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真実は白な元夫
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日本酒は口当たりがよくて呑み過ぎてしまう。
いつもは朝食は無理矢理母に食べさせられるも昼は抜く事が多く、深夜に母に食べるようダイニングテーブルに置かれたヘルシー健康食しか食べてなかった。
だから、昨日は完全に食べ過ぎで少し胃もたれがする。
「涼音、起きた?身体、大丈夫?」
床に布団を敷いて寝てた聡太。
起き上がり、心配そうに私を見つめてくる。
「かなり呑んで顔色悪かったから、見守るためにここで寝たけど、涼音に何もしてないから!!」
完全に寝落ちして意識がなかった。
下腹部に違和感がなく、服も乱れてないから、何もされてないのは確か。
「料理、半分以上残って、今日はフードファイトだって。藤堂教授が透花さんにかなり怒られてたよ。今日も宴をするって。流石に俺も胃もたれして苦しい。昼過ぎに下に降りよう」
掛け時計の針をみると午前10時。
私の部屋で聡太と2人きりな事に、心が落ち着かない。
「……無責任な事はしない。涼音と再婚したいけど、今、子供できたら困るだろう。俺、涼音としかした事ないから、避妊の仕方なんて知らないし、だから、したくてもできない」
聡太さんの発言に頭の中がクエッションマークで埋めつくす。
プレイボーイで社内社外の許容範囲の女性と性欲を満たす行為をしていたと、私に刃を向けた女性達の暴言を思い出し、混乱する。
「女って怖いな。涼音にウイルス混合液を飲ませた奴、俺、言い寄られてたかもしれないけど誰かわからない。研究に没頭して、女に興味なかったから」
今は管理職で面倒臭い実験は部下に押し付けてるけど、当時は実験に明け暮れ、身体を壊すのではないかというぐらいにストイックな生活を送り、仕事の合間に社内で女を抱く余裕なんてあり得なかった。
「涼音をスイスに連れていくのを藤堂教授に拒絶され、ひとまず離婚して帰国後にやり直せと言われ、死にかけてる涼音を見たらサインするしかなく、サインして、俺自身が死に急いでしまった。涼音、愛してる。涼音がいないと生きていけない。俺の奥さんに戻って……」
頭の中が混乱する。聡太さんの発言信用したいけど、社員食堂で嫌でも耳にした女性社員が発した言葉を信じてしまう。
「……涼音、誤解されてるようだが、俺は涼音しか抱いてない。涼音以外の女は興味ない。涼音にしか欲情しない!!」
ベッドの上で組み敷かれ焦るも何もされなかった。
授かった子を失うと安易に子供ができる行為はできない。
私も聡太さんも授かった命が生まれてくる事を願ってた。
「……昼前だから下に降りよう。外食に出れないからって藤堂教授、お取り寄せしすぎ。透花さんが冷凍できるものはこっそり冷凍に回してくれてたからよかったけど、生モノはできないからな。寝起きにウニイクラ丼とタバラ蟹か。来週も来いって言われたけど、胃袋がキツい」
藤堂教授はいつも母に怒られてる。
残りを次の週の夕ご飯の材料に回したりして調整するも買いすぎるから大型冷凍冷蔵庫を新調した。
若い頃の藤堂教授は死ににいくようにウイルスを求めて海外を転々と渡り歩いていた。
それで母の両親から離婚するように言われ、生活を見直そうとした藤堂教授に家族の事は考えるなと母が三行半を叩きつけた。
“いつ死ぬかわからないから覚悟を決めてる”と藤堂教授が私の父でなくなった日に母が呟いてたのを覚えてる。
リビングに降りるとまたご馳走が並んでいて、昨日の今日だから顔がひきつる。
「涼音、無理して食べないでいいから。余ったら使い捨てのお弁当箱に詰めてこの人に持って帰らせる。食中毒菌なんてこの人には効かないから」
藤堂教授は国籍をもたない医師団として発展途上国で生活をしていたから、腐ったものを食べてもお腹を壊さない頑丈な身体をしてる。
母の元夫に対する扱いの酷さに、私も同じだけど少し反省をした。
いつもは朝食は無理矢理母に食べさせられるも昼は抜く事が多く、深夜に母に食べるようダイニングテーブルに置かれたヘルシー健康食しか食べてなかった。
だから、昨日は完全に食べ過ぎで少し胃もたれがする。
「涼音、起きた?身体、大丈夫?」
床に布団を敷いて寝てた聡太。
起き上がり、心配そうに私を見つめてくる。
「かなり呑んで顔色悪かったから、見守るためにここで寝たけど、涼音に何もしてないから!!」
完全に寝落ちして意識がなかった。
下腹部に違和感がなく、服も乱れてないから、何もされてないのは確か。
「料理、半分以上残って、今日はフードファイトだって。藤堂教授が透花さんにかなり怒られてたよ。今日も宴をするって。流石に俺も胃もたれして苦しい。昼過ぎに下に降りよう」
掛け時計の針をみると午前10時。
私の部屋で聡太と2人きりな事に、心が落ち着かない。
「……無責任な事はしない。涼音と再婚したいけど、今、子供できたら困るだろう。俺、涼音としかした事ないから、避妊の仕方なんて知らないし、だから、したくてもできない」
聡太さんの発言に頭の中がクエッションマークで埋めつくす。
プレイボーイで社内社外の許容範囲の女性と性欲を満たす行為をしていたと、私に刃を向けた女性達の暴言を思い出し、混乱する。
「女って怖いな。涼音にウイルス混合液を飲ませた奴、俺、言い寄られてたかもしれないけど誰かわからない。研究に没頭して、女に興味なかったから」
今は管理職で面倒臭い実験は部下に押し付けてるけど、当時は実験に明け暮れ、身体を壊すのではないかというぐらいにストイックな生活を送り、仕事の合間に社内で女を抱く余裕なんてあり得なかった。
「涼音をスイスに連れていくのを藤堂教授に拒絶され、ひとまず離婚して帰国後にやり直せと言われ、死にかけてる涼音を見たらサインするしかなく、サインして、俺自身が死に急いでしまった。涼音、愛してる。涼音がいないと生きていけない。俺の奥さんに戻って……」
頭の中が混乱する。聡太さんの発言信用したいけど、社員食堂で嫌でも耳にした女性社員が発した言葉を信じてしまう。
「……涼音、誤解されてるようだが、俺は涼音しか抱いてない。涼音以外の女は興味ない。涼音にしか欲情しない!!」
ベッドの上で組み敷かれ焦るも何もされなかった。
授かった子を失うと安易に子供ができる行為はできない。
私も聡太さんも授かった命が生まれてくる事を願ってた。
「……昼前だから下に降りよう。外食に出れないからって藤堂教授、お取り寄せしすぎ。透花さんが冷凍できるものはこっそり冷凍に回してくれてたからよかったけど、生モノはできないからな。寝起きにウニイクラ丼とタバラ蟹か。来週も来いって言われたけど、胃袋がキツい」
藤堂教授はいつも母に怒られてる。
残りを次の週の夕ご飯の材料に回したりして調整するも買いすぎるから大型冷凍冷蔵庫を新調した。
若い頃の藤堂教授は死ににいくようにウイルスを求めて海外を転々と渡り歩いていた。
それで母の両親から離婚するように言われ、生活を見直そうとした藤堂教授に家族の事は考えるなと母が三行半を叩きつけた。
“いつ死ぬかわからないから覚悟を決めてる”と藤堂教授が私の父でなくなった日に母が呟いてたのを覚えてる。
リビングに降りるとまたご馳走が並んでいて、昨日の今日だから顔がひきつる。
「涼音、無理して食べないでいいから。余ったら使い捨てのお弁当箱に詰めてこの人に持って帰らせる。食中毒菌なんてこの人には効かないから」
藤堂教授は国籍をもたない医師団として発展途上国で生活をしていたから、腐ったものを食べてもお腹を壊さない頑丈な身体をしてる。
母の元夫に対する扱いの酷さに、私も同じだけど少し反省をした。
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