【完結】女好きプロゲーマーが恋愛ごっこを卒業するまで

ソラ太郎

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 家族全員と顔を合わせ、最初は気まずいながらも母と麻央を中心として采花を囲んだ高山一家会議が始まった。

 お茶の用意されたダイニングテーブルに6人が座り、誰からともなく話し始めて早数分。

「たっちゃん、激しいのが良いって訳じゃないんだからね。緩急も大切なスパイスなんだから」
「ママ、緩急よりも避妊の方が大切よ?」
「あらやだ、そうだったわね!」
「私と圭人は避妊してても赤ちゃんできたけど」
「采花ちゃん、嫌なことは嫌っていうのよ。私は顔に出されるのだけは無理って言ったわ」
「そうなの? ママそういうの喜ぶと思ってた」

 母と麻央から、性教育(?)を受けていた。

「達也、ちゃんと計画的にな? 仕事とかお金のことは考えておかないと、困ったことになるぞ」
「給料がいいからってだけで就職先を選ぶと、単身で海外に行くことになるかもだから気をつけて」
「采花ちゃんは一人暮らしなのか? もうここに住めばいいんじゃないだろうか?」
「達也くんの食生活も采花ちゃんが居たら安心できるかも知れませんね」

 父と圭人さんからは、お金と食生活の心配をされた。

 ん? てか、今、何て??
 ここに住めばいいんじゃ……って?
 勢いよく立ち上がると、俺は父に懇願した。

「父上様! 俺、采花をここに住まわせたい!」
「た、達也くん。そんなの悪いよ」
「父上様! 合法的な許可をくれっ!」
「え、いいよ? 采花ちゃんアパートの家賃がなくなったら少しは楽になるだろう?」

 父よ……!
 采花は遠慮する姿勢を見せていたが、俺の中では父の許可が得られた時点で勝ち戦だ。
 俺は采花をぎゅぎゅぎゅっと抱きしめて喜んだ。

「い、いいのかな」
「采花ちゃんがいいならいいよ? みんな海外だし」
「2階の余ってる部屋使ってもいいわよね。たっちゃんと同じ部屋が良かったらそれでもいいけど」
「たっちゃんが毎日毎日えっちしたがるかも」
「それは采花ちゃんの体力が心配だわ。大丈夫?」
「ぁ……そんなことは、ないと、思いますけど」
「朝から晩まで発情なんてないよな?」
「さすがに達也くんもそこまでは……」

「それは大丈夫! 実はもう立証済みだ。耐えれる」

 話の流れで、松葉杖の時期に居候させてたことも話した。

「激しいだけじゃダメ。緩急もつけてもらうのよ?」
「ママ、またそれ?」
「母よ、俺を何だと思ってるんだ」
「大丈夫です。優しくして……くれるので」

 采花の声が、この変態家族には一番効いた。

「人様のお嬢さんを預かるからには俺たちにも責任はあるからな」
「そうね。でも心配することはなさそうだわ」
「采花ちゃん、むしろお願いしたいわ」
「達也くんは1人だと飯もろくに食べないからね」

 父と母は采花のことを快く受け入れるつもりがあるらしく、俺もそこは頼りになると思った。
 麻央と圭人さんは俺のためにもと、逆に采花に頼んでくれた。

「ほんとに……いいのかな」
「采花、もううちに住みなよ~」

 俺以外の4人の顔を見て、俺の顔を見て、采花は「前向きに考えさせていただきます」と答えた。

 高山変態一家は全ての選択は采花にあると、采花の気持ちを優先して2人で考えなさいと言ってくれた。

「ところで達也くん」
「うん?」
「そろそろ服を着たらどうかな」

 俺がようやく服を着込み始め話し合いが落ち着き始めてから、思わぬ爆弾が投下された。

「リビングでする時は、カーテンの隙間に気をつけないと。私とたっちゃん、和葉ちゃんに見られちゃったもんね」

「え?」
「え?」
「ぁ……」
「ぁの……」
「麻央?」

「ん? ……あ。言っちゃった」

 麻央のうっかり発言はさらに、この家に居るメンバーを全員巻き込んで騒がしくした。

 父にはこってり絞られ、母からは詳細を求められ、圭人さんは知ってたことを隠すべきかと迷い、采花は全員の顔を見比べてあたふたしていた。

 明るい家庭って感じがすごく楽しくて、そしてこの場に采花も居ることがとにかく嬉しかった。

 なんか家族って、いいな。


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