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第二章 聖杯にまつわるお話
第185話
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帝国皇子の遊び相手が追加された。
相談役さんのお子さんや大臣のお子さんだけだったのが、そこに国を守る騎士団が導入されたんだって。
最も全員ではなく、恋人さんが生んだ第四皇子たちはそのままだけどね。
僕が生んだ子は人間の子供の手には負えなくなったというか、体力と身体能力が間に合わなくなったみたい、勉強や食事は一緒だけど、体力を使う鬼ごっこや剣の授業は別、みたいな感じなのだとか。
「だからと言って皇子のために騎士団を遊び相手に選ぶなんて」
「心配するな、騎士団でも若干足りない」
アー君がお休みなので皆で帝国に遊びに来ました。
皇帝の仕事が終わったのでこれから訓練所に移動します。
「俺はお仕事」
「はい」
お休みなのに一緒に遊べないらしい、ちぇー。
騎士様は刀雲と一緒に一足先に聖地に遊びに行っています、何でもメンコの体験会があるらしく、そっちに行きました。
子供たちにぼろ負けして刀雲に泣きついていそうなイメージがあるけど大丈夫だろうか。
「オラオラオラァァァ、だるまさんが、こぉぉろぉぉんだぁああ!!」
「こええええ」
「これ違う!」
「絶対違う!」
「きゃー!」
訓練所に入ったとたん響く野太い声と野太い悲鳴、なんだろ、近づきたくない。
でも後に続く楽しそうな悲鳴は子ども特有の甲高さがあったような。
「そこだっ、ウォーターァ!!」
「よけろーー」
「ぎゃぁぁ」
「……あの、あれは?」
熊のような男性が放った魔法に一部の兵士が吹っ飛び、地面に落ちる前に皇子とスライムに救出されていた。
僕の知っているだるまさんが転んだと絶対違う、あれはもっと平和な遊びだった。
「分からん、あのような遊び帝国にはない」
皇帝も分からないらしい、そうだよね。
女神様の出版した遊び大全、何が書いてあったんだろう。
「タンクが飛ばされたぞ!」
「逃げろ逃げろ!」
「もうやだー、田舎に帰りたいぃぃ」
情けない声がよく聞こえてきます。
本当に何が起こっているのだろうか。
いえ、訓練所には到着したし、見えるところにいるはずなんだけど……視界がモザイク。
シャムスと涼玉はえっちゃんによって視界をぼかされているし、僕らの視界に映ってはいけないものがそこにあるようです。
「かあちゃん!」
「俺らの勇姿見た?」
僕らに気付いて駆け寄ってきた皇子がモザイク。
皇帝陛下の訪れに、訓練を中断して整列したらしいけれど、さっぱり分かりません。
「ごめん、視界全体がモザイクで何が起こっているかさっぱり分からない」
「あぁパパの与えた過保護能力の頂点、自動モザイクスキルか」
アー君が納得したように頷いている。
ちなみ過保護能力の対になっているのが自動言語破壊スキル、口汚い言葉などを理解できなくなるあれ。
「どろどろ」
「親分血みどろじゃないけど上半身裸だからアウト?」
「返り血もアウトだ。パパはママに血生臭いのは一切見せない方針だからな~」
どうやら見学は無理のようです、シャムスと涼玉が見るのもえっちゃん的にアウトらしいので僕ら三人は撤収することになりました。
『おやつにしよー』
「かあちゃ、おやつ」
「じゃあ女神様の離宮に行こうか、えっちゃんお願い」
「キキ」
異世界のだるまさんが転んだ怖い。
相談役さんのお子さんや大臣のお子さんだけだったのが、そこに国を守る騎士団が導入されたんだって。
最も全員ではなく、恋人さんが生んだ第四皇子たちはそのままだけどね。
僕が生んだ子は人間の子供の手には負えなくなったというか、体力と身体能力が間に合わなくなったみたい、勉強や食事は一緒だけど、体力を使う鬼ごっこや剣の授業は別、みたいな感じなのだとか。
「だからと言って皇子のために騎士団を遊び相手に選ぶなんて」
「心配するな、騎士団でも若干足りない」
アー君がお休みなので皆で帝国に遊びに来ました。
皇帝の仕事が終わったのでこれから訓練所に移動します。
「俺はお仕事」
「はい」
お休みなのに一緒に遊べないらしい、ちぇー。
騎士様は刀雲と一緒に一足先に聖地に遊びに行っています、何でもメンコの体験会があるらしく、そっちに行きました。
子供たちにぼろ負けして刀雲に泣きついていそうなイメージがあるけど大丈夫だろうか。
「オラオラオラァァァ、だるまさんが、こぉぉろぉぉんだぁああ!!」
「こええええ」
「これ違う!」
「絶対違う!」
「きゃー!」
訓練所に入ったとたん響く野太い声と野太い悲鳴、なんだろ、近づきたくない。
でも後に続く楽しそうな悲鳴は子ども特有の甲高さがあったような。
「そこだっ、ウォーターァ!!」
「よけろーー」
「ぎゃぁぁ」
「……あの、あれは?」
熊のような男性が放った魔法に一部の兵士が吹っ飛び、地面に落ちる前に皇子とスライムに救出されていた。
僕の知っているだるまさんが転んだと絶対違う、あれはもっと平和な遊びだった。
「分からん、あのような遊び帝国にはない」
皇帝も分からないらしい、そうだよね。
女神様の出版した遊び大全、何が書いてあったんだろう。
「タンクが飛ばされたぞ!」
「逃げろ逃げろ!」
「もうやだー、田舎に帰りたいぃぃ」
情けない声がよく聞こえてきます。
本当に何が起こっているのだろうか。
いえ、訓練所には到着したし、見えるところにいるはずなんだけど……視界がモザイク。
シャムスと涼玉はえっちゃんによって視界をぼかされているし、僕らの視界に映ってはいけないものがそこにあるようです。
「かあちゃん!」
「俺らの勇姿見た?」
僕らに気付いて駆け寄ってきた皇子がモザイク。
皇帝陛下の訪れに、訓練を中断して整列したらしいけれど、さっぱり分かりません。
「ごめん、視界全体がモザイクで何が起こっているかさっぱり分からない」
「あぁパパの与えた過保護能力の頂点、自動モザイクスキルか」
アー君が納得したように頷いている。
ちなみ過保護能力の対になっているのが自動言語破壊スキル、口汚い言葉などを理解できなくなるあれ。
「どろどろ」
「親分血みどろじゃないけど上半身裸だからアウト?」
「返り血もアウトだ。パパはママに血生臭いのは一切見せない方針だからな~」
どうやら見学は無理のようです、シャムスと涼玉が見るのもえっちゃん的にアウトらしいので僕ら三人は撤収することになりました。
『おやつにしよー』
「かあちゃ、おやつ」
「じゃあ女神様の離宮に行こうか、えっちゃんお願い」
「キキ」
異世界のだるまさんが転んだ怖い。
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