聖なる歌姫は嘘がつけない。

水瀬 こゆき

文字の大きさ
90 / 165
出会い編

たとえ二人が変態でも、

しおりを挟む
 

そこは、薄暗い地下の廊下。

そこには三人の少女が代わる代わるに話す声が響いていた。

その声は、揃ってどこか悲痛な声に聞こえる。


 「大丈夫です、わたくしは気にしませんから…っ!」

 「お願い話を聞いて!」

 「てか何が大丈夫なのよ!」 

 「良いではありませんか、もう。二人は少し特殊で…わたくしとは相容れない人種だった……そうでしょう?」

 「「そう、だけど…なんかちがう!」」

 「もう、やめましょう。こんな言い争い。これ以上はもう……!」

 「待ってお願いよ、待って!」

 「やめて困るの私達なんだけど!ねぇ!ティーナ!ティーナさぁぁあああーーん!!!」

 良い感じに聞き間違えたら、或いはこの会話の前に起こったことを知らなければ、少し感動してみたり泣いてみたり出来そうな雰囲気の会話である。
 
 しかし、現実はそんなに美しいものではない。

 「つまりわたくしが言いたいのは、たとえ二人が変態でも、二人のことは変わらず大好きですよってことです!」

 「やだ嬉しい!」

 「でもなんかちがう気がする…」

 「そう、わたくしは何も気にしません!たとえ二人が変態でもストーカーでも軟体動物でもネコ型ロボットでも」
 
 「なんたいどーぶつ」

 「ちょっとは気にしてよ…!」

  
そう。そこは、薄暗い地下の廊下。
三人のうち、二人は肩でゼェハァと息をしている。
一方残り一人はキョトンと首を傾げている。その姿からは「何でそんなに必死になってるんですか?」と言う声が聞こえて来そうである。
 かなり…かなりカオスな空間が今にも出来上がろうとしていた。
因みにアルカティーナが『ネコ型ロボット』と発言した辺りで約一名、「ネコ型ロボット…!?何だそれ欲しい」と呟いた護衛役がいたような気がするが、まあ
気のせいだろう。
 そして、漸く静かになったと思われた三人はと言うと…ほぼ全員同時に大きく深呼吸をして、

 「信じてお願い!私を信じてっ!私は!断じて!変態でも何でもないのよ!」

 「それを言うなら私のことも信じてよー!」

 「で、でもでもさっき『気を付けろ』って言われましたし…」

  「「あんな男より私達を信じてよーー!」」

 またもや言い合いを始めた。第2ラウンドか何かだろうか。そしてこれはいつ終わるのだろうか。
終わりが全く見えない…。
三人を取り囲む者全員がそう思っていた。

 「信じてよ…って…いや、あのですね?わたくしだって二人のことは信じたいと思ってますよ?でも…」

 「「でも?」」

 「さっきから『信じて』とか『変態じゃない』とか言う割にはその……リサーシャがずっと棒読みなので」

 「…リ、リサーシャのせいじゃないのっ!もうー!」

 涙目になりかけの目でアメルダに睨まれたリサーシャは心の内で『やば。美少女の涙目やば!』と場違いなことを考えながらも、地面に視線を落とした。
そしてわざとらしく握りこぶしで床を叩いてこう叫んだ。

 「くっ……!反論できない、だと!?!?」

 そんなリサーシャを、その場にいる全員(約一名の天然は除くが)が冷たい目で見たのだった。
 そして、冷たい目線にただ一人晒されたリサーシャは耐えられなくなったようにキッと前方を睨む。
そして何を思ったのかそのままガバッと土下座を披露すると、又もや叫んだ。

 「すみませんでしたぁぁぁぁーー!」

 場が、静まり返った。
いや、凍りついたと言った方が正確かもしれない。
取り敢えず、場は居た堪れない空気に包まれた。
 しかしそんなことには気が付かず、リサーシャは顔を勢いよく上げると謎の弁解を始めた。
その表情は必死だ。

 「だって仕方ないじゃない!私嘘つくの下手なんだもん!ティーナのこと馬鹿に出来ないくらい下手なんだもん!!棒読みになるくらい仕方ないのっ!あーーーもう認めます!認めますよ!!私は!変態です!はい!!終わり、ちゃんちゃん!」

 言い終わるとリサーシャは、今度は何故か先程とは正反対に胸を張って踏ん反り返った。
まるで、何か文句でも!?と言っているかのようだ。
 因みに、一同はドン引きである。
何故、侯爵令嬢ともあろう人がこんな公衆の面前で土下座をし、ましてや開会宣言ならぬ変態宣言をしているのか。
 しかし、たった一人ドン引きしていない者がいた。
アルカティーナド天然である。
彼女はぷくーっと頰をリスのように膨らませると、リサーシャに言った。

 「もーっ!それならそうって最初から言ってくださいねー??無駄に皆さんを混乱させちゃいましたよ。それに、別に嘘つく必要なんてないじゃありませんか」

 大有りだよ!!!!
誰もがそう思ったが、漸く言い争いに終止符が打たれそうだったために誰も口を挟むものはいなかった。

 もう、どーでも良いから早く終わってくれ。

それが彼らの願いだった。




 結局、アルカティーナによって場は元通り(?)に落ち着き、皆は冷静さを取り戻した。  

 「で、今からどうするのですか?」

 わたくしはゼンに尋ねてみました。
何故って、非常に申し訳ないのですが皆さんがこれからどうする予定なのかなんて知らないからです。
 ゼンはそんなわたくしに、嫌な顔一つせずに答えてくれました。

 「そろそろ第2騎士団がここに来るはずなんだ。だから、俺たちはそれまでここで待機。そのあとは、第2騎士団と合流して城に帰るって段取りだな」

ゼンの言う「ここ」とは、さっきまでアメルダ達がいた部屋の真ん前の廊下のことです。
わたくしがアメルダ達を救出している間に、第1騎士団の人が、第2騎士団のところまで行って、ここまで来るよう伝えたそうです。

 「成る程成る程。ありがとうございます。因みに第2騎士団の皆さんは何故遅れて来るのですか?」

 そう言えば、元々一緒に行動していればよかったのに、何故第1騎士団と第2騎士団は別行動をしたのでしょう。

 「あぁ。それは、保険だよ。俺たちは正面から侵入しただろ?でも、正面の護りが固い可能性は高い。だから、第2騎士団には裏口から侵入してもらった。裏口はここから少し離れてるらしいからな…時間がかかるんだそうだ」

 「おー成る程!」

 凄いです!やっぱり騎士様ともなれば念入りに作戦を立ててから出陣するのですね!!
わー!カッコいいです。
ぱちぱちぱちー!

 アルカティーナが一人で拍手をしたその時の事だった。

 「あ!第2騎士団の奴らが来たぞ!」

 「おっそいぞおまえらー!」

 「お疲れ!」

 タイミングよく第2騎士団の方々が到着したようです。これで漸くお城へ戻ることができますね!
あ、でもその前に潰れたまのラグドーナ様を回収して……

 『警告、警告。侵入者を確認!任務を実行します』

 「「「……え??」」」

 突然流れたアナウンスに、そして聞き覚えのあるそれに、思わず固まりました。
え?何で??今わたくし達何も……あ!
よく見たら第2騎士団の方々が立ってる位置、例の部屋の真ん前じゃないですか…!?

 アルカティーナは血相を変えて呼びかける。

 「第2騎士団の皆さん!早くそこから離れてください!」

 その呼びかけで、第1騎士団騎士団の人たちも漸く気付いたのか、急ぎ彼らを端へと追いやった。

 「早く隅にやれ!」

 「早く!!」

 「な、何だ!?」

 「今のアナウンス、何だったんだ!」

 場に再び混乱が押し寄せます。

 今度はどんな物が来るかわかりません。
攻撃して来るかもですし、追いかけて来るかもです。
そうなると太刀打ちできません!
…わたくしが何とか出来るかもですけど。

 取り敢えず何もしないよりマシだろうと言うことで、騎士様達は武器を構えて、来るであろうロボットを待ち始めました。
 そして暫くするとやはり、ドドドド…と地響きが襲ってきました。その音はどんどんと此方に近づいてきて、わたくし達の目の前で止みました。

 恐る恐る目の前で止まったその音の主を見上げ……わたくし達は絶望しました。
 そこにいたのは、ある意味予想をはるかに超えるロボット。いえ、ロボット自体はさっきと何一つ変わった様子はありません。

 「キョエエエ!ケッケケー!ワタシハ、マドモアゼル!キョエエーー!」

 と奇声をあげていることから、そしてさっきと同様謎のダンスを始めたことから、恐らく先程の個体と同じものだと思われます。
 問題は、その数です。
マドモアゼルちゃんが、パッと見ただけでも恐らく20体はいます。

 「う、うわぁーー!なんでこんな大量にキモロボットがぁー!」

 「いやぁーー!キーモーイーー!」

 「キョーーーーエーー!ケッケケー」

 「「「「「ケッケケー!」」」」」

 「なんだこいつ、キモッ!」

 「しかも硬いぞ!」

 「「「「「ケッケケー!!」」」」」

 「「「「うるせぇ!」」」」 

 辺りは阿鼻叫喚。
余程マドモアゼルちゃんが怖いのですね。
わたくしはけろっとしておりますが、これは前世のお陰でしょうね。前世にはもっと高性能なロボットが沢山溢れていましたから、このくらいでは腰を抜かすようなことはありません。
ですから、隣にいるリサーシャも別段怖がる様子は見られません。「何こいつキッショ!」とは叫んでいますが…。
因みにアメルダはもう可哀想なくらい真っ青で震えています。そうですか、「べっ別に怖くなんてないけどね!ティーナが怖いかと思ってね!」ですか。あらあら。大丈夫ですよ?そんなに不安そうにせずとも友達から繋いでくれた手を振り払ったりしませんから!

 アメルダの手を、安心させるよう強めに握っていると前方からゼンが姿を現しました。

 「お嬢!何度も悪いが、このロボットの大群、何とかならないか?俺たちじゃ太刀打ちできない」

 「………。そうですね…出来なくは、ないですよ」

 「そうか!悪いが頼む」

 「…わかりました!任せてください」

 力強く頷くと、アルカティーナは急いで力を発動させた。

今回は対象の数が多いので、その分手間も数十倍になります。
ですが、これはわたくしにしか出来ないこと!
絶対に成功させますよ。

 ゆっくり時間をかけて、アルカティーナはクネクネダンス真っ最中のロボット達の真下に魔法陣を編み出した。

 「いきますよ!水柱よ、姿を現せ!」

 バシャッと大量の水が動く音と共に、各魔法陣から丁度ロボットを丸々包み込めるくらいの水柱が現れる。
水柱は暫く、グルグルとロボットの周りを蠢いてから、今度は音もなく姿を消した。

 そして、残されたロボット達はと言うと…

 「「「ピー……ガガガ…」」」

一つ残らず再起不能の状態となっていた。

 「「「「おおーー!さっすがぁ!」」」」

 騎士達から歓声が上がったのは、本日何度目のことだろうか。
アルカティーナは苦笑した。

 でも、良かったです。
これでまだロボットが動くようなら対抗処置がもうありませんでしたから。
前回のような火属性の攻撃は、騎士様達が大勢いるこの場ではあまりに危険ですからね。

 安心しているとゼンが笑顔で頭を撫でてくれました。

 「助かった。本当にありがとな」

 「いえいえ!」

 ふふふ、褒めてもらっちゃいました!

アルカティーナはご機嫌のまま、再びロボット達を見つめた。

 うんうん、もう動けそうにないですね。本当の本当に成功です!
それに、ロボットの外観には何も支障ないです!
よかったー!

 満足げな笑顔で、アルカティーナは再び力を発動させる。

 「テレポート!」

 次の瞬間、起動不能状態のロボット、約20体が全てその場から姿を消した。

 慌てたのは、ゼンだった。

何故テレポートした!!
と言うか何処にテレポートしたんだ!?
お嬢のことだ、きっとロクでもないことを考えてるに違いないっ!!

焦りに焦ったゼンは、主人を問い詰める。

 「お嬢…。あのロボット、何処にやった!?何処にとばした!?」

 しかし。頼むから正直に教えてくれ!というゼンの思いは儚く散ることになる。

 「ふふ、秘密なのですよー」

アルカティーナはそう言うと、頰を染めて微笑んだ。


 話の通じない天然に、ゼンは絶句したのだった。
 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

マドモアゼルの行き先は、この事件が解決した後のお話で明らかになります(´∀`)ワクワク?


 
しおりを挟む
感想 124

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない 

堀 和三盆
恋愛
 一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。  信じられなかった。  母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。  そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。  日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない

陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」 デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。 そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。 いつの間にかパトロンが大量発生していた。 ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

悪役令嬢のビフォーアフター

すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。 腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ! とりあえずダイエットしなきゃ! そんな中、 あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・ そんな私に新たに出会いが!! 婚約者さん何気に嫉妬してない?

処理中です...