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第4章 勇者候補に 女神の裁きを与えることにしました
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「 ルナマリアさん、お久しぶりです」
15歳くらいの男の子が私に話しかけてきました。 彼の名前はクロードと言って、 勇者候補の一人です。 あらゆる武器を使いこなせて、 あらゆる魔法を発動させることができます。 ただし、実力は駆け出しの冒険者ほどしかありませんでした。
「 クロード君、久しぶりですね。 元気にしていましたか?」
「はい。 ルナマリアさんこそお元気でしたか?」
「私は 元気ですよ。 新しい仲間もできたことですしね」
「 新しい仲間・・・・・・?」
クロードは首をかしげます。 彼には私が アシュトン パーティーから 脱退 したことを まだ告げていませんでしたからね。
「 私は アシュトンのパーティーからついほ・・・・・・ 新しい勇者を導くために ここに戻ってきたのですよ」
アシュトンが私をパーティー追放したことは事実ですけど、 わざわざ勇者の悪評を広める必要はありませんよね。
神殿に集められた子供達は聖女や聖者、勇者を 目指して努力しているのですから、 憧れの存在でなければいけないのです。 そうでなければ、 親との時間を奪われた 子供たちに 夢や希望はありません。
「 それでは他の勇者候補たちを集めてきますね」
クロードはそう言って、 他の子供たちに声をかけてくれました。しかし、 まだ成人していない子供達がほとんどなのですよね。 普通の勇者の旅をするのならば、 誰か一人を勇者に選定して一緒に旅に出てもいいのですけど、 私の目的は カンストを 封印することですからね。 子供たちを巻き込むわけにはいきません。
シェリーを仲間にするつもりでここまで来たのですけどね。 彼女の場合は成人しているし、 実力が伴っています。
クロードはシェリーと同い年ですけど、 残念ながら 勇者とするには実力不足です。
一応、選ぶふりはしなければいけませんよね。 でも全員、 勇者になれるほどは成長していないようです。
「 残念ながら、この中に勇者となれる者は一人もいないようですね」
「 まだ僕のことを調べてないのに、そんなことが言えるの?」
14歳ほどの少年が 自信満々な態度で 私に話しかけてきました。 見たことがない男の子です。 私が アシュトン と一緒に旅立った後に神殿に 入った子でしょうか。
「 あなたのお名前は何というのですか?」
「 人に名前を聞くときは先に自分が名乗るものでしょ。聖女は そんな最低限の礼儀を守らなくてもいいほど偉いの? 僕分からない。 教えて教えて」
確かに男の子の言うとおりですね。 すっかり失念していました。 私から先に自己紹介するべきですよね。
「 私は聖女のルナマリアです」
「 お姉さん、おっぱい大きいね。 何を食べたらそんなに 大きくなるの? 参考までに教えて教えて」
「 食事は皆さんと同じでしたよ」
「 じゃあ、冒険に出てから大きくなったの?」
女の子に興味があるお年頃だと言っても、限度がありますよね。 男の子の発言はセクハラですよ。 とても勇者にふさわしいとは思えません。
・・・・・・いえ、 アシュトン もエロ魔人だったわけですけどね。 以前はそういうことに疎くて、 全く見抜けませんでした。
今は世間との交流があるから、 少しだけならわかるようになりました。
「 私は自己紹介しましたよ。 あなたは名前を教えてくれないのですか?」
「 僕の名前はロニ。いずれ 最強の勇者になる男だよ」
ロニは、 自信満々に宣言しました。 彼は シェリーの足元にも及ばないと思うのですけどね。 勇者の最低ランクの実力といったところでしょうか。 性格を考慮すれば不合格ですよ。
「でも、ロニ君は聖者 グリードから 勇者に選ばれなかったのですよね?」
「 それは・・・・・・ あいつに見る目がなかっただけだよ」
私が図星をついても、ロニは めげずに反論してきました。 負けず嫌い なのは勇者級かもしれませんね。
「 お姉さんなら、俺の聖女にしてやってもいいけどね」
いえ、 聖女が勇者を選定するのですよ。しかし、 逆の立場で言われると・・・・・・ 聖女は傲慢な存在に見えるかもしれませんね。
アシュトン の心が私から離れていったのも・・・・・・。
いえ、 関係ありません。 本当ですよ?
「 そんな言い方は ルナマリアさんに失礼だよ」
クロードがロニに 注意しました。ロニは 面白くないようで、ムッと 不快そうに顔を顰めました。
「 クロードは僕より弱いくせに生意気過ぎない? 僕に意見したかったら、 僕に勝ってからにしてよね」
「 わかった、 勝負しよう」
「 クロード君、正気ですか!?」
クロードはロニの挑発に乗りました。 冒険者のランクで言えばクロードは E ランクで、ロニは C ランクほどに実力があります。 まともに勝負になるとは思えませんよ。
「 じゃあ、早速始めようよ」
ロニは 剣を抜き放ちました。けれど、 クロードは剣に手をかけません。
「試合じゃなくて、 冒険で勝負しよう」
「 どういうことさ?」
「 冒険者ギルドで同じ依頼を受けて、 先に依頼を達成した方が勝ちという勝負だ」
「 いいね。その条件で勝負してあげるよ」
男の子ってどうしてこうなのですか。 私が止める間もなく、 二人が 勝負することが決定してしまいましたよ。
「 それでこそ男だな」
ガルヴァスは、うんうんと 二人を肯定するように頷いています。
「ほえっ?」
ユメリアは、きょとんとしていました。
他に頼れる人はいそうにありません。 仕方がないので、私が【神の眼】で 二人のことを見守って、 もしも命の危険があるようならば さりげなく助けに入ることにしましょう。
・・・・・・ トラブル体質なのでしょうか、私は。
15歳くらいの男の子が私に話しかけてきました。 彼の名前はクロードと言って、 勇者候補の一人です。 あらゆる武器を使いこなせて、 あらゆる魔法を発動させることができます。 ただし、実力は駆け出しの冒険者ほどしかありませんでした。
「 クロード君、久しぶりですね。 元気にしていましたか?」
「はい。 ルナマリアさんこそお元気でしたか?」
「私は 元気ですよ。 新しい仲間もできたことですしね」
「 新しい仲間・・・・・・?」
クロードは首をかしげます。 彼には私が アシュトン パーティーから 脱退 したことを まだ告げていませんでしたからね。
「 私は アシュトンのパーティーからついほ・・・・・・ 新しい勇者を導くために ここに戻ってきたのですよ」
アシュトンが私をパーティー追放したことは事実ですけど、 わざわざ勇者の悪評を広める必要はありませんよね。
神殿に集められた子供達は聖女や聖者、勇者を 目指して努力しているのですから、 憧れの存在でなければいけないのです。 そうでなければ、 親との時間を奪われた 子供たちに 夢や希望はありません。
「 それでは他の勇者候補たちを集めてきますね」
クロードはそう言って、 他の子供たちに声をかけてくれました。しかし、 まだ成人していない子供達がほとんどなのですよね。 普通の勇者の旅をするのならば、 誰か一人を勇者に選定して一緒に旅に出てもいいのですけど、 私の目的は カンストを 封印することですからね。 子供たちを巻き込むわけにはいきません。
シェリーを仲間にするつもりでここまで来たのですけどね。 彼女の場合は成人しているし、 実力が伴っています。
クロードはシェリーと同い年ですけど、 残念ながら 勇者とするには実力不足です。
一応、選ぶふりはしなければいけませんよね。 でも全員、 勇者になれるほどは成長していないようです。
「 残念ながら、この中に勇者となれる者は一人もいないようですね」
「 まだ僕のことを調べてないのに、そんなことが言えるの?」
14歳ほどの少年が 自信満々な態度で 私に話しかけてきました。 見たことがない男の子です。 私が アシュトン と一緒に旅立った後に神殿に 入った子でしょうか。
「 あなたのお名前は何というのですか?」
「 人に名前を聞くときは先に自分が名乗るものでしょ。聖女は そんな最低限の礼儀を守らなくてもいいほど偉いの? 僕分からない。 教えて教えて」
確かに男の子の言うとおりですね。 すっかり失念していました。 私から先に自己紹介するべきですよね。
「 私は聖女のルナマリアです」
「 お姉さん、おっぱい大きいね。 何を食べたらそんなに 大きくなるの? 参考までに教えて教えて」
「 食事は皆さんと同じでしたよ」
「 じゃあ、冒険に出てから大きくなったの?」
女の子に興味があるお年頃だと言っても、限度がありますよね。 男の子の発言はセクハラですよ。 とても勇者にふさわしいとは思えません。
・・・・・・いえ、 アシュトン もエロ魔人だったわけですけどね。 以前はそういうことに疎くて、 全く見抜けませんでした。
今は世間との交流があるから、 少しだけならわかるようになりました。
「 私は自己紹介しましたよ。 あなたは名前を教えてくれないのですか?」
「 僕の名前はロニ。いずれ 最強の勇者になる男だよ」
ロニは、 自信満々に宣言しました。 彼は シェリーの足元にも及ばないと思うのですけどね。 勇者の最低ランクの実力といったところでしょうか。 性格を考慮すれば不合格ですよ。
「でも、ロニ君は聖者 グリードから 勇者に選ばれなかったのですよね?」
「 それは・・・・・・ あいつに見る目がなかっただけだよ」
私が図星をついても、ロニは めげずに反論してきました。 負けず嫌い なのは勇者級かもしれませんね。
「 お姉さんなら、俺の聖女にしてやってもいいけどね」
いえ、 聖女が勇者を選定するのですよ。しかし、 逆の立場で言われると・・・・・・ 聖女は傲慢な存在に見えるかもしれませんね。
アシュトン の心が私から離れていったのも・・・・・・。
いえ、 関係ありません。 本当ですよ?
「 そんな言い方は ルナマリアさんに失礼だよ」
クロードがロニに 注意しました。ロニは 面白くないようで、ムッと 不快そうに顔を顰めました。
「 クロードは僕より弱いくせに生意気過ぎない? 僕に意見したかったら、 僕に勝ってからにしてよね」
「 わかった、 勝負しよう」
「 クロード君、正気ですか!?」
クロードはロニの挑発に乗りました。 冒険者のランクで言えばクロードは E ランクで、ロニは C ランクほどに実力があります。 まともに勝負になるとは思えませんよ。
「 じゃあ、早速始めようよ」
ロニは 剣を抜き放ちました。けれど、 クロードは剣に手をかけません。
「試合じゃなくて、 冒険で勝負しよう」
「 どういうことさ?」
「 冒険者ギルドで同じ依頼を受けて、 先に依頼を達成した方が勝ちという勝負だ」
「 いいね。その条件で勝負してあげるよ」
男の子ってどうしてこうなのですか。 私が止める間もなく、 二人が 勝負することが決定してしまいましたよ。
「 それでこそ男だな」
ガルヴァスは、うんうんと 二人を肯定するように頷いています。
「ほえっ?」
ユメリアは、きょとんとしていました。
他に頼れる人はいそうにありません。 仕方がないので、私が【神の眼】で 二人のことを見守って、 もしも命の危険があるようならば さりげなく助けに入ることにしましょう。
・・・・・・ トラブル体質なのでしょうか、私は。
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