思い上がりの勇者パーティーに女神の裁きを

はなまる

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第4章 勇者候補に 女神の裁きを与えることにしました

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 勇者は人を傷つけることができません。もしも勇者が人を傷つけようとしたら、反射機能により攻撃が跳ね返ります。
 ロニは、人から生命 エネルギーを奪うことができなくなりました。しかし、他の勇者 パーティーに対しては 以前のように【 ライフスティール】の効果が発揮されます。
 まずは【 ホーリージャッジメント】で、ロニが あらゆる存在を傷つけることができなくしました。人も、物も一切攻撃することができません。相手が例え悪意があってでもです。

「力が入らない!? お姉さん、僕に何をしたのさ!?」
「 女神の裁きに決まっているじゃないですが」
「 女神の裁きは勇者にしか・・・・・・くっ! そういうことか」

 ロニは、やっと 自分が置かれた状況を理解したようでした。
 私は 無抵抗な人間を 一方的に攻撃するような真似はしたくありませんでした。しかし、敢えてロニを ヘビーメイスで 殴りつけます。

「これはガルヴァスさんの傷みです」
「ごはっ!?」

 ロニに 回復魔法をかけて、 再びヘビーメイスを振り回します。

「これは クロード君の傷みです」
「げはっ!!」

 私は回復と殴打を何回か繰り返しました。

「 人々の苦しみを知ってください」
「僕は勇者なんだ! その辺の雑兵とは違う!!」

 ロニは反省する気がないようですね。できれば、生きて罪を償ってほしかったのですが、そうもいっていられないようです。

「【 リーンカーネイション】!!」

 この魔法は、対象者を輪廻転生させる効果があります。と言っても、私がロニを殺すわけではありません。彼は法により裁かれ、処刑されることでしょう。その時に、生まれ変わるのです。罪の分だけ波乱万丈な人生が待っています。

「? お姉さん、一体何をしたのさ?」
「あなたが それを分かることはありませんよ」

 私はロニを更正させることはできませんでした。彼はまだ子供で、人には良いところもあるはずだから、やり直しは効くと思っていました。ですが、世の中にはどうしようもない人間も存在していて、どんなに説得を試みても全く心に響かないようでした。
 悲しいことだけど、この現実をしっかりと受け止めなければいけません。

 
 クロードは回復魔法をかけても動けないようなので、ガルヴァスに神殿まで 送ってもらうことにしました。
 
 私はロニを衛兵に引き渡して、冒険者ギルドの オーラナに報告することにしました。

「・・・・・・切り裂き事件の真相は、強姦魔の ジャックをロニが 利用したことで起こったことでした」
「ルナマリアさん、お疲れ様です」

 オーラナは、いつものように 挨拶してくれました。 変に腫れ物扱いをされると 余計に落ち込んでしまうので、 彼女の対応はありがたかったです。

「私は、これで失礼しますね」
「お待ちください。手紙を預かっていますよ」

 この パターンは、もしかして・・・・・・未来予知によるものでしょうか。

「 1000年前のルナマリアからですか?」
「よくわかりましたね。その通りですよ」

 私は オーラナから手紙を受け取り、目を通すことにしました。


 まだあなたに真実を告げるときではありません。ですが、あなたに伝えなければならないことがあります。
 クロードを仲間に誘ってください。そして、 エリーゼと シェリーを救うために神聖国家 アレクシスに向かってください。


 カンストを倒すために ダンジョンに向かう予定だったのですが、予言が 正しいならば 先に 第五の国 アレクシスに向かう必要があるようですね。 エリーゼとシェリーを救うためのようですが、 二人には何の接点もないはずです。 これは一体どういうことでしょうか。 もっとはっきりと説明してもらいたいものですね。
 クロード は 大した実力ではないと思っていたのですが、 防御技術だけは目を見張るものがあります。 仲間にしても足手まといになることはないでしょう。ガルヴァスに鍛えてもらえば、案外強くなるかもしれません。
 でも、その前に・・・・・・。

 
 次に私は、 メリッサの家を訪れることにしました。

「 メリッサさん、私の 回復魔法なら ジャックから犯された痕跡を消すこともできますよ。 どうしますか?」
「・・・・・・ 体の傷が癒えても、 心の傷が癒えるわけではありません。でも、ルナマリアさんの気遣いは 嬉しいです。 ありがとうございます」

 メリッサは満面の笑みで答えてくれました。 これならば、心配なさそうですね。

「私たちは、もうすぐ旅立つことになります。その前に料理を教えてください」
「わかりました」
「スパルタは、もう勘弁してほしいでぅ!」

 ユメリアは涙目で逃げたそうでしたけど、 料理に関してはパーティー全体の問題ですからね。
 ガルヴァスは ベテラン冒険者の中って、野外料理はお手の物です。 クロード は 料理の腕前も それなりにありました。 パーティーに性別など関係なさそうですけど、 女性としては男性に料理の 腕前で負けるのは 屈辱的ではないですか。 料理人はむしろ男性の方が多いのですが・・・・・・ それでも、 料理を覚えるに越したことはありません。
 お菓子を作れるようになるのがメインではありません。 本当ですよ?

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