493 / 756
ふたりのあいらんど(テラ&ミナ)
しおりを挟む
ミナは主人であるエリーゼの魔力に満たされた島に来て、余りの居心地の良さ……幸福感にずっとこの島で暮らしてても良いな……等と思っていた。
自分達をつけ狙うオスも、捕食しようとする魔物もいない。
あるのは夥しいエリーゼの魔力にイモムシ達、小さくて可愛らしいヒト……それに無害な鳥に虫達。
どこにいても主人の魔力を受けていられる事にミナは体が火照るような感じがして幸せだった。
「ミナ、ウレシソウダナ」
始終隣にいるテラは甲斐甲斐しくミナの世話をしている。
ミナはこの島に来てから、ずっと上機嫌だった。
「ご主人様の魔力に包まれて、仲良しのテラとずっと一緒にいるのよぉ~。嬉しいに決まってるじゃない~♡」
「ソウカ」
今、二人はテラの巣の中でテラの短いが手触りの良い体毛のお腹にミナはもたれ掛かってコロコロと笑う。
暖かい島で、美味しい野菜や果物を与えられたミナの出すミルクはこれまでのミルクと違い甘さも栄養も段違いに良くなってる。
そのミルクを心ゆくまで飲ませて貰ってテラも幸せいっぱいで目をトロンとさせている。
二人の毎日はゆっくりと進む。
だが、ミナは毎日ミルクを絞ってる。テラに飲ませても、まだまだ出し足りないからだった。そのミルクは勿論、ナビが収納へと回している訳なのだがエリーゼはまだ気がついてない。
一方のテラは極細の蜘蛛の糸をチビナビ達に渡している。
極細以外の糸も要請があれば、希望された量を出して渡している。
当然、テラ自身もチビナビ達に負けまいと様々な織物を織ったり作ったりしている。
テラは切ったり縫ったりといったスキルを取得してない為、無縫の服を作り出すようになっていた。
伸縮性の高い生地を作り出したのだ!
ミナはテラが作った無縫のワンピースを着用している。
ミナはテラが作ってくれる服が好きで、今までもブカブカなチェニックを着ていたがテラは新しい服を作ってくれた。
薄手のニットのようなフンワリとした伸縮性の高いワンピースは、チビナビ達の作る服を参考にしている為その袖口や裾は更に薄く織り上げレースのように……しかもフリルのように仕上げたのだった。
同じ物をもう一着作り出し、テラ自身が着て二人お揃いにしている。
明るい昼間も夕日に染まる時間も、星の瞬く夜も二人は一緒に過ごした。
穏やかで満たされる島の暮らし。
エリーゼのテイムメンバーがいない間、間違いなく二人は二人っきりの世界の中にいるかのような暮らしだった。
自分達をつけ狙うオスも、捕食しようとする魔物もいない。
あるのは夥しいエリーゼの魔力にイモムシ達、小さくて可愛らしいヒト……それに無害な鳥に虫達。
どこにいても主人の魔力を受けていられる事にミナは体が火照るような感じがして幸せだった。
「ミナ、ウレシソウダナ」
始終隣にいるテラは甲斐甲斐しくミナの世話をしている。
ミナはこの島に来てから、ずっと上機嫌だった。
「ご主人様の魔力に包まれて、仲良しのテラとずっと一緒にいるのよぉ~。嬉しいに決まってるじゃない~♡」
「ソウカ」
今、二人はテラの巣の中でテラの短いが手触りの良い体毛のお腹にミナはもたれ掛かってコロコロと笑う。
暖かい島で、美味しい野菜や果物を与えられたミナの出すミルクはこれまでのミルクと違い甘さも栄養も段違いに良くなってる。
そのミルクを心ゆくまで飲ませて貰ってテラも幸せいっぱいで目をトロンとさせている。
二人の毎日はゆっくりと進む。
だが、ミナは毎日ミルクを絞ってる。テラに飲ませても、まだまだ出し足りないからだった。そのミルクは勿論、ナビが収納へと回している訳なのだがエリーゼはまだ気がついてない。
一方のテラは極細の蜘蛛の糸をチビナビ達に渡している。
極細以外の糸も要請があれば、希望された量を出して渡している。
当然、テラ自身もチビナビ達に負けまいと様々な織物を織ったり作ったりしている。
テラは切ったり縫ったりといったスキルを取得してない為、無縫の服を作り出すようになっていた。
伸縮性の高い生地を作り出したのだ!
ミナはテラが作った無縫のワンピースを着用している。
ミナはテラが作ってくれる服が好きで、今までもブカブカなチェニックを着ていたがテラは新しい服を作ってくれた。
薄手のニットのようなフンワリとした伸縮性の高いワンピースは、チビナビ達の作る服を参考にしている為その袖口や裾は更に薄く織り上げレースのように……しかもフリルのように仕上げたのだった。
同じ物をもう一着作り出し、テラ自身が着て二人お揃いにしている。
明るい昼間も夕日に染まる時間も、星の瞬く夜も二人は一緒に過ごした。
穏やかで満たされる島の暮らし。
エリーゼのテイムメンバーがいない間、間違いなく二人は二人っきりの世界の中にいるかのような暮らしだった。
132
あなたにおすすめの小説
〖完結〗旦那様には出て行っていただきます。どうか平民の愛人とお幸せに·····
藍川みいな
恋愛
「セリアさん、単刀直入に言いますね。ルーカス様と別れてください。」
……これは一体、どういう事でしょう?
いきなり現れたルーカスの愛人に、別れて欲しいと言われたセリア。
ルーカスはセリアと結婚し、スペクター侯爵家に婿入りしたが、セリアとの結婚前から愛人がいて、その愛人と侯爵家を乗っ取るつもりだと愛人は話した……
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全6話で完結になります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
(完結)私より妹を優先する夫
青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。
ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。
ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
見るに堪えない顔の存在しない王女として、家族に疎まれ続けていたのに私の幸せを願ってくれる人のおかげで、私は安心して笑顔になれます
珠宮さくら
恋愛
ローザンネ国の島国で生まれたアンネリース・ランメルス。彼女には、双子の片割れがいた。何もかも与えてもらえている片割れと何も与えられることのないアンネリース。
そんなアンネリースを育ててくれた乳母とその娘のおかげでローザンネ国で生きることができた。そうでなければ、彼女はとっくに死んでいた。
そんな時に別の国の王太子の婚約者として留学することになったのだが、その条件は仮面を付けた者だった。
ローザンネ国で仮面を付けた者は、見るに堪えない顔をしている証だが、他所の国では真逆に捉えられていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる