解できない?」
 とりあえず、手近なパイプを耐熱用の手袋をして掴んでーー
 樹乃は脅迫ならぬ、拷問をすることにした。
 バーナーで赤くなるまでそれをあぶってやる。
「な、なに、どうするの?」
「いや、別に。
 これはほら‥‥‥ね、この水で冷やすけど?」
 そう言い、掃除用の水道を開けて水を出しそこに入れるとーー。
 ジュウウ‥‥‥と不気味な音を立ててそれは白い湯気を上げる。
「ただ、これを再度、入れてゆっくりとあっためたら、まあ、あそこの中は焼けるよね?
 もうそんな身体だし、友紀に見せる気もなかったんでしょ?
 まあ、出会いが偶然だろうと思うけど時期的に入社のタイミング普通だし。
 ただ、その御主人様に言われて近付いてたんなら、話は別なんだよね?
 で、どうする?
 そのリングにあの、見える? バッテリーと電極。
 どうせプレイで低い電圧のはしてると思うけど。あれ、上げたら焼けるからね?
 舌とかにも空いてそうだし。足の内側でもいいし。
 どれがいい?
 樹乃はどれでも好きだよ? まあ、気持ちよくさせる気はないけど」
「そん、な‥‥‥。
 あんた、悪魔!?
 なにする気よー、やめてっー、ねええ‥‥‥やだっいやだぁぁ‥‥‥」
 泣いても知らないよ。
 こっちだって全部吐かせたいもん。
「じゃあ、なんて言うの?
 どうせ、行き場ないんでしょ?
 捨てられたって言ったもんね? それともそれも嘘?」
 とりあえず脅しに入れてみるかーまあ、無理しなきゃ怪我しないでしょ?
「やだ、本気?
 まだ熱い‥‥‥お願い、やめてー」
「うん?
 ああ、まだ反対側だから。
 後ろなら全部入るかな?
 これ少し長いから、内臓破れても知らないけど。
 そんな訓練くらい受けてるよね?」
 あ、顔が赤い。まあ、イエス、かな?
 どこまでやったらいいんだろ、これ。
 そろそろ誰か止めてくれないかなー?
 そう思っても誰も来ないし、そうしたのは樹乃自身だ。
「ねえ、どっちがいい?
 樹乃は後ろでかき回して、これで温めて、肉が焼けるのを見たいんだけど?
 まあ、部屋にいけばピアッサーもボディピもあるからーー」
 わー触りたくないなー。七星にバレたら殺されそう。
「この空いてない片方とか、でもよくこんなにまで広げれたね。穴もでかいし。
 それかこのまん中の、これも普通より‥‥‥奴隷って悲惨。
 この根元から入れようか? 長ぼそいやつ。死にそうなくらい痛いらしいけど。
 ここまでその御主人様に捧げて来て捨てられたんだもんねー?
 新しい御主人様に探す前に死んでも良くない?
 内臓焼かれて」
 よく自分でもこれだけスラスラと言えたものだと感心しながら、樹乃の指先はーー
 七星ーーごめん!!!
 と心で叫びながら佳南をいじめていた。
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