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本編

学園編、本番の始まりです。 ③

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【シエスタside】

「シエスタァ~、助けてぇ~、 ベティが私を無視するんだよぉー !

 『久し振り元気だった、ベティ !』

挨拶あいさつしても他人行儀に、



 なんて、言うんだよ !
 私のことを忘れてしまったと言うの酷いよね、シエスタァ~ ! 」

 ……だから私は、青いタヌキ型ロボットでは無いのですけどね。

「クッキー様、ベアトリス・モスコミュール=ウオッカ侯爵令嬢さま も立場があるのですから昔のようには、いかないのですよ 」

 もう、貴女方は上級貴族なのですから。

「 もう、昔みたいにおしゃべりが出来ないの、シエスタァ~ 」

「それに知らないのかも知れないですが、ウオッカ侯爵は貴族派の貴族な上に、ベアトリス様はシンキロウ=ミツジョウシュ侯爵令息の婚約者なのですよ、クッキー様 」

「ええー、初耳だよぉー !
 ベティは アンナ奴が好みなのぉー、趣味悪すぎぃ~ ! 」

 クッキー……様、本音は隠さないと !

「ベアトリス様の好みは関係無いかと。
家同士の問題ですので、仕方ありませんね 」

「私、婚約者いないよ ?
どうして 教えてよ、シエスタァ~ ! 」

 ローゼンマイヤー様でも治らなかったようですね、クッキーの奔放ほんぽうさは。
 それに婚約者のことを私に聞かれても判るハズないでしょう。

「『』は居なかったのですか、クッキー様 」

 少し、イラッ としたので嫌味を言ってしまいました。
私も まだまだ ですね。

「やだぁ~、まだ覚えていたの、シエスタァ~
アレは小さな頃の私の夢の話だよ 」

 夢では無いのですけどね、原作小説では居ましたよ。
私がフラグをへし折ったから、どうなるか判りませんが。
 既に湖のほとりの王子様に逢っているのに二人共、気が付かないとはフラグをへし折った副作用ですかね。

「キャスバル様とは、どうなんですか ?
キャスバル様もクッキー様のことを憎からず思っていると感じますよ 」

 嘘は言っていませんよ、キャスバル様はクッキー様のアレが好きなようですからね。
 私は別にひがんでいる訳では無いですよ、たぶん。

「キャスバルさまは、確かに美形なんだけど何か物足りないんだよねぇ~。
 私の王子様は何処に居るの ?教えて、シエスタ ! 」

 知るかぁー !  と言いたいのですが、原作小説道理なら……

「それより、まだ他にも何か問題でも起きましたか ?」

 原作小説道理ならイベント厄介事が起こるハズですね、はぁ~。
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