38 / 44
(38)
しおりを挟む
「見ていたのか?」
「……大体は」
「どこからだ?」
「ベネディクト先輩がキャメロンに『離れろ』って言ったところからです」
「それじゃあ魅了魔法の話は聞いたのか」
「はい」
魅了魔法……「ざまぁ」モノで「ざまぁ」される女性キャラクターが用いりがちな魔法である。この世界にもそんな夢のある――と言うと語弊があるか――魔法が存在しているのだなあとレンは他人事のように考える。
だがベネディクトは感心しているレンの様子をどう捉えたのか、「ふう」と小さくため息をついて先ほどの出来事をより詳細に話し始める。
「カラックに呼び止められてその目を見たらなぜだか彼女に対して欲情を覚えた」
「よっ……」
「しかしすぐに目をそらしたので大事には至らなかったのだろう。そう強い魅了魔法でもなかったようだ。そうでなければ違和に気づけなかったかもしれない」
「魅了魔法にも色々と種類? があるんですね」
「好印象を抱かれるようにしたりする程度の魅了魔法ならば合法だが、問答無用で感情を塗り替えるような類いのものはさすがに禁じられている」
「でしょうね。怖すぎますもん」
レンはキャメロンが仮に異世界転生者であっても、オタクカルチャーのさらに狭い「ざまぁ」モノのお約束事には精通していないようだと判じる。なぜなら魅了魔法を使うなど「『ざまぁ』してください」と言わんばかりの愚行であったからだ。レンの中では「魅了魔法を使う=『ざまぁ』される」くらいの等式まで出来ていた。
……そもそも「キャメロンが異世界転生者かもしれない」という推測や前提がおかしいのだが、暴走運転を続けるレンの頭はそれに気づかない。フィクションに基づく知識のままに「ざまぁ」がどうのと言っている時点で、レンの頭は完全にデキ上がっている。しかしレンとしては石橋を叩いて渡っているつもりなのだった。
「でも相手に好印象を抱かれる魔法なんて使えるとしたら……禁じられていたとしても、誘惑はすごそうですね」
「そうか? まあ、たしかに魅了魔法も実力のうち。使えるものはなんでも使うという思想の持ち主であれば、躊躇ったりはしないだろうな」
「怖いですね……」
「そう案ずるな。……僕は君のハーレムの成員なんだ。君以外の人間になびくはずもないだろう」
「……え?」
レンは思った。「え? そっち?」と。
「案ずるな」と言われた時点では、次に出てくる言葉は「きちんと取り締まられている」とか「法で罰せられる仕組みだ」とかそういうものだと思っていたのだ。だが、違った。ベネディクトの言葉はどこか熱烈で――そのブルーアイズもどこか熱っぽく潤んでいるように見えた。潤んでいるのは魅了魔法を受けた影響だろう。でもそれならこの言葉は?
そしてそう強くはなかったと言われた魅了魔法を受けても、鋼の意思でそれを振り切れるベネディクトの精神力の強さに改めてレンは舌を巻く。冷静に身体の変化を分析できるのもすごいし、誘惑を振り切れる意思の強さもそうだ。そしてどうやらその意思の強さは、レンの――ニセの――ハーレムの成員であるという意識がそうさせたらしい。
レンはそんなベネディクトに感心したが、ひとこと、言っておかねばならないことがあった。
「いや……『ニセの』ですからね?」
レンが付け加えても、ベネディクトはなにも言わなかった。それどころか意味深に微笑むだけだ。レンは「ワー美人の微笑みは絵になるナー」などとどうでもいいことを考えて、ベネディクトがなぜなにも言わないのか、その理由を考えないようにした。
レンもさすがに「もしかして、もしかして」と気づき始めていた。けれどもそれはしょせん「もしかして」の域を出ないものであり、もし予測が外れていれば非常に恥ずかしい思いをすることになるだろう。それをよくわかっているので、小心なレンは考えないようにしているのである。
それに「もしかして」の域を出ても、待っているの地獄だとレンは思っていた。レンの勉学を除く自己評価は地の底を這っているので、「もしかして」の域を無事脱せても、待っているのは疑心暗鬼と相手が未成年者という地獄なのだ。レンはそれもよくわかっていた。だからこそ「もしかして」を脱したくなくて、見てみぬフリをするわけなのである。
中庭に面した廊下では微笑むベネディクトと、引きつった笑みを浮かべるレンが並ぶ。周囲は「恋人同士がイチャついてるよ」くらいにしか思っていなかっただろうが、実際のところその「恋人同士」の部分は偽りであり、微妙な駆け引きが発生していることなど、だれひとりとしてわからなかった。
「……レン?」
「あれ? アレックス? ――って顔が赤いけどどうしたの?!」
そんな微笑み合うふたりに近づいてきたのは、ほかでもないアレックスであった。次の授業が被っていたので、待ち合わせをして一緒に行こうと約束していたことをレンは思い出してあわてた。しかし振り返ればアレックスは顔を紅潮させている。さすがにおかしいと思い、問い質した、というわけである。
「なんかキャメロンと目を合わせたらヘンな気持ちになったから……あわてて逃げてきた」
「……魅了魔法だな」
「ええっ!?」
先ほどベネディクトに魅了魔法を仕掛けた疑いが濃厚なキャメロンは、その毒手をアレックスにも伸ばしたらしい。しかし先ほどの出来事からほとんど間を置いていない。さながら通り魔か辻斬りのようであるなと、レンはおどろきを通り越して妙な感心を覚える。
「カラックはどうした?」
「逃げてきたからわかんねえっす」
「捕まえればよかったものを」
「無茶言わないでくださいよ! なんかすっげえ不愉快な気持ちが湧いてきて……その、ぶん殴りそうになったから逃げてきたんすよ!」
「欲情したんじゃなくて?」
レンの言葉を受けたアレックスは、先ほどの彼女のように「よっ……」と二の句が告げない状態になる。どうやら欲情したことは事実らしいが、どうもレンには知られたくなかったようだ。
「丁度いい。被害者同士、共に職員室へ行こうじゃないか」
「ってことはなに? センパイもキャメロンの被害に遭ったってこと?」
「そうみたい……」
「しかしその前に医務室へ行くか? ……それともトイレか?」
「――そっ、そーいうことレンの前で言うなよなー!」
レンもそういうことに関してはネンネではないので、ベネディクトが下ネタを言っていることはわかった。まあベネディクトの場合はアレックスの身を案じた純粋な問いであり、下世話なネタを言ったという認識が欠如している可能性もあったが。とは言えレンもアレックスの下半身へは目をやれなかった。無理矢理アレックスたちの顔を見ることで、どうにか意識を散らそうと頑張る。
「医務室行ってきたら? 次の授業に間に合わなさそうだから、先生には私から言っておくよ」
「おー……、よろしく。ったくあの女……ホント、トラブルメーカーすぎる……」
「それは同意する」
並んで医務室へと向かうアレックスとベネディクトを見送ったレンは、ここにはいないキャメロンへと思いを馳せる。本当に、通り魔のような犯行であった。なぜそのような真似をするのかレンにはわからない。もっと正攻法でせめたほうが勝率は高くなるんじゃないかとレンは思っているからだ。なにせ、あの美貌だし。
キャメロンの意図がイマイチつかめず、レンは不気味な思いを抱く。しかしレンは意外なところで意図せずその答えを手にすることになるのだった。
「……大体は」
「どこからだ?」
「ベネディクト先輩がキャメロンに『離れろ』って言ったところからです」
「それじゃあ魅了魔法の話は聞いたのか」
「はい」
魅了魔法……「ざまぁ」モノで「ざまぁ」される女性キャラクターが用いりがちな魔法である。この世界にもそんな夢のある――と言うと語弊があるか――魔法が存在しているのだなあとレンは他人事のように考える。
だがベネディクトは感心しているレンの様子をどう捉えたのか、「ふう」と小さくため息をついて先ほどの出来事をより詳細に話し始める。
「カラックに呼び止められてその目を見たらなぜだか彼女に対して欲情を覚えた」
「よっ……」
「しかしすぐに目をそらしたので大事には至らなかったのだろう。そう強い魅了魔法でもなかったようだ。そうでなければ違和に気づけなかったかもしれない」
「魅了魔法にも色々と種類? があるんですね」
「好印象を抱かれるようにしたりする程度の魅了魔法ならば合法だが、問答無用で感情を塗り替えるような類いのものはさすがに禁じられている」
「でしょうね。怖すぎますもん」
レンはキャメロンが仮に異世界転生者であっても、オタクカルチャーのさらに狭い「ざまぁ」モノのお約束事には精通していないようだと判じる。なぜなら魅了魔法を使うなど「『ざまぁ』してください」と言わんばかりの愚行であったからだ。レンの中では「魅了魔法を使う=『ざまぁ』される」くらいの等式まで出来ていた。
……そもそも「キャメロンが異世界転生者かもしれない」という推測や前提がおかしいのだが、暴走運転を続けるレンの頭はそれに気づかない。フィクションに基づく知識のままに「ざまぁ」がどうのと言っている時点で、レンの頭は完全にデキ上がっている。しかしレンとしては石橋を叩いて渡っているつもりなのだった。
「でも相手に好印象を抱かれる魔法なんて使えるとしたら……禁じられていたとしても、誘惑はすごそうですね」
「そうか? まあ、たしかに魅了魔法も実力のうち。使えるものはなんでも使うという思想の持ち主であれば、躊躇ったりはしないだろうな」
「怖いですね……」
「そう案ずるな。……僕は君のハーレムの成員なんだ。君以外の人間になびくはずもないだろう」
「……え?」
レンは思った。「え? そっち?」と。
「案ずるな」と言われた時点では、次に出てくる言葉は「きちんと取り締まられている」とか「法で罰せられる仕組みだ」とかそういうものだと思っていたのだ。だが、違った。ベネディクトの言葉はどこか熱烈で――そのブルーアイズもどこか熱っぽく潤んでいるように見えた。潤んでいるのは魅了魔法を受けた影響だろう。でもそれならこの言葉は?
そしてそう強くはなかったと言われた魅了魔法を受けても、鋼の意思でそれを振り切れるベネディクトの精神力の強さに改めてレンは舌を巻く。冷静に身体の変化を分析できるのもすごいし、誘惑を振り切れる意思の強さもそうだ。そしてどうやらその意思の強さは、レンの――ニセの――ハーレムの成員であるという意識がそうさせたらしい。
レンはそんなベネディクトに感心したが、ひとこと、言っておかねばならないことがあった。
「いや……『ニセの』ですからね?」
レンが付け加えても、ベネディクトはなにも言わなかった。それどころか意味深に微笑むだけだ。レンは「ワー美人の微笑みは絵になるナー」などとどうでもいいことを考えて、ベネディクトがなぜなにも言わないのか、その理由を考えないようにした。
レンもさすがに「もしかして、もしかして」と気づき始めていた。けれどもそれはしょせん「もしかして」の域を出ないものであり、もし予測が外れていれば非常に恥ずかしい思いをすることになるだろう。それをよくわかっているので、小心なレンは考えないようにしているのである。
それに「もしかして」の域を出ても、待っているの地獄だとレンは思っていた。レンの勉学を除く自己評価は地の底を這っているので、「もしかして」の域を無事脱せても、待っているのは疑心暗鬼と相手が未成年者という地獄なのだ。レンはそれもよくわかっていた。だからこそ「もしかして」を脱したくなくて、見てみぬフリをするわけなのである。
中庭に面した廊下では微笑むベネディクトと、引きつった笑みを浮かべるレンが並ぶ。周囲は「恋人同士がイチャついてるよ」くらいにしか思っていなかっただろうが、実際のところその「恋人同士」の部分は偽りであり、微妙な駆け引きが発生していることなど、だれひとりとしてわからなかった。
「……レン?」
「あれ? アレックス? ――って顔が赤いけどどうしたの?!」
そんな微笑み合うふたりに近づいてきたのは、ほかでもないアレックスであった。次の授業が被っていたので、待ち合わせをして一緒に行こうと約束していたことをレンは思い出してあわてた。しかし振り返ればアレックスは顔を紅潮させている。さすがにおかしいと思い、問い質した、というわけである。
「なんかキャメロンと目を合わせたらヘンな気持ちになったから……あわてて逃げてきた」
「……魅了魔法だな」
「ええっ!?」
先ほどベネディクトに魅了魔法を仕掛けた疑いが濃厚なキャメロンは、その毒手をアレックスにも伸ばしたらしい。しかし先ほどの出来事からほとんど間を置いていない。さながら通り魔か辻斬りのようであるなと、レンはおどろきを通り越して妙な感心を覚える。
「カラックはどうした?」
「逃げてきたからわかんねえっす」
「捕まえればよかったものを」
「無茶言わないでくださいよ! なんかすっげえ不愉快な気持ちが湧いてきて……その、ぶん殴りそうになったから逃げてきたんすよ!」
「欲情したんじゃなくて?」
レンの言葉を受けたアレックスは、先ほどの彼女のように「よっ……」と二の句が告げない状態になる。どうやら欲情したことは事実らしいが、どうもレンには知られたくなかったようだ。
「丁度いい。被害者同士、共に職員室へ行こうじゃないか」
「ってことはなに? センパイもキャメロンの被害に遭ったってこと?」
「そうみたい……」
「しかしその前に医務室へ行くか? ……それともトイレか?」
「――そっ、そーいうことレンの前で言うなよなー!」
レンもそういうことに関してはネンネではないので、ベネディクトが下ネタを言っていることはわかった。まあベネディクトの場合はアレックスの身を案じた純粋な問いであり、下世話なネタを言ったという認識が欠如している可能性もあったが。とは言えレンもアレックスの下半身へは目をやれなかった。無理矢理アレックスたちの顔を見ることで、どうにか意識を散らそうと頑張る。
「医務室行ってきたら? 次の授業に間に合わなさそうだから、先生には私から言っておくよ」
「おー……、よろしく。ったくあの女……ホント、トラブルメーカーすぎる……」
「それは同意する」
並んで医務室へと向かうアレックスとベネディクトを見送ったレンは、ここにはいないキャメロンへと思いを馳せる。本当に、通り魔のような犯行であった。なぜそのような真似をするのかレンにはわからない。もっと正攻法でせめたほうが勝率は高くなるんじゃないかとレンは思っているからだ。なにせ、あの美貌だし。
キャメロンの意図がイマイチつかめず、レンは不気味な思いを抱く。しかしレンは意外なところで意図せずその答えを手にすることになるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
期限付きの聖女
波間柏
恋愛
今日は、双子の妹六花の手術の為、私は病院の服に着替えていた。妹は長く病気で辛い思いをしてきた。周囲が姉の協力をえれば可能性があると言ってもなかなか縦にふらない、人を傷つけてまでとそんな優しい妹。そんな妹の容態は悪化していき、もう今を逃せば間に合わないという段階でやっと、手術を受ける気になってくれた。
本人も承知の上でのリスクの高い手術。私は、病院の服に着替えて荷物を持ちカーテンを開けた。その時、声がした。
『全て かける 片割れ 助かる』
それが本当なら、あげる。
私は、姿なきその声にすがった。
『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』
ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています
この物語は完結しました。
前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。
「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」
そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。
そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?
「僕より強い奴は気に入らない」と殿下に言われて力を抑えていたら婚約破棄されました。そろそろ本気出してもよろしいですよね?
今川幸乃
恋愛
ライツ王国の聖女イレーネは「もっといい聖女を見つけた」と言われ、王太子のボルグに聖女を解任されて婚約も破棄されてしまう。
しかしイレーネの力が弱かったのは依然王子が「僕より強い奴は気に入らない」と言ったせいで力を抑えていたせいであった。
その後賊に襲われたイレーネは辺境伯の嫡子オーウェンに助けられ、辺境伯の館に迎えられて伯爵一族並みの厚遇を受ける。
一方ボルグは当初は新しく迎えた聖女レイシャとしばらくは楽しく過ごすが、イレーネの加護を失った王国には綻びが出始め、隣国オーランド帝国の影が忍び寄るのであった。
【完結】能力が無くても聖女ですか?
天冨 七緒
恋愛
孤児院で育ったケイトリーン。
十二歳になった時特殊な能力が開花し、体調を崩していた王妃を治療する事に…
無事に王妃を完治させ、聖女と呼ばれるようになっていたが王妃の治癒と引き換えに能力を使い果たしてしまった。能力を失ったにも関わらず国王はケイトリーンを王子の婚約者に決定した。
周囲は国王の命令だと我慢する日々。
だが国王が崩御したことで、王子は周囲の「能力の無くなった聖女との婚約を今すぐにでも解消すべき」と押され婚約を解消に…
行く宛もないが婚約解消されたのでケイトリーンは王宮を去る事に…門を抜け歩いて城を後にすると突然足元に魔方陣が現れ光に包まれる…
「おぉー聖女様ぁ」
眩い光が落ち着くと歓声と共に周囲に沢山の人に迎えられていた。ケイトリーンは見知らぬ国の聖女として召喚されてしまっていた…
タイトル変更しました
召喚されましたが聖女様ではありません…私は聖女様の世話係です
姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚
mio
恋愛
ウェルカ・ティー・バーセリクは侯爵家の二女であるが、母亡き後に侯爵家に嫁いできた義母、転がり込んできた義妹に姉と共に邪魔者扱いされていた。
王家へと嫁ぐ姉について王都に移住したウェルカは侯爵家から離れて、実母の実家へと身を寄せることになった。姉が嫁ぐ中、学園に通いながらウェルカは自分の才能を伸ばしていく。
数年後、多少の問題を抱えつつ姉は懐妊。しかし、出産と同時にその命は尽きてしまう。そして残された息子をウェルカは姉に代わって育てる決意をした。そのためにはなんとしても王宮での地位を確立しなければ!
自分でも考えていたよりだいぶ話数が伸びてしまったため、こちらを姉が子を産むまでの前日譚として本編は別に作っていきたいと思います。申し訳ございません。
異世界転移して冒険者のイケメンとご飯食べるだけの話
ゴルゴンゾーラ三国
恋愛
社畜系OLの主人公は、ある日終電を逃し、仕方なく徒歩で家に帰ることに。しかし、その際帰路を歩いていたはずが、謎の小道へと出てしまい、そのまま異世界へと迷い込んでしまう。
持ち前の適応力の高さからか、それとも社畜生活で思考能力が低下していたのか、いずれにせよあっという間に異世界生活へと慣れていた。そのうち家に帰れるかも、まあ帰れなかったら帰れなかったで、と楽観視しながらその日暮らしの冒険者生活を楽しむ彼女。
一番の楽しみは、おいしい異世界のご飯とお酒、それからイケメン冒険者仲間の話を聞くことだった。
年下のあざとい系先輩冒険者、頼れる兄貴分なエルフの剣士、口の悪いツンデレ薬師、女好きな元最強冒険者のギルド長、四人と恋愛フラグを立てたり折ったりしながら主人公は今日も異世界でご飯を食べる。
【この作品は『小説家になろう』『カクヨム』『Pixiv』にも掲載しています】
ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~
紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。
毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される
めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」
ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!
テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。
『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。
新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。
アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる