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番外編
秘密の聖女様と物言わぬ神剣 5
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涙は醜い。
涙は心の感情を簡単にさらけ出してしまう。
ハーミアはそんな弱い自分が大嫌いだった。
でも、そんな幼い自分を抱き止めてくれたのは――
「ラーディアナ‥‥‥スィールズしかいないの。
わたしには、あの人しか‥‥‥いないの。
もし、この世に存在しないのならー‥‥‥」
慈愛の大地母神様。
あなたの手で殺してください。
ハーミアはそう願っていた。
「それは無理ねえ、だってまだわたし、あなたに捕らわれのままだもの。
こんな扱いをされて黙って殺す?
神がそんなこと、許すと思う?」
にっこりと微笑むその内側には‥‥‥この世の終わりまで拷問やその他の言葉にできない神の怒りの裁きにかけられたい?
そんな意志があるような気がして、ハーミアは首を振る。
「そう、なら聞きなさい。
まだ話の途中だから。
異世界の襲撃を受けて多くの英雄は死んだわ。
相手の狙いは、あのデュランダル。
なぜか?
それは分かるわよね?」
「まさ、か‥‥‥。
ダーシェとエストはその頃から、復活をねらって??」
御名答。
よしよーし、と再びその豊満な胸に抱かれてハーミアは少しばかり嫉妬する。
これほどのスタイルの良さを欲しいものだ。
神様は不公平だ、と。
「その通りよ。
シナリオは、あの紋章眼のラーズ。影の六王のリーダーでラスディア帝国の始祖帝。
彼の未来を見通すあの瞳でも全ては見えなかったみたいね?
エレノアの眠っていたクリスタルは竜神のもの。
でも、わたしは思うの。
エミスティアのクリスタルは、その命を守るためではなく――」
「まさ、か。
エミスティア様がダーシェとエストに操られていた?」
多分、ね。
魔神まで滅ぼそうとしたから――竜神は封じたのかなと思うわ。
そう、ラーディアナは語る。
ハーミアは涙を再度、拭こうするナプキンを見て顔をよじった。
「あら、どうしたの?」
「それ、さっき‥‥‥ラーディアナ様の顔をー拭いたやつじゃないですか?
これ、剣どうこうと言った罰?」
「あら、バレちゃった?
わたし、嫉妬深いのよ、ハーミア?」
慈愛の裏返しは嫉妬?
とんでもない慈愛の女神だわ‥‥‥何となく、竜神がかつて氷の女王に浮気していたというのも分かる気がして困るハーミアだった。
「それで、ラーディアナ様?
デュランダルとダーシェとエストと‥‥‥どうつながるの?」
うーん、と大地母神はその幼女のような顔を天空に向けて困ったように答えた。
「多分だけど。
あれはカイネ・チェネブ神ともつながっているのよ。
それを逆行させて力を奪ったんじゃないかなって‥‥‥だから、彼等の復活を目前にして防げたけど――」
彼女ははるか天空を指差す。
それは、あの魔王と前竜王が古代神と戦っていた領域を指していた。
「だから、一月もいいえ、もっと長い時間。
あの四神は戦っていたのではないかなとわたしは思うの。
分かりやすく言うとね、ハーミア。
神の力は、無限ではないのよ。
必ず、どこかで継ぎ足したりしなければならないの。
分かる?
あの紅蓮の王が爆発するまで‥‥‥その、中継点はエレノアであり、エミスティアであり――」
「動ける旦那様と‥‥‥ルゲル大将軍???」
やっと理解したか。
ラーディアナは抱きしめていたハーミアをそっと放した。
「いいこと、ハーミア?
いま、竜神がエリスに変わりルゲル大将軍の側にいるわ。
なぜかわかる?
静かだからよ」
「それは、いい意味ですか‥‥‥?」
いいえ、とラーディアナは首を振った。
彼の中には彼しかいない。
でも、それは竜王になったスィールズと同じ。
そう、ラーディアナはハーミアに告げる。
「グランの中にダーシェとエスト、そして、スィールズまでいたら人間の心なんてもたないの。
でも、単なる中継点として活用する時だけ憑依するならそれはまだ、大丈夫な範囲。
スィールズはグランを守りながら、肉体の中にルゲル大将軍を逃がしていた。
そう夫は考えていたわ。多分、エミスティアの肉体が一番、ダーシェとエストを生かすのに、そして力を得るのに都合が良かったはず」
「じゃあ、エミスティアの肉体が壊れた時の用心として行きつく先は‥‥‥ルゲル大将軍の予定だった?
そういうこと?」
「そうね。
でも、魔都の大地母神の神殿‥‥‥あまつさえわたしの領地にまで手をだしていたあの二神は滅んだ。
そうなると、ルゲル大将軍の心は戻っているはずよね?
そして、スィールズはグランの肉体から追いだされたはず。
だって、グランがシェナを刺したんだもの。
止めようとして、弾き出されたんでしょ、多分」
でもそれなら、と。
ハーミアは思ってしまう。
スィールズはもとの肉体に戻ったのだとしたら‥‥‥
彼の心は?
もう、あのままなの、と。
「考えなさい、ハーミア。
ルゲル大将軍とスィールズは知らなかったのよ?
知っていたのは、その場でダーシェとエストの束縛から解放されたという事実だけ。
シェナは死に、あの場所にエリスたちがたどり着くまでに残ったのは何だった?」
あ‥‥‥。
聖剣や神剣は長い年月をえると自我を持つ。
ならもし、もしも‥‥‥主人が死に役割を果たしたと考えてその中身を空にした剣があるとすれば???
「まさか、二人の心は――!!??」
「そうね、ハーミア。
そして、ルゲル大将軍の肉体はあそこにあるわ。
彼の意識の残りは、神剣アージェスから竜神が戻すでしょうその身体にね。
でも、スィールズはもう肉体には戻らないでしょうね。
貴方がするべきことは何?
ロイデルは、新しき魔王シェイブが受け継ぐと聞いたわ。
残るは神剣アージェスだけね。
あなたはどうするべきだと思う?」
剣が自我を持つまでには‥‥‥長い時間がかかる。
自我がもしあれば?
竜神がその力を注ぎ、彼を守りながら‥‥‥再生しているとしたら???
「‥‥‥はい。
わかったわ、ラーディアナ様。
このままでいいのね。
このまま、待てば‥‥‥スィールズは帰ってくる」
「そうね。
だから、待ちましょう?
この屋敷で。
そう長くはないはずよ、あと二年か、三年かな?
ね、ハーミア?」
そうだのう、回復まであと二、三年というとこかの。
魔王フェイブスタークのあの言葉が脳裏によみがえる。
待つのに二年も五年も変わらない。
ここにいれば‥‥‥彼は戻るのだから。
「はい、待ちます。
その間に、神殿、建立するから‥‥‥逃がさないから。
ラーディアナ様」
「げっ‥‥‥。
わたしも主人に会いたいんだけど‥‥‥」
「お互い様でしょ?
ね、慈愛の大地母神ラーディアナ様???」
はあ‥‥‥。
また、待つのね。
女神は嘆息する。
そして、ハーミアは待つのだ。
あともう少しで彼女は二十歳になる。
あれはいつの話だったかしら?
そう、過去を振り返りながらー‥‥‥夫の帰還を待っているハーミアがいた。
そして、それに付き合わされて文句を言いながらお菓子を頬張る大地母神ラーディアナも。
夜に輝く青い月からはかつての仲間たちが、そろそろだな、と。
彼等の地上の仲間の幸せになる瞬間を見ようと下界を覗き込んでいた。
青い月が満月になり、屋敷を照らし出す頃。
そこそこほろ酔いなったハーミアがふと、問いかけた。
「まだですか、スィールズ様?」
その問いは普段は物言わぬまま、どこかに消えてしまう。
だが、今夜は違うようだった。
「いいや、ここにいるよ」
懐かしい声がした時。
ハーミアが振り向いたそこに――ラーディアナの望む人物と共に二頭の竜が舞い降りたのだった。
番外編 (完)
涙は心の感情を簡単にさらけ出してしまう。
ハーミアはそんな弱い自分が大嫌いだった。
でも、そんな幼い自分を抱き止めてくれたのは――
「ラーディアナ‥‥‥スィールズしかいないの。
わたしには、あの人しか‥‥‥いないの。
もし、この世に存在しないのならー‥‥‥」
慈愛の大地母神様。
あなたの手で殺してください。
ハーミアはそう願っていた。
「それは無理ねえ、だってまだわたし、あなたに捕らわれのままだもの。
こんな扱いをされて黙って殺す?
神がそんなこと、許すと思う?」
にっこりと微笑むその内側には‥‥‥この世の終わりまで拷問やその他の言葉にできない神の怒りの裁きにかけられたい?
そんな意志があるような気がして、ハーミアは首を振る。
「そう、なら聞きなさい。
まだ話の途中だから。
異世界の襲撃を受けて多くの英雄は死んだわ。
相手の狙いは、あのデュランダル。
なぜか?
それは分かるわよね?」
「まさ、か‥‥‥。
ダーシェとエストはその頃から、復活をねらって??」
御名答。
よしよーし、と再びその豊満な胸に抱かれてハーミアは少しばかり嫉妬する。
これほどのスタイルの良さを欲しいものだ。
神様は不公平だ、と。
「その通りよ。
シナリオは、あの紋章眼のラーズ。影の六王のリーダーでラスディア帝国の始祖帝。
彼の未来を見通すあの瞳でも全ては見えなかったみたいね?
エレノアの眠っていたクリスタルは竜神のもの。
でも、わたしは思うの。
エミスティアのクリスタルは、その命を守るためではなく――」
「まさ、か。
エミスティア様がダーシェとエストに操られていた?」
多分、ね。
魔神まで滅ぼそうとしたから――竜神は封じたのかなと思うわ。
そう、ラーディアナは語る。
ハーミアは涙を再度、拭こうするナプキンを見て顔をよじった。
「あら、どうしたの?」
「それ、さっき‥‥‥ラーディアナ様の顔をー拭いたやつじゃないですか?
これ、剣どうこうと言った罰?」
「あら、バレちゃった?
わたし、嫉妬深いのよ、ハーミア?」
慈愛の裏返しは嫉妬?
とんでもない慈愛の女神だわ‥‥‥何となく、竜神がかつて氷の女王に浮気していたというのも分かる気がして困るハーミアだった。
「それで、ラーディアナ様?
デュランダルとダーシェとエストと‥‥‥どうつながるの?」
うーん、と大地母神はその幼女のような顔を天空に向けて困ったように答えた。
「多分だけど。
あれはカイネ・チェネブ神ともつながっているのよ。
それを逆行させて力を奪ったんじゃないかなって‥‥‥だから、彼等の復活を目前にして防げたけど――」
彼女ははるか天空を指差す。
それは、あの魔王と前竜王が古代神と戦っていた領域を指していた。
「だから、一月もいいえ、もっと長い時間。
あの四神は戦っていたのではないかなとわたしは思うの。
分かりやすく言うとね、ハーミア。
神の力は、無限ではないのよ。
必ず、どこかで継ぎ足したりしなければならないの。
分かる?
あの紅蓮の王が爆発するまで‥‥‥その、中継点はエレノアであり、エミスティアであり――」
「動ける旦那様と‥‥‥ルゲル大将軍???」
やっと理解したか。
ラーディアナは抱きしめていたハーミアをそっと放した。
「いいこと、ハーミア?
いま、竜神がエリスに変わりルゲル大将軍の側にいるわ。
なぜかわかる?
静かだからよ」
「それは、いい意味ですか‥‥‥?」
いいえ、とラーディアナは首を振った。
彼の中には彼しかいない。
でも、それは竜王になったスィールズと同じ。
そう、ラーディアナはハーミアに告げる。
「グランの中にダーシェとエスト、そして、スィールズまでいたら人間の心なんてもたないの。
でも、単なる中継点として活用する時だけ憑依するならそれはまだ、大丈夫な範囲。
スィールズはグランを守りながら、肉体の中にルゲル大将軍を逃がしていた。
そう夫は考えていたわ。多分、エミスティアの肉体が一番、ダーシェとエストを生かすのに、そして力を得るのに都合が良かったはず」
「じゃあ、エミスティアの肉体が壊れた時の用心として行きつく先は‥‥‥ルゲル大将軍の予定だった?
そういうこと?」
「そうね。
でも、魔都の大地母神の神殿‥‥‥あまつさえわたしの領地にまで手をだしていたあの二神は滅んだ。
そうなると、ルゲル大将軍の心は戻っているはずよね?
そして、スィールズはグランの肉体から追いだされたはず。
だって、グランがシェナを刺したんだもの。
止めようとして、弾き出されたんでしょ、多分」
でもそれなら、と。
ハーミアは思ってしまう。
スィールズはもとの肉体に戻ったのだとしたら‥‥‥
彼の心は?
もう、あのままなの、と。
「考えなさい、ハーミア。
ルゲル大将軍とスィールズは知らなかったのよ?
知っていたのは、その場でダーシェとエストの束縛から解放されたという事実だけ。
シェナは死に、あの場所にエリスたちがたどり着くまでに残ったのは何だった?」
あ‥‥‥。
聖剣や神剣は長い年月をえると自我を持つ。
ならもし、もしも‥‥‥主人が死に役割を果たしたと考えてその中身を空にした剣があるとすれば???
「まさか、二人の心は――!!??」
「そうね、ハーミア。
そして、ルゲル大将軍の肉体はあそこにあるわ。
彼の意識の残りは、神剣アージェスから竜神が戻すでしょうその身体にね。
でも、スィールズはもう肉体には戻らないでしょうね。
貴方がするべきことは何?
ロイデルは、新しき魔王シェイブが受け継ぐと聞いたわ。
残るは神剣アージェスだけね。
あなたはどうするべきだと思う?」
剣が自我を持つまでには‥‥‥長い時間がかかる。
自我がもしあれば?
竜神がその力を注ぎ、彼を守りながら‥‥‥再生しているとしたら???
「‥‥‥はい。
わかったわ、ラーディアナ様。
このままでいいのね。
このまま、待てば‥‥‥スィールズは帰ってくる」
「そうね。
だから、待ちましょう?
この屋敷で。
そう長くはないはずよ、あと二年か、三年かな?
ね、ハーミア?」
そうだのう、回復まであと二、三年というとこかの。
魔王フェイブスタークのあの言葉が脳裏によみがえる。
待つのに二年も五年も変わらない。
ここにいれば‥‥‥彼は戻るのだから。
「はい、待ちます。
その間に、神殿、建立するから‥‥‥逃がさないから。
ラーディアナ様」
「げっ‥‥‥。
わたしも主人に会いたいんだけど‥‥‥」
「お互い様でしょ?
ね、慈愛の大地母神ラーディアナ様???」
はあ‥‥‥。
また、待つのね。
女神は嘆息する。
そして、ハーミアは待つのだ。
あともう少しで彼女は二十歳になる。
あれはいつの話だったかしら?
そう、過去を振り返りながらー‥‥‥夫の帰還を待っているハーミアがいた。
そして、それに付き合わされて文句を言いながらお菓子を頬張る大地母神ラーディアナも。
夜に輝く青い月からはかつての仲間たちが、そろそろだな、と。
彼等の地上の仲間の幸せになる瞬間を見ようと下界を覗き込んでいた。
青い月が満月になり、屋敷を照らし出す頃。
そこそこほろ酔いなったハーミアがふと、問いかけた。
「まだですか、スィールズ様?」
その問いは普段は物言わぬまま、どこかに消えてしまう。
だが、今夜は違うようだった。
「いいや、ここにいるよ」
懐かしい声がした時。
ハーミアが振り向いたそこに――ラーディアナの望む人物と共に二頭の竜が舞い降りたのだった。
番外編 (完)
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あー( ̄▽ ̄;)
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