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「……お嬢様。念のため確認させていただきますが、そのお姿で『一般市民に紛れている』とおっしゃるのですか?」
下町の入り口。活気あふれる市場の隅で、セバスが深いため息とともに私を凝視しました。
「失礼ね、セバス。これぞ我が公爵家に伝わる隠密の極意、名付けて『風景と同化する、意志を持ったボロ雑巾』スタイルの変装ですわ!」
今日の私は、くすんだ灰色のローブを深く被り、顔を半分隠す不気味な仮面(通称:推し観測用防護マスク)を装着しております。
さらに、首からは最新式の「熱感知・遠見鏡」をぶら下げ、手には「聖遺物採取用のピンセット」を完備。
「……お嬢様。それは隠密ではなく、ただの『指名手配中の怪人』にしか見えません。通行人が、先ほどから衛兵を呼びに行こうとしておりますよ」
「構いませんわ! 殿下がこの下町に視察に来られるという超特大イベントを前に、私の羞恥心など枯れ果てた砂漠同然。見て! あそこの大通り! 殿下が……殿下が、『平民の服』を召して降臨されましたわ!」
私の視線の先には、普段のきらびやかな正装を脱ぎ捨て、上質な麻のシャツとパンツというラフな格好のヴィルフリート殿下の姿が。
隣には、同じく庶民風を装った(しかし隠しきれないあざとさを放つ)リリアンさんが付き添っています。
「ああっ! 見てちょうだい、あの『着崩した襟元』! 王族という枠組みから解放され、野生の輝きを放つ殿下の鎖骨! 眩しすぎて網膜が焼ける……!」
「落ち着いてください。レンズが興奮の熱で歪んでおります。……おや、殿下が屋台の串焼きを手に取られたようですな」
「何ですって!? 殿下が、下界の食物を!? それは実質的な『毒見』……いえ、『大地の恵みの受容』ではありませんか! セバス、殿下が食べ残した串の芯、何としても回収しなさい! あれには殿下の唾液……いえ、聖なる雫が付着しているはずよ!」
「……さすがにそれは、衛兵を呼ばれる前に私が全力で阻止させていただきます」
ヴィルフリート殿下は、慣れない手つきで串焼きを頬張り、「……意外と美味いな」と少しだけ頬を緩めました。
その、無防備で少年のような笑顔。
「……ひっ! ぐふっ……尊死(とうとし)……」
私はあまりの衝撃に、壁に頭を打ち付けて悶絶しました。
「お嬢様、生存確認を! 心臓を動かしてください!」
「……だ、大丈夫よ。今の笑顔、脳内のプラチナ殿下フォルダに『超高画質・永久保存版』として格納したわ。……ああっ、見て! リリアンさんが殿下の口元の汚れを、自分のハンカチで拭こうとしているわよ!」
リリアンさんが、恥ずかしそうに殿下の顔に手を伸ばします。
普通なら嫉妬に狂う場面ですが、今の私は違います。
「リリアンさん、甘いわ! そこはハンカチではなく、直接指で拭って、その指を……! ああ、いけない、私の妄想(エグゼ)が暴走しているわ! 公式にそんな過激な供給を求めてはダメよメメル!」
私は自らを戒めるように、仮面の上から顔を叩きました。
「……ん? おい、カイル。今、どこからか気味の悪い声が聞こえなかったか?」
殿下が不意に、周囲を警戒するように見回しました。
護衛として変装しつつ同行していたカイル様が、私の潜伏しているゴミ箱……いえ、物陰の方をじっと見つめます。
「……殿下。あそこに、何か『巨大な灰色の塊』が蠢いておりますな。……不気味な声で『解釈違い』とか『供給が足りない』とか呟きながら」
「……まさか、あいつじゃないだろうな? いや、あいつは今日、家で大人しく私の肖像画を磨いているはずだ。……メメルなのか?」
殿下が、一歩ずつこちらに近づいてきます。
大ピンチです。
しかし、今の私は「空気」。
私は咄嗟に、そばにあった空き樽を被り、完全に静止しました。
「…………(私は樽。私は、百年熟成されたただのワイン樽ですわ……)」
「……殿下、ただの樽のようです。ですが、樽から異様なまでの『熱気』と『殺気』ならぬ『推し気』が漏れ出しておりますが」
殿下は、私の被っている樽の目の前で立ち止まりました。
「……おい、樽。貴様、どこかで見たような『縦ロールの先っぽ』が底から見み出ているぞ。……メメル! そこにいるのは分かっているんだ! 出てこい!」
「…………(し、失礼な。これは樽の装飾……、最近下町で流行っている『お嬢様風の蔦(つた)』ですわ)」
「そんな流行はない! そもそも、その仮面は何だ! 私の前に、その不気味な姿で現れるなと言っただろう!」
殿下が樽の蓋をバカッと開けました。
そこには、仮面を被ったまま、両手で「ハートマーク」を作っている私の姿。
「……ああっ! 殿下、樽の中から失礼いたします! 本日の『庶民派王子』、採点するなら五億点ですわ! 特に、そのシャツの第一ボタンの外し具合……。セバス、今の角度、三方向から記録したわね!?」
「抜かりございません、お嬢様」
背後の物陰から、同じく変装(?)したセバスが最新式の魔導記録鏡を構えて現れました。
「……貴様ら、組織的に私を尾行していたのか!? ここは下町だぞ! 私的な視察だと言っただろう!」
「視察こそが、聖地巡礼の始まりなのですわ! 殿下が歩いたこの土、殿下が食べたこの串焼きの煙、すべてが歴史の一部! 私はただ、その歴史の目撃者になりたかっただけですの!」
「歴史を歪めるな! その格好で付いてくるな! 衛兵……いや、もういい! カイル、リリアン、帰るぞ! ここには空気が汚染されている!」
殿下は、顔を真っ赤にして走り去っていきました。
リリアンさんが「待ってください、殿下ー!」と追いかけていきます。
私は、樽の中から這い出し、殿下が去った後の地面にそっと触れました。
「セバス……。殿下、あんなに怒って……。きっと、私の変装が完璧すぎて、照れてしまったのね」
「左様でございますね。……あるいは、お嬢様の存在自体に恐怖を感じて、生存本能が逃走を命じたのかと思われます」
「素敵……。殿下の本能を揺さぶるなんて、私、ますますファンとして自信がつきましたわ!」
私は、殿下が食べ残して捨てた串……ではなく、殿下が歩いた跡を型取るための石膏を取り出しました。
「さあ、作業を続けるわよ! ここが新しい聖地『樽と王子の邂逅(かいこう)の地』になるのですから!」
「……近隣住民の迷惑にならない程度にしておきます」
下町の喧騒の中、メメルの情熱は、さらなる暴走へと突き進んでいくのでした。
下町の入り口。活気あふれる市場の隅で、セバスが深いため息とともに私を凝視しました。
「失礼ね、セバス。これぞ我が公爵家に伝わる隠密の極意、名付けて『風景と同化する、意志を持ったボロ雑巾』スタイルの変装ですわ!」
今日の私は、くすんだ灰色のローブを深く被り、顔を半分隠す不気味な仮面(通称:推し観測用防護マスク)を装着しております。
さらに、首からは最新式の「熱感知・遠見鏡」をぶら下げ、手には「聖遺物採取用のピンセット」を完備。
「……お嬢様。それは隠密ではなく、ただの『指名手配中の怪人』にしか見えません。通行人が、先ほどから衛兵を呼びに行こうとしておりますよ」
「構いませんわ! 殿下がこの下町に視察に来られるという超特大イベントを前に、私の羞恥心など枯れ果てた砂漠同然。見て! あそこの大通り! 殿下が……殿下が、『平民の服』を召して降臨されましたわ!」
私の視線の先には、普段のきらびやかな正装を脱ぎ捨て、上質な麻のシャツとパンツというラフな格好のヴィルフリート殿下の姿が。
隣には、同じく庶民風を装った(しかし隠しきれないあざとさを放つ)リリアンさんが付き添っています。
「ああっ! 見てちょうだい、あの『着崩した襟元』! 王族という枠組みから解放され、野生の輝きを放つ殿下の鎖骨! 眩しすぎて網膜が焼ける……!」
「落ち着いてください。レンズが興奮の熱で歪んでおります。……おや、殿下が屋台の串焼きを手に取られたようですな」
「何ですって!? 殿下が、下界の食物を!? それは実質的な『毒見』……いえ、『大地の恵みの受容』ではありませんか! セバス、殿下が食べ残した串の芯、何としても回収しなさい! あれには殿下の唾液……いえ、聖なる雫が付着しているはずよ!」
「……さすがにそれは、衛兵を呼ばれる前に私が全力で阻止させていただきます」
ヴィルフリート殿下は、慣れない手つきで串焼きを頬張り、「……意外と美味いな」と少しだけ頬を緩めました。
その、無防備で少年のような笑顔。
「……ひっ! ぐふっ……尊死(とうとし)……」
私はあまりの衝撃に、壁に頭を打ち付けて悶絶しました。
「お嬢様、生存確認を! 心臓を動かしてください!」
「……だ、大丈夫よ。今の笑顔、脳内のプラチナ殿下フォルダに『超高画質・永久保存版』として格納したわ。……ああっ、見て! リリアンさんが殿下の口元の汚れを、自分のハンカチで拭こうとしているわよ!」
リリアンさんが、恥ずかしそうに殿下の顔に手を伸ばします。
普通なら嫉妬に狂う場面ですが、今の私は違います。
「リリアンさん、甘いわ! そこはハンカチではなく、直接指で拭って、その指を……! ああ、いけない、私の妄想(エグゼ)が暴走しているわ! 公式にそんな過激な供給を求めてはダメよメメル!」
私は自らを戒めるように、仮面の上から顔を叩きました。
「……ん? おい、カイル。今、どこからか気味の悪い声が聞こえなかったか?」
殿下が不意に、周囲を警戒するように見回しました。
護衛として変装しつつ同行していたカイル様が、私の潜伏しているゴミ箱……いえ、物陰の方をじっと見つめます。
「……殿下。あそこに、何か『巨大な灰色の塊』が蠢いておりますな。……不気味な声で『解釈違い』とか『供給が足りない』とか呟きながら」
「……まさか、あいつじゃないだろうな? いや、あいつは今日、家で大人しく私の肖像画を磨いているはずだ。……メメルなのか?」
殿下が、一歩ずつこちらに近づいてきます。
大ピンチです。
しかし、今の私は「空気」。
私は咄嗟に、そばにあった空き樽を被り、完全に静止しました。
「…………(私は樽。私は、百年熟成されたただのワイン樽ですわ……)」
「……殿下、ただの樽のようです。ですが、樽から異様なまでの『熱気』と『殺気』ならぬ『推し気』が漏れ出しておりますが」
殿下は、私の被っている樽の目の前で立ち止まりました。
「……おい、樽。貴様、どこかで見たような『縦ロールの先っぽ』が底から見み出ているぞ。……メメル! そこにいるのは分かっているんだ! 出てこい!」
「…………(し、失礼な。これは樽の装飾……、最近下町で流行っている『お嬢様風の蔦(つた)』ですわ)」
「そんな流行はない! そもそも、その仮面は何だ! 私の前に、その不気味な姿で現れるなと言っただろう!」
殿下が樽の蓋をバカッと開けました。
そこには、仮面を被ったまま、両手で「ハートマーク」を作っている私の姿。
「……ああっ! 殿下、樽の中から失礼いたします! 本日の『庶民派王子』、採点するなら五億点ですわ! 特に、そのシャツの第一ボタンの外し具合……。セバス、今の角度、三方向から記録したわね!?」
「抜かりございません、お嬢様」
背後の物陰から、同じく変装(?)したセバスが最新式の魔導記録鏡を構えて現れました。
「……貴様ら、組織的に私を尾行していたのか!? ここは下町だぞ! 私的な視察だと言っただろう!」
「視察こそが、聖地巡礼の始まりなのですわ! 殿下が歩いたこの土、殿下が食べたこの串焼きの煙、すべてが歴史の一部! 私はただ、その歴史の目撃者になりたかっただけですの!」
「歴史を歪めるな! その格好で付いてくるな! 衛兵……いや、もういい! カイル、リリアン、帰るぞ! ここには空気が汚染されている!」
殿下は、顔を真っ赤にして走り去っていきました。
リリアンさんが「待ってください、殿下ー!」と追いかけていきます。
私は、樽の中から這い出し、殿下が去った後の地面にそっと触れました。
「セバス……。殿下、あんなに怒って……。きっと、私の変装が完璧すぎて、照れてしまったのね」
「左様でございますね。……あるいは、お嬢様の存在自体に恐怖を感じて、生存本能が逃走を命じたのかと思われます」
「素敵……。殿下の本能を揺さぶるなんて、私、ますますファンとして自信がつきましたわ!」
私は、殿下が食べ残して捨てた串……ではなく、殿下が歩いた跡を型取るための石膏を取り出しました。
「さあ、作業を続けるわよ! ここが新しい聖地『樽と王子の邂逅(かいこう)の地』になるのですから!」
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