VS お義母さん

沢麻

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噂の布おむつ信仰ってこれ?

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 だが一緒に住むとなると話は違う。とりあえずもう帰るところもないので当面泊めるのは百歩譲って仕方ないとする。しかし永住はなんとしても阻止しなければ。あんな化石みたいな人と暮らせるものか。
 
 早速翌朝、事件は起きた。
 杏奈はいつも夜泣きが辛いので、最近は起きる時間が出産前と同じとは行かず、七時半くらいになる。それでも最近知り合ったママ友達の中では早い方なのだが、いきなり六時に道子が寝室に侵入してきてカーテンを開けだしたのである。
 「朝よ、起きましょう」
 は? 起きましょうって何。ていうかなんで寝室に勝手に入ってくるの?
 和馬はしかし、朝が弱く仕事の日でも七時起床なのだが、本日もその道子の奇襲にも微動だにせず寝続けている。ここは息子である和馬が「お母さんそれはちょっと」と注意してくれないと困るのに、何寝てるんだよお前。仕方がないので杏奈が眠いのに応戦する。
 「お義母さんすいません、私らはいつもまだ起きないんで、もうちょっと寝ます。カーテン閉めてください」
 「えっ、もう六時よ。あなた朝ごはんの準備があるんじゃないの?」
 「いや、和馬は朝は自分で用意して食べるし、いいんです」
 「えっ?」
 道子の声音が変わった。そして暫く沈黙する。和馬は寝ている。変な緊張した空気が流れ、杏奈は完璧に目が覚めてしまった。そして道子は黙って部屋をあとにした。
 なんだよどうせ出ていくなら最初から構わなければ良かった。そうこうしているうちに娘の瑠璃夏が起きてしまい、面倒なのでそのまま授乳する。
 すると台所の方から音がするではないか。勝手に台所で何か作っている雰囲気である。
 これは面倒なことになった。というか、台所など滅多に掃除しないのでひどい有り様であり、道子が黙っているとは思えなかった。冷蔵庫の中も見ているということだろう。
 起きたくない。この部屋から出たくない。
 そのうちに和馬が起きたので、先程の話を寝起きの和馬に訴えた。しかし和馬は朝一秒たりとも無駄にすると遅刻するので、杏奈を完全に聞き流し部屋を飛び出して行った。 
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