リエラの素材回収所

霧ちゃん→霧聖羅

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二年目 見習い期間

ラエル師の属性クイズ 上

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「忙しいところに僕の不手際で余分な手間をかけて済まなかったね、セリス君。」
「いいえ、お役に立てて何よりです。
 それでは失礼いたしますね。」
「助かったよ、ありがとう。」

 手当てが終わると、セリスさんは持ってきたものを纏めて扉へ向かう。
氷水が入った大鍋もその手の中にあるから、私は大慌てでその後を追おうとする。

「コンカッセ君は、まだ授業だよ。」

 そんな私の背中を、ラエル師が呆れた口調で呼び止めた。

「え、でも……?」

 てっきり、さっきの事件で、今日の授業は終わりだと思ってた私は戸惑いながらラエル師とセリス師を見比べる。
 
「頑張ってね、コンカッセちゃん。」

 そんな私に微笑みかけつつ、セリス師は颯爽と部屋を後にした。


――あのお鍋、重くないのかな……。


 氷が入ってるだけでも、結構重かったんだよ。
今はそれに加えてお水も入ってる。
重くない訳がない。

 呆然とセリス師が閉めて行った扉を見つめていた私は、椅子をポンポンと叩く音で我に返る。

「君は、まずここに座りなさい。」
「あ、はい!」

 言われた通り椅子に腰かけると、ラエル師は「少し待ってなさい。」とだけ言いおいて隣の部屋へと消えてった。

「君の場合、他の子達よりも一歩先を行く形になるから、彼等とは違う事をやってもらう事になる。」

 ややあって戻ってきた彼の手には、掌に乗る位の大きさの陶器の入れ物と、観葉植物の植えられた鉢の姿。

「確か、君の属性は『地』と『火』の二属性だったね?」

 私の手の中にそれを置きながら口にされるのは、質問じゃなくて確認の言葉。

「あ、はい、そうです。」
「中身はただの『土』とその辺の雑草だから、怯えないでいいよ。」

 中身を気にして、ラエル師と彼の抱えたモノたちの間で視線を行ったり来たりさせる私を安心させるように、彼は入れ物の蓋を取って見せる。
中身は、確かにその辺からほじくり返してきたただの土に見える。
って事は、もう片方も言ってる通りその辺の雑草なんだよね?
雑草なんか、しげしげと眺めた事がないから何とも言えないけど。

「さて、説明をさせてもらおうか。」

 ラエル師は、私にその二つのモノを渡すと、私の正面に自分用の椅子を持ってきて腰を下ろす。
少し、説明に時間がかかるって事かも。

「まず、君が理解するべきなのは、自分に適性のある属性について。
 『火』の属性と言うのが、どんな特徴を持っているのか知っているかな?」

 そう言って、片眉を上げて見せるラエル師に何か答えなくちゃいけない気分になり、慌てて思考を巡らせる。


――『火』。
  火の特徴って何だろう?


 赤くてボーボーいってて、熱くって。
お料理をするのにも使うし、金属を加工するのにも使う。

「えっと……『熱い』?」
「それも、『火』属性の一面ではあるけれど、本の一面だよ。
 本質じゃあない。」
「うーん……『赤い』?」

 必死に考えてみたけど、何にも思いつかない。
苦し紛れで口にしてみた色については、無言で首を横に振られてしまう。

「では、『地』に属するものについてはどうかな?」


――『地』?


 急に切り替えられた質問に戸惑いながら、考える。

「土……砂?」

 こっちの方が、なんだか分かりやすいのかも。
さっきよりも、すんなりと言葉が浮かぶ。

「鉱石……と、植物!」

 そっか、目の前に対象物があるから。
ラエル師が持ってきた、二つのモノたちが自分の事だって教えてくれてるのかも。
そうでなきゃ、『植物』が『地』に属するものだなんて思いつきもしなかったもの。
私の答えにラエル師は頷くと、改めてもう一度、最初の問いを繰り返す。

「なら、『火』の特徴は?」
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