【完結】女好きプロゲーマーが恋愛ごっこを卒業するまで

ソラ太郎

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 俺は「はぁ」と声を漏らしてため息をついた。
 いい加減自分の家のように当たり前に出入りするのを控えてもらわないと。

「和葉、いきなり押しかけて来んなよ。もしセックスの最中だったらどうすんだ」
「えっ……達也、するの? その子と?」
「そうじゃなくて。今後の話だよ」

 麻央にだって見られたことないのにっ。

「達也の……彼女?」
「違うけど。こないだ麻央が言ってただろ」
「麻央ちゃんが……? え、もしかして白井さん?」
「う、うん。白井です。島田しまださんだよね?」

 えー、シロサイも和葉のこと覚えてるのか。

「すごい……雰囲気変わったね」
「島田さんは相変わらず活発そうだね」

 こないだ白井采花がここに来たって話をした時に聞いた感じでは、仲良かった話もしてなかったと思うが。覚えてるもんなんだな。不思議だ。

「2人で何、してたの?」
「高尚なる技術革新の会議中だ」
「ゲームをしてたの」

 会議という響きがなかなかしっくりくる感じで、シロサイとの話し合いは非常に有意義である。

「ということで和葉は帰ってくれ」
「いやよ。このまま2人きりにしてたら、いつ達也が本性現すか心配だもの」
「何を想像してんだ下世話だな」

 そんなもんシロサイが良ければなんぼだってあり得る話だが、和葉が居ては可能性はゼロではないか。

「あ……えと、もうそろそろ帰ろうかなって」
「セットした装備で一回チャレンジするって話だったじゃんか。和葉のことは気にすんな」

 シロサイは和葉の機嫌を伺っているらしい。

「私、ここに居るからどうぞ」

 何故か和葉の許しを得て、先ほどの続きでシロサイが操作することに。
 黙っててくれれば別にいいが、和葉は存在感だけ一人前である。背面から無言の圧力がかけられ、シロサイが萎縮してるようにも見える。

「シロサイ集中して。こっちから行ける?」
「おっけ」
「先に橋の方仕掛けとく?」
「そうだね。あ、待って敵きた」
「おいしいとこ居るじゃん」
「狙い撃っていい?」
「いこ」

 同じ画面を覗きながら2人の目で敵の移動方向を確認し、組んだ装備の使い勝手を確かめていく。
 俺ならこう動くのに、と思ったことを口に出せばシロサイも分かっているようでイチを話せば10が伝わった。

「楽勝」
「いいねこのセット。使える。私としてはもう少し機敏性高い方が好みだけど」
「これ以上軽くすると数発で撃破されるくね?」
「沼のステージでは軽い方がいいよね?」
「あそこは逃げにくいから逆に重装備でもいいけど、俺も軽くするのが定石だと思う」

 可能性を感じる限りは、全て試したいが敵の装備や連携によっても向き不向きがある。
 確定したことは言えないので毎回、その状況によって〝最適〟が変わる。

「配信の時に言ってた武器のチューニングだけど」
「あれね。すごい変な湧き方した時の」
「ねぇあれ何? 気持ち悪かったよ」
「またアンチ発言ですかー?」
「うんこれはアンチ発言。だって昼間に抜いたのバレた?……って」
「シロサイてば、考えてドキドキしちゃった?」
「何言ってるのよ」
「俺が誰かとしちゃったんじゃないかって勘繰ったりしちゃったんじゃないのー?」
「し、してないよっ」

 シロサイの反応が面白くてからかってしまう。
 麻央が隣の部屋で何してるのかってコメント欄が湧いたあの話かと思いきや、俺の抜いた発言の方を引っ張り出してくるなんて全く。

 しかもしっかり俺の配信見てたってことだからな。可愛いやつめ。

「ねぇそれ何の話?」

 後ろから水を差されて気づいた。
 そういえば和葉が居たんだった。
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