思い上がりの勇者パーティーに女神の裁きを

はなまる

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第4章 勇者候補に 女神の裁きを与えることにしました

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 ジャックは 倒しても倒しても湧いて出てきます。やはり、 本体を叩きたいところです。
 しかし、 私の【神の眼】で サーチできないとなると、 なかなか厄介です。
 一応、少しずつは数が減ってきてはいるようです。しらみ潰しに ジャックを倒していくしかありません。
 オーラナが 緊急クエストを発令して、 他の冒険者も ジャックと戦っているようです。 ジャックの数が減ってはきているのですが、 ジャックに傷つけられた 冒険者は衰弱して、 戦えるものが少なくなってきています。
 町の人たちも次々に襲われて、 被害者が後を絶ちません。 あまりの飽和攻撃で、数に押し負けて うまく対処できていないのです。
 フレアリーゼの時のスタンピードよりもある意味厄介かもしれません。神聖魔法が 封じられているから、 誰一人として回復することができないのです。
 それでも諦めずに戦い続けます。 戦う力があるのだから、 人々を守るために動きを止めるわけにはいかないのです。

「ユメリア、 ヒーリングポーションを!」
「はいですぅ!」

 私はユメリアに 指示を出しました。私の神聖魔法の 代わりに、 彼女のポーション 活用することにしたのです。
 ユメリアは、 なぜか私にポーションを投げつけました。 おかげでびしょびしょですよ。

「 何をするんですか!?」
「 ルナマリアさんの指示に従っただけですぅ」
「 普通に手渡してくれればいいじゃないですか!」
「 時間がないから、飲んでいる暇なんてないですぅ」

 確かに緊急時には、ポーションをふりかけて回復を図ることもあります。 時間がないのも確かです。ユメリアが 正しいのかもしれません。ですが、 ポーションをかけられるとベタベタして気持ち悪いのです。 怒りのぶつけどころがなくて、 余計にイライラしてしまいますよ。

「 今は不問としますよ、 今は!」
「 後で折檻ですぅ!?」

 ユメリアは 涙目で怯えています。 悪気がないのは分かっているのですが、 なぜか私はユメリアに 強くあたってしまうのですよね。
 まあ、 今はいいでしょう。 今はジャックと戦い続けるだけです。
 メリッサを守りながらだけど、 私たちは確実に進み続けます。

「 私も一人倒せたわ! ルナマリアさん、 ご褒美ちょうだい」

 ミルフィーユは意外と活躍してくれていました。 シルフィーユのお姉さんなだけあって、 剣の扱いが得意なようです。 しかも【隠密】のスキルまで使えるのです。 中堅冒険者ほどの実力がありますよ。
 でもやばい意味だとしか思えないので、 ご褒美は絶対にあげませんよ!


 ジャックは人々を傷つけて衰弱させていますけど、 なぜか命を奪うことまではしません。 今までの事件の時もそうでした。 何か理由があるのでしょうか。
 傷は浅いから、貧血で倒れているというわけではないのですよね。 きっとスキルか何かしらの効果によって衰弱させられていると思います。
 人々が衰弱していく姿を楽しんでいる愉快犯にしては、 今回の規模はあまりにも大きすぎるのですよね。 何かしらの目的があるはずです。
 人を切りつけることを条件として、 衰弱させていく効果ですよね。 動くための 活動エネルギーが切れている状態です。
 あ! そういうことですか。 私はジャックの狙いに気づいたかもしれません。 彼は人々の活動エネルギーを奪い取って、 そのエネルギーを 利用するつもりなのかもしれないのです。
 私がそう思案していた、 ちょうどその時。
 なぜか街中のジャック達が 一斉に消えました。 彼は 分身を維持できなくなったのでしょうか、 それとも既に目的を達成して この場を立ち去ったということでしょうか。
 なんにしても嫌な予感が します。


「 どうやら終わったみたいだね、 お兄さん」

 ロニがガルヴァスと 合流して、 笑顔で話しかけました。 お兄さん扱いされたガルヴァスは 嬉しかったのか、 彼も珍しく満面の笑みになっています。

「ああ。 まだ油断はできないが、 あまり気を張り詰めすぎるのもなんだからな。緊張を解いてもいいだろう」
「 お兄さんとっても強かったね。 ひょっとしたら、駆け出しの勇者には勝てるんじゃない?」
「いや、 さすがにそんなことはないだろう」

 ガルヴァスは 謙遜しているけど、 彼の実力は勇者にも迫ると思います。

「いや、 お兄さんは間違いなく強いよ。・・・・・・ 僕とどっちが強いのだろうね?」

 ロニは 剣を構えて、ガルヴァスを 挑発しました。 ロニは力試しをしたいということでしょうか。

「 面白い」

 ガルヴァスも グレートソードを構えて、ロニとの 一騎打ちに応じるようです。ガルヴァスは ベテラン冒険者の風格を漂わせているのに、 男の子相手だと意外と脳筋ですよね。
 手に汗握る、 男にしかわからない 熱血展開ですね。
 私は正直呆れているのですが、 少し距離が離れているし、 わざわざ止めに入るのも野暮というものですよね。

 ーーいえ、 急いで駆けつけるべきでした。

「【 ライフスティール】!」
「ぐはっ!?」

 ガルヴァスはロニに 生命力を吸われて、 地に伏せてしまいました。
 ロニの スキルは、 ジャックが使っていたものと全く一緒でした。 これは一体どういうことなのでしょうか!





 
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