46 / 101
第一部 owner&butler
第四十五話 【girls talk】
しおりを挟む
『うっへ~……キッツぃねえ」
電話越しの葵が大きな溜め息を吐いている。かれこれ二十年近い付き合いの彼女に、わたしはこういうことがあると決まって電話を掛けるのだ。
『心に決めた人ってのがほたるだってことはないの?』
「わかんない……」
立ち上がって湯船から出る。あまり長風呂をするとのぼせてしまうので、風呂椅子に座って湯船に背を預けた。
『この前会えなかったし、週末会ったときにちゃんと聞くよ。具合どうなん?』
「具合はまあ悪い……うん……あ」
『なに?』
「そういえば待って下さいって言われた 」
『なにを?』
あの時お風呂で──セバスチャンは「私の恩返しが済むまで待って下さい」と言った。恩というのが何なのか、わたしが全てを知ってしまったら拒絶するだろうからと言って言葉を濁したのだった。
『……で、ほたるは何を待ってんの?』
「何って…………あれ?」
記憶を遡りよくよく考える。わたしは一体何を待っているのだろう。彼に抱きついて、拒絶されて、恩返しが済むまで待って下さいと言われた。
「上手いことはぐらかされただけ?」
『そんな風に聞こえるねえ』
「結局、わたしはどうしたらいいんだろ?」
『とりあえず、その恩ってのが返されるまで待機するしかないんじゃないの?』
「だよね……」
きっと詳しいことなんてセバスチャンに聞いても教えてくれないだろう。そうなればやはり葵が言うようにただ待つしかないのかもしれない。
『とりあえずさぁ、いつも通りの態度で接しないと駄目だよ? 週末私に会うまで耐えるんだよ、ほたる』
「うん……ありがとね。ごめんね、こんな時間に」
『構わん構わん。じゃあまたね』
電話を切ってもう一度湯船に浸かり、お風呂場を出た。その日は具合が悪いからとセバスチャンに告げて、早めに布団に入った。
*
失恋してからの一週間なんてあっという間だった。出来るだけいつも通り、セバスチャンと会話をしてきたつもりだった。時間の経過と共に体調もすっかり良くなって、出かける前にわたしは──。
「セバスさん」
「はい?」
「明日からお風呂、一緒に入れそうです」
「ありがとうございます!」
この執事は、なんて嬉しそうな顔をするのだろう。にっこりと細めたその瞳にはいつもの蒼いカラーコンタクトを入れていない。珍しく黒縁のシンプルな眼鏡姿の執事は、どうやら少し寝坊をしてしまったらしい。出かける前にコンタクトを入れるつもりなのだとか。
「じゃあ、行ってきます。セバスさんもお仕事頑張って下さいね」
「ありがとうございます、御気をつけて」
日曜だというのに、セバスチャンは珍しく仕事らしい。わたしを見送ったらすぐに出勤をすると言って既にスーツ姿だった。
迎えに来てくれた葵の車で向かうのは隣の市との境にあるカフェレストランだった。なんでも、ホテルと結婚式場の複合施設に併設して作られたばかりの、新しいお店らしい。
「よくそんなとこ見つけたね」
「グルメ雑誌見ててさー、載ってたんだ。んで、詳しく調べたらそこのカフェで出るスイーツが美味しいみたいでさ」
トイレ休憩に立ち寄ったコンビニで、葵がスマートフォンでホームページを見せてくれた。花と緑に囲まれたガーデンウェディングが売りの結婚式場だ。
「ここならわたしも知ってる。式の後に隣のホテルにも泊まれるから、お酒を飲んでも帰りに困らないって誰か言ってたな……」
「それ私だよー」
「そうだっけ?」
「ほたる、ボケたのー?」
「違うもんっ」
飲み物を購入し、カフェまでの道中、葵にセバスチャンと出会った経緯をゆっくりと話した。職場の先輩の瑞河さんには話さなかった──お風呂に一緒に入っていることも、一緒のベッドで寝ていることも、洗いざらい全部。
「大家くんが気の毒だな……」
「桃哉が? 悪いのはアイツだよ」
「まあ、そうだけどさあ……あんたを抱こうとしてる時に、セバ氏に殴り飛ばされたって……ウケる」
「……気の毒なんじゃなかったの?」
わたしの隣で声を上げて笑う葵の、マッシュボブがはらはらと揺れた。その奥で耳に着けた青いビーズのピアスもつられて揺れる。
「わたしも、葵みたいなカッコいい服装が似合えばなあ」
「いいじゃん、ほたるはさー、女子っぽい服が似合うんだから羨ましいよ」
「そっかなあ?」
ぴったりとした白のトップスに、サックスブルーのワイドパンツ。銀のヒールを合わせた葵は、いつだってどこかカッコいい空気を纏っている。内面が外面に滲み出ている様は、彼女の昔からの魅力の一つだった。
「私はさー、ほたるが着るような女子って感じのワンピースとか、似合わないし」
「葵が着るとカッコいいと思うけどな」
「ないない」
ハイウエストのウォーターグリーンのワンピースは、わたしのお気に入りだった。出かける前にセバスチャンが「お似合いですよ」と言ってくれたので、調子に乗って珍しく小さなピアスも着けたのだ。
「ほたるこそさー、こういうの着てみればいいのに」
「似合わないって」
「そかなー? お、着いたよ」
駐車場は混んではいたが、如何せん広い。建物まで少し距離はあるが車を止め、二人して目的のカフェへと向かう。
「ん……え?」
「どした?」
「あれ……」
おしゃれなカフェの入口を少し進むと、土産物を販売するこじんまりとしたスペースがあった。店内で出される紅茶や茶器、焼き菓子などが陳列してある中に、見覚えのある淡いグリーンの縦長のケースが並べられている。
「ネギケース……」
「何《なん》それ?」
「うちにあるんだよね。セバスさん、ここで買ったのかな……でも売り物じゃないって言ってたけど……」
「これぇ?」
ネギケースを手に取った葵は、訝しげにそれを見つめる。近くの店員さんが寄ってきて「当店のお勧めですよ」なんて言うもんだから、引っ込みがつかなくなってしまった。
「すみません、十一時に予約してるんで後で見ますね」
そう言って葵はケースを元の位置に戻し、わたしの手を引いて足早にカフェスペースに向かった。黒いベストを着た受付のウエイトレスに「予約した菱川《ひしかわ》です」と告げると、窓際の見晴らしの良い席へと案内された。
電話越しの葵が大きな溜め息を吐いている。かれこれ二十年近い付き合いの彼女に、わたしはこういうことがあると決まって電話を掛けるのだ。
『心に決めた人ってのがほたるだってことはないの?』
「わかんない……」
立ち上がって湯船から出る。あまり長風呂をするとのぼせてしまうので、風呂椅子に座って湯船に背を預けた。
『この前会えなかったし、週末会ったときにちゃんと聞くよ。具合どうなん?』
「具合はまあ悪い……うん……あ」
『なに?』
「そういえば待って下さいって言われた 」
『なにを?』
あの時お風呂で──セバスチャンは「私の恩返しが済むまで待って下さい」と言った。恩というのが何なのか、わたしが全てを知ってしまったら拒絶するだろうからと言って言葉を濁したのだった。
『……で、ほたるは何を待ってんの?』
「何って…………あれ?」
記憶を遡りよくよく考える。わたしは一体何を待っているのだろう。彼に抱きついて、拒絶されて、恩返しが済むまで待って下さいと言われた。
「上手いことはぐらかされただけ?」
『そんな風に聞こえるねえ』
「結局、わたしはどうしたらいいんだろ?」
『とりあえず、その恩ってのが返されるまで待機するしかないんじゃないの?』
「だよね……」
きっと詳しいことなんてセバスチャンに聞いても教えてくれないだろう。そうなればやはり葵が言うようにただ待つしかないのかもしれない。
『とりあえずさぁ、いつも通りの態度で接しないと駄目だよ? 週末私に会うまで耐えるんだよ、ほたる』
「うん……ありがとね。ごめんね、こんな時間に」
『構わん構わん。じゃあまたね』
電話を切ってもう一度湯船に浸かり、お風呂場を出た。その日は具合が悪いからとセバスチャンに告げて、早めに布団に入った。
*
失恋してからの一週間なんてあっという間だった。出来るだけいつも通り、セバスチャンと会話をしてきたつもりだった。時間の経過と共に体調もすっかり良くなって、出かける前にわたしは──。
「セバスさん」
「はい?」
「明日からお風呂、一緒に入れそうです」
「ありがとうございます!」
この執事は、なんて嬉しそうな顔をするのだろう。にっこりと細めたその瞳にはいつもの蒼いカラーコンタクトを入れていない。珍しく黒縁のシンプルな眼鏡姿の執事は、どうやら少し寝坊をしてしまったらしい。出かける前にコンタクトを入れるつもりなのだとか。
「じゃあ、行ってきます。セバスさんもお仕事頑張って下さいね」
「ありがとうございます、御気をつけて」
日曜だというのに、セバスチャンは珍しく仕事らしい。わたしを見送ったらすぐに出勤をすると言って既にスーツ姿だった。
迎えに来てくれた葵の車で向かうのは隣の市との境にあるカフェレストランだった。なんでも、ホテルと結婚式場の複合施設に併設して作られたばかりの、新しいお店らしい。
「よくそんなとこ見つけたね」
「グルメ雑誌見ててさー、載ってたんだ。んで、詳しく調べたらそこのカフェで出るスイーツが美味しいみたいでさ」
トイレ休憩に立ち寄ったコンビニで、葵がスマートフォンでホームページを見せてくれた。花と緑に囲まれたガーデンウェディングが売りの結婚式場だ。
「ここならわたしも知ってる。式の後に隣のホテルにも泊まれるから、お酒を飲んでも帰りに困らないって誰か言ってたな……」
「それ私だよー」
「そうだっけ?」
「ほたる、ボケたのー?」
「違うもんっ」
飲み物を購入し、カフェまでの道中、葵にセバスチャンと出会った経緯をゆっくりと話した。職場の先輩の瑞河さんには話さなかった──お風呂に一緒に入っていることも、一緒のベッドで寝ていることも、洗いざらい全部。
「大家くんが気の毒だな……」
「桃哉が? 悪いのはアイツだよ」
「まあ、そうだけどさあ……あんたを抱こうとしてる時に、セバ氏に殴り飛ばされたって……ウケる」
「……気の毒なんじゃなかったの?」
わたしの隣で声を上げて笑う葵の、マッシュボブがはらはらと揺れた。その奥で耳に着けた青いビーズのピアスもつられて揺れる。
「わたしも、葵みたいなカッコいい服装が似合えばなあ」
「いいじゃん、ほたるはさー、女子っぽい服が似合うんだから羨ましいよ」
「そっかなあ?」
ぴったりとした白のトップスに、サックスブルーのワイドパンツ。銀のヒールを合わせた葵は、いつだってどこかカッコいい空気を纏っている。内面が外面に滲み出ている様は、彼女の昔からの魅力の一つだった。
「私はさー、ほたるが着るような女子って感じのワンピースとか、似合わないし」
「葵が着るとカッコいいと思うけどな」
「ないない」
ハイウエストのウォーターグリーンのワンピースは、わたしのお気に入りだった。出かける前にセバスチャンが「お似合いですよ」と言ってくれたので、調子に乗って珍しく小さなピアスも着けたのだ。
「ほたるこそさー、こういうの着てみればいいのに」
「似合わないって」
「そかなー? お、着いたよ」
駐車場は混んではいたが、如何せん広い。建物まで少し距離はあるが車を止め、二人して目的のカフェへと向かう。
「ん……え?」
「どした?」
「あれ……」
おしゃれなカフェの入口を少し進むと、土産物を販売するこじんまりとしたスペースがあった。店内で出される紅茶や茶器、焼き菓子などが陳列してある中に、見覚えのある淡いグリーンの縦長のケースが並べられている。
「ネギケース……」
「何《なん》それ?」
「うちにあるんだよね。セバスさん、ここで買ったのかな……でも売り物じゃないって言ってたけど……」
「これぇ?」
ネギケースを手に取った葵は、訝しげにそれを見つめる。近くの店員さんが寄ってきて「当店のお勧めですよ」なんて言うもんだから、引っ込みがつかなくなってしまった。
「すみません、十一時に予約してるんで後で見ますね」
そう言って葵はケースを元の位置に戻し、わたしの手を引いて足早にカフェスペースに向かった。黒いベストを着た受付のウエイトレスに「予約した菱川《ひしかわ》です」と告げると、窓際の見晴らしの良い席へと案内された。
0
あなたにおすすめの小説
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)
久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。
しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。
「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」
――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。
なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……?
溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。
王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ!
*全28話完結
*辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。
*他誌にも掲載中です。
卒業まであと七日。静かな図書室で,触れてはいけない彼の秘密を知ってしまった。
雨宮 あい
恋愛
卒業まであと七日。図書委員の「私」は、廃棄予定の古い資料の中から一冊の薄いノートを見つける。
「勝手に見つけたのは、君の方だろ?」
琥珀色の図書室で、優等生な彼の仮面が剥がれ落ちる。放課後の密室、手のひらに刻まれた秘密の座標、そして制服のプリーツをなぞる熱い指先。日曜日、必死にアイロンを押し当てても消えなかったスカートの皺は、彼に暴かれ、繋がれてしまった心と肉体の綻びそのものだった。
白日の下の教室で牙を隠す彼と、誰にも言えない汚れを身に纏う私。卒業証書を受け取る瞬間さえ、腰元に潜む「昨日の熱」が私を突き動かす。
清潔な制服の下で深まっていく、二人にしか分からない背徳の刻印。カウントダウンの果てに待つのは、残酷な別れか、それとも一生解けない甘い呪縛か――。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる