ポーションメーカーとして国家に尽くしてましたが、婚約破棄されちゃいました!

安奈

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21話 ルデルテ公爵は…… その1(ルデルテ公爵視点)

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「其方の負けだ、ルデルテ公爵……潔く縛に付け。抵抗しない方が、まだ罪はマシになると思うぞ?」


 護衛に命じ、私に手錠を掛けるサウス王子殿下……。皮肉を込めた言葉のつもりか……? 舐められたものだな……。


「皮肉ですかな、サウス王子殿下……?」

「いや、そんなつもりはない。私は事実を述べただけだ。公務執行妨害……いや、この場合は不敬罪や反逆罪に問われても、文句が言えない状況だからな」


 この若造は何を言っているのか……王国内の法律をちゃんと理解しているのか? 議会を審議を得て、法律というものは執行されるが……私ほどの人間に、重罪を科すことは難しいのだよ。


 ポーションメーカーのレミュラ・ミセットも勝ち誇ったような顔をしているな。貴様だけは絶対に許さんぞ、この似非鑑定人が……! 私のポーションの効果を悉く看破しやがって……! こともあろうに、成功した青のポーションの効力まで、自分の物より劣っているという始末だ……!

 そんなことがあるわけがないだろうが、この嘘つき女め……! 私の調合、研究部門の成果は貴様が作り出したポーションからの研究なのだ!

 かなりの投資と時間を費やしてようやく成功した珠玉の機関……材料費を計算に入れても、私の利益はうなぎ登りになる予定だったのに……!

 貴様なんぞのポーションメーカーとしての製造工程、精製したポーションの成分なんぞを参考にした、私がバカだったよ!


 とにかく、私の罪は議会を通して免責してもらうこととして……さて、役立たずのマルクスや他のチームリーダーたちも全員解雇だな。私が直接指揮系統を操作して、完璧なポーション作りを急ぐとしようか。


 レミュラ・ミセット……こんな糞女と私が、一時でも婚約関係にあったとは驚きだ……! 平民の分際でと追放してやったのに、また優雅に舞い戻って来やがって……! しかも、私の計画潰しにやって来たのだからな。


 この女への復讐はどうしようか……いや、まあいい。そっちを考えるのは後だ……。今は、私の罪を失くすことが最優先だからな。サウス王子殿下は私が気力を失ったことで、勝ちを確信しているだろうな……ふはははは、甘い、甘い!


「さて、ルデルテ公爵の研究・調合部門は取り壊しにした方がいいな……」

「少々、お待ちをサウス王子殿下」

「レミュラ? どうしたんだ?」


 まるで、サウス王子殿下の側近と勘違いしているように、レミュラ・ミセットは王子殿下に話しかけている。どこまでも勘違いが過ぎる女だ、本当に……。平民ごときが意見とは……。


「調合・研究部門は残して頂いた方がいいかと思います。もしも、安価なポーションを量産できるようになれば、王国、それから街にある薬屋にとっても良いことだと思うので……」


 私は思わず放心状態になっていた。この糞女……! とんでもないことを言ってやがる! その場所は全て、私の物なんだよ! 免責された後に使っていく予定なんだ……!
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