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第3章 追憶の詩を聴いてみました
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「 確かに、そうかもしれなかった」
アンセルムは、私の意見に同意してくれました。
「 しかし、どうすればエリーゼが幸せになれるのかわからなかった」
そうですね。 幸せにすればいいと言うのはたやすいですけど、 実際に実行するとなると難しいものですよね。
幸せの価値観というのは人によって異なるものですし、 私の行動はエリーゼにとって ただの ありがた迷惑だということもありえます。
でも、 エリーゼの幸せを邪魔している存在は黒髪の勇者ーー カンストだと 思います。カンストの呪縛から逃れることができたなら、 エリーゼは少しだけ正気に戻る気がするのです。 正常な判断ができるようになれば、 エリーゼも少しは聞く耳を持つと思います。
やはり、カンストが 封印されているダンジョンーー 勇者の試練 遺跡に 挑む必要があるようですね。 私がラディから預かっているストリングボウで、カンストの 封印を強化することにしましょう。
「 私にお任せください!」
私は胸を張って見せました。 アンセルムは 安心したように 頷きます。
「 ルナマリアの奇跡を楽しみにすることにした」
あまり期待され過ぎるとプレッシャーなのですが、 やれるだけのことは してみせますよ。
ガルヴァスは、 難しい表情をしています。
「 俺はルナマリアに協力するつもりだが・・・・・・カンストを 相手取るとなると、 正直戦力が足りないと思うぞ」
「ユメリアを 役立たず扱いするなんて、ひどいことを言いますね」
「 ひどい発言をしているのはルナマリアさんの方ですぅ!」
私はかばってあげたというのに、ユメリアは 恩を仇で返すような言い方をしていますね。 彼女にはお仕置きが必要でしょうか。 女神の裁きでなくても罰を与える方法はいくらでもあるのですよ。 本当ですよ? ふふふ。
「 ルナマリアさんから黒いオーラを感じるですぅ!?」
ユメリアは 騒がしすぎますね。 近所迷惑ですから、 少し黙らせておきましょうか。
「 黙るので許してくださいですぅ!!」
ユメリアは、 私に涙目で懇願しています。 仕方がありませんね。 許すのは今回だけですよ。 もしも今後調子に乗るようなことがあったら・・・・・・ふふふ。
「ひいっ!?」
ハッ!? いけません。 思わず黒い聖女になっていました。
ガルヴァスが 呆れたような表情をしています。
「 ルナマリア、 あまりユメリアをいじめてやるなよ。 ただの八つ当たりに見えるぞ?」
そんなつもりはなかったのですが、 結果的にはユメリアに嫌な思いをさせてしまいましたね。
「ユメリア、 ごめんなさい」
「 私の方も悪かったですぅ」
「ユメリアが 全面的に悪い場面ですけど、 社交辞令で謝る場面ですから、 ごめんなさいと言っておきますね」
「 ちっとも謝られてる気がしないですぅ!?」
私がこんなに頭を下げているのに、ユメリアは 何が不満だというのでしょうか。
「 土下座するのはむしろ、ユメリアの方ですよね」
「 どうして、そんな話になるんですぅ!?」
「 私は寛大だから、 土下座は勘弁してあげますね」
「 涙が出るほど嬉しいですぅ!」
ユメリアは、 本当に泣き出してしまいました。 涙腺が弱いですね。 感激してもらえたようで私も嬉しいですよ。
「 女の子同士のコミュニケーションはよくわからんが、 そろそろ大概にしておけよ」
「 ごめんなさい」
私は女の子の仲間ができたことが嬉しくて、 ついはしゃいでしまうのです。 でも、さすがに自重しなければいけませんよね。
「 エリーゼを救い出したいというのは俺も賛成だ。しかし、 不完全な状態であってもカンストは 恐ろしい力を宿していることだろう。 新しい仲間を入れた方がいいんじゃないのか?」
「 そうですね」
エリーゼには他の協力者がいるという可能性もあります。 仲間は多いに越したことがありません。
本来ならば、カンストに 対抗するための手段は アシュトンや マチルダ、 アルフレッドなどの勇者のはずなんですよね。なのに、 全員が勇者としてダメダメでした。
普通の冒険者では一方的に殺されるだけです。やはり、 勇者の力は必要でしょう。
アインラッシュの神殿に、 他の勇者候補たちがいました。 その中の一人、 シェリーという女の子が、 実力も性格も申し分ないと思います。
「 私に 心当たりがあります」
私とアシュトンが旅立った時にはまだ14歳だったから、 正式な勇者になれなかったのですが、 今のシェリーは15歳で成人しているはずだから、 私の選定により 勇者となることができます。
「 エリーゼのことをよろしくお願いするよ」
「 友人として 私からもお願いね」
お婆さんと フォルテは、 私に頭を下げてエリーゼのことを 任せてくれました。 私は 胸を叩いて宣言します。
「 大船に乗った気でいてください」
「 そのシェリーという女の子は、 他の連中と同じく勇者になった途端に 悪いことをしでかさないですぅ?」
ユメリアは 不吉なことを言ってくれますね。 それについては、 アシュトンの二の舞にならないように、 私がしっかりと見守って行くことにしますよ。
きっと大丈夫ですよ。・・・・・・たぶん。
善は急げです。 早速 、アインラッシュに向かうことにしましょう。
アンセルムは、私の意見に同意してくれました。
「 しかし、どうすればエリーゼが幸せになれるのかわからなかった」
そうですね。 幸せにすればいいと言うのはたやすいですけど、 実際に実行するとなると難しいものですよね。
幸せの価値観というのは人によって異なるものですし、 私の行動はエリーゼにとって ただの ありがた迷惑だということもありえます。
でも、 エリーゼの幸せを邪魔している存在は黒髪の勇者ーー カンストだと 思います。カンストの呪縛から逃れることができたなら、 エリーゼは少しだけ正気に戻る気がするのです。 正常な判断ができるようになれば、 エリーゼも少しは聞く耳を持つと思います。
やはり、カンストが 封印されているダンジョンーー 勇者の試練 遺跡に 挑む必要があるようですね。 私がラディから預かっているストリングボウで、カンストの 封印を強化することにしましょう。
「 私にお任せください!」
私は胸を張って見せました。 アンセルムは 安心したように 頷きます。
「 ルナマリアの奇跡を楽しみにすることにした」
あまり期待され過ぎるとプレッシャーなのですが、 やれるだけのことは してみせますよ。
ガルヴァスは、 難しい表情をしています。
「 俺はルナマリアに協力するつもりだが・・・・・・カンストを 相手取るとなると、 正直戦力が足りないと思うぞ」
「ユメリアを 役立たず扱いするなんて、ひどいことを言いますね」
「 ひどい発言をしているのはルナマリアさんの方ですぅ!」
私はかばってあげたというのに、ユメリアは 恩を仇で返すような言い方をしていますね。 彼女にはお仕置きが必要でしょうか。 女神の裁きでなくても罰を与える方法はいくらでもあるのですよ。 本当ですよ? ふふふ。
「 ルナマリアさんから黒いオーラを感じるですぅ!?」
ユメリアは 騒がしすぎますね。 近所迷惑ですから、 少し黙らせておきましょうか。
「 黙るので許してくださいですぅ!!」
ユメリアは、 私に涙目で懇願しています。 仕方がありませんね。 許すのは今回だけですよ。 もしも今後調子に乗るようなことがあったら・・・・・・ふふふ。
「ひいっ!?」
ハッ!? いけません。 思わず黒い聖女になっていました。
ガルヴァスが 呆れたような表情をしています。
「 ルナマリア、 あまりユメリアをいじめてやるなよ。 ただの八つ当たりに見えるぞ?」
そんなつもりはなかったのですが、 結果的にはユメリアに嫌な思いをさせてしまいましたね。
「ユメリア、 ごめんなさい」
「 私の方も悪かったですぅ」
「ユメリアが 全面的に悪い場面ですけど、 社交辞令で謝る場面ですから、 ごめんなさいと言っておきますね」
「 ちっとも謝られてる気がしないですぅ!?」
私がこんなに頭を下げているのに、ユメリアは 何が不満だというのでしょうか。
「 土下座するのはむしろ、ユメリアの方ですよね」
「 どうして、そんな話になるんですぅ!?」
「 私は寛大だから、 土下座は勘弁してあげますね」
「 涙が出るほど嬉しいですぅ!」
ユメリアは、 本当に泣き出してしまいました。 涙腺が弱いですね。 感激してもらえたようで私も嬉しいですよ。
「 女の子同士のコミュニケーションはよくわからんが、 そろそろ大概にしておけよ」
「 ごめんなさい」
私は女の子の仲間ができたことが嬉しくて、 ついはしゃいでしまうのです。 でも、さすがに自重しなければいけませんよね。
「 エリーゼを救い出したいというのは俺も賛成だ。しかし、 不完全な状態であってもカンストは 恐ろしい力を宿していることだろう。 新しい仲間を入れた方がいいんじゃないのか?」
「 そうですね」
エリーゼには他の協力者がいるという可能性もあります。 仲間は多いに越したことがありません。
本来ならば、カンストに 対抗するための手段は アシュトンや マチルダ、 アルフレッドなどの勇者のはずなんですよね。なのに、 全員が勇者としてダメダメでした。
普通の冒険者では一方的に殺されるだけです。やはり、 勇者の力は必要でしょう。
アインラッシュの神殿に、 他の勇者候補たちがいました。 その中の一人、 シェリーという女の子が、 実力も性格も申し分ないと思います。
「 私に 心当たりがあります」
私とアシュトンが旅立った時にはまだ14歳だったから、 正式な勇者になれなかったのですが、 今のシェリーは15歳で成人しているはずだから、 私の選定により 勇者となることができます。
「 エリーゼのことをよろしくお願いするよ」
「 友人として 私からもお願いね」
お婆さんと フォルテは、 私に頭を下げてエリーゼのことを 任せてくれました。 私は 胸を叩いて宣言します。
「 大船に乗った気でいてください」
「 そのシェリーという女の子は、 他の連中と同じく勇者になった途端に 悪いことをしでかさないですぅ?」
ユメリアは 不吉なことを言ってくれますね。 それについては、 アシュトンの二の舞にならないように、 私がしっかりと見守って行くことにしますよ。
きっと大丈夫ですよ。・・・・・・たぶん。
善は急げです。 早速 、アインラッシュに向かうことにしましょう。
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