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三食昼寝、家族付き
第953話
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船酔いと過労で黒豚君が寝込んだ。
倒れる寸前に「胃が、胃が」と呟いていたらしいけれど、僕らはたぶんきっと関係ない。
看病はラミアちゃんにお任せして、今日も僕は子供達とラミアちゃんの領地に来ています。
領地の名前なんだっけ、豆を言い換えた感じだった気がするけど……。
この街、家屋は一度壊して建て直し真っ最中。
中でも一番力を入れているのが港かな?
カトパプレスも二匹じゃ手が足りなくなってきて、もう三匹追加派遣されていました。
報酬はひよこ豆を始めとする街にある豆各種食べ放題だって。
アー君が女神様からデザインを見せてもらい、ああでもないこうでもないと試行錯誤しているみたいです。
もしや女神様が最近比較的静かなのって、アー君からの課題が山盛りだからとか? 平和でいいことだ。
「かあちゃ、お土産いっぱい!!」
「おう、レモン国の国王が黒豚君に同情して色々くれた」
『レイアしゃんから差し入れも届いたの』
港に山のように積まれた木箱はレモン国から仕入れたものと、好意でもらったものの二種類。
貿易相手が増えてあちらも相当喜んでいて、レモンに関しては刀国と同額の関税で良いとその場で決定、アー君という巨大権力の権現が仲介に入ったおかげというか、契約はとてもスムーズだったようです。
「好意でもらった木箱、中身が全てレモンの恐怖!!」
『消費大変ね』
「あっちの山はにいちゃの小遣い?」
「いいや、街で収穫された豆と物々交換、足りない分は神薙様からもらったお小遣い使ってた」
『姪っ子に甘いの』
「返礼しないとまずいやつだな!」
昨日は予定外に早い帰国だったけれど、戻ったのが夕方を過ぎていたので荷解きと仕分けは本日行われています。
僕らは邪魔にならないよう、レモンが入った木箱に座って見学中。
住民の服を作る布を始め、海の近くでも育ちやすい野菜類の苗、共同事業など滞在時間に反してお土産の内容が山盛りです。
「ん? 共同事業?」
「王弟がネリから薬膳茶を勧められたらしくってな、研究を進める上で一つの壁にぶち当たった」
『なぁに?』
「俺だいたい分かった! レモンだろ!」
「涼正解、栽培に成功していざブレンドしたら……味がレモンだった!」
『きゃーー!』
「強固な呪いだなぁ」
「なるほど、それで一部ここに委託するんだね、刀国の女性陣も無茶いうね」
元々レイアさんがお茶にはまっていたから、そこから女性陣に広がったんだろうなぁ。
それがまさか他国まで巻き込んでのお茶栽培になるとは思わなかった。
場所はどうするのか聞いたら、森を整えて場所を確保し、そこに茶畑を広げる予定だそうです。
「土地の整備と苗の設置が終わったら、涼を中心に優しい感じのダンスを踊れば問題ない」
「激しいのじゃだめ? ブレイクダンスやりたい」
『マンドラゴラ呼ぶ?』
ブレイクダンスがダメならサンバかラテン、フラメンコでもいいと主張する涼玉、それ、どれも激しい踊りだよね?
「栽培したお茶はヘラばーばにも納品されるからな? 遊ぶと怒られる」
『涼ちゃん諦めるの』
「じゃあ今踊る! 踊るぞーーー!!」
「あっ、涼玉どこ行くの!?」
「涼玉様ぁぁぁ!!」
すぽーーんとマールスの腕から抜け出ると、涼玉が広場に向かって飛んで行ってしまった。
ひと騒動の予感しかしない、
港の見学は終了、涼玉を追いかけます。
倒れる寸前に「胃が、胃が」と呟いていたらしいけれど、僕らはたぶんきっと関係ない。
看病はラミアちゃんにお任せして、今日も僕は子供達とラミアちゃんの領地に来ています。
領地の名前なんだっけ、豆を言い換えた感じだった気がするけど……。
この街、家屋は一度壊して建て直し真っ最中。
中でも一番力を入れているのが港かな?
カトパプレスも二匹じゃ手が足りなくなってきて、もう三匹追加派遣されていました。
報酬はひよこ豆を始めとする街にある豆各種食べ放題だって。
アー君が女神様からデザインを見せてもらい、ああでもないこうでもないと試行錯誤しているみたいです。
もしや女神様が最近比較的静かなのって、アー君からの課題が山盛りだからとか? 平和でいいことだ。
「かあちゃ、お土産いっぱい!!」
「おう、レモン国の国王が黒豚君に同情して色々くれた」
『レイアしゃんから差し入れも届いたの』
港に山のように積まれた木箱はレモン国から仕入れたものと、好意でもらったものの二種類。
貿易相手が増えてあちらも相当喜んでいて、レモンに関しては刀国と同額の関税で良いとその場で決定、アー君という巨大権力の権現が仲介に入ったおかげというか、契約はとてもスムーズだったようです。
「好意でもらった木箱、中身が全てレモンの恐怖!!」
『消費大変ね』
「あっちの山はにいちゃの小遣い?」
「いいや、街で収穫された豆と物々交換、足りない分は神薙様からもらったお小遣い使ってた」
『姪っ子に甘いの』
「返礼しないとまずいやつだな!」
昨日は予定外に早い帰国だったけれど、戻ったのが夕方を過ぎていたので荷解きと仕分けは本日行われています。
僕らは邪魔にならないよう、レモンが入った木箱に座って見学中。
住民の服を作る布を始め、海の近くでも育ちやすい野菜類の苗、共同事業など滞在時間に反してお土産の内容が山盛りです。
「ん? 共同事業?」
「王弟がネリから薬膳茶を勧められたらしくってな、研究を進める上で一つの壁にぶち当たった」
『なぁに?』
「俺だいたい分かった! レモンだろ!」
「涼正解、栽培に成功していざブレンドしたら……味がレモンだった!」
『きゃーー!』
「強固な呪いだなぁ」
「なるほど、それで一部ここに委託するんだね、刀国の女性陣も無茶いうね」
元々レイアさんがお茶にはまっていたから、そこから女性陣に広がったんだろうなぁ。
それがまさか他国まで巻き込んでのお茶栽培になるとは思わなかった。
場所はどうするのか聞いたら、森を整えて場所を確保し、そこに茶畑を広げる予定だそうです。
「土地の整備と苗の設置が終わったら、涼を中心に優しい感じのダンスを踊れば問題ない」
「激しいのじゃだめ? ブレイクダンスやりたい」
『マンドラゴラ呼ぶ?』
ブレイクダンスがダメならサンバかラテン、フラメンコでもいいと主張する涼玉、それ、どれも激しい踊りだよね?
「栽培したお茶はヘラばーばにも納品されるからな? 遊ぶと怒られる」
『涼ちゃん諦めるの』
「じゃあ今踊る! 踊るぞーーー!!」
「あっ、涼玉どこ行くの!?」
「涼玉様ぁぁぁ!!」
すぽーーんとマールスの腕から抜け出ると、涼玉が広場に向かって飛んで行ってしまった。
ひと騒動の予感しかしない、
港の見学は終了、涼玉を追いかけます。
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