5
件
田舎の領地で育ったリリー・アレナはアズトール伯爵家の次女。木があれば登るようなお転婆娘で、領民には「猿百合姫」と呼ばれている。十六歳になって初めて王都を訪れ、最愛の姉との再会に喜んでいた。
しかし王都で出会う男性たちは美しい姉には目もくれず、リリーの周りに集まってくる。その上、姉の婚約者までおかしな目で見始めた。
一人頭を抱えるリリーは、しかしそんなことでへこたれない。元気にストレスを発散させていると、氷のような目をした男と出会った。さらに、美しいもふもふたちと出会っていくが、事態は予想していたより深刻だった。
文字数 106,233
最終更新日 2022.04.24
登録日 2022.04.01
幼い頃に決まった婚約者は、私の従妹に恋をした。
そんな二人を円満に結婚させたのは私だ。なのになぜ「悲劇の女」と思い込むのか……。
地方大領主マユロウ伯爵の長女カジュライアは、誰もが認める次期女領主。しかし年下の婚約者は従妹に恋をした。だから円満に二人を結婚させたのに、2年経った今でも「悲劇の女」扱いをされてうんざりしている。
そんなカジュライアに、突然三人の求婚者が現れた。いずれも女領主の夫に相応しいが、野心や下心を隠さず一筋縄ではいかない人物ばかり。求婚者たちに囲まれて収拾がつかないのに、なぜかのどかな日々が続く。しかし心地よい日々の中で求婚者たちの態度が少しずつ変わっていく。
※他所で連載した「すべては運命のままに」を一部改稿したものです
文字数 106,613
最終更新日 2022.03.18
登録日 2022.02.22
ねぇ、ジョシュア様。
妹の役目を続けていれば、あなたのそばにいてもいいですか?
プラチナブロンドに甘い容姿の騎士ジョシュア様は貧乏貴族出身。直接の血の繋がりはないけれど親類と言えなくもないから、商人の父は張り切って援助をしている。
そんな付き合いが十年以上続いていて、私たちは一緒にドレスを見に行ったりもする。でもジョシュア様にとっては私は今も小さな子供で、妹様たちの代わりでしかないらしい。……私はもう二十歳で、行き遅れの年齢になっているのに。
※他所で連載した「あなたとレースと花嫁衣装」を一部改稿したものです
文字数 28,403
最終更新日 2022.02.22
登録日 2022.02.16
メリオス伯爵の次女エレナは、幼い頃から姉アルチーナに振り回されてきた。そんな姉に婚約者ロエルを譲れと言われる。さらに自分の代わりに結婚しろとまで言い出した。結婚相手は貴族たちが成り上がりと侮蔑する軍人侯爵。伯爵家との縁組が目的だからか、エレナに入れ替わった結婚も承諾する。
こうして、ほとんど顔を合わせることない別居生活が始まった。冷め切った関係になるかと思われたが、年の離れた侯爵はエレナに丁寧に接してくれるし、意外に優しい人。エレナも数少ない会話の機会が楽しみになっていく。
(本編、番外編、完結しました)
文字数 105,919
最終更新日 2021.05.29
登録日 2021.03.29
ラグーレン子爵の妹ルシアは、突然、伯爵令息ゴルマンに婚約破棄を言い渡されてしまった。理由は持参金らしい。でもよく考えてみると、格上の伯爵家の人と結婚するより、兄アルベスを支えて領地再建に力を尽くす方がいい。むしろ婚約破棄してもらって、いいことしかない!
……そんな前向きな日々を送っていた矢先。ルシア宛に伯爵家からゴルマンの結婚式の招待状が届いてしまった。侮辱目的と分かっているが、家格的に欠席は許されない。しかし兄は多忙すぎて一緒に行けそうもない。兄妹が途方に暮れていると、兄の友人フィルが同行を申し出てくれた。
登録日 2021.12.28
5
件