26 / 78
Lv.9-3
しおりを挟む
俺は「はぁ」と声を漏らしてため息をついた。
いい加減自分の家のように当たり前に出入りするのを控えてもらわないと。
「和葉、いきなり押しかけて来んなよ。もしセックスの最中だったらどうすんだ」
「えっ……達也、するの? その子と?」
「そうじゃなくて。今後の話だよ」
麻央にだって見られたことないのにっ。
「達也の……彼女?」
「違うけど。こないだ麻央が言ってただろ」
「麻央ちゃんが……? え、もしかして白井さん?」
「う、うん。白井です。島田さんだよね?」
えー、シロサイも和葉のこと覚えてるのか。
「すごい……雰囲気変わったね」
「島田さんは相変わらず活発そうだね」
こないだ白井采花がここに来たって話をした時に聞いた感じでは、仲良かった話もしてなかったと思うが。覚えてるもんなんだな。不思議だ。
「2人で何、してたの?」
「高尚なる技術革新の会議中だ」
「ゲームをしてたの」
会議という響きがなかなかしっくりくる感じで、シロサイとの話し合いは非常に有意義である。
「ということで和葉は帰ってくれ」
「いやよ。このまま2人きりにしてたら、いつ達也が本性現すか心配だもの」
「何を想像してんだ下世話だな」
そんなもんシロサイが良ければなんぼだってあり得る話だが、和葉が居ては可能性はゼロではないか。
「あ……えと、もうそろそろ帰ろうかなって」
「セットした装備で一回チャレンジするって話だったじゃんか。和葉のことは気にすんな」
シロサイは和葉の機嫌を伺っているらしい。
「私、ここに居るからどうぞ」
何故か和葉の許しを得て、先ほどの続きでシロサイが操作することに。
黙っててくれれば別にいいが、和葉は存在感だけ一人前である。背面から無言の圧力がかけられ、シロサイが萎縮してるようにも見える。
「シロサイ集中して。こっちから行ける?」
「おっけ」
「先に橋の方仕掛けとく?」
「そうだね。あ、待って敵きた」
「おいしいとこ居るじゃん」
「狙い撃っていい?」
「いこ」
同じ画面を覗きながら2人の目で敵の移動方向を確認し、組んだ装備の使い勝手を確かめていく。
俺ならこう動くのに、と思ったことを口に出せばシロサイも分かっているようでイチを話せば10が伝わった。
「楽勝」
「いいねこのセット。使える。私としてはもう少し機敏性高い方が好みだけど」
「これ以上軽くすると数発で撃破されるくね?」
「沼のステージでは軽い方がいいよね?」
「あそこは逃げにくいから逆に重装備でもいいけど、俺も軽くするのが定石だと思う」
可能性を感じる限りは、全て試したいが敵の装備や連携によっても向き不向きがある。
確定したことは言えないので毎回、その状況によって〝最適〟が変わる。
「配信の時に言ってた武器のチューニングだけど」
「あれね。すごい変な湧き方した時の」
「ねぇあれ何? 気持ち悪かったよ」
「またアンチ発言ですかー?」
「うんこれはアンチ発言。だって昼間に抜いたのバレた?……って」
「シロサイてば、考えてドキドキしちゃった?」
「何言ってるのよ」
「俺が誰かとしちゃったんじゃないかって勘繰ったりしちゃったんじゃないのー?」
「し、してないよっ」
シロサイの反応が面白くてからかってしまう。
麻央が隣の部屋で何してるのかってコメント欄が湧いたあの話かと思いきや、俺の抜いた発言の方を引っ張り出してくるなんて全く。
しかもしっかり俺の配信見てたってことだからな。可愛いやつめ。
「ねぇそれ何の話?」
後ろから水を差されて気づいた。
そういえば和葉が居たんだった。
いい加減自分の家のように当たり前に出入りするのを控えてもらわないと。
「和葉、いきなり押しかけて来んなよ。もしセックスの最中だったらどうすんだ」
「えっ……達也、するの? その子と?」
「そうじゃなくて。今後の話だよ」
麻央にだって見られたことないのにっ。
「達也の……彼女?」
「違うけど。こないだ麻央が言ってただろ」
「麻央ちゃんが……? え、もしかして白井さん?」
「う、うん。白井です。島田さんだよね?」
えー、シロサイも和葉のこと覚えてるのか。
「すごい……雰囲気変わったね」
「島田さんは相変わらず活発そうだね」
こないだ白井采花がここに来たって話をした時に聞いた感じでは、仲良かった話もしてなかったと思うが。覚えてるもんなんだな。不思議だ。
「2人で何、してたの?」
「高尚なる技術革新の会議中だ」
「ゲームをしてたの」
会議という響きがなかなかしっくりくる感じで、シロサイとの話し合いは非常に有意義である。
「ということで和葉は帰ってくれ」
「いやよ。このまま2人きりにしてたら、いつ達也が本性現すか心配だもの」
「何を想像してんだ下世話だな」
そんなもんシロサイが良ければなんぼだってあり得る話だが、和葉が居ては可能性はゼロではないか。
「あ……えと、もうそろそろ帰ろうかなって」
「セットした装備で一回チャレンジするって話だったじゃんか。和葉のことは気にすんな」
シロサイは和葉の機嫌を伺っているらしい。
「私、ここに居るからどうぞ」
何故か和葉の許しを得て、先ほどの続きでシロサイが操作することに。
黙っててくれれば別にいいが、和葉は存在感だけ一人前である。背面から無言の圧力がかけられ、シロサイが萎縮してるようにも見える。
「シロサイ集中して。こっちから行ける?」
「おっけ」
「先に橋の方仕掛けとく?」
「そうだね。あ、待って敵きた」
「おいしいとこ居るじゃん」
「狙い撃っていい?」
「いこ」
同じ画面を覗きながら2人の目で敵の移動方向を確認し、組んだ装備の使い勝手を確かめていく。
俺ならこう動くのに、と思ったことを口に出せばシロサイも分かっているようでイチを話せば10が伝わった。
「楽勝」
「いいねこのセット。使える。私としてはもう少し機敏性高い方が好みだけど」
「これ以上軽くすると数発で撃破されるくね?」
「沼のステージでは軽い方がいいよね?」
「あそこは逃げにくいから逆に重装備でもいいけど、俺も軽くするのが定石だと思う」
可能性を感じる限りは、全て試したいが敵の装備や連携によっても向き不向きがある。
確定したことは言えないので毎回、その状況によって〝最適〟が変わる。
「配信の時に言ってた武器のチューニングだけど」
「あれね。すごい変な湧き方した時の」
「ねぇあれ何? 気持ち悪かったよ」
「またアンチ発言ですかー?」
「うんこれはアンチ発言。だって昼間に抜いたのバレた?……って」
「シロサイてば、考えてドキドキしちゃった?」
「何言ってるのよ」
「俺が誰かとしちゃったんじゃないかって勘繰ったりしちゃったんじゃないのー?」
「し、してないよっ」
シロサイの反応が面白くてからかってしまう。
麻央が隣の部屋で何してるのかってコメント欄が湧いたあの話かと思いきや、俺の抜いた発言の方を引っ張り出してくるなんて全く。
しかもしっかり俺の配信見てたってことだからな。可愛いやつめ。
「ねぇそれ何の話?」
後ろから水を差されて気づいた。
そういえば和葉が居たんだった。
0
あなたにおすすめの小説
うちの幼馴染がデレすぎてて俺の理性はもう限界。でも毎日が最高に甘いからもうどうでもいいや
静内燕
恋愛
相沢悠太の日常は、規格外の美少女である幼馴染、白石葵によって完全に支配されている。
朝のモーニングコール(ベッドへのダイブ付き)から始まり、登校中の腕組み、そして「あーん」が義務付けられた手作り弁当。誰もが羨むラブラブっぷりだが、悠太はこれを「家族愛」だと頑なに誤解(無視)している。
「ゆーたは私の運命の相手なんだもん!」と、葵のデレデレは今日も過剰の一途。周囲の冷やかしや、葵を狙う男子生徒のプレッシャーが高まる中、悠太の**「幼馴染フィルター」**はついに限界を迎える。
この溺愛っぷり、いつまで「家族」で通せるのか?
甘すぎる日常が、悠太の鈍感な理性を溶かし尽くす――最初からクライマックスの、超高濃度イチャイチャ・ラブコメ、開幕!
届かぬ温もり
HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった·····
◆◇◆◇◆◇◆
読んでくださり感謝いたします。
すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。
ゆっくり更新していきます。
誤字脱字も見つけ次第直していきます。
よろしくお願いします。
一夜の過ちで懐妊したら、幼なじみの冷酷皇帝に溺愛されました
由香
恋愛
没落貴族の娘・柳月鈴は、宮廷で医官見習いとして働いていた。
ある夜、皇帝即位の宴で酒に酔い、幼なじみだった皇帝・李景珩と再会する。
遠い存在になったはずの彼。
けれど、その夜をきっかけに月鈴の運命は大きく動き出す。
冷酷と恐れられる皇帝が、なぜか彼女だけには甘すぎて――。
意地悪な姉は 「お花畑のお姫様」
岬 空弥
恋愛
ある日、シオンの前に現れた、優しそうな継母と意地悪そうな姉。
しかし、その第一印象が崩れるのに時間はかからなかった。その日より始まった新しい生活は、優しそうな継母に虐げられる弟のシオンを、意地悪そうな姉のフローレンスが護る日々の始まりだったから。
血の繋がらない姉弟が、お互いを思いやりながら、子供なりに知恵を絞って頑張って生きて行くお話。
子供だった二人が立派に成長を遂げる頃、弟の強い愛情に戸惑う姉を描いています。
俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
~春の国~片足の不自由な王妃様
クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。
春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。
街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。
それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。
しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。
花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??
ワケあり上司とヒミツの共有
咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。
でも、社内で有名な津田部長。
ハンサム&クールな出で立ちが、
女子社員のハートを鷲掴みにしている。
接点なんて、何もない。
社内の廊下で、2、3度すれ違った位。
だから、
私が津田部長のヒミツを知ったのは、
偶然。
社内の誰も気が付いていないヒミツを
私は知ってしまった。
「どどど、どうしよう……!!」
私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?
もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
泉南佳那
恋愛
イケメンカリスマ美容師と内気で地味な書店員との、甘々溺愛ストーリーです!
どうぞお楽しみいただけますように。
〈あらすじ〉
加藤優紀は、現在、25歳の書店員。
東京の中心部ながら、昭和味たっぷりの裏町に位置する「高木書店」という名の本屋を、祖母とふたりで切り盛りしている。
彼女が高木書店で働きはじめたのは、3年ほど前から。
短大卒業後、不動産会社で営業事務をしていたが、同期の、親会社の重役令嬢からいじめに近い嫌がらせを受け、逃げるように会社を辞めた過去があった。
そのことは優紀の心に小さいながらも深い傷をつけた。
人付き合いを恐れるようになった優紀は、それ以来、つぶれかけの本屋で人の目につかない質素な生活に安んじていた。
一方、高木書店の目と鼻の先に、優紀の兄の幼なじみで、大企業の社長令息にしてカリスマ美容師の香坂玲伊が〈リインカネーション〉という総合ビューティーサロンを経営していた。
玲伊は優紀より4歳年上の29歳。
優紀も、兄とともに玲伊と一緒に遊んだ幼なじみであった。
店が近いこともあり、玲伊はしょっちゅう、優紀の本屋に顔を出していた。
子供のころから、かっこよくて優しかった玲伊は、優紀の初恋の人。
その気持ちは今もまったく変わっていなかったが、しがない書店員の自分が、カリスマ美容師にして御曹司の彼に釣り合うはずがないと、その恋心に蓋をしていた。
そんなある日、優紀は玲伊に「自分の店に来て」言われる。
優紀が〈リインカネーション〉を訪れると、人気のファッション誌『KALEN』の編集者が待っていた。
そして「シンデレラ・プロジェクト」のモデルをしてほしいと依頼される。
「シンデレラ・プロジェクト」とは、玲伊の店の1周年記念の企画で、〈リインカネーション〉のすべての施設を使い、2~3カ月でモデルの女性を美しく変身させ、それを雑誌の連載記事として掲載するというもの。
優紀は固辞したが、玲伊の熱心な誘いに負け、最終的に引き受けることとなる。
はじめての経験に戸惑いながらも、超一流の施術に心が満たされていく優紀。
そして、玲伊への恋心はいっそう募ってゆく。
玲伊はとても優しいが、それは親友の妹だから。
そんな切ない気持ちを抱えていた。
プロジェクトがはじまり、ひと月が過ぎた。
書店の仕事と〈リインカネーション〉の施術という二重生活に慣れてきた矢先、大問題が発生する。
突然、編集部に上層部から横やりが入り、優紀は「シンデレラ・プロジェクト」のモデルを下ろされることになった。
残念に思いながらも、やはり夢でしかなかったのだとあきらめる優紀だったが、そんなとき、玲伊から呼び出しを受けて……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる