50 / 77
43. 秘密と変化
しおりを挟む
※題名変えました
「驚かせてしまったな……」
お互いに笑いあった後、彼はやはり申し訳無さそうにマリィを見た。
「許せなかったんだ。
クリフォードはさておき、先生達を悪く言われて我慢出来なかった。
特にセロンとトリスタンは王妃殿下が亡くなった後、ずっと面倒を見ていたんだ。
だから、2人に関しては思い入れも愛着も強い……魔法使いとして失格な程にな」
そう語るフィルバートは複雑な表情をしていた。
どれだけ愛していても、精神が不安定になると何が起こるか分からない魔法使いである彼にとってその愛は自分の精神を揺さぶる鬼門だ。
実際、今日マリィが間に入らなければどうなっていたか分からない。
確かに魔法使いとしては失格だろう。
しかし、マリィはやはり彼の気持ちがわかる為か、それが悪いことだとは思えなかった。大切な家族の為に怒るのは当然のことだ。
「人の大切なものを平気で傷つける方が……あのモロー公爵の方が悪いですわ。
本当、気分が悪くなる方。
娘の為にと言いますけど、あれはただ娘の為に努力する自分に酔っているだけですわよ。
根本的に娘も国もどうでもいいタイプですわ。クリフォード様と同じ。あの人の愛は真実ではなく口実です。
貴方の家族愛とは比べるまでもありません」
彼を思い出すと胸糞悪くなる。マリィは段々とムカムカとした憤りを覚えて頬を膨らませた。
自分のことでもないのに憤るマリィ。そんな彼女にフィルバートはつい苦笑してしまう。同時に、内心、フィルバートの立場になってこんなにも怒ってくれる彼女が嬉しかった。
「マリィ夫人、貴方になら打ち明けてもいいかもしれない」
「……? どうされました?」
マリィが不思議そうに顔を上げる。そんな彼女の前で、フィルバートはおもむろに眼鏡を外した。
「先程のモロー公爵との会話で君は聞いてしまっただろう?
……俺が先代国王の息子で、王位を先生に譲ったという話。あれは事実だが事実ではない」
「…………事実ではない?」
妙な言い回しで打ち明けられたその話にマリィは目を瞬かせる。
マリィが戸惑いの表情を浮かべる中、彼は長い前髪を左右に分け、その顔を露にした。
「国家機密故に誰かには話さないで欲しい。
確かに先代国王の息子だが、俺は国王には相応しくない人間なんだ。
この血の半分は何処の誰かも分からない謎の人間のものだからな」
「……え?」
打ち明けられたその話にマリィは思わずぽかんと口を開ける。
フィルバートは淡々と話を続けた。
「先代国王は……少々困った人だったらしい。
在位たったの13年。しかし、その13年。急逝するまでに国王は様々な問題を起こした。それらの中でとりわけ問題になったのがフィルバート・セレスチア。この俺だ」
フィルバートの琥珀色の目に悲哀の色が帯びる。それをマリィは見ていることしか出来なかった。
「俺は先代国王がどこからか自分の子どもとして王城に連れてきた赤ん坊だった。
誰との子どもか先代国王は最期の最期まで誰にも明かさなかったが、先代国王の性格からして確実にろくでもない人間との子どもだ。
それが俺。
だが、やがて先代国王が急逝し、幼い俺は国王になることになった。
だが、俺は出自があやふやだ。しかも、魔法使い。何が起こるか分かったものではない。
俺はその2つの懸念から継承権を放棄し、先代国王の弟だった先生に国王になっていただいたんだ。
他にも理由はあったが今はよそう。後は知っての通りだ」
彼は自分の出自と特性で国が混乱するのを回避する為、国王になるのをやめた。それは平和を愛する彼の立場からすれば当然の話だ。
もちろんモロー公爵から糾弾されるような話ではなく、国王やその子ども達が罵倒されるような話でもない。
やはりモロー公爵は理不尽だったとマリィは思った。
「フィルバート様は立派ですわ。
きっと決断したのはかなり幼い頃でしょう? それなのにそんな決断を……」
「……俺には先生と亡き王妃殿下がいたからな。
あの人達は俺の行く末を案じ、俺を支えてくれた。
先生は多分、俺が魔法使いだったのが大きかっただろうが、王妃殿下は出自が分からない俺を受け入れてくれた本当に優しい人だった。
そして、誰より俺が誰かを傷つけないよう願って、俺が誰かを救うことを望んだ人でもある。
あの人から習ったことは多い。今の俺があるのはあの人のおかげだ。
それに、昔のクリフォードも……」
そこまで言いかけて、フィルバートは我に返り、何かを振り払うようにかぶり振った。
「すまない。話し込んでしまったな」
慌ててフィルバートは謝るが、しかし、マリィは気を害した様子はなく、穏やか目でフィルバートを見ていた。
「いいえ、良かったです。やっと本当の貴方を知れた気がしますから」
彼にマリィは微笑みを浮かべた。
その微笑みはどこか嬉しそうで……だが、美しくて、フィルバートは目を見張った。
「だって、ついさっきまで私が知っていた貴方は優しくて、思いやりもあって、頼もしくて……この人ほど完璧な人はいないって人だったんですよ。
でも、貴方も怒ったり悩んだりする人で、私と同じなんだと思ったら、とっても親近感が湧きました。
私はフィルバート・セレスチアと言う人を知れて嬉しかったです」
フィルバートは息を飲んだ。
今、初めてフィルバートは真正面からマリィを見た。
今まで彼女をよく見るタイミングが無かったのもあるが、ずっと自分の前髪で隠されていて、彼女の容姿を何となくでしか見たことがなかった。
彼の目を遮るものは今、何も無い。
彼女は白百合姫、確かにそう呼ばれるのも分かる容姿だった。
白銀の髪と藍色の目を持つ彼女は、完成された精巧な人形のように美しい。
彼女の微笑みに合わせ白銀の髪が揺れる。
馬車の小さな窓から漏れる光が彼女の揺れる髪を照らすと、それは光沢のあるシルクのように艶やかにキラキラと輝いた。
そして、そんな輝かしい彼女の藍色の目には前髪を左右に分け素顔を晒している自分が映っている。それに気づきフィルバートは心臓が跳ねた。
「……っ」
彼女の目に映る自分は彼女に相応しくないほどとても陰気だった。それに気づきフィルバートは硬直した。
そして、今日の自分の姿を思い出し、こんなにも美しい人にあんな姿を見せてしまったのかと思うと恥ずかしくいたたまれない気持ちが湧き上がった。
「こうなるのなら……今日の俺こそ貴方には見られたくなかったな」
「?」
彼から漏れた本音にマリィは首を傾げた。
「別に私は気にしませんよ? もしルークが同じように言われていたら、私も抑えられませんし……」
「だろうな……そして、いつかのように俺が貴方を抑えるか、もしくは先程の貴方のように引き止めるんだろうな。
ある意味、お互い様だ。
だが、それでも貴方には見られたくなかった」
「?」
マリィはその理由が分からず、目を瞬かせ、彼と目を合わせる。
だが、その瞬間、息を飲んだ。
露わになった彼の目はマリィを、マリィだけを見ていた。
熱の篭ったそれはいつもマリィを見る優しい穏やかな目では無い……それはむしろ……。
「不思議だ。
幼い頃から俺は王族として他人に弱みや動揺を見せるなと厳しく躾られてきた。
だが、それとは関係なく、貴方の目にそんな自分を見せたくないと思う。
格好つけたい。見栄を張りたい、その目に映るのは頼もしい自分でありたい。
本当に不思議だ。
……こんなことを思うのは貴方が初めてだ」
真面目な顔で、真っ直ぐな本音で、ただただマリィだけを見て、発されるその言葉に、マリィは頬が熱くなり胸が高鳴るのを感じた。
真っ直ぐな彼の目が見てられなくて、真っ赤な顔のままマリィは俯き視線を外してしまう。
馬車の中は静かになった。
馬が闊歩する軽快な音と、車輪が回ってはきしめく音だけがその場を支配する。
どれくらい静寂が続いただろうか?
不意にフィルバートが口を開いた。
「なぁ、相談なんだが……」
「ハ、ハイ……な、なんでしょうか……?」
突如持ちかけられた相談にマリィの背筋が伸び、マリィはフィルバートの方に顔を上げる。しかし、彼と目を合わせた瞬間、顔を上げない方が良かったかもしれないとマリィは思った。
「俺は今まで目を前髪で隠し眼鏡を付けてきた。
それは俺が魔法使いだからこそ、余計な問題を起こさない為にしていたことでもあったが……1番は俺が周りの人間の目にそこまで頓着しなかった……否、良く見られたいなんて思って来なかったからだ。でも……今は違う」
フィルバートは外していた眼鏡を徐に手に取り、掛けた。だが、前髪は分けたまま。レンズの下には琥珀色の目が光っていた。
そして、琥珀色の目にはやはりマリィが映っていて、彼は微笑んでいた。
「次来るまでには髪を切る。服装も正す。
相応しい姿になる。
それから君の家に通ってもいいだろうか?」
……良く見られたいなんて思って来なかった。
……次までに髪を切る。
……服装も正す。
……相応しい姿になる……。
今まで誰の目も気にしてなかったという彼が誰を意識し誰の為にそうするのか。
それが分かってしまったマリィはこれ以上ないほど顔が赤くなるのを感じ手で覆った。
「わ、私も貴方の為に着飾って……待ってますから……」
茹だったように熱くなる頭を抑えて俯くマリィに言えたのはそれだけだった。
「驚かせてしまったな……」
お互いに笑いあった後、彼はやはり申し訳無さそうにマリィを見た。
「許せなかったんだ。
クリフォードはさておき、先生達を悪く言われて我慢出来なかった。
特にセロンとトリスタンは王妃殿下が亡くなった後、ずっと面倒を見ていたんだ。
だから、2人に関しては思い入れも愛着も強い……魔法使いとして失格な程にな」
そう語るフィルバートは複雑な表情をしていた。
どれだけ愛していても、精神が不安定になると何が起こるか分からない魔法使いである彼にとってその愛は自分の精神を揺さぶる鬼門だ。
実際、今日マリィが間に入らなければどうなっていたか分からない。
確かに魔法使いとしては失格だろう。
しかし、マリィはやはり彼の気持ちがわかる為か、それが悪いことだとは思えなかった。大切な家族の為に怒るのは当然のことだ。
「人の大切なものを平気で傷つける方が……あのモロー公爵の方が悪いですわ。
本当、気分が悪くなる方。
娘の為にと言いますけど、あれはただ娘の為に努力する自分に酔っているだけですわよ。
根本的に娘も国もどうでもいいタイプですわ。クリフォード様と同じ。あの人の愛は真実ではなく口実です。
貴方の家族愛とは比べるまでもありません」
彼を思い出すと胸糞悪くなる。マリィは段々とムカムカとした憤りを覚えて頬を膨らませた。
自分のことでもないのに憤るマリィ。そんな彼女にフィルバートはつい苦笑してしまう。同時に、内心、フィルバートの立場になってこんなにも怒ってくれる彼女が嬉しかった。
「マリィ夫人、貴方になら打ち明けてもいいかもしれない」
「……? どうされました?」
マリィが不思議そうに顔を上げる。そんな彼女の前で、フィルバートはおもむろに眼鏡を外した。
「先程のモロー公爵との会話で君は聞いてしまっただろう?
……俺が先代国王の息子で、王位を先生に譲ったという話。あれは事実だが事実ではない」
「…………事実ではない?」
妙な言い回しで打ち明けられたその話にマリィは目を瞬かせる。
マリィが戸惑いの表情を浮かべる中、彼は長い前髪を左右に分け、その顔を露にした。
「国家機密故に誰かには話さないで欲しい。
確かに先代国王の息子だが、俺は国王には相応しくない人間なんだ。
この血の半分は何処の誰かも分からない謎の人間のものだからな」
「……え?」
打ち明けられたその話にマリィは思わずぽかんと口を開ける。
フィルバートは淡々と話を続けた。
「先代国王は……少々困った人だったらしい。
在位たったの13年。しかし、その13年。急逝するまでに国王は様々な問題を起こした。それらの中でとりわけ問題になったのがフィルバート・セレスチア。この俺だ」
フィルバートの琥珀色の目に悲哀の色が帯びる。それをマリィは見ていることしか出来なかった。
「俺は先代国王がどこからか自分の子どもとして王城に連れてきた赤ん坊だった。
誰との子どもか先代国王は最期の最期まで誰にも明かさなかったが、先代国王の性格からして確実にろくでもない人間との子どもだ。
それが俺。
だが、やがて先代国王が急逝し、幼い俺は国王になることになった。
だが、俺は出自があやふやだ。しかも、魔法使い。何が起こるか分かったものではない。
俺はその2つの懸念から継承権を放棄し、先代国王の弟だった先生に国王になっていただいたんだ。
他にも理由はあったが今はよそう。後は知っての通りだ」
彼は自分の出自と特性で国が混乱するのを回避する為、国王になるのをやめた。それは平和を愛する彼の立場からすれば当然の話だ。
もちろんモロー公爵から糾弾されるような話ではなく、国王やその子ども達が罵倒されるような話でもない。
やはりモロー公爵は理不尽だったとマリィは思った。
「フィルバート様は立派ですわ。
きっと決断したのはかなり幼い頃でしょう? それなのにそんな決断を……」
「……俺には先生と亡き王妃殿下がいたからな。
あの人達は俺の行く末を案じ、俺を支えてくれた。
先生は多分、俺が魔法使いだったのが大きかっただろうが、王妃殿下は出自が分からない俺を受け入れてくれた本当に優しい人だった。
そして、誰より俺が誰かを傷つけないよう願って、俺が誰かを救うことを望んだ人でもある。
あの人から習ったことは多い。今の俺があるのはあの人のおかげだ。
それに、昔のクリフォードも……」
そこまで言いかけて、フィルバートは我に返り、何かを振り払うようにかぶり振った。
「すまない。話し込んでしまったな」
慌ててフィルバートは謝るが、しかし、マリィは気を害した様子はなく、穏やか目でフィルバートを見ていた。
「いいえ、良かったです。やっと本当の貴方を知れた気がしますから」
彼にマリィは微笑みを浮かべた。
その微笑みはどこか嬉しそうで……だが、美しくて、フィルバートは目を見張った。
「だって、ついさっきまで私が知っていた貴方は優しくて、思いやりもあって、頼もしくて……この人ほど完璧な人はいないって人だったんですよ。
でも、貴方も怒ったり悩んだりする人で、私と同じなんだと思ったら、とっても親近感が湧きました。
私はフィルバート・セレスチアと言う人を知れて嬉しかったです」
フィルバートは息を飲んだ。
今、初めてフィルバートは真正面からマリィを見た。
今まで彼女をよく見るタイミングが無かったのもあるが、ずっと自分の前髪で隠されていて、彼女の容姿を何となくでしか見たことがなかった。
彼の目を遮るものは今、何も無い。
彼女は白百合姫、確かにそう呼ばれるのも分かる容姿だった。
白銀の髪と藍色の目を持つ彼女は、完成された精巧な人形のように美しい。
彼女の微笑みに合わせ白銀の髪が揺れる。
馬車の小さな窓から漏れる光が彼女の揺れる髪を照らすと、それは光沢のあるシルクのように艶やかにキラキラと輝いた。
そして、そんな輝かしい彼女の藍色の目には前髪を左右に分け素顔を晒している自分が映っている。それに気づきフィルバートは心臓が跳ねた。
「……っ」
彼女の目に映る自分は彼女に相応しくないほどとても陰気だった。それに気づきフィルバートは硬直した。
そして、今日の自分の姿を思い出し、こんなにも美しい人にあんな姿を見せてしまったのかと思うと恥ずかしくいたたまれない気持ちが湧き上がった。
「こうなるのなら……今日の俺こそ貴方には見られたくなかったな」
「?」
彼から漏れた本音にマリィは首を傾げた。
「別に私は気にしませんよ? もしルークが同じように言われていたら、私も抑えられませんし……」
「だろうな……そして、いつかのように俺が貴方を抑えるか、もしくは先程の貴方のように引き止めるんだろうな。
ある意味、お互い様だ。
だが、それでも貴方には見られたくなかった」
「?」
マリィはその理由が分からず、目を瞬かせ、彼と目を合わせる。
だが、その瞬間、息を飲んだ。
露わになった彼の目はマリィを、マリィだけを見ていた。
熱の篭ったそれはいつもマリィを見る優しい穏やかな目では無い……それはむしろ……。
「不思議だ。
幼い頃から俺は王族として他人に弱みや動揺を見せるなと厳しく躾られてきた。
だが、それとは関係なく、貴方の目にそんな自分を見せたくないと思う。
格好つけたい。見栄を張りたい、その目に映るのは頼もしい自分でありたい。
本当に不思議だ。
……こんなことを思うのは貴方が初めてだ」
真面目な顔で、真っ直ぐな本音で、ただただマリィだけを見て、発されるその言葉に、マリィは頬が熱くなり胸が高鳴るのを感じた。
真っ直ぐな彼の目が見てられなくて、真っ赤な顔のままマリィは俯き視線を外してしまう。
馬車の中は静かになった。
馬が闊歩する軽快な音と、車輪が回ってはきしめく音だけがその場を支配する。
どれくらい静寂が続いただろうか?
不意にフィルバートが口を開いた。
「なぁ、相談なんだが……」
「ハ、ハイ……な、なんでしょうか……?」
突如持ちかけられた相談にマリィの背筋が伸び、マリィはフィルバートの方に顔を上げる。しかし、彼と目を合わせた瞬間、顔を上げない方が良かったかもしれないとマリィは思った。
「俺は今まで目を前髪で隠し眼鏡を付けてきた。
それは俺が魔法使いだからこそ、余計な問題を起こさない為にしていたことでもあったが……1番は俺が周りの人間の目にそこまで頓着しなかった……否、良く見られたいなんて思って来なかったからだ。でも……今は違う」
フィルバートは外していた眼鏡を徐に手に取り、掛けた。だが、前髪は分けたまま。レンズの下には琥珀色の目が光っていた。
そして、琥珀色の目にはやはりマリィが映っていて、彼は微笑んでいた。
「次来るまでには髪を切る。服装も正す。
相応しい姿になる。
それから君の家に通ってもいいだろうか?」
……良く見られたいなんて思って来なかった。
……次までに髪を切る。
……服装も正す。
……相応しい姿になる……。
今まで誰の目も気にしてなかったという彼が誰を意識し誰の為にそうするのか。
それが分かってしまったマリィはこれ以上ないほど顔が赤くなるのを感じ手で覆った。
「わ、私も貴方の為に着飾って……待ってますから……」
茹だったように熱くなる頭を抑えて俯くマリィに言えたのはそれだけだった。
21
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
【完結】結婚前から愛人を囲う男の種などいりません!
つくも茄子
ファンタジー
伯爵令嬢のフアナは、結婚式の一ヶ月前に婚約者の恋人から「私達愛し合っているから婚約を破棄しろ」と怒鳴り込まれた。この赤毛の女性は誰?え?婚約者のジョアンの恋人?初耳です。ジョアンとは従兄妹同士の幼馴染。ジョアンの父親である侯爵はフアナの伯父でもあった。怒り心頭の伯父。されどフアナは夫に愛人がいても一向に構わない。というよりも、結婚一ヶ月前に破棄など常識に考えて無理である。無事に結婚は済ませたものの、夫は新妻を蔑ろにする。何か勘違いしているようですが、伯爵家の世継ぎは私から生まれた子供がなるんですよ?父親?別に書類上の夫である必要はありません。そんな、フアナに最高の「種」がやってきた。
他サイトにも公開中。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~
由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。
両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。
そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。
王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。
――彼が愛する女性を連れてくるまでは。
【完結】結婚して12年一度も会った事ありませんけど? それでも旦那様は全てが欲しいそうです
との
恋愛
結婚して12年目のシエナは白い結婚継続中。
白い結婚を理由に離婚したら、全てを失うシエナは漸く離婚に向けて動けるチャンスを見つけ・・
沈黙を続けていたルカが、
「新しく商会を作って、その先は?」
ーーーーーー
題名 少し改変しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる