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「開門ーーーっ!! 開門せよーーーっ!!」
早朝の静寂を破り、耳障りなファンファーレ(ラッパ)の音が鳴り響いた。
「……うるさいわね」
私はテラスで優雅にモーニングコーヒーを飲んでいた手を止めた。
「ルーカス、今の音は何?」
「下手くそなラッパです。音程が半音ズレています」
ルーカスが不快そうに耳を塞ぐ。
別荘の前に、いつの間にか豪奢な馬車が停まっていた。
金箔が施され、王家の紋章がデカデカと描かれた、無駄に派手な馬車だ。
馬車の扉がバンッ!と開く。
「ミシェェェェル!! 出てこい!!」
現れたのは、我が国の第一王太子、アレクセイ殿下その人だった。
彼は真っ赤なマントを翻し、ズカズカと敷地内に入ってきた。
……が。
ズボッ。
「あっ」
舗装されていない農道に、彼の履いていたハイヒール(身長を盛るための特注品)が突き刺さった。
「ぬ、抜けん! なんだこの泥は!」
「殿下! 今お助けします!」
慌てて側近たちが駆け寄り、王太子の足を引っこ抜く。
「ええい、離せ! 余の靴が汚れたではないか!」
朝からコントを見せられている気分だ。
私は溜息をつき、テラスから声をかけた。
「あら、どなたかと思えば。珍しい害獣……失礼、殿下ではありませんか」
「ミシェル!」
アレクセイは私を見上げ、ビシッと指を差した。
「やっと会えたな! 貴様、余の手紙を『赤ペン先生』のように添削して送り返すとはどういうつもりだ!」
「教育的指導です。あんな誤字脱字だらけの公文書、恥ずかしくて保管できませんので」
「ぐぬぬ……! まあいい! 今日は手紙の話ではない!」
アレクセイは咳払いをし、髪をかき上げた。
そして、キメ顔を作る。
「迎えに来てやったぞ、ミシェル」
「は?」
「感謝するがいい。余自らが、こんな辺鄙(へんぴ)なド田舎まで足を運んでやったのだ。さあ、その汚い農作業服を脱ぎ捨て、余と共に王都へ帰ろう!」
彼は手を差し出した。
まるで、白馬の王子様気取りだ。靴は泥だらけだが。
私は冷ややかに首を横に振った。
「お断りします」
「……なに?」
「聞こえませんでしたか? 『NO』です。私はここでの生活が気に入っています。王都に戻るメリットがありません」
「メリットだと?」
アレクセイは鼻で笑った。
「ふっ、強がるな。どうせ金に困って、こんなボロ屋敷で泥にまみれて暮らしているのだろう? 隣国の商人に野菜を売りつけるような真似までして」
「あら、ご存知で?」
「当然だ! 『悪役令嬢トマト』だと? ふざけるな! 王家の元婚約者が、そんな恥ずかしい商売をするんじゃない!」
「利益率は80%を超えていますけど?」
「はちじゅっ!?」
アレクセイがよろめいた。
「ま、まあ金の話はいい! 余が用意した『最高の条件』を聞けば、貴様も考えを変えるはずだ!」
彼は懐から一枚の羊皮紙を取り出し、高らかに読み上げ始めた。
「第一に、王都への帰還を認め、以前の執務室を返還する!」
「(仕事場に戻るだけよね)」
「第二に、未払いの残業代を……えーと、三百年ローンで支払うことを約束する!」
「(私が死んだ後まで払い続ける気?)」
「そして第三に!」
アレクセイはここで一拍置き、勝ち誇った顔で言った。
「特別に! 余の『側妃(そくひ)』、つまり愛人としての地位を用意してやる!」
「…………は?」
時が止まった。
私だけでなく、隣にいたルーカスも、後ろで聞き耳を立てていたマリア(畑仕事中)も、全員が凍りついた。
アレクセイは気づかずに続ける。
「どうだ、嬉しいだろう? 正妃はマリアにするつもりだが、彼女は公務ができないからな。実務はお前がやればいい。そうすれば、愛する余のそばにいられるぞ!」
「……」
「これぞ名案! マリアは愛され担当、ミシェルは仕事担当! 余は両手に花! 完璧な布陣だ!」
彼は両手を広げた。
「さあ、感動の涙を流して飛び込んでくるがいい!」
プツン。
私の中で、何かが切れる音がした。
怒りではない。
呆れでもない。
純粋な、「あ、こいつ処理しなきゃ」という事務的な殺意だ。
「ルーカス」
「はい」
「あの物体を、産業廃棄物として処理してちょうだい。埋めると土壌汚染になるから、焼却炉へ」
「御意」
ルーカスが殺気を放ちながら剣(鍬)に手をかけた、その時だった。
「ふざけないでくださぁぁぁぁい!!!」
ドスドスドスドス!!
地響きと共に、畑の中から影が飛び出した。
「うわっ!?」
アレクセイが仰け反る。
飛び出してきたのは、全身泥だらけのマリアだった。
彼女は鬼の形相でアレクセイに詰め寄った。
「マ、マリア!? なぜここに……?」
「殿下! 今、なんと仰いましたか!? ミシェル様を『愛人』にして、『仕事担当』にさせるですって!?」
「そ、そうだ。お前もその方が楽だろう? 勉強しなくて済むし……」
「最低です!!」
マリアの怒号が響いた。
「ミシェル様は! ミシェル様は私の憧れなんです! 気高くて、強くて、かっこいい私のボスなんです!」
「ぼ、ボス?」
「そんなお方を、都合の良い道具扱いするなんて……! 私が許しません!」
マリアは右手を振り上げた。
握り拳ではない。
中指と親指を重ねた、「デコピン」の構えだ。
「マリア、待て! 余は王太子だぞ!?」
「知ったことですかぁぁぁ!」
マリアの右腕の筋肉が、ボコォォォ!と膨張した。
「必殺! 野菜パワー充填……120%!!」
「ひぃぃぃぃ!」
「くらえぇぇぇ! 断罪・デコピン!!」
パチィィィィィィィン!!!!
乾いた破裂音が、森全体にこだました。
空気が震えた。
衝撃波が発生した。
アレクセイの額に、マリアの指が直撃した瞬間、彼は砲弾のように後方へ吹き飛んだ。
「ぶべらぁぁぁぁぁぁ!!!」
キラーン。
アレクセイは放物線を描き、遥か彼方の空へ消えていった。
「殿下ぁぁぁぁ!!」
側近たちが悲鳴を上げながら、その後を追って走っていく。
現場には、静寂だけが残った。
「……はぁ、はぁ」
マリアは肩で息をしながら、親指を立てた。
「やりました……ミシェル様……」
「……やりすぎよ、マリア」
私は頭を抱えた。
「デコピンで人が空を飛ぶのを、初めて見たわ」
「手加減しました。本気なら頭蓋骨が砕けていましたから」
マリアは爽やかに笑った。
「ミシェル様を侮辱する奴は、王族だろうと神だろうと、私が成層圏まで弾き飛ばします!」
「……頼もしい(物理的に)限りね」
私は空を見上げた。
アレクセイが飛んでいった方角には、雲にぽっかりと穴が開いていた。
「ルーカス」
「はい」
「あれ、死んでないわよね?」
「おそらく。殿下は無駄に頑丈ですから。……ですが」
ルーカスは真顔で言った。
「当分、起き上がれないでしょう。これで少しは静かになりますね」
「そうね。……ありがとう、マリア」
「へへっ、お安い御用です! あ、お腹空きました! トマト食べていいですか?」
マリアは返事も待たずにトマト畑へダイブしていった。
嵐が去った。
しかし、私の心臓はまだ少しドキドキしていた。
アレクセイへの怒りではない。
このカオスな状況と、それを力技で解決していく仲間たちへの、奇妙な愛着のせいかもしれない。
「さて……」
私は気を取り直した。
「片付けましょうか。……あ、アレクセイ殿下の靴、片方残ってるわよ」
泥の中に、主を失ったハイヒールが寂しく突き刺さっていた。
「メルカリ(中古市場)に出しましょう。王太子の靴なら、マニアが高値で買うはずです」
「採用」
こうして、王太子による「愛人勧誘作戦」は、マリアの指一本によって粉砕されたのだった。
だが。
この事件は、ある男の心に火をつけてしまったようだった。
「……ミシェル様」
ルーカスが、熱っぽい瞳で私を見ていた。
「今の騒ぎで、確信しました」
「何を?」
「貴女を守れるのは、マリアの筋肉でも、王家の権力でもない。……私しかいないと」
「……どういう論理?」
早朝の静寂を破り、耳障りなファンファーレ(ラッパ)の音が鳴り響いた。
「……うるさいわね」
私はテラスで優雅にモーニングコーヒーを飲んでいた手を止めた。
「ルーカス、今の音は何?」
「下手くそなラッパです。音程が半音ズレています」
ルーカスが不快そうに耳を塞ぐ。
別荘の前に、いつの間にか豪奢な馬車が停まっていた。
金箔が施され、王家の紋章がデカデカと描かれた、無駄に派手な馬車だ。
馬車の扉がバンッ!と開く。
「ミシェェェェル!! 出てこい!!」
現れたのは、我が国の第一王太子、アレクセイ殿下その人だった。
彼は真っ赤なマントを翻し、ズカズカと敷地内に入ってきた。
……が。
ズボッ。
「あっ」
舗装されていない農道に、彼の履いていたハイヒール(身長を盛るための特注品)が突き刺さった。
「ぬ、抜けん! なんだこの泥は!」
「殿下! 今お助けします!」
慌てて側近たちが駆け寄り、王太子の足を引っこ抜く。
「ええい、離せ! 余の靴が汚れたではないか!」
朝からコントを見せられている気分だ。
私は溜息をつき、テラスから声をかけた。
「あら、どなたかと思えば。珍しい害獣……失礼、殿下ではありませんか」
「ミシェル!」
アレクセイは私を見上げ、ビシッと指を差した。
「やっと会えたな! 貴様、余の手紙を『赤ペン先生』のように添削して送り返すとはどういうつもりだ!」
「教育的指導です。あんな誤字脱字だらけの公文書、恥ずかしくて保管できませんので」
「ぐぬぬ……! まあいい! 今日は手紙の話ではない!」
アレクセイは咳払いをし、髪をかき上げた。
そして、キメ顔を作る。
「迎えに来てやったぞ、ミシェル」
「は?」
「感謝するがいい。余自らが、こんな辺鄙(へんぴ)なド田舎まで足を運んでやったのだ。さあ、その汚い農作業服を脱ぎ捨て、余と共に王都へ帰ろう!」
彼は手を差し出した。
まるで、白馬の王子様気取りだ。靴は泥だらけだが。
私は冷ややかに首を横に振った。
「お断りします」
「……なに?」
「聞こえませんでしたか? 『NO』です。私はここでの生活が気に入っています。王都に戻るメリットがありません」
「メリットだと?」
アレクセイは鼻で笑った。
「ふっ、強がるな。どうせ金に困って、こんなボロ屋敷で泥にまみれて暮らしているのだろう? 隣国の商人に野菜を売りつけるような真似までして」
「あら、ご存知で?」
「当然だ! 『悪役令嬢トマト』だと? ふざけるな! 王家の元婚約者が、そんな恥ずかしい商売をするんじゃない!」
「利益率は80%を超えていますけど?」
「はちじゅっ!?」
アレクセイがよろめいた。
「ま、まあ金の話はいい! 余が用意した『最高の条件』を聞けば、貴様も考えを変えるはずだ!」
彼は懐から一枚の羊皮紙を取り出し、高らかに読み上げ始めた。
「第一に、王都への帰還を認め、以前の執務室を返還する!」
「(仕事場に戻るだけよね)」
「第二に、未払いの残業代を……えーと、三百年ローンで支払うことを約束する!」
「(私が死んだ後まで払い続ける気?)」
「そして第三に!」
アレクセイはここで一拍置き、勝ち誇った顔で言った。
「特別に! 余の『側妃(そくひ)』、つまり愛人としての地位を用意してやる!」
「…………は?」
時が止まった。
私だけでなく、隣にいたルーカスも、後ろで聞き耳を立てていたマリア(畑仕事中)も、全員が凍りついた。
アレクセイは気づかずに続ける。
「どうだ、嬉しいだろう? 正妃はマリアにするつもりだが、彼女は公務ができないからな。実務はお前がやればいい。そうすれば、愛する余のそばにいられるぞ!」
「……」
「これぞ名案! マリアは愛され担当、ミシェルは仕事担当! 余は両手に花! 完璧な布陣だ!」
彼は両手を広げた。
「さあ、感動の涙を流して飛び込んでくるがいい!」
プツン。
私の中で、何かが切れる音がした。
怒りではない。
呆れでもない。
純粋な、「あ、こいつ処理しなきゃ」という事務的な殺意だ。
「ルーカス」
「はい」
「あの物体を、産業廃棄物として処理してちょうだい。埋めると土壌汚染になるから、焼却炉へ」
「御意」
ルーカスが殺気を放ちながら剣(鍬)に手をかけた、その時だった。
「ふざけないでくださぁぁぁぁい!!!」
ドスドスドスドス!!
地響きと共に、畑の中から影が飛び出した。
「うわっ!?」
アレクセイが仰け反る。
飛び出してきたのは、全身泥だらけのマリアだった。
彼女は鬼の形相でアレクセイに詰め寄った。
「マ、マリア!? なぜここに……?」
「殿下! 今、なんと仰いましたか!? ミシェル様を『愛人』にして、『仕事担当』にさせるですって!?」
「そ、そうだ。お前もその方が楽だろう? 勉強しなくて済むし……」
「最低です!!」
マリアの怒号が響いた。
「ミシェル様は! ミシェル様は私の憧れなんです! 気高くて、強くて、かっこいい私のボスなんです!」
「ぼ、ボス?」
「そんなお方を、都合の良い道具扱いするなんて……! 私が許しません!」
マリアは右手を振り上げた。
握り拳ではない。
中指と親指を重ねた、「デコピン」の構えだ。
「マリア、待て! 余は王太子だぞ!?」
「知ったことですかぁぁぁ!」
マリアの右腕の筋肉が、ボコォォォ!と膨張した。
「必殺! 野菜パワー充填……120%!!」
「ひぃぃぃぃ!」
「くらえぇぇぇ! 断罪・デコピン!!」
パチィィィィィィィン!!!!
乾いた破裂音が、森全体にこだました。
空気が震えた。
衝撃波が発生した。
アレクセイの額に、マリアの指が直撃した瞬間、彼は砲弾のように後方へ吹き飛んだ。
「ぶべらぁぁぁぁぁぁ!!!」
キラーン。
アレクセイは放物線を描き、遥か彼方の空へ消えていった。
「殿下ぁぁぁぁ!!」
側近たちが悲鳴を上げながら、その後を追って走っていく。
現場には、静寂だけが残った。
「……はぁ、はぁ」
マリアは肩で息をしながら、親指を立てた。
「やりました……ミシェル様……」
「……やりすぎよ、マリア」
私は頭を抱えた。
「デコピンで人が空を飛ぶのを、初めて見たわ」
「手加減しました。本気なら頭蓋骨が砕けていましたから」
マリアは爽やかに笑った。
「ミシェル様を侮辱する奴は、王族だろうと神だろうと、私が成層圏まで弾き飛ばします!」
「……頼もしい(物理的に)限りね」
私は空を見上げた。
アレクセイが飛んでいった方角には、雲にぽっかりと穴が開いていた。
「ルーカス」
「はい」
「あれ、死んでないわよね?」
「おそらく。殿下は無駄に頑丈ですから。……ですが」
ルーカスは真顔で言った。
「当分、起き上がれないでしょう。これで少しは静かになりますね」
「そうね。……ありがとう、マリア」
「へへっ、お安い御用です! あ、お腹空きました! トマト食べていいですか?」
マリアは返事も待たずにトマト畑へダイブしていった。
嵐が去った。
しかし、私の心臓はまだ少しドキドキしていた。
アレクセイへの怒りではない。
このカオスな状況と、それを力技で解決していく仲間たちへの、奇妙な愛着のせいかもしれない。
「さて……」
私は気を取り直した。
「片付けましょうか。……あ、アレクセイ殿下の靴、片方残ってるわよ」
泥の中に、主を失ったハイヒールが寂しく突き刺さっていた。
「メルカリ(中古市場)に出しましょう。王太子の靴なら、マニアが高値で買うはずです」
「採用」
こうして、王太子による「愛人勧誘作戦」は、マリアの指一本によって粉砕されたのだった。
だが。
この事件は、ある男の心に火をつけてしまったようだった。
「……ミシェル様」
ルーカスが、熱っぽい瞳で私を見ていた。
「今の騒ぎで、確信しました」
「何を?」
「貴女を守れるのは、マリアの筋肉でも、王家の権力でもない。……私しかいないと」
「……どういう論理?」
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