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本編
悪い奴ほど良く笑う
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【マクシミリアンロベスピエールside】
ポイズン共和国大統領フランクリンデラノルーズ=ストリキニーネ
父上の命に従い学園国家にあるアーレンバッハ学園に来てはみたものの、協力者であるシンキロウ=ミツゾウシュに会って計画に不安を抱いてしまった。
あまりにも暗愚な男が侯爵令息だとは、やはり階級制度の弊害だな。
至急、シンキロウのお目付け役を送るように要請したら、トリカブト家の令嬢アグリッピナエカチェリーナを送って来るとは思わなかった。
父上の側近であるトリカブト家は家族ぐるみの付き合いがあるので彼女のことも良く知っているが、才女なのは間違いはないが、非常に苛烈な性格をしている。
シンキロウの婚約者になる為に来たであろうアグリッピナエカチェリーナは、シンキロウを嫌がる処か獲物を狙うような目をしていた。
…………気の毒に、完全に彼女にロック・オンされてしまったな。
アグリッピナエカチェリーナこと、リーナは 極度のドSなのである。
だが、正直助かった。
このままいくと、私の婚約者……妻に成る可能性が大きかったからだ。
リーナは美少女だか、私は遠慮したいと思っていた。
アルコール帝国とポイズン共和国の結び付きを考えるなら、私もアルコール帝国の貴族……上位貴族から妻を迎えるべきだろうな。
調査の結果、丁度良い令嬢が見付かった。
クッキー・ペパーミント=ウイスキー公爵令嬢
元、騎士爵の娘で孤児院出身の娘だ。
ウイスキー公爵から養子にして貰い、未来のポイズン共和国大統領の妻に成る。
まさに、シンデレラガールの誕生だな。
さぞや、両国の国民にウケるだろう。
現在、婚約者が居ないのも良い、いや最高だな。
婚約者から奪いとるのは、外聞が悪いからな。
彼女の写真を見ると将来が楽しみな美少女だ。
スタイルもリーナより胸が大きいのも素晴らしい !
…………何故か写真の隅に、やる気の無い半目をしたメイドがVサインをして写っているのが気になるが…………これ、隠し撮りのハズだよな。
偶然だろう、我が共和国のスパイは優秀だからな。
クッ、フフッ ハッハッハッハッハッハッハッ !
私の計画は完璧 !
帝国の失敗は、ミツゾウシュ侯爵親子のような売国奴を野放しにしていたことだ。
戦後は、ミツゾウシュ親子を傀儡にして帝国を納めて貰うが、いずれは帝国を併合して私が統一国大統領として頂点に立つのだ。
クックックッ、ワッハッハッハッハッハッ !
笑いが止まらんわ !
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♔
【ジークフリートside】
「……と、ストリキニーネ令息が計画しているようです 」
ポイズン共和国のマクシミリアンロベスピエールの元に潜入していた戦闘メイドのエスメラルダから報告を受けた。
「ご苦労様、引き続き潜入捜査を続行してくれ 」
「ハッ、引き続き任務に当たります 」
そう、言葉を残して彼女の姿は消えた。
「戦闘メイド、そう言えばアルのメイドも戦闘メイドなんだよな。
戦闘メイドと云っても能力は、様々で先ほどのエスメラルダみたいに潜入捜査が得意な者もいればウチのフローラみたいに宮廷工作が得意な者も居る。
総じて戦闘能力も高いのだが、アルのメイドは何が得意なのだろうか?
キャスバルの戦闘メイドのアンネローゼみたいな色気は無いからハニートラップは無理そう……なことも無いから殺気を出さないでくれるかな、シエスタさん 」
いつの間にか隣に居たメイド、シエスタに敬語を使ってしまった。
気配がまったく感じなかったぞ !
「乙女の秘密を探ろうとするのはモテませんよ、殿下。
でも今なら格安で教えて差し上げます 」
「幾らなら教えてくれるんだい 」
「10億円…………じゃなくて、金貨8万枚で考えても良いですよ 」
「たけぇーよ !」
「冗談ですよ、殿下。
ところで、情報です。
クッキーのことですが………………………」
「それは、本当か !」
アルのメイド、シエスタが とんでもない情報を持ってきた。
「その情報の裏付けは、殿下の部下が調べれば判ると思います。
私は、これで失礼させて貰いますね、殿下。
早く戻らないとアルフォンス様が待っていますので。
そうそう、殿下の妄想で私を出す時は出演料をくださいね、安くしときますから 」
そう言い残し、溶けるように消えたシエスタを見て…………『絶対に安い訳ないだろう !』
と、思ったのは秘密にしておこう。
ポイズン共和国大統領フランクリンデラノルーズ=ストリキニーネ
父上の命に従い学園国家にあるアーレンバッハ学園に来てはみたものの、協力者であるシンキロウ=ミツゾウシュに会って計画に不安を抱いてしまった。
あまりにも暗愚な男が侯爵令息だとは、やはり階級制度の弊害だな。
至急、シンキロウのお目付け役を送るように要請したら、トリカブト家の令嬢アグリッピナエカチェリーナを送って来るとは思わなかった。
父上の側近であるトリカブト家は家族ぐるみの付き合いがあるので彼女のことも良く知っているが、才女なのは間違いはないが、非常に苛烈な性格をしている。
シンキロウの婚約者になる為に来たであろうアグリッピナエカチェリーナは、シンキロウを嫌がる処か獲物を狙うような目をしていた。
…………気の毒に、完全に彼女にロック・オンされてしまったな。
アグリッピナエカチェリーナこと、リーナは 極度のドSなのである。
だが、正直助かった。
このままいくと、私の婚約者……妻に成る可能性が大きかったからだ。
リーナは美少女だか、私は遠慮したいと思っていた。
アルコール帝国とポイズン共和国の結び付きを考えるなら、私もアルコール帝国の貴族……上位貴族から妻を迎えるべきだろうな。
調査の結果、丁度良い令嬢が見付かった。
クッキー・ペパーミント=ウイスキー公爵令嬢
元、騎士爵の娘で孤児院出身の娘だ。
ウイスキー公爵から養子にして貰い、未来のポイズン共和国大統領の妻に成る。
まさに、シンデレラガールの誕生だな。
さぞや、両国の国民にウケるだろう。
現在、婚約者が居ないのも良い、いや最高だな。
婚約者から奪いとるのは、外聞が悪いからな。
彼女の写真を見ると将来が楽しみな美少女だ。
スタイルもリーナより胸が大きいのも素晴らしい !
…………何故か写真の隅に、やる気の無い半目をしたメイドがVサインをして写っているのが気になるが…………これ、隠し撮りのハズだよな。
偶然だろう、我が共和国のスパイは優秀だからな。
クッ、フフッ ハッハッハッハッハッハッハッ !
私の計画は完璧 !
帝国の失敗は、ミツゾウシュ侯爵親子のような売国奴を野放しにしていたことだ。
戦後は、ミツゾウシュ親子を傀儡にして帝国を納めて貰うが、いずれは帝国を併合して私が統一国大統領として頂点に立つのだ。
クックックッ、ワッハッハッハッハッハッ !
笑いが止まらんわ !
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【ジークフリートside】
「……と、ストリキニーネ令息が計画しているようです 」
ポイズン共和国のマクシミリアンロベスピエールの元に潜入していた戦闘メイドのエスメラルダから報告を受けた。
「ご苦労様、引き続き潜入捜査を続行してくれ 」
「ハッ、引き続き任務に当たります 」
そう、言葉を残して彼女の姿は消えた。
「戦闘メイド、そう言えばアルのメイドも戦闘メイドなんだよな。
戦闘メイドと云っても能力は、様々で先ほどのエスメラルダみたいに潜入捜査が得意な者もいればウチのフローラみたいに宮廷工作が得意な者も居る。
総じて戦闘能力も高いのだが、アルのメイドは何が得意なのだろうか?
キャスバルの戦闘メイドのアンネローゼみたいな色気は無いからハニートラップは無理そう……なことも無いから殺気を出さないでくれるかな、シエスタさん 」
いつの間にか隣に居たメイド、シエスタに敬語を使ってしまった。
気配がまったく感じなかったぞ !
「乙女の秘密を探ろうとするのはモテませんよ、殿下。
でも今なら格安で教えて差し上げます 」
「幾らなら教えてくれるんだい 」
「10億円…………じゃなくて、金貨8万枚で考えても良いですよ 」
「たけぇーよ !」
「冗談ですよ、殿下。
ところで、情報です。
クッキーのことですが………………………」
「それは、本当か !」
アルのメイド、シエスタが とんでもない情報を持ってきた。
「その情報の裏付けは、殿下の部下が調べれば判ると思います。
私は、これで失礼させて貰いますね、殿下。
早く戻らないとアルフォンス様が待っていますので。
そうそう、殿下の妄想で私を出す時は出演料をくださいね、安くしときますから 」
そう言い残し、溶けるように消えたシエスタを見て…………『絶対に安い訳ないだろう !』
と、思ったのは秘密にしておこう。
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