363 / 694
第十一章 四天王ジャダーカ
新たな属性
しおりを挟む
今は、休憩時間だ。
馬の交換が必要なため、その時間を利用しての休憩だ。
「『光よ』………………」
デウスの事例から、他に持っている属性がないか確認してみようと、リィカは光魔法の詠唱を始めた。
だが、最初の一言で、言葉が止まる。
「どうしたんですか?」
「……最初の一句だけで分かった。使えない」
詠唱を始めると、自分の中の魔力が反応するのだが、今まったく何も反応しなかったのだ。
最後まで詠唱する必要も無く、使えないと分かってしまった。
「そうですか。リィカも突然変異で魔力量が多いのですから、使える可能性は十分あると思っていたんですけどね」
ユーリの言葉に、リィカは一瞬息が詰まる。
魔力暴走を起こしたあとに魔力量を測定したとき、平民の子でも魔力量の多い子が生まれることはあると説明を受けた。突然変異なんだと言われた。
(――でも、そうじゃない)
自分はきっと、突然変異で魔力量が多いわけではないのだ。
「ま、まあ、リィカは四つの属性持っていますからね。五つ使えたら、それこそ異常ですよ」
「異常はヒドい」
黙ってしまったリィカが、落ち込んだとでも勘違いしたのか、ユーリが慌ててフォローするように言葉を続ける。
あまりフォローっぽい内容でもないが、気持ちを切り替えることはできた。
不満だと示すように、プクッと頬を膨らませる。
「光魔法も使えたら、そのうち空間魔法を使えるようになるかも、ってちょっと期待してたのに」
偽りなく本音である。
光魔法を使えるかもと思ったとき、魔道具という手段を使わずに、転移なんかを出来たりするんだろうか、と期待した。
その期待はあっけなく砕け散ったが。
しかし、その一方で、仲間たちが空間魔法と聞いて真っ先に思い浮かべたのは、転移などではなく、バナスパティが口から大量の果物を吐き出していたあれだ、という事をリィカは知らない。
「それより、ユーリは? ユーリの方が可能性あるんじゃない?」
リィカがユーリに催促する。
生まれながらに、光属性を持っていたユーリだ。
デウスとは逆パターンで、実は四属性のいずれかを持っていた、という可能性は十分に高いと思う。
「……実はもう、四つ全部試してみたんですよね」
リィカが休んだ後、ユーリは四つの属性すべての生活魔法を詠唱してみたのだ。
そう説明するユーリの表情は、あまり明るいものではない。
「……四つとも使えなかったの?」
「うーん……。どれも発動しなかったのは確かです。まず間違いなく使えないと思ったのは、風と土ですね。リィカと同じく、最初の一句で分かりました」
残るは火と水だ。
ユーリが悩ましげな顔を見せる。
「唱えてみたらどうだ、ユーリ。リィカにも見てもらおう」
脇から泰基が口を出す。
そのアドバイスに、ユーリは頷いた。
「そうですね。リィカ、魔力の流れ、見ていてもらっていいですか?」
リィカがコクンと頷く。
それを確認して、ユーリが人差し指を立てた。
「『火よ。我が指先に点れ』――《火》」
火の生活魔法だ。
確かに、詠唱したのに魔法が発動していない。
けれど、リィカは首を傾げた。
「魔力は、反応してる……?」
「やはりそうですか……」
ガックリ項垂れるユーリを見ながら、リィカはできるだけ感じたことを正確に伝えようと、頭の中で考えをまとめる。
「詠唱して、魔力は反応した。けど、魔力は動かなかった。……というより、戸惑ってた? みたいな。なんていうか……こう……どうしよう、どっち行こうって、迷子になってる、みたいな?」
「まいご……………………」
「なるほど、迷子か。そういう表現もありだな」
リィカの評価にさらに落ち込むユーリだが、泰基は納得したように頷く。
泰基自身は別の事を思ったが、その表現も理解できる。
「タイキさん、頷かないで下さいよ。僕はどうしたらいいんですか……」
ガックリ落ち込んで、恨めしそうにして、消え入りそうな声を出すユーリというのは珍しい。
そのまま観察していたい気分になるのを我慢して、リィカは泰基に問いかけた。
「水も、こんな感じ?」
「ああ。火と水の属性は持っている、と判断して良さそうだが、使えないんだよな」
無詠唱を使うために練習した、成功した魔法のイメージをする、という方法も試したそうだが、それでも使えるようにならなかったそうだ。
「そっかぁ。――でも、適正があるなら使えるようになるよ。すごいなぁ。デウスだけじゃなく、持っている人は持ってるんだね」
ユーリの求めているのはこんな感想ではないだろうが、それでもリィカはそう思う。
これまで、光属性を持っている人は、それ一つしか持っていないのが常識とされていた。
その常識が覆ったのだから。
「……それなんですけどね、リィカ。当分、仲間内だけの秘密にして下さい。僕も当分の間、他者のいる場所では使わないようにしますから」
まあ、まだ使えもしませんけどね、とやや自虐的にユーリは言った。
この事実が公表された場合、控えめに言っても世界中が大騒ぎになる。
常識が覆る、というのは、それだけで大きい。
基本的に、光属性を得ようと思えば、教会で祝福を受ける必要がある。そして、祝福を受ければ、生まれ持った四属性の適性は失われる。
この事実は変わらないだろう。祝福を受けて光属性を得た者が持つ属性は、光だけだ。
だから、四属性のいずれかの適性を持つ可能性があるとするなら、ユーリのように生まれながらにして光属性を持っていた場合だ。
この世界の人々は、持つ適性が多いほどに力を持っているという認識を持っている。
そして、それは絶対ではないけれども、大方の事実だ。
これまで、神官は祝福を受けようが生まれつきだろうが、持つ適性は光属性一つだと思われてきたから、そこに優劣はなかった。
だが、生まれつき光属性を持つ者が複数の属性を持っている、という事が知れ渡れば、今現在の力関係が崩れかねない。
例えば、聖地。
あそこは生まれながらに光属性を持つ者も多いはず。
四属性のいずれかの適性を持つ者も、きっといるだろう。そうなると、今の権力構図が大きく変わる可能性が高い。
逆に、魔法使いの中にも光属性を持つ者も出てくるだろう。
教会の必要性が薄くなる……だけならまだいいが、出てくる問題は深刻だ。
祝福を受けて光属性を得た者は、教会側は当然把握している。そして、祝福を受けた者から生まれた子供が光属性を持っている場合も、把握するのは容易だ。
例えば、魔法での治療代に法外な料金をふっかけた、等の違反行為があった場合、教会側がそれを調べるのはさほど難しくない。
しかし、教会側が把握していない光魔法を使う者が増えてしまうと、違反行為があったとしても、それを調査するのが困難になってしまう。
「そういうことなので、当分は秘密にして下さい。無論、ケルー少将たちにも。彼らももしかして、程度には考えるでしょうが、僕みたいな実例を出す必要はないですから」
リィカは黙って頷いた。
違う属性を持っていた、やった、と喜んで終わり、というわけにはいかないのだ。
良い面もあるのだろうが、出てくる問題もある。
(……すごいなぁ)
責任ある立場に立つ、というのはそういうことなんだろう。色々な側面から、物事を見て考えて判断しなければならない。
自分と同じ年齢なのに、もうそんな難しいことまで考えている。
自分とは違うのだと、身近なはずの旅の仲間たちが遠くにいるようなこの感覚は、何度経験しても悲しかった。
馬の交換が必要なため、その時間を利用しての休憩だ。
「『光よ』………………」
デウスの事例から、他に持っている属性がないか確認してみようと、リィカは光魔法の詠唱を始めた。
だが、最初の一言で、言葉が止まる。
「どうしたんですか?」
「……最初の一句だけで分かった。使えない」
詠唱を始めると、自分の中の魔力が反応するのだが、今まったく何も反応しなかったのだ。
最後まで詠唱する必要も無く、使えないと分かってしまった。
「そうですか。リィカも突然変異で魔力量が多いのですから、使える可能性は十分あると思っていたんですけどね」
ユーリの言葉に、リィカは一瞬息が詰まる。
魔力暴走を起こしたあとに魔力量を測定したとき、平民の子でも魔力量の多い子が生まれることはあると説明を受けた。突然変異なんだと言われた。
(――でも、そうじゃない)
自分はきっと、突然変異で魔力量が多いわけではないのだ。
「ま、まあ、リィカは四つの属性持っていますからね。五つ使えたら、それこそ異常ですよ」
「異常はヒドい」
黙ってしまったリィカが、落ち込んだとでも勘違いしたのか、ユーリが慌ててフォローするように言葉を続ける。
あまりフォローっぽい内容でもないが、気持ちを切り替えることはできた。
不満だと示すように、プクッと頬を膨らませる。
「光魔法も使えたら、そのうち空間魔法を使えるようになるかも、ってちょっと期待してたのに」
偽りなく本音である。
光魔法を使えるかもと思ったとき、魔道具という手段を使わずに、転移なんかを出来たりするんだろうか、と期待した。
その期待はあっけなく砕け散ったが。
しかし、その一方で、仲間たちが空間魔法と聞いて真っ先に思い浮かべたのは、転移などではなく、バナスパティが口から大量の果物を吐き出していたあれだ、という事をリィカは知らない。
「それより、ユーリは? ユーリの方が可能性あるんじゃない?」
リィカがユーリに催促する。
生まれながらに、光属性を持っていたユーリだ。
デウスとは逆パターンで、実は四属性のいずれかを持っていた、という可能性は十分に高いと思う。
「……実はもう、四つ全部試してみたんですよね」
リィカが休んだ後、ユーリは四つの属性すべての生活魔法を詠唱してみたのだ。
そう説明するユーリの表情は、あまり明るいものではない。
「……四つとも使えなかったの?」
「うーん……。どれも発動しなかったのは確かです。まず間違いなく使えないと思ったのは、風と土ですね。リィカと同じく、最初の一句で分かりました」
残るは火と水だ。
ユーリが悩ましげな顔を見せる。
「唱えてみたらどうだ、ユーリ。リィカにも見てもらおう」
脇から泰基が口を出す。
そのアドバイスに、ユーリは頷いた。
「そうですね。リィカ、魔力の流れ、見ていてもらっていいですか?」
リィカがコクンと頷く。
それを確認して、ユーリが人差し指を立てた。
「『火よ。我が指先に点れ』――《火》」
火の生活魔法だ。
確かに、詠唱したのに魔法が発動していない。
けれど、リィカは首を傾げた。
「魔力は、反応してる……?」
「やはりそうですか……」
ガックリ項垂れるユーリを見ながら、リィカはできるだけ感じたことを正確に伝えようと、頭の中で考えをまとめる。
「詠唱して、魔力は反応した。けど、魔力は動かなかった。……というより、戸惑ってた? みたいな。なんていうか……こう……どうしよう、どっち行こうって、迷子になってる、みたいな?」
「まいご……………………」
「なるほど、迷子か。そういう表現もありだな」
リィカの評価にさらに落ち込むユーリだが、泰基は納得したように頷く。
泰基自身は別の事を思ったが、その表現も理解できる。
「タイキさん、頷かないで下さいよ。僕はどうしたらいいんですか……」
ガックリ落ち込んで、恨めしそうにして、消え入りそうな声を出すユーリというのは珍しい。
そのまま観察していたい気分になるのを我慢して、リィカは泰基に問いかけた。
「水も、こんな感じ?」
「ああ。火と水の属性は持っている、と判断して良さそうだが、使えないんだよな」
無詠唱を使うために練習した、成功した魔法のイメージをする、という方法も試したそうだが、それでも使えるようにならなかったそうだ。
「そっかぁ。――でも、適正があるなら使えるようになるよ。すごいなぁ。デウスだけじゃなく、持っている人は持ってるんだね」
ユーリの求めているのはこんな感想ではないだろうが、それでもリィカはそう思う。
これまで、光属性を持っている人は、それ一つしか持っていないのが常識とされていた。
その常識が覆ったのだから。
「……それなんですけどね、リィカ。当分、仲間内だけの秘密にして下さい。僕も当分の間、他者のいる場所では使わないようにしますから」
まあ、まだ使えもしませんけどね、とやや自虐的にユーリは言った。
この事実が公表された場合、控えめに言っても世界中が大騒ぎになる。
常識が覆る、というのは、それだけで大きい。
基本的に、光属性を得ようと思えば、教会で祝福を受ける必要がある。そして、祝福を受ければ、生まれ持った四属性の適性は失われる。
この事実は変わらないだろう。祝福を受けて光属性を得た者が持つ属性は、光だけだ。
だから、四属性のいずれかの適性を持つ可能性があるとするなら、ユーリのように生まれながらにして光属性を持っていた場合だ。
この世界の人々は、持つ適性が多いほどに力を持っているという認識を持っている。
そして、それは絶対ではないけれども、大方の事実だ。
これまで、神官は祝福を受けようが生まれつきだろうが、持つ適性は光属性一つだと思われてきたから、そこに優劣はなかった。
だが、生まれつき光属性を持つ者が複数の属性を持っている、という事が知れ渡れば、今現在の力関係が崩れかねない。
例えば、聖地。
あそこは生まれながらに光属性を持つ者も多いはず。
四属性のいずれかの適性を持つ者も、きっといるだろう。そうなると、今の権力構図が大きく変わる可能性が高い。
逆に、魔法使いの中にも光属性を持つ者も出てくるだろう。
教会の必要性が薄くなる……だけならまだいいが、出てくる問題は深刻だ。
祝福を受けて光属性を得た者は、教会側は当然把握している。そして、祝福を受けた者から生まれた子供が光属性を持っている場合も、把握するのは容易だ。
例えば、魔法での治療代に法外な料金をふっかけた、等の違反行為があった場合、教会側がそれを調べるのはさほど難しくない。
しかし、教会側が把握していない光魔法を使う者が増えてしまうと、違反行為があったとしても、それを調査するのが困難になってしまう。
「そういうことなので、当分は秘密にして下さい。無論、ケルー少将たちにも。彼らももしかして、程度には考えるでしょうが、僕みたいな実例を出す必要はないですから」
リィカは黙って頷いた。
違う属性を持っていた、やった、と喜んで終わり、というわけにはいかないのだ。
良い面もあるのだろうが、出てくる問題もある。
(……すごいなぁ)
責任ある立場に立つ、というのはそういうことなんだろう。色々な側面から、物事を見て考えて判断しなければならない。
自分と同じ年齢なのに、もうそんな難しいことまで考えている。
自分とは違うのだと、身近なはずの旅の仲間たちが遠くにいるようなこの感覚は、何度経験しても悲しかった。
0
あなたにおすすめの小説
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
私を家から追い出した妹達は、これから後悔するようです
天宮有
恋愛
伯爵令嬢の私サフィラよりも、妹エイダの方が優秀だった。
それは全て私の力によるものだけど、そのことを知っているのにエイダは姉に迷惑していると言い広めていく。
婚約者のヴァン王子はエイダの発言を信じて、私は婚約破棄を言い渡されてしまう。
その後、エイダは私の力が必要ないと思い込んでいるようで、私を家から追い出す。
これから元家族やヴァンは後悔するけど、私には関係ありません。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
精霊に愛された錬金術師、チートすぎてもはや無敵!?
あーもんど
ファンタジー
精霊の愛し子で、帝国唯一の錬金術師である公爵令嬢プリシラ。
彼女は今日もマイペースに、精霊達と楽しくモノ作りに励む。
ときどき、悪人を断罪したり人々を救ったりしながら。
◆小説家になろう様にて、先行公開中◆
◆三人称視点で本格的に書くのは初めてなので、温かい目で見守っていただけますと幸いです◆
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる