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俺もそばに立ち、スマホを見た。黒崎が二葉からのラインの画面を出して、今日は何も入っていないことを確認し、藤沢のラインを開いた。そして、黒崎から笑い声が立った。一貴さんがプラセル本社で飾っている新しいクリスマスツリーの写真を10枚ぐらい送ったのは分かったからだ。どれも同じ写真に見える。
「一貴。何の違いがあるんだ?」
「どれも同じではない。光の輝きが角度によって違う。修輔君はそういうところを理解してくれる。だから、何枚も送ってみた。ああーーー、しまった!」
「真琴企画だと?どうしてだ?」
一貴さんのスマホにママの事務所から電話が入った。さすがに黒崎が代わりに出るということはぜずに、一貴さんが出た。落ち着いた声だ。しかし、今の体勢は、何か良からぬ事を考えていたのがバレたということで隠れようとしているスタイルだ。そのギャップが面白い。
「もしもし。島川です!ああーーー、副社長でしたか!お世話になっています!テレビは観ました。提供頂いた資料が放映されていて、これで朝陽君とオンライズの宣伝ができました。ありがとうございます」
「大木さんか……」
黒崎が静かにしていようと決めたようで、椅子に座り直した。足を組んで偉そうにしているスタイルだ。ふん反り返ってもいる。しかし、一貴さんは身を隠したそうだ。美来さんからの電話が何がマズいのだろうか。話を聞いていると、ちっともおかしくないのに。
「ああーーー、今日はクリスマスイブですね!我が家でもクリスマスツリーを飾っています。本当は今年は飾らないことにしていたんですが、寂しいということになりまして……。ああ、二葉ですか。まだ帰っていません。返事は聞けていなくて……。いや、だめだろうとは思っています。声だけでも掛けさせてもらいます。では、後ほどお返事をさせて頂きます。失礼します」
電話が終わった。これで、二葉のことで電話が入ったのだと分かり、お義父さんが目を見開いて、そして、笑いかけてきた。
「一貴。二葉がどうしたんだ?」
「あの……。午前中のテレビ番組でオンライズの宣伝をしようと、烏丸さんのモデル時代のショーの様子の映像を流して貰いました。提供元は真琴企画の大木美来副社長です。そこで、朝陽君のお母さんだとテレビで紹介させてもらったわけです」
「それは聞いてあったな。それで、二葉が何かあったのか?」
「あの……。テレビ局には、二葉のことは静かにしておいてくれと僕からも頼みました。実は、テレビ局からですね、一番最初にプラセルに話が来たのは、オンライズの宣伝を兼ねて、真琴企画の烏丸真琴さんと朝陽君の再会を演出しようかという申し出だったんです。烏丸さんがこれまで歩んできた人生をドラマにしようかという話でした。向こうはすでに、親子が会っていない関係になっていると知っていたんです。だから、再会は難しいだろうと答えてあります。そこで、烏丸さんのショーの様子を流して貰いました。それで、その後、大木さんから電話が入って、真琴企画に飾ってあるクリスマスツリーを観に来ないかと、二葉と朝陽君に伝えてくれという伝言を頼まれました。明日の夕方まで飾ってあるそうです。その伝言を伝えられないかも知れないとは言ってあります。でも、もしかしたら、真琴企画の方から二葉に連絡が入ったかもと思い、今、隠れます……」
「それを早く話してくれたら良かった。そうか、隠しておこうと思ったのか。私達のためを思ってなのか……」
これで事情を知ることが出来た。隠すことでは無いと思う。しかし、一貴さんとしては、オンライズの宣伝をしたことでくっついてきた伝言だったから、隠したかったそうだ。そこで俺は考えた。二葉と朝陽のことを事務所に連れて行こうと思っていたのではないかと。
「カズ兄さん。もしかして……」
「いや、違う。向こうが期待していたから、断り切れなかったんだ。それで、聞いてみるという答えだけ返しておいて、何も聞かずにしておいて、やっぱりだめだったと返事をしようかと思っていた。お義父さんが帰って来た後で相談しようと思いまして。大木さんから電話があったのは、午前9時です」
「私は怒らない。その時間は圭一がいたが、話しそびれたんだろう?それに、隠したかったということだ」
「ごめんなさい。すっかり忘れていたんです!隠すことも、相談することもです……」
「ああーーー、なるほど……」
忘れていたということかと納得した。そして、二葉には、真琴企画から会社の方に連絡が入ったのかも知れないと思ったそうで、すっかり忘れていたことに気がつき、慌てているのだそうだ。そして、その二葉から黒崎に電話が入った。もう門のそばまで帰ってきたのだという。今日は何も無かったよと言っていた。
「一貴。何の違いがあるんだ?」
「どれも同じではない。光の輝きが角度によって違う。修輔君はそういうところを理解してくれる。だから、何枚も送ってみた。ああーーー、しまった!」
「真琴企画だと?どうしてだ?」
一貴さんのスマホにママの事務所から電話が入った。さすがに黒崎が代わりに出るということはぜずに、一貴さんが出た。落ち着いた声だ。しかし、今の体勢は、何か良からぬ事を考えていたのがバレたということで隠れようとしているスタイルだ。そのギャップが面白い。
「もしもし。島川です!ああーーー、副社長でしたか!お世話になっています!テレビは観ました。提供頂いた資料が放映されていて、これで朝陽君とオンライズの宣伝ができました。ありがとうございます」
「大木さんか……」
黒崎が静かにしていようと決めたようで、椅子に座り直した。足を組んで偉そうにしているスタイルだ。ふん反り返ってもいる。しかし、一貴さんは身を隠したそうだ。美来さんからの電話が何がマズいのだろうか。話を聞いていると、ちっともおかしくないのに。
「ああーーー、今日はクリスマスイブですね!我が家でもクリスマスツリーを飾っています。本当は今年は飾らないことにしていたんですが、寂しいということになりまして……。ああ、二葉ですか。まだ帰っていません。返事は聞けていなくて……。いや、だめだろうとは思っています。声だけでも掛けさせてもらいます。では、後ほどお返事をさせて頂きます。失礼します」
電話が終わった。これで、二葉のことで電話が入ったのだと分かり、お義父さんが目を見開いて、そして、笑いかけてきた。
「一貴。二葉がどうしたんだ?」
「あの……。午前中のテレビ番組でオンライズの宣伝をしようと、烏丸さんのモデル時代のショーの様子の映像を流して貰いました。提供元は真琴企画の大木美来副社長です。そこで、朝陽君のお母さんだとテレビで紹介させてもらったわけです」
「それは聞いてあったな。それで、二葉が何かあったのか?」
「あの……。テレビ局には、二葉のことは静かにしておいてくれと僕からも頼みました。実は、テレビ局からですね、一番最初にプラセルに話が来たのは、オンライズの宣伝を兼ねて、真琴企画の烏丸真琴さんと朝陽君の再会を演出しようかという申し出だったんです。烏丸さんがこれまで歩んできた人生をドラマにしようかという話でした。向こうはすでに、親子が会っていない関係になっていると知っていたんです。だから、再会は難しいだろうと答えてあります。そこで、烏丸さんのショーの様子を流して貰いました。それで、その後、大木さんから電話が入って、真琴企画に飾ってあるクリスマスツリーを観に来ないかと、二葉と朝陽君に伝えてくれという伝言を頼まれました。明日の夕方まで飾ってあるそうです。その伝言を伝えられないかも知れないとは言ってあります。でも、もしかしたら、真琴企画の方から二葉に連絡が入ったかもと思い、今、隠れます……」
「それを早く話してくれたら良かった。そうか、隠しておこうと思ったのか。私達のためを思ってなのか……」
これで事情を知ることが出来た。隠すことでは無いと思う。しかし、一貴さんとしては、オンライズの宣伝をしたことでくっついてきた伝言だったから、隠したかったそうだ。そこで俺は考えた。二葉と朝陽のことを事務所に連れて行こうと思っていたのではないかと。
「カズ兄さん。もしかして……」
「いや、違う。向こうが期待していたから、断り切れなかったんだ。それで、聞いてみるという答えだけ返しておいて、何も聞かずにしておいて、やっぱりだめだったと返事をしようかと思っていた。お義父さんが帰って来た後で相談しようと思いまして。大木さんから電話があったのは、午前9時です」
「私は怒らない。その時間は圭一がいたが、話しそびれたんだろう?それに、隠したかったということだ」
「ごめんなさい。すっかり忘れていたんです!隠すことも、相談することもです……」
「ああーーー、なるほど……」
忘れていたということかと納得した。そして、二葉には、真琴企画から会社の方に連絡が入ったのかも知れないと思ったそうで、すっかり忘れていたことに気がつき、慌てているのだそうだ。そして、その二葉から黒崎に電話が入った。もう門のそばまで帰ってきたのだという。今日は何も無かったよと言っていた。
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