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第4章 勇者候補に 女神の裁きを与えることにしました
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情報を整理することにしましょう。
切り裂き魔の 事件が起きたのは 今から2週間前の話ということでした。 被害者は衰弱して、 丸1日動けないようです。 最近の被害者は 未成年の子供たちが多いようですが、 最初の被害者は 二十歳程の女性でした。
切り裂き魔を 追っていた衛兵や 一番最初に依頼を受けた駆け出しの冒険者達も、 被害者となってしまったようです。
衰弱していると言っても 深手を負ったわけではありません。 むしろ傷は浅いようです。死者が 一人も出ていないことから、 D ランクで 依頼を受けることができるのでしょう。
「 明日からは被害者の証言を 聞いてみることにします」
クロード は明日の方針を決めているようでした。 被害者が事件のことを思い出して、 嫌な思いをしないように今日は遠慮していたのでしょう。しかし、 そうも言っていられないようなので、 彼は被害者側の話を聞くことにしたようです。
「 被害者にわざわざ会う必要はないよ。 明日は今度こそ、僕が犯人を見つけてみせるし」
ロニは 明日も運任せで動くようです。すると、 ミルフィーユが咎めるように 口を出しました。
「 私に協力してくれるんでしょ」
「 もちろんだよ」
「 だったら、私たちも被害者の女性に会いに行きましょう」
「 最近の被害者は子供が多いのに?」
「私の勘が 被害者女性の 話を聞いた方がいいと告げているのよ!」
ミルフィーユは 根拠のないことを力説しています。ロニは 、さすがに 呆れるような表情を浮かべました。
「勘で 事件が解決するとは思えないけど?」
「もちろん、当て推量ではないわ。 最初の被害者 女性だけが犯人に犯されたそうなのよ」
被害者女性は性的被害にあったことを思い出したくはないのではないでしょうか。それに、ロニが 言っていたように 最近の被害者は 未成年が多く、 性的な悪戯をされたような痕跡はないようです。 わざわざ不快な思いをさせてまで、 被害者女性から 話を聞き出す必要があるのでしょうか。
「 トラウマになっているかもしれない辛いことを、思い出させる 必要がどうしてあるのですか!?」
「 その女性が未だに被害に遭い続けてるかもしれないからよ」
私が怒鳴るように質問すると、 ミルフィーユは 真面目な表情で答えてくれました。
「 それはどういうことですか・・・・・・?」
「 その女性は 朝起きると 犯された痕跡があるらしいの」
「 犯人は女性の家を 知っているということですか!?」
「 ところが最初の事件と違って争った形跡がないし、切り裂き魔との 関連性は衛兵から 否定されたわ」
女性は不安で仕方がないはずです。 それなのに 誰も味方をしてくれないなんて、 絶望のどん底に落とされるような思いがしますよね。
「 毎日被害にあっているのなら、どうして助けてあげないのですか!?」
「 その女性はモテるようだから、 男性と普通に関係を持っているだけだと判断されたのよ」
「そんな・・・・・・!」
そんなことがあってもいいのですか。 女性としての尊厳を奪われています。 決して許されることではありませんよ。
「私は その女性が本当に被害にあっていると思うし、 犯人から守ってあげたいと思うの。だから、 今すぐその女性の家に向かいましょう」
「 私も協力しますよ」
同じ女性として力になってあげたいです。
ロニは、 真剣な表情で頷きました。
「 そういうことなら、僕もメリッサさんを 犯人の魔の手から守ってみせるよ」
ロニは 勇者候補としてどうかと思うところもありますけど、 なかなかどうして頼もしいところもあるじゃないですか。
「 別の被害者が出ないとも限らないが・・・・・・」
ガルヴァスは そう言って、 私に目線を向けてきました。
もちろん、私の【神の眼】で 警戒は怠りません。 街周辺で事件が起こればすぐに察知することができますから、 どんな状況になろうとも絶対に犯人を捕らえてみせますよ。
私は自信を持って頷いてみせます。
「 お任せください!」
「 ならば俺は、すぐに動けるように準備をしよう」
「あのぅ・・・・・・」
ある程度決まったところで、ユメリアが 申し訳なさそうに右手を上げて質問してきました。
「 犯されるって、具体的に何をされることですぅ?」
「 僕も何のことだか、さっぱり分かりませんでした」
ユメリアだけでなく、 クロード も首をかしげています。 14歳のロニは きちんと理解しているのに、 15歳の二人は そういうことに疎いようでした。
私も世間知らずだから詳しくは知らないのですけどね。 被害者女性が無理やり犯人から襲われたということだけはわかります。
性行為とは本来子供を授かるための素晴らしい行為のはずなのですが、 それを犯罪に してしまうなんて許せることではありませんよ。
・・・・・・ユメリアと クロードには どう説明すればいいものでしょうか。 私も曖昧な 知識しかありませんから、 うまく教える自信がありませんよ。
「 無理やり裸の関係を強要されることよ」
ミルフィーユが 代わりに説明してくれました。 クロードはさすがに理解できたのか、 顔を真っ赤にしています。
ユメリアは 未だに首をかしげています。 あなたはどこの箱入り娘ですか。 これ以上の説明は不要ですよね。
今は被害者女性ーー メリッサを守ることが先決ですよね。
切り裂き魔の 事件が起きたのは 今から2週間前の話ということでした。 被害者は衰弱して、 丸1日動けないようです。 最近の被害者は 未成年の子供たちが多いようですが、 最初の被害者は 二十歳程の女性でした。
切り裂き魔を 追っていた衛兵や 一番最初に依頼を受けた駆け出しの冒険者達も、 被害者となってしまったようです。
衰弱していると言っても 深手を負ったわけではありません。 むしろ傷は浅いようです。死者が 一人も出ていないことから、 D ランクで 依頼を受けることができるのでしょう。
「 明日からは被害者の証言を 聞いてみることにします」
クロード は明日の方針を決めているようでした。 被害者が事件のことを思い出して、 嫌な思いをしないように今日は遠慮していたのでしょう。しかし、 そうも言っていられないようなので、 彼は被害者側の話を聞くことにしたようです。
「 被害者にわざわざ会う必要はないよ。 明日は今度こそ、僕が犯人を見つけてみせるし」
ロニは 明日も運任せで動くようです。すると、 ミルフィーユが咎めるように 口を出しました。
「 私に協力してくれるんでしょ」
「 もちろんだよ」
「 だったら、私たちも被害者の女性に会いに行きましょう」
「 最近の被害者は子供が多いのに?」
「私の勘が 被害者女性の 話を聞いた方がいいと告げているのよ!」
ミルフィーユは 根拠のないことを力説しています。ロニは 、さすがに 呆れるような表情を浮かべました。
「勘で 事件が解決するとは思えないけど?」
「もちろん、当て推量ではないわ。 最初の被害者 女性だけが犯人に犯されたそうなのよ」
被害者女性は性的被害にあったことを思い出したくはないのではないでしょうか。それに、ロニが 言っていたように 最近の被害者は 未成年が多く、 性的な悪戯をされたような痕跡はないようです。 わざわざ不快な思いをさせてまで、 被害者女性から 話を聞き出す必要があるのでしょうか。
「 トラウマになっているかもしれない辛いことを、思い出させる 必要がどうしてあるのですか!?」
「 その女性が未だに被害に遭い続けてるかもしれないからよ」
私が怒鳴るように質問すると、 ミルフィーユは 真面目な表情で答えてくれました。
「 それはどういうことですか・・・・・・?」
「 その女性は 朝起きると 犯された痕跡があるらしいの」
「 犯人は女性の家を 知っているということですか!?」
「 ところが最初の事件と違って争った形跡がないし、切り裂き魔との 関連性は衛兵から 否定されたわ」
女性は不安で仕方がないはずです。 それなのに 誰も味方をしてくれないなんて、 絶望のどん底に落とされるような思いがしますよね。
「 毎日被害にあっているのなら、どうして助けてあげないのですか!?」
「 その女性はモテるようだから、 男性と普通に関係を持っているだけだと判断されたのよ」
「そんな・・・・・・!」
そんなことがあってもいいのですか。 女性としての尊厳を奪われています。 決して許されることではありませんよ。
「私は その女性が本当に被害にあっていると思うし、 犯人から守ってあげたいと思うの。だから、 今すぐその女性の家に向かいましょう」
「 私も協力しますよ」
同じ女性として力になってあげたいです。
ロニは、 真剣な表情で頷きました。
「 そういうことなら、僕もメリッサさんを 犯人の魔の手から守ってみせるよ」
ロニは 勇者候補としてどうかと思うところもありますけど、 なかなかどうして頼もしいところもあるじゃないですか。
「 別の被害者が出ないとも限らないが・・・・・・」
ガルヴァスは そう言って、 私に目線を向けてきました。
もちろん、私の【神の眼】で 警戒は怠りません。 街周辺で事件が起こればすぐに察知することができますから、 どんな状況になろうとも絶対に犯人を捕らえてみせますよ。
私は自信を持って頷いてみせます。
「 お任せください!」
「 ならば俺は、すぐに動けるように準備をしよう」
「あのぅ・・・・・・」
ある程度決まったところで、ユメリアが 申し訳なさそうに右手を上げて質問してきました。
「 犯されるって、具体的に何をされることですぅ?」
「 僕も何のことだか、さっぱり分かりませんでした」
ユメリアだけでなく、 クロード も首をかしげています。 14歳のロニは きちんと理解しているのに、 15歳の二人は そういうことに疎いようでした。
私も世間知らずだから詳しくは知らないのですけどね。 被害者女性が無理やり犯人から襲われたということだけはわかります。
性行為とは本来子供を授かるための素晴らしい行為のはずなのですが、 それを犯罪に してしまうなんて許せることではありませんよ。
・・・・・・ユメリアと クロードには どう説明すればいいものでしょうか。 私も曖昧な 知識しかありませんから、 うまく教える自信がありませんよ。
「 無理やり裸の関係を強要されることよ」
ミルフィーユが 代わりに説明してくれました。 クロードはさすがに理解できたのか、 顔を真っ赤にしています。
ユメリアは 未だに首をかしげています。 あなたはどこの箱入り娘ですか。 これ以上の説明は不要ですよね。
今は被害者女性ーー メリッサを守ることが先決ですよね。
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