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視線を交わし合っている2人はずっとそのままであり、司会者が話しかけても姿勢を崩さない。さすがにマズいと思ったのか、彼が間に入った。しかし、2人がさらに距離を詰めて視線を交わし合い始めた。
「カズ兄さん。テレビでコメンテーター同士が険悪ムードになっているよ。これはいいの?」
「ああ、夏樹君。そうなっているのか……。六槍君。コメンテーター同士が険悪ムードだそうだ。そうか、たしかにそうなっているのか。これで、僕はブロッコリー社に付いているという情報が出た。僕はこれで良かったと思っている。ん?喧嘩を始めただって?台本なのか、それは?」
「さすがに違うんじゃないの?放送を中止しないといけない感じだよーーー。え、とっくみあい?うそ……」
なんと、コメンテーター同士が、とっみあいの喧嘩を始めてしまった。2人の背景には、今回の事件のことが説明されたパネルと朝陽の写真がある。さすがにいけないと思ったのか、朝陽の写真は奥にしまわれた。しかし、黒崎製菓の創業者一族の娘のプロフィールが書かれたパネルは残されている。二葉という名前は出ていないが、自分のことが書かれたパネルの前で喧嘩が起こるだなんて、二葉と朝陽はどう思っているだろう。
二葉が黒崎姓になることで、きっと何かが起こるというのは、お義父さんが想像していた。この家は何かが起こる。他の家だってそうに違いないが、黒崎姓を名乗る人が新しく出てきた時、いつもそうなのだという。俺は何も無かった。それが珍しいぐらいなのだそうだ。
それなら黒崎がこの家に来て姓を変えたとき、何が起こったのだろうかと気になった。そして、教えて貰った。黒崎のことを誘拐しようとした車が門の前に着き、門のそばで佇んでいた6歳の黒崎のことを連れ込もうとしたそうだ。必死に抵抗する黒崎のことに気がついたお手伝いさんが走って来ていても、誘拐犯の男女は彼のことを連れて行こうとしていた。その誘拐犯というのが黒崎家の親戚の人であり、遊びに来ただけだと言い張ったそうだ。
それ以来、黒崎は一人で庭に出ることが出来なくなったそうだ。この家に来たばかりの時に起きたことで、黒崎としては好奇心からあちこち行きたくなり、そっと家を抜け出したそうだ。そこで起きた事件だ。俺にもその可能性があるということで、黒崎がいないときは、一人で庭に出られなくなっている。
大学への通学は一人だったのは、お義父さんからの強い意見だった。どこでも一人にさせないことで、身を守るすべがなくなってしまうことと、俺の気持ちの塞がれようを心配してのことだった。それだけ黒崎が俺のことを心配しているということだ。今は家族の人数が増えているから安心している。お義父さんも黒崎もだ。
ユーリーがアレクシスさんにコメンテーターの2人の状況を話し始めた。画面の中では司会者の方にだけカメラが向けられており、次のニュースにいきたそうにしているのが感じられた。音声は喧嘩をしている声だ。ざわざわしているのが分かった。
「ユーリー、喧嘩が収まったみたいだよ。次のニュースになったよ。……カズ兄さん。あれ?いない。入ってきたのかな。あ、来た来た……」
その一貴さんがリビングに入ってきた。六槍さんとの電話は続けている。プラセルにはブロッコリー社からの電話が掛かってきていて、ありがとうというお礼と、コメンテーターの2人を仲裁しないといけなくなったという話がされたことが分かった。そして、ユーリーがそれを聞き、アレクシスさんに説明を始めた。
「兄さん。テレビは次のニュースになったよ。でも、コメンテーター同士の2人を仲裁しないといけなくなったって、ブロッコリー社からプラセルに電話が入ったそうだ。そうだ、ブロッコリー社が仲裁をするそうだ。伊吹君が名乗りを上げたそうだ」
「六槍君。プラセルが仲裁すると言ってくれないか。花木社長は癖が強すぎる。僕が伊吹君のことを守りたい」
「兄さん。僕の環境はこういうわけだよ。早く日本に来てくれ。母さんが来月来てくれるそうだ。一緒にどうだ?ああ、父さんが退院したばかりだから、誰かいないといけないのか……。いいんじゃないのか?一人にさせておいても……。そうか、兄さんが先に来るのか。この家の法事の時はどうだろう?」
「六槍君。そういうわけだ。この家に来てくれ。なんだって?朝陽君を一人にしておけないのか。デートなのか?」
「兄さん。今日はえらく喋るな。機嫌が良いんだろう。デートなのか?」
「ふう……」
今日は賑やかだと思った。なんだか喉が渇いてきて、キッチンに移動した。もうすぐで黒崎が戻ってくるだろう。その間に珈琲を煎れることにした。そして、何人分が必要だろうかと、今日居る家族数を指折り数えて、まとめて5人分煎れることにした。俺は多めに飲みたいからだ。
「カズ兄さん。テレビでコメンテーター同士が険悪ムードになっているよ。これはいいの?」
「ああ、夏樹君。そうなっているのか……。六槍君。コメンテーター同士が険悪ムードだそうだ。そうか、たしかにそうなっているのか。これで、僕はブロッコリー社に付いているという情報が出た。僕はこれで良かったと思っている。ん?喧嘩を始めただって?台本なのか、それは?」
「さすがに違うんじゃないの?放送を中止しないといけない感じだよーーー。え、とっくみあい?うそ……」
なんと、コメンテーター同士が、とっみあいの喧嘩を始めてしまった。2人の背景には、今回の事件のことが説明されたパネルと朝陽の写真がある。さすがにいけないと思ったのか、朝陽の写真は奥にしまわれた。しかし、黒崎製菓の創業者一族の娘のプロフィールが書かれたパネルは残されている。二葉という名前は出ていないが、自分のことが書かれたパネルの前で喧嘩が起こるだなんて、二葉と朝陽はどう思っているだろう。
二葉が黒崎姓になることで、きっと何かが起こるというのは、お義父さんが想像していた。この家は何かが起こる。他の家だってそうに違いないが、黒崎姓を名乗る人が新しく出てきた時、いつもそうなのだという。俺は何も無かった。それが珍しいぐらいなのだそうだ。
それなら黒崎がこの家に来て姓を変えたとき、何が起こったのだろうかと気になった。そして、教えて貰った。黒崎のことを誘拐しようとした車が門の前に着き、門のそばで佇んでいた6歳の黒崎のことを連れ込もうとしたそうだ。必死に抵抗する黒崎のことに気がついたお手伝いさんが走って来ていても、誘拐犯の男女は彼のことを連れて行こうとしていた。その誘拐犯というのが黒崎家の親戚の人であり、遊びに来ただけだと言い張ったそうだ。
それ以来、黒崎は一人で庭に出ることが出来なくなったそうだ。この家に来たばかりの時に起きたことで、黒崎としては好奇心からあちこち行きたくなり、そっと家を抜け出したそうだ。そこで起きた事件だ。俺にもその可能性があるということで、黒崎がいないときは、一人で庭に出られなくなっている。
大学への通学は一人だったのは、お義父さんからの強い意見だった。どこでも一人にさせないことで、身を守るすべがなくなってしまうことと、俺の気持ちの塞がれようを心配してのことだった。それだけ黒崎が俺のことを心配しているということだ。今は家族の人数が増えているから安心している。お義父さんも黒崎もだ。
ユーリーがアレクシスさんにコメンテーターの2人の状況を話し始めた。画面の中では司会者の方にだけカメラが向けられており、次のニュースにいきたそうにしているのが感じられた。音声は喧嘩をしている声だ。ざわざわしているのが分かった。
「ユーリー、喧嘩が収まったみたいだよ。次のニュースになったよ。……カズ兄さん。あれ?いない。入ってきたのかな。あ、来た来た……」
その一貴さんがリビングに入ってきた。六槍さんとの電話は続けている。プラセルにはブロッコリー社からの電話が掛かってきていて、ありがとうというお礼と、コメンテーターの2人を仲裁しないといけなくなったという話がされたことが分かった。そして、ユーリーがそれを聞き、アレクシスさんに説明を始めた。
「兄さん。テレビは次のニュースになったよ。でも、コメンテーター同士の2人を仲裁しないといけなくなったって、ブロッコリー社からプラセルに電話が入ったそうだ。そうだ、ブロッコリー社が仲裁をするそうだ。伊吹君が名乗りを上げたそうだ」
「六槍君。プラセルが仲裁すると言ってくれないか。花木社長は癖が強すぎる。僕が伊吹君のことを守りたい」
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「六槍君。そういうわけだ。この家に来てくれ。なんだって?朝陽君を一人にしておけないのか。デートなのか?」
「兄さん。今日はえらく喋るな。機嫌が良いんだろう。デートなのか?」
「ふう……」
今日は賑やかだと思った。なんだか喉が渇いてきて、キッチンに移動した。もうすぐで黒崎が戻ってくるだろう。その間に珈琲を煎れることにした。そして、何人分が必要だろうかと、今日居る家族数を指折り数えて、まとめて5人分煎れることにした。俺は多めに飲みたいからだ。
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