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ライオンより恐ろしい姉後編
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「あなたがリウトの姉なのね。とってもプリティーだわ」
アリアはソフィアさんでも動くことができない中、前に進み、コト姉に抱きつく。
「何? どういうこと?」
コト姉もまさか抱きつかれると思っていなかったのか、驚き、焦りだす。そして先程までこの場を支配していた殺気が一瞬で霧散していった。
「こんなにプリティーな子見たことないわ。さすが大和撫子を生んだジャパンね」
「えっ? そうかな? えへへ⋯⋯リウトちゃん、お姉ちゃん可愛いって」
「コ、コト姉はいつも可愛くて自慢のお姉ちゃんだよ」
俺はここぞとばかりにコト姉を褒めて、何とか怒りが静まるように画策する。
「本当? リウトちゃんにも可愛いって言ってもらえてお姉ちゃんすごく嬉しい」
さっきは聞く耳持たないと言った感じだったが、どうやらアリアの抱きつきと、可愛いと褒められたお陰で、コト姉は正気を取り戻したようだ。
「それで何でリウトちゃんはアリアちゃんと一緒に登校してきたのかな?」
「昨日二人組の男から助けたお礼で家を訪ねてきたんだ。それで今日から羽ヶ鷺に転入するから車で送ってもらっただけだよ」
「そういえば今日から転入生が来るって先生が言ってたよ。アリアちゃんとソフィアちゃんのことだったんだね」
「そうよ。プリティーなあなたの名前を聞いてもいいかしら」
そう言ってアリアはコト姉からようやく離れた。
「私は天城 琴音。リウトちゃんのお姉ちゃんで一応この学園の生徒会長をしています。何か困ったことがあったらいつでも相談してね」
「私は西条 アリア。リウトの姉であるあなたとは特に仲良くしたいわ」
そして二人は右手でがっちりと握手をする。
良かった。とりあえずコト姉の機嫌は治り、二人がバトルする展開にはならなそうだ。
「ソフィアちゃんもようこそ羽ヶ鷺へ」
「は、はい。よろしくお願いします」
「緊張しているのかな? 何かあったらお姉ちゃんを頼ってね」
今、お姉ちゃんが強調されているように感じたが気のせいか?
それとソフィアさんもコト姉と握手をしているが、先程のプレッシャーが頭に残っているのか、手が震えている。
武道の心得がある程、コト姉の恐ろしさがわかるというやつだな。
ソフィアさんは生態系ピラミッドで自分よりコト姉が上だとわかり、敗北を認めてしまったのだろう。
「それじゃあコト姉、朝の挨拶運動がんばってね」
「うん。お姉ちゃんがんばるよ」
とりあえずコト姉の怒りは収まったが、いつまでもここにいるのは得策ではない。俺はコト姉に声をかけ、校舎へと向かう。
「琴音、今度いっぱい話しましょ」
「失礼します。琴音様」
そしてアリアとソフィアも俺に続き、校舎へと向かうのであった。
俺は校舎の中へ入ると、二人を職員室まで送り届けてからAクラスへと向かうが、気が進まない。
おそらくアリアやソフィアさんと一緒にいる所を見られているんだろうな。
これから教室に入るとどういう目に合うか容易に想像できた。
しかしそろそろ始業のチャイムが鳴るため、行かない訳にもいかない。
俺は意を決して教室のドアを開けると⋯⋯。
「おい天城! お前お嬢様とメイドと一緒にいたんだってな!」
「リウトどういうことだ! まさかお前あのメイドさんに、ご主人様に逆らうのか! 黙って言うことを聞いてればいいんだとか言ってけしからんことをしているんじゃないだろうな」
「車で一緒に登校してきたんでしょ? もしかしてあのお嬢様って天城くんの婚約者?」
「ねえねえ本当は二人はどういう関係なの? 教えてよ」
やれやれ⋯⋯予想していたとはいえ、質問責めだな。8割はアリアとソフィアさんに興味津々といった所で残り2割は俺への嫉妬だな。
どうするかこれ。
だが何も話さないでいると憶測でものを言われるかもしれない。俺は昨日の出来事を皆に伝えることにするのであった。
アリアはソフィアさんでも動くことができない中、前に進み、コト姉に抱きつく。
「何? どういうこと?」
コト姉もまさか抱きつかれると思っていなかったのか、驚き、焦りだす。そして先程までこの場を支配していた殺気が一瞬で霧散していった。
「こんなにプリティーな子見たことないわ。さすが大和撫子を生んだジャパンね」
「えっ? そうかな? えへへ⋯⋯リウトちゃん、お姉ちゃん可愛いって」
「コ、コト姉はいつも可愛くて自慢のお姉ちゃんだよ」
俺はここぞとばかりにコト姉を褒めて、何とか怒りが静まるように画策する。
「本当? リウトちゃんにも可愛いって言ってもらえてお姉ちゃんすごく嬉しい」
さっきは聞く耳持たないと言った感じだったが、どうやらアリアの抱きつきと、可愛いと褒められたお陰で、コト姉は正気を取り戻したようだ。
「それで何でリウトちゃんはアリアちゃんと一緒に登校してきたのかな?」
「昨日二人組の男から助けたお礼で家を訪ねてきたんだ。それで今日から羽ヶ鷺に転入するから車で送ってもらっただけだよ」
「そういえば今日から転入生が来るって先生が言ってたよ。アリアちゃんとソフィアちゃんのことだったんだね」
「そうよ。プリティーなあなたの名前を聞いてもいいかしら」
そう言ってアリアはコト姉からようやく離れた。
「私は天城 琴音。リウトちゃんのお姉ちゃんで一応この学園の生徒会長をしています。何か困ったことがあったらいつでも相談してね」
「私は西条 アリア。リウトの姉であるあなたとは特に仲良くしたいわ」
そして二人は右手でがっちりと握手をする。
良かった。とりあえずコト姉の機嫌は治り、二人がバトルする展開にはならなそうだ。
「ソフィアちゃんもようこそ羽ヶ鷺へ」
「は、はい。よろしくお願いします」
「緊張しているのかな? 何かあったらお姉ちゃんを頼ってね」
今、お姉ちゃんが強調されているように感じたが気のせいか?
それとソフィアさんもコト姉と握手をしているが、先程のプレッシャーが頭に残っているのか、手が震えている。
武道の心得がある程、コト姉の恐ろしさがわかるというやつだな。
ソフィアさんは生態系ピラミッドで自分よりコト姉が上だとわかり、敗北を認めてしまったのだろう。
「それじゃあコト姉、朝の挨拶運動がんばってね」
「うん。お姉ちゃんがんばるよ」
とりあえずコト姉の怒りは収まったが、いつまでもここにいるのは得策ではない。俺はコト姉に声をかけ、校舎へと向かう。
「琴音、今度いっぱい話しましょ」
「失礼します。琴音様」
そしてアリアとソフィアも俺に続き、校舎へと向かうのであった。
俺は校舎の中へ入ると、二人を職員室まで送り届けてからAクラスへと向かうが、気が進まない。
おそらくアリアやソフィアさんと一緒にいる所を見られているんだろうな。
これから教室に入るとどういう目に合うか容易に想像できた。
しかしそろそろ始業のチャイムが鳴るため、行かない訳にもいかない。
俺は意を決して教室のドアを開けると⋯⋯。
「おい天城! お前お嬢様とメイドと一緒にいたんだってな!」
「リウトどういうことだ! まさかお前あのメイドさんに、ご主人様に逆らうのか! 黙って言うことを聞いてればいいんだとか言ってけしからんことをしているんじゃないだろうな」
「車で一緒に登校してきたんでしょ? もしかしてあのお嬢様って天城くんの婚約者?」
「ねえねえ本当は二人はどういう関係なの? 教えてよ」
やれやれ⋯⋯予想していたとはいえ、質問責めだな。8割はアリアとソフィアさんに興味津々といった所で残り2割は俺への嫉妬だな。
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