39 / 44
(39)
しおりを挟む
結局、キャメロンが魅了魔法を使ったことはたしかだった。法に触れるものではなかったが、校則には反しているため、キャメロンは寮監であるジェーンから罰則を与えられた。校内での奉仕活動一ヶ月が、罰として軽いのか重いのか、レンには判断がつかなかった。
ひとつたしかなことは、キャメロンは罰則を与えられてもケロリとしていたことだけだ。案外と愚痴ったり怒ったりと反発するかと思っていたレンには、罰則を与えられたにもかかわらず、なんの反応も示さなかったキャメロンは不気味に映った。そしてそんなキャメロンの態度は寮生の反感を買った。完全に悪循環である。
キャメロンの悪評はフリートウッド校で広がり続け、留まるところを知らない。その悪評を広めることに女子生徒がかかわっているのではないか、とレンは推測していたが、だれがそうしているのかまではわからなかった。それほどまでに女子寮内でのキャメロンの立ち位置は悪化の一途をたどっていた。敵が多すぎるのだ。
しかしキャメロンはへこたれる様子を見せない。他者から悪感情を向けられれば、反発するか委縮するかといったところだろうが、キャメロンは「どうでもいい」と言ったところだろうか。小心なレンからすれば、その図太い神経は少し羨ましくもある。見た目よりも「イイ性格」であることはたしかだ。
けれどもそうやって、一種、好感情とも取れる評価をする生徒は当たり前だが少数だ。女子生徒のほとんどはキャメロンの言動を嫌っていた。そして問題を起こし続けるキャメロンに、男子生徒たちも徐々に離れ始めていた。遅まきながらに中身に難があると気づいたらしく、手のひらを返して離れて行く男子生徒の様は、大半の女子生徒からの評価を落としたことは言うまでもないだろう。
名家の出で、箱入り娘で、美少女で。一見するとキャメロンは完璧に見える。けれどもその周囲を省みない言動に、ちやほやしていた男子生徒たちはついて行けなくなったのだろう。そして「こんな母親はイヤだ」という調子で離れて行く。
上手いこと男子生徒をノせて、ちやほやされているように見えたキャメロンだが、少しずつ上手く行かなくなっていった。校内でも孤立し始め、イジメとまではいかないまでも、忌避され、煙たがられる。
そんな空気はさすがのキャメロンも堪えたのか、見かけるたびに元気がなくなって、憔悴して行っているようにレンには見えた。
けれどもそんなキャメロンを見て「ざまあみろ」と思う生徒は多いらしく、そんな刺々しい空気にレンは息苦しさを覚える。他人事と言えばそれまでだし、キャメロンはそうされるほどのことをした。そう、頭ではわかってはいるが、悪意の詰まった空気に晒されては、疲れる。
しかしキャメロンを気にかけてやる義理など、レンにないのも確かだ。さらに表向きはキャメロンの被害者である。ハーレムの成員に魅了魔法をかけられたのだから、周囲もレンはキャメロンにいい感情を抱いていないとみなしているらしかった。
レンとて聖人君子ではないから、法に触れないとは言え他者の尊厳を踏みにじりかねない魔法を、親しい友人や先輩にかけられたことで、たしかにキャメロンにはいい感情を抱いていない。しかしここのところのキャメロンの憔悴ぶりは、そんな事実を忘れて少々心配に思うほどなのだ。
「最近のキャメロンはおかしいと思わない?」
そしてそうやってキャメロンの様子を気にかけている者がひとり。女子寮の寮長を務めるイヴェットである。イヴェットの私室に呼ばれたレンは、学科は違うものの同じ学年だからということで、彼女からキャメロンの様子について聞かれた。だから素直に「憔悴している感じですね」と答えたのだ。そして返ってきたのが先のセリフである。
「まあ……前ほど元気ではない感じはしますね」
「やっぱりそうよね……。でもおかしいのは元からだと思わないかしら?」
レンの中のイヴェットのイメージは様々だったが、直球の悪口陰口を言うような人間だとは思っていなかったので、思わず固まってしまう。しかしイヴェットはすぐに誤解が生じたのを察したらしく、少しあわてた様子で言葉を重ねる。
「『おかしい』って言うのは……ちょっとあまりにも常識的でなかった、ということなんだけど……これでもちょっと勘違いされそうね。そうね……なんだかキャメロンの言動は、わざと周囲の反感を買って騒動を起こそうとしているようにも見えないかしら? ってことなんだけれど」
「……たしかに、そういう見方もできなくはないと思います。でも、生粋のトラブルメーカーという可能性もあるんじゃないでしょうか」
「トラブルメーカーにも色々あるわよね。意図的なのか、そうじゃないのか、とか」
「うーん……キャメロンの起こしたトラブルの数々が意図的ではない、と言うのは流石に通らないんじゃないでしょうか……」
「だから、ちぐはぐなのよね。意図的にトラブルを起こしているように見えるのに、なぜか今のキャメロンは憔悴しきっている……。こういう結果になることが見えていなかった、と言われればそれまでだけれど」
「うーん……」
イヴェットに指摘されてレンは考え込んでしまった。キャメロンは本当に今現在の結果になることが見えていなかったのだろうか? もしそうであれば底抜けの阿呆ということになる。だが短絡的に魅了魔法を使ったところからも、あまり頭が回らないのではないかという疑念をレンは抱いていた。
一方で、あまりにお粗末すぎる、という印象もあった。ベネディクトに魅了魔法をかけて失敗し、そのあとすぐにアレックスにまた魅了魔法を仕掛けた出来事などが、そうだ。失敗に失敗を塗り重ねて、その果てに現在罰則を受けている真っ最中なわけである。
これらの状況をイヴェットが不自然に思い、腑に落ちない思いを抱いているのは、当然と言えば当然であった。
「イヴェット先輩は……なにか裏があると見ているんですか?」
「半分は、そうね。でも確証があるわけじゃないし、なによりキャメロンのことが心配なのよ。周りは放っておけって言うけれど……彼女はなにか、確実におかしいもの。事情があるのだとしたら助けになってあげたいと思って」
イヴェットのその懐の深さに、レンはちょっと心を動かされた。さすがは寮長を任されるだけのことはあるな、と感心する。
「もちろん、レンはキャメロンの被害者。いい感情を抱いていないのは承知しているけれど……」
「えーっと……キャメロンの様子を見ていればいいんですか?」
「話が早くて助かるわ。ほとんどみんなキャメロンを目の敵にしていて、他の寮生には頼めないから……」
「……いいですよ。キャメロンの変な言動は私も気になっていましたから」
「助けてあげてとは言えないけれど……様子がおかしくなったら私に知らせて欲しいの。私が出来ることはそう多くはないと思うけれど……寮長として、寮生は助けてあげたいという気持ちがあるから。……どうか、おねがいね」
イヴェットになにかと気にかけられている恩返しのつもりもあったが、大部分は個人的な好奇心が理由だ。レンはイヴェットに向かって力強くうなずいた。
ひとつたしかなことは、キャメロンは罰則を与えられてもケロリとしていたことだけだ。案外と愚痴ったり怒ったりと反発するかと思っていたレンには、罰則を与えられたにもかかわらず、なんの反応も示さなかったキャメロンは不気味に映った。そしてそんなキャメロンの態度は寮生の反感を買った。完全に悪循環である。
キャメロンの悪評はフリートウッド校で広がり続け、留まるところを知らない。その悪評を広めることに女子生徒がかかわっているのではないか、とレンは推測していたが、だれがそうしているのかまではわからなかった。それほどまでに女子寮内でのキャメロンの立ち位置は悪化の一途をたどっていた。敵が多すぎるのだ。
しかしキャメロンはへこたれる様子を見せない。他者から悪感情を向けられれば、反発するか委縮するかといったところだろうが、キャメロンは「どうでもいい」と言ったところだろうか。小心なレンからすれば、その図太い神経は少し羨ましくもある。見た目よりも「イイ性格」であることはたしかだ。
けれどもそうやって、一種、好感情とも取れる評価をする生徒は当たり前だが少数だ。女子生徒のほとんどはキャメロンの言動を嫌っていた。そして問題を起こし続けるキャメロンに、男子生徒たちも徐々に離れ始めていた。遅まきながらに中身に難があると気づいたらしく、手のひらを返して離れて行く男子生徒の様は、大半の女子生徒からの評価を落としたことは言うまでもないだろう。
名家の出で、箱入り娘で、美少女で。一見するとキャメロンは完璧に見える。けれどもその周囲を省みない言動に、ちやほやしていた男子生徒たちはついて行けなくなったのだろう。そして「こんな母親はイヤだ」という調子で離れて行く。
上手いこと男子生徒をノせて、ちやほやされているように見えたキャメロンだが、少しずつ上手く行かなくなっていった。校内でも孤立し始め、イジメとまではいかないまでも、忌避され、煙たがられる。
そんな空気はさすがのキャメロンも堪えたのか、見かけるたびに元気がなくなって、憔悴して行っているようにレンには見えた。
けれどもそんなキャメロンを見て「ざまあみろ」と思う生徒は多いらしく、そんな刺々しい空気にレンは息苦しさを覚える。他人事と言えばそれまでだし、キャメロンはそうされるほどのことをした。そう、頭ではわかってはいるが、悪意の詰まった空気に晒されては、疲れる。
しかしキャメロンを気にかけてやる義理など、レンにないのも確かだ。さらに表向きはキャメロンの被害者である。ハーレムの成員に魅了魔法をかけられたのだから、周囲もレンはキャメロンにいい感情を抱いていないとみなしているらしかった。
レンとて聖人君子ではないから、法に触れないとは言え他者の尊厳を踏みにじりかねない魔法を、親しい友人や先輩にかけられたことで、たしかにキャメロンにはいい感情を抱いていない。しかしここのところのキャメロンの憔悴ぶりは、そんな事実を忘れて少々心配に思うほどなのだ。
「最近のキャメロンはおかしいと思わない?」
そしてそうやってキャメロンの様子を気にかけている者がひとり。女子寮の寮長を務めるイヴェットである。イヴェットの私室に呼ばれたレンは、学科は違うものの同じ学年だからということで、彼女からキャメロンの様子について聞かれた。だから素直に「憔悴している感じですね」と答えたのだ。そして返ってきたのが先のセリフである。
「まあ……前ほど元気ではない感じはしますね」
「やっぱりそうよね……。でもおかしいのは元からだと思わないかしら?」
レンの中のイヴェットのイメージは様々だったが、直球の悪口陰口を言うような人間だとは思っていなかったので、思わず固まってしまう。しかしイヴェットはすぐに誤解が生じたのを察したらしく、少しあわてた様子で言葉を重ねる。
「『おかしい』って言うのは……ちょっとあまりにも常識的でなかった、ということなんだけど……これでもちょっと勘違いされそうね。そうね……なんだかキャメロンの言動は、わざと周囲の反感を買って騒動を起こそうとしているようにも見えないかしら? ってことなんだけれど」
「……たしかに、そういう見方もできなくはないと思います。でも、生粋のトラブルメーカーという可能性もあるんじゃないでしょうか」
「トラブルメーカーにも色々あるわよね。意図的なのか、そうじゃないのか、とか」
「うーん……キャメロンの起こしたトラブルの数々が意図的ではない、と言うのは流石に通らないんじゃないでしょうか……」
「だから、ちぐはぐなのよね。意図的にトラブルを起こしているように見えるのに、なぜか今のキャメロンは憔悴しきっている……。こういう結果になることが見えていなかった、と言われればそれまでだけれど」
「うーん……」
イヴェットに指摘されてレンは考え込んでしまった。キャメロンは本当に今現在の結果になることが見えていなかったのだろうか? もしそうであれば底抜けの阿呆ということになる。だが短絡的に魅了魔法を使ったところからも、あまり頭が回らないのではないかという疑念をレンは抱いていた。
一方で、あまりにお粗末すぎる、という印象もあった。ベネディクトに魅了魔法をかけて失敗し、そのあとすぐにアレックスにまた魅了魔法を仕掛けた出来事などが、そうだ。失敗に失敗を塗り重ねて、その果てに現在罰則を受けている真っ最中なわけである。
これらの状況をイヴェットが不自然に思い、腑に落ちない思いを抱いているのは、当然と言えば当然であった。
「イヴェット先輩は……なにか裏があると見ているんですか?」
「半分は、そうね。でも確証があるわけじゃないし、なによりキャメロンのことが心配なのよ。周りは放っておけって言うけれど……彼女はなにか、確実におかしいもの。事情があるのだとしたら助けになってあげたいと思って」
イヴェットのその懐の深さに、レンはちょっと心を動かされた。さすがは寮長を任されるだけのことはあるな、と感心する。
「もちろん、レンはキャメロンの被害者。いい感情を抱いていないのは承知しているけれど……」
「えーっと……キャメロンの様子を見ていればいいんですか?」
「話が早くて助かるわ。ほとんどみんなキャメロンを目の敵にしていて、他の寮生には頼めないから……」
「……いいですよ。キャメロンの変な言動は私も気になっていましたから」
「助けてあげてとは言えないけれど……様子がおかしくなったら私に知らせて欲しいの。私が出来ることはそう多くはないと思うけれど……寮長として、寮生は助けてあげたいという気持ちがあるから。……どうか、おねがいね」
イヴェットになにかと気にかけられている恩返しのつもりもあったが、大部分は個人的な好奇心が理由だ。レンはイヴェットに向かって力強くうなずいた。
0
あなたにおすすめの小説
期限付きの聖女
波間柏
恋愛
今日は、双子の妹六花の手術の為、私は病院の服に着替えていた。妹は長く病気で辛い思いをしてきた。周囲が姉の協力をえれば可能性があると言ってもなかなか縦にふらない、人を傷つけてまでとそんな優しい妹。そんな妹の容態は悪化していき、もう今を逃せば間に合わないという段階でやっと、手術を受ける気になってくれた。
本人も承知の上でのリスクの高い手術。私は、病院の服に着替えて荷物を持ちカーテンを開けた。その時、声がした。
『全て かける 片割れ 助かる』
それが本当なら、あげる。
私は、姿なきその声にすがった。
『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』
ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています
この物語は完結しました。
前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。
「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」
そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。
そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?
「僕より強い奴は気に入らない」と殿下に言われて力を抑えていたら婚約破棄されました。そろそろ本気出してもよろしいですよね?
今川幸乃
恋愛
ライツ王国の聖女イレーネは「もっといい聖女を見つけた」と言われ、王太子のボルグに聖女を解任されて婚約も破棄されてしまう。
しかしイレーネの力が弱かったのは依然王子が「僕より強い奴は気に入らない」と言ったせいで力を抑えていたせいであった。
その後賊に襲われたイレーネは辺境伯の嫡子オーウェンに助けられ、辺境伯の館に迎えられて伯爵一族並みの厚遇を受ける。
一方ボルグは当初は新しく迎えた聖女レイシャとしばらくは楽しく過ごすが、イレーネの加護を失った王国には綻びが出始め、隣国オーランド帝国の影が忍び寄るのであった。
【完結】能力が無くても聖女ですか?
天冨 七緒
恋愛
孤児院で育ったケイトリーン。
十二歳になった時特殊な能力が開花し、体調を崩していた王妃を治療する事に…
無事に王妃を完治させ、聖女と呼ばれるようになっていたが王妃の治癒と引き換えに能力を使い果たしてしまった。能力を失ったにも関わらず国王はケイトリーンを王子の婚約者に決定した。
周囲は国王の命令だと我慢する日々。
だが国王が崩御したことで、王子は周囲の「能力の無くなった聖女との婚約を今すぐにでも解消すべき」と押され婚約を解消に…
行く宛もないが婚約解消されたのでケイトリーンは王宮を去る事に…門を抜け歩いて城を後にすると突然足元に魔方陣が現れ光に包まれる…
「おぉー聖女様ぁ」
眩い光が落ち着くと歓声と共に周囲に沢山の人に迎えられていた。ケイトリーンは見知らぬ国の聖女として召喚されてしまっていた…
タイトル変更しました
召喚されましたが聖女様ではありません…私は聖女様の世話係です
姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚
mio
恋愛
ウェルカ・ティー・バーセリクは侯爵家の二女であるが、母亡き後に侯爵家に嫁いできた義母、転がり込んできた義妹に姉と共に邪魔者扱いされていた。
王家へと嫁ぐ姉について王都に移住したウェルカは侯爵家から離れて、実母の実家へと身を寄せることになった。姉が嫁ぐ中、学園に通いながらウェルカは自分の才能を伸ばしていく。
数年後、多少の問題を抱えつつ姉は懐妊。しかし、出産と同時にその命は尽きてしまう。そして残された息子をウェルカは姉に代わって育てる決意をした。そのためにはなんとしても王宮での地位を確立しなければ!
自分でも考えていたよりだいぶ話数が伸びてしまったため、こちらを姉が子を産むまでの前日譚として本編は別に作っていきたいと思います。申し訳ございません。
異世界転移して冒険者のイケメンとご飯食べるだけの話
ゴルゴンゾーラ三国
恋愛
社畜系OLの主人公は、ある日終電を逃し、仕方なく徒歩で家に帰ることに。しかし、その際帰路を歩いていたはずが、謎の小道へと出てしまい、そのまま異世界へと迷い込んでしまう。
持ち前の適応力の高さからか、それとも社畜生活で思考能力が低下していたのか、いずれにせよあっという間に異世界生活へと慣れていた。そのうち家に帰れるかも、まあ帰れなかったら帰れなかったで、と楽観視しながらその日暮らしの冒険者生活を楽しむ彼女。
一番の楽しみは、おいしい異世界のご飯とお酒、それからイケメン冒険者仲間の話を聞くことだった。
年下のあざとい系先輩冒険者、頼れる兄貴分なエルフの剣士、口の悪いツンデレ薬師、女好きな元最強冒険者のギルド長、四人と恋愛フラグを立てたり折ったりしながら主人公は今日も異世界でご飯を食べる。
【この作品は『小説家になろう』『カクヨム』『Pixiv』にも掲載しています】
ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~
紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。
毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される
めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」
ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!
テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。
『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。
新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。
アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる