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過去4-4
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遅すぎた救急隊が駆けつけて葵を担架に乗せて部屋から運び出す時には、部屋に確認されたのは葵だけになっていた。
葵が倒れていた場所の窓が開かれ、そこから夜の生ぬるい風が吹き込んでいたが、救急隊は現場をそのままに葵だけを連れてゆく。
ベランダから誰かが跳躍して現場を離れたなど、誰も信じないだろう。
取り乱した様子の隣人が「人が飛んできた」と言っても、救急隊員は「後で警察がきますから」としか取り合わない。
それを信じるたった一人は、もう既に喪われてしまったのだから。
**
暗い道を彼は走っていた。
夏場だというのに黒いウインドブレーカーの上下を着込み、夜間のジョギングをしていると見せかけ、逃げていた。
夜は黒なら目立たない。
血が付いていてもきっと目立たない。
そんな気持ちで服を選び、買っていた。
殺してやったぞ!
あの鼻持ちならない女。
京都のちょっといい家の娘だからか知らないが、いつも人を見下したような目で俺を見て。
デートに連れて行ってやったら喜んだ癖に。
合コンで俺が声を掛けたら嬉しそうに笑ってみせた癖に。
映画でジュースとポップコーンを奢ってやったろう。
友達に会ったらお前の事を「美人だろう」と紹介してやったろう。
才能ある俺のスケッチだから本来なら金を取る所だが、特別にお前の顔を描いてやったろう。
何が不満だったんだ。
いつの間にか俺を見る目が冷ややかで。上からものを言うように俺を遠まわしに非難し、指図する。
「お箸の持ち方ちゃうんやね」
「店員さんにそないな態度とるんやね」
「煙草、ポイ捨てしてまうんやね」
「合コン行くんやね」
どこか遠慮したような、だが心の底にずっと残るような声で、あの大きな目で。
分かってたよ。
俺のこと馬鹿にしてるんだろう? 俺が才能あるから妬んでいたんだろう?
才能がある人間は、どこか欠落があっても仕方がないんだ。
それぐらい、恋人なら受け入れろよ。
女の癖に。脱げば他の女と同じ格好をしている癖に。
どこがお嬢様だ。どこが偉いんだ。
服を脱げば、人間みんな同じなんだ。
恋人だから俺は自分の性癖を晒して心も晒したのに、お前はそれを汚らわしそうな目で見やがって。
セックスの後、赤くなった尻を押さえて泣いていたお前の格好は、普段のあの取り澄ましたお嬢様面が取れて、本当に自然だったんだ。
俺はそういう人間の裸の心を描く画家になるんだ。
お前はちょっと見ない美人だったからモデルにしてやったし、女にしてやったが、だからと言ってつけ上がっていい訳じゃないんだよ。
思い上がるな。俺は選ばれた人間なんだ。
他の有象無象とは違って、世界に羽ばたく新進気鋭の有名画家になるんだ。
お前がそんな態度を取るなら、お前程度の女、お前が嫌っていた煙草のポイ捨てみたいに簡単に捨ててやる。
そうだ、簡単だ。
お前程度の女なんてゴロゴロいる。俺が将来有能な画家だと知ったら、すぐに女なんて寄ってくる。
俺がお前をゴミみたいに捨てるはずだったのに、お前から俺を振るだなんて、あってはいけなかったんだ。
生意気に他に男まで作りやがって。
だがざまぁ見ろ。もう何も言えない体にしてやった。ご自慢の顔も、手も、グチャグチャにしてやった。
ヒヒッ、ざまぁ見ろ。俺を馬鹿にした罰だ。
今はいい脳内物質がヤバイぐらいに出てる気がする。
家に帰ったら、とんでもない名画が描けそうな気がする。
あいつを最後のモデルにしてやって、俺にしか作れないシャガールみたいな綺麗な赤を作って、大きなキャンバスに大作を描いてやろう。
きっと先生にも先輩にも認められてコンペで大賞を取って、そこから俺は羽ばたくんだ。
待ってろ、俺の輝かしい未来。
やべぇ、声出る。
ドーパミンだっけ? エンドルフィンだっけ? すっげぇ出まくり。
「ひゃああああああああああああ!」
**
奇声を上げて走る後藤を見下ろす赤い双眸があった。
電柱の上で生ぬるい風にTシャツと色素の薄い髪をなびかせ、無感動に目の前の虫けらを見るような目。
片足が軽く足元を蹴り、彼は電柱の上から軽く落下する。
「ぅわァッ!」
突如、目の前に人が現れて後藤が声を上げ、瞳孔が開いたような顔は現状を把握しきれていないようだった。
「なっ……、なんだァ?」
上から降ってきて四つ這いに着地したシルエットを見、黒い影が降って来た頭上を見るが、上にはいつも通りの東京の空しかない。
「お前……」
時人が足音なく後藤に向かって歩み寄り、街灯に照らされて顔の識別がついた後藤が声を出す。
あの時の間男ではないか。
「お前……、何でここに。いや……、待て。え?」
感情というものがごっそり抜け落ちてしまったような時人は、遠目には分からなかったがその口元は真っ赤に濡れている。
それを街灯の明かりの下で確認し、次の暗闇の中で赤い双眸が光る。
「ちょっ……、なんだ!? お前! 目が光って……!」
その異様な姿に後藤が恐怖を覚えた時、暗闇に紛れて時人の姿が消えた。
「!?」
闇の中に溶けてしまったかのような姿の消し方に後藤が狼狽し、怯えた顔で周囲を見回してから、数歩時人がいた場所へと進んでみる。
周囲は人の気配がなく、遠くから車の音が聞こえてくるだけだ。
(なんで人がいない?)
心臓が嫌な音をたて、喉がカラカラに乾くのをねとついた唾液で慰める。
周りは住宅街のはずなのに、家々のテレビの音や家族の団欒の音が聞こえない。
聞こえるのは、ただドクドクと頭の中で心臓が鳴っているような自分の鼓動。
(とにかく――、早くここを離れてしまおう)
危険な薬でもキマってしまったかのような高揚感は少し薄れ、後藤がその場からまた走りだそうとした時――。
「――!」
気配など感じもしなかったのに背後から片腕を物凄い力でねじりあげられ、関節が鈍い音をたてた。
「ぎゃああああああっっ!」
激痛に身をよじり、ジタバタと暴れまわる後藤の前に、また時人が姿を現した。
「……お前、葵さんのストーカーなんだろう? だったらあの世に行ってまで彼女を追いまわしてみろ。その声で彼女に罵声を浴びせてみろ。彼女に……、ああ、その手が彼女に暴力を振るったんだっけ」
冴え冴えとした刃物のような声が無機質にそう言い、後藤がまだ己の身に何が起こったのか理解していないうちに、時人が一歩踏み出して憎い相手の腕を破壊する。
ボキッ
また鈍い音がして、最初の痛みで痛覚が麻痺してしまった後藤は、訳の分かっていない顔で反対側の腕を見た。
それは、不自然な方向にねじれ曲がってしまっている。
(俺の腕――!)
「ぎゃああっ! いだいいいいいっっ!」
薄汚い濁音で後藤が絶叫し、住宅地に似つかわしくない狂った悲鳴が響き渡る。
「葵さんに暴力を振るったお前の腕など要らない。お前の下らない芸術とやらを生み出す腕も要らない。画家なんて掃いて捨てるほどいるんだ。お前はこの時代に必要とされなかった。彼女にも、俺にも、世界にも」
涙が溢れ、鼻水が垂れ、血が流れ、失禁し、アスファルトを汚す。絶叫が声帯を震わせ、膝から崩れ落ちた後藤が地面の上で七転八倒する。
「虫けらに相応しい格好にしてやろうか」
およそ人の温かな血は流れていないような冷徹な声がし、時人の赤い目が光ってまた彼が罪を犯す。
葵が「大好き」と言った優しい手が、血に塗れる。
「ぎゃあああああっっ! ぎゃあああっっ! 人殺しぃっ!」
残った四肢の関節を人のものとは思えない力で破壊された後藤が、耳障りな悲鳴で痛みを示した。
「その汚らしい声が、二度と葵さんを穢さないようにその舌も奪ってやる」
失神寸前の後藤の前に時人がしゃがみ、充血した目で時人を見上げる後藤の口をこじ開け、その中に手をねじ込んだ。
「――っ! ――っっ!」
舌の奥に鋭利な爪を立て、そのまま力任せに拳を作って手を引くと、ぬるっとした塊が掌に収まり、時人はそれを無感動に投げ捨てる。
「……不味そうな血の臭い」
それだけの事をしても時人は決して興奮しておらず、彼の目を赤くさせているのはただ純粋な憎悪だ。
足で蹴って後藤を転がし、ウインドブレーカーのズボンを引き下げてから、縮み上がったモノを無感動に見下ろして――思い切り踵を振り下ろした。
葵が倒れていた場所の窓が開かれ、そこから夜の生ぬるい風が吹き込んでいたが、救急隊は現場をそのままに葵だけを連れてゆく。
ベランダから誰かが跳躍して現場を離れたなど、誰も信じないだろう。
取り乱した様子の隣人が「人が飛んできた」と言っても、救急隊員は「後で警察がきますから」としか取り合わない。
それを信じるたった一人は、もう既に喪われてしまったのだから。
**
暗い道を彼は走っていた。
夏場だというのに黒いウインドブレーカーの上下を着込み、夜間のジョギングをしていると見せかけ、逃げていた。
夜は黒なら目立たない。
血が付いていてもきっと目立たない。
そんな気持ちで服を選び、買っていた。
殺してやったぞ!
あの鼻持ちならない女。
京都のちょっといい家の娘だからか知らないが、いつも人を見下したような目で俺を見て。
デートに連れて行ってやったら喜んだ癖に。
合コンで俺が声を掛けたら嬉しそうに笑ってみせた癖に。
映画でジュースとポップコーンを奢ってやったろう。
友達に会ったらお前の事を「美人だろう」と紹介してやったろう。
才能ある俺のスケッチだから本来なら金を取る所だが、特別にお前の顔を描いてやったろう。
何が不満だったんだ。
いつの間にか俺を見る目が冷ややかで。上からものを言うように俺を遠まわしに非難し、指図する。
「お箸の持ち方ちゃうんやね」
「店員さんにそないな態度とるんやね」
「煙草、ポイ捨てしてまうんやね」
「合コン行くんやね」
どこか遠慮したような、だが心の底にずっと残るような声で、あの大きな目で。
分かってたよ。
俺のこと馬鹿にしてるんだろう? 俺が才能あるから妬んでいたんだろう?
才能がある人間は、どこか欠落があっても仕方がないんだ。
それぐらい、恋人なら受け入れろよ。
女の癖に。脱げば他の女と同じ格好をしている癖に。
どこがお嬢様だ。どこが偉いんだ。
服を脱げば、人間みんな同じなんだ。
恋人だから俺は自分の性癖を晒して心も晒したのに、お前はそれを汚らわしそうな目で見やがって。
セックスの後、赤くなった尻を押さえて泣いていたお前の格好は、普段のあの取り澄ましたお嬢様面が取れて、本当に自然だったんだ。
俺はそういう人間の裸の心を描く画家になるんだ。
お前はちょっと見ない美人だったからモデルにしてやったし、女にしてやったが、だからと言ってつけ上がっていい訳じゃないんだよ。
思い上がるな。俺は選ばれた人間なんだ。
他の有象無象とは違って、世界に羽ばたく新進気鋭の有名画家になるんだ。
お前がそんな態度を取るなら、お前程度の女、お前が嫌っていた煙草のポイ捨てみたいに簡単に捨ててやる。
そうだ、簡単だ。
お前程度の女なんてゴロゴロいる。俺が将来有能な画家だと知ったら、すぐに女なんて寄ってくる。
俺がお前をゴミみたいに捨てるはずだったのに、お前から俺を振るだなんて、あってはいけなかったんだ。
生意気に他に男まで作りやがって。
だがざまぁ見ろ。もう何も言えない体にしてやった。ご自慢の顔も、手も、グチャグチャにしてやった。
ヒヒッ、ざまぁ見ろ。俺を馬鹿にした罰だ。
今はいい脳内物質がヤバイぐらいに出てる気がする。
家に帰ったら、とんでもない名画が描けそうな気がする。
あいつを最後のモデルにしてやって、俺にしか作れないシャガールみたいな綺麗な赤を作って、大きなキャンバスに大作を描いてやろう。
きっと先生にも先輩にも認められてコンペで大賞を取って、そこから俺は羽ばたくんだ。
待ってろ、俺の輝かしい未来。
やべぇ、声出る。
ドーパミンだっけ? エンドルフィンだっけ? すっげぇ出まくり。
「ひゃああああああああああああ!」
**
奇声を上げて走る後藤を見下ろす赤い双眸があった。
電柱の上で生ぬるい風にTシャツと色素の薄い髪をなびかせ、無感動に目の前の虫けらを見るような目。
片足が軽く足元を蹴り、彼は電柱の上から軽く落下する。
「ぅわァッ!」
突如、目の前に人が現れて後藤が声を上げ、瞳孔が開いたような顔は現状を把握しきれていないようだった。
「なっ……、なんだァ?」
上から降ってきて四つ這いに着地したシルエットを見、黒い影が降って来た頭上を見るが、上にはいつも通りの東京の空しかない。
「お前……」
時人が足音なく後藤に向かって歩み寄り、街灯に照らされて顔の識別がついた後藤が声を出す。
あの時の間男ではないか。
「お前……、何でここに。いや……、待て。え?」
感情というものがごっそり抜け落ちてしまったような時人は、遠目には分からなかったがその口元は真っ赤に濡れている。
それを街灯の明かりの下で確認し、次の暗闇の中で赤い双眸が光る。
「ちょっ……、なんだ!? お前! 目が光って……!」
その異様な姿に後藤が恐怖を覚えた時、暗闇に紛れて時人の姿が消えた。
「!?」
闇の中に溶けてしまったかのような姿の消し方に後藤が狼狽し、怯えた顔で周囲を見回してから、数歩時人がいた場所へと進んでみる。
周囲は人の気配がなく、遠くから車の音が聞こえてくるだけだ。
(なんで人がいない?)
心臓が嫌な音をたて、喉がカラカラに乾くのをねとついた唾液で慰める。
周りは住宅街のはずなのに、家々のテレビの音や家族の団欒の音が聞こえない。
聞こえるのは、ただドクドクと頭の中で心臓が鳴っているような自分の鼓動。
(とにかく――、早くここを離れてしまおう)
危険な薬でもキマってしまったかのような高揚感は少し薄れ、後藤がその場からまた走りだそうとした時――。
「――!」
気配など感じもしなかったのに背後から片腕を物凄い力でねじりあげられ、関節が鈍い音をたてた。
「ぎゃああああああっっ!」
激痛に身をよじり、ジタバタと暴れまわる後藤の前に、また時人が姿を現した。
「……お前、葵さんのストーカーなんだろう? だったらあの世に行ってまで彼女を追いまわしてみろ。その声で彼女に罵声を浴びせてみろ。彼女に……、ああ、その手が彼女に暴力を振るったんだっけ」
冴え冴えとした刃物のような声が無機質にそう言い、後藤がまだ己の身に何が起こったのか理解していないうちに、時人が一歩踏み出して憎い相手の腕を破壊する。
ボキッ
また鈍い音がして、最初の痛みで痛覚が麻痺してしまった後藤は、訳の分かっていない顔で反対側の腕を見た。
それは、不自然な方向にねじれ曲がってしまっている。
(俺の腕――!)
「ぎゃああっ! いだいいいいいっっ!」
薄汚い濁音で後藤が絶叫し、住宅地に似つかわしくない狂った悲鳴が響き渡る。
「葵さんに暴力を振るったお前の腕など要らない。お前の下らない芸術とやらを生み出す腕も要らない。画家なんて掃いて捨てるほどいるんだ。お前はこの時代に必要とされなかった。彼女にも、俺にも、世界にも」
涙が溢れ、鼻水が垂れ、血が流れ、失禁し、アスファルトを汚す。絶叫が声帯を震わせ、膝から崩れ落ちた後藤が地面の上で七転八倒する。
「虫けらに相応しい格好にしてやろうか」
およそ人の温かな血は流れていないような冷徹な声がし、時人の赤い目が光ってまた彼が罪を犯す。
葵が「大好き」と言った優しい手が、血に塗れる。
「ぎゃあああああっっ! ぎゃあああっっ! 人殺しぃっ!」
残った四肢の関節を人のものとは思えない力で破壊された後藤が、耳障りな悲鳴で痛みを示した。
「その汚らしい声が、二度と葵さんを穢さないようにその舌も奪ってやる」
失神寸前の後藤の前に時人がしゃがみ、充血した目で時人を見上げる後藤の口をこじ開け、その中に手をねじ込んだ。
「――っ! ――っっ!」
舌の奥に鋭利な爪を立て、そのまま力任せに拳を作って手を引くと、ぬるっとした塊が掌に収まり、時人はそれを無感動に投げ捨てる。
「……不味そうな血の臭い」
それだけの事をしても時人は決して興奮しておらず、彼の目を赤くさせているのはただ純粋な憎悪だ。
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