38 / 165
幼少期編
聖霊さん!カモーン!!
しおりを挟む
聖霊が人見知りなのは有名な話です。
聖霊は、ほとんど加護対象にしか姿を見せないほど、人見知りをするのですから。
だからこそ、『ティーナ見守り応援隊』はわたくしの周りに聖霊さんが現れた時も、後ろで息を潜めて見守ってくれていたのでしょう。
それなのに。
それなのに、ですよ!!!
漸く本望が果たせたのにですよ!!!
頑張って天然水ばかり飲んだのにですよ!!!
お父様ときたら!
「お父様酷いですっ!意地悪つ!せっかく聖霊さんに会えたのに…何で出てきちゃったんですか!」
「ごめんねごめんねごめんなさいティーナーーーー!ティーナが聖女候補になったのが嬉しくて、つい感極まって!!」
「お父様のばかーー!」
「えっばか?ちょ、ティーナ!?!?」
ふんだっ!!お父様なんてもう知りません!
せっかく聖霊さんに会えたのに。
その日、クレディリア家の誇る、花々が咲き乱れる庭園に、何故かキノコが大量発生したという。
*キノコは、スタッフが美味しくいただきました。
◇ ◆ ◇
「はぁ~大人気なかったでしょうか…」
アルカティーナはその後部屋に戻り、ソファーでまったりと過ごしていた。
やはり、馬鹿は言い過ぎましたかね?
いや、でもお父様だって悪いと思うのですよ!
ぷんすか!!
わたくしは激おこ中ですよ!
…いえ、でもやっぱり言い過ぎだった気が…。
それに、加護をくれた聖霊さんなら呼び出せば来てくれるはずですし。
会えないわけでもありませんし。
う~~~ん…。
あれ?そう言えば、さっき来てくれた聖霊さん達って、また聖歌を歌わないと来てくれないんでしょうか。
それとも「聖霊さんカモーン」とか言ったら来てくれるんでしょうか。
よし、物は試しです。やってみますか!
「聖霊さん!カモーン!!」
ばっ!と片手を天井に向けて突き出して、そう言ってみると、途端に辺りに小さな魔法陣のようなものがいくつも浮かび上がりました。
そして、その魔法陣からポムッと現れたのは…
「わーい!」
「よんだー?」
「わーい、わーい」
「ふっ!きてやったぞ、わがかいぞくよ…!あれ?けんぞくよ…!だっけ、」
「やっほー。」
「あそびにきたよ!」
「聖霊さぁぁーーーん!きてくれたんですね!!」
加護をくれた聖霊さんを呼び出すのには、どうやら聖歌は必要ないみたいです。
そして、聖霊さんたちはそんな間にもわたくしの周りをパタパタと飛び回っています。
元気で可愛いです!
「あそぼ!あそぼ!」
「なにしてあそぶ?」
「やみのけんぞくごっこー!」
「なにそれ。」
「なにそれー。」
「ぼく、てぃーなのおうた、またききたいなー。」
「わたしもー。」
「わがはいもであるー。ふははは~~~。」
「あれっ?歌は、聖霊さんを呼び出すためのものですよね?それなのにまた聞きたいんですか?」
この聖霊さん達には聖歌は必要ないと証明したばかりなのですけど…やっぱり必要あるんですか?
「うーんとねー。」
「わたしたちはね、」
「うたがだいすきなのー」
「だから」
「うたにひきよせられて、やってくるしー」
「だからね、」
「つまりね!」
「うたはいつだって、きいていたいのー」
可愛い!いまいちなに言ってるかわからないですけど可愛いですね!
まあつまりは、この聖霊さん達を呼び出すのに聖歌がいらないのは事実だけど、それとは関係なく聖霊さん達は歌が大好きだから聞きたいって事ですよね。
「わかりました!じゃあ、なんの歌がいいですか?」
「えっとー」
「えっとねー」
「あれ、なんだっけー?」
「えっとぉー」
「あ!」
「そうそう、」
「「「「「「つきのせれなーで!」」」」」」
月のセレナーデ。
その歌はアルカティーナも知っている。
しかし、アルカティーナは首を傾げた。
だって、『月のセレナーデ』はどの属性の聖霊にも特に好まれないのに難しいという皮肉な曲だというのを記憶していたから。
そう、どの属性の聖霊にも特に好まれないのだ。
それなのに、どうしてこの子達は『月のセレナーデ』を望んだのか。
「えっと、どうしてですか?」
すると皆んなはニッコリ邪気のない可愛い笑顔で、答えてくれた。
「えらいひとが、てぃーなにあいたいっていってたからー」
「つきのせれなーではね、そのえらいひとがだいすきなうたなの。」
「わかったかー、わがかいぞくよー」
ん?海賊?いや、そうじゃなくって!
えらいひとって、どなた????
聖霊は、ほとんど加護対象にしか姿を見せないほど、人見知りをするのですから。
だからこそ、『ティーナ見守り応援隊』はわたくしの周りに聖霊さんが現れた時も、後ろで息を潜めて見守ってくれていたのでしょう。
それなのに。
それなのに、ですよ!!!
漸く本望が果たせたのにですよ!!!
頑張って天然水ばかり飲んだのにですよ!!!
お父様ときたら!
「お父様酷いですっ!意地悪つ!せっかく聖霊さんに会えたのに…何で出てきちゃったんですか!」
「ごめんねごめんねごめんなさいティーナーーーー!ティーナが聖女候補になったのが嬉しくて、つい感極まって!!」
「お父様のばかーー!」
「えっばか?ちょ、ティーナ!?!?」
ふんだっ!!お父様なんてもう知りません!
せっかく聖霊さんに会えたのに。
その日、クレディリア家の誇る、花々が咲き乱れる庭園に、何故かキノコが大量発生したという。
*キノコは、スタッフが美味しくいただきました。
◇ ◆ ◇
「はぁ~大人気なかったでしょうか…」
アルカティーナはその後部屋に戻り、ソファーでまったりと過ごしていた。
やはり、馬鹿は言い過ぎましたかね?
いや、でもお父様だって悪いと思うのですよ!
ぷんすか!!
わたくしは激おこ中ですよ!
…いえ、でもやっぱり言い過ぎだった気が…。
それに、加護をくれた聖霊さんなら呼び出せば来てくれるはずですし。
会えないわけでもありませんし。
う~~~ん…。
あれ?そう言えば、さっき来てくれた聖霊さん達って、また聖歌を歌わないと来てくれないんでしょうか。
それとも「聖霊さんカモーン」とか言ったら来てくれるんでしょうか。
よし、物は試しです。やってみますか!
「聖霊さん!カモーン!!」
ばっ!と片手を天井に向けて突き出して、そう言ってみると、途端に辺りに小さな魔法陣のようなものがいくつも浮かび上がりました。
そして、その魔法陣からポムッと現れたのは…
「わーい!」
「よんだー?」
「わーい、わーい」
「ふっ!きてやったぞ、わがかいぞくよ…!あれ?けんぞくよ…!だっけ、」
「やっほー。」
「あそびにきたよ!」
「聖霊さぁぁーーーん!きてくれたんですね!!」
加護をくれた聖霊さんを呼び出すのには、どうやら聖歌は必要ないみたいです。
そして、聖霊さんたちはそんな間にもわたくしの周りをパタパタと飛び回っています。
元気で可愛いです!
「あそぼ!あそぼ!」
「なにしてあそぶ?」
「やみのけんぞくごっこー!」
「なにそれ。」
「なにそれー。」
「ぼく、てぃーなのおうた、またききたいなー。」
「わたしもー。」
「わがはいもであるー。ふははは~~~。」
「あれっ?歌は、聖霊さんを呼び出すためのものですよね?それなのにまた聞きたいんですか?」
この聖霊さん達には聖歌は必要ないと証明したばかりなのですけど…やっぱり必要あるんですか?
「うーんとねー。」
「わたしたちはね、」
「うたがだいすきなのー」
「だから」
「うたにひきよせられて、やってくるしー」
「だからね、」
「つまりね!」
「うたはいつだって、きいていたいのー」
可愛い!いまいちなに言ってるかわからないですけど可愛いですね!
まあつまりは、この聖霊さん達を呼び出すのに聖歌がいらないのは事実だけど、それとは関係なく聖霊さん達は歌が大好きだから聞きたいって事ですよね。
「わかりました!じゃあ、なんの歌がいいですか?」
「えっとー」
「えっとねー」
「あれ、なんだっけー?」
「えっとぉー」
「あ!」
「そうそう、」
「「「「「「つきのせれなーで!」」」」」」
月のセレナーデ。
その歌はアルカティーナも知っている。
しかし、アルカティーナは首を傾げた。
だって、『月のセレナーデ』はどの属性の聖霊にも特に好まれないのに難しいという皮肉な曲だというのを記憶していたから。
そう、どの属性の聖霊にも特に好まれないのだ。
それなのに、どうしてこの子達は『月のセレナーデ』を望んだのか。
「えっと、どうしてですか?」
すると皆んなはニッコリ邪気のない可愛い笑顔で、答えてくれた。
「えらいひとが、てぃーなにあいたいっていってたからー」
「つきのせれなーではね、そのえらいひとがだいすきなうたなの。」
「わかったかー、わがかいぞくよー」
ん?海賊?いや、そうじゃなくって!
えらいひとって、どなた????
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
【完結】前提が間違っています
蛇姫
恋愛
【転生悪役令嬢】は乙女ゲームをしたことがなかった
【転生ヒロイン】は乙女ゲームと同じ世界だと思っていた
【転生辺境伯爵令嬢】は乙女ゲームを熟知していた
彼女たちそれぞれの視点で紡ぐ物語
※不定期更新です。長編になりそうな予感しかしないので念の為に変更いたしました。【完結】と明記されない限り気が付けば増えています。尚、話の内容が気に入らないと何度でも書き直す悪癖がございます。
ご注意ください
読んでくださって誠に有難うございます。
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
ヒロインだと言われましたが、人違いです!
みおな
恋愛
目が覚めたら、そこは乙女ゲームの世界でした。
って、ベタすぎなので勘弁してください。
しかも悪役令嬢にざまあされる運命のヒロインとかって、冗談じゃありません。
私はヒロインでも悪役令嬢でもありません。ですから、関わらないで下さい。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
所(世界)変われば品(常識)変わる
章槻雅希
恋愛
前世の記憶を持って転生したのは乙女ゲームの悪役令嬢。王太子の婚約者であり、ヒロインが彼のルートでハッピーエンドを迎えれば身の破滅が待っている。修道院送りという名の道中での襲撃暗殺END。
それを避けるために周囲の環境を整え家族と婚約者とその家族という理解者も得ていよいよゲームスタート。
予想通り、ヒロインも転生者だった。しかもお花畑乙女ゲーム脳。でも地頭は悪くなさそう?
ならば、ヒロインに現実を突きつけましょう。思い込みを矯正すれば多分有能な女官になれそうですし。
完結まで予約投稿済み。
全21話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる