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トラブル発生
日常
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ーside 真琴ー
初めてまともな発情が終わり、僕は本来の自分の自宅へと帰って来た。
その頃から、時折眩暈や頭痛が起こるようになって来た。
そろそろ、限界が近づいて来ているのかも知れない…。
そう思った僕は、スマホをタップしその原因を知っている唯一の人に連絡を取った。
相手は、僕の恩師であるキャロライン教授だ…。
教授は直ぐに対応を取ってくれ、少しでも症状が落ち着くようにと僕に必要な指示をくれた。
理先生や奏先生、舞先生達に気付かれないように、指示された人に連絡を取り先方の都合がついた日に極秘で一度診察してくれる事となった。
こちらの事情を話し、公開オペの後での診察をお願いすると、それまでの間の症状緩和の為に幾つかの薬の服用の指示を受けた。
自分で自分の内服を処方することは出来ない為、奏先生に偶に頭痛がする事があるから薬の処方をお願いしたい、と聞いていた薬の名前を書いたメモを渡して処方してもらった。
視力も少し落ちて来た気がし、眼鏡をかける事も増えて来た。
以前は、ブルーライトカットの為だけのレンズのメガネを使用していたが今はキッチリと度が入っている。
処方してもらった薬のお陰か、症状は落ち着き僕は、永瀬くんのオペを無事に予定通り3D-MICSで行う事が出来た。
理先生が、学長や教授に掛け合ってくれて系列病院を含めた公開オペにするという条件付きで、永瀬くんのご家族に手術の費用の負担を大学側で負担する事まで承認させてしまった。永瀬くんのご両親も、永瀬くん自身も負担が軽くなる事に喜んで公開オペに対する同意をしてくれた。
公開オペが終わって、暫くしてから先方からメールで連絡が来た。
週末に行われるとある学会の為に上京するので、その際に診察をしたいとの事だった。
学会には、僕も参加する予定で申し込みをしていたので、キャロライン教授絡みでその際に自然にお会いしてお話をする事ができると思い、先方にもその旨連絡を取れば暫くして、落ち合う場所と時刻の連絡が入った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーside 理ー
奏から、真琴が頭痛を訴えて薬の処方を頼んで来た…と連絡があった。
そう言えば、最近時々目頭を押さえたり、しかめ顔をしているのを見かける事が増えた気がする。
眼鏡をかけて過ごす時間も増えて来ている気がした。
さり気なく、そのことを聞けば、
「パソコン作業が増えたからかも知れませんが、少し目にきたみたいで…。いちいち外すのも面倒なんで、かけたまま過ごす方が楽になってきて…」
と笑って答える真琴。
その裏に、大きな問題を抱えていることをこの時の俺は微塵も感じていなかった。
初めてまともな発情が終わり、僕は本来の自分の自宅へと帰って来た。
その頃から、時折眩暈や頭痛が起こるようになって来た。
そろそろ、限界が近づいて来ているのかも知れない…。
そう思った僕は、スマホをタップしその原因を知っている唯一の人に連絡を取った。
相手は、僕の恩師であるキャロライン教授だ…。
教授は直ぐに対応を取ってくれ、少しでも症状が落ち着くようにと僕に必要な指示をくれた。
理先生や奏先生、舞先生達に気付かれないように、指示された人に連絡を取り先方の都合がついた日に極秘で一度診察してくれる事となった。
こちらの事情を話し、公開オペの後での診察をお願いすると、それまでの間の症状緩和の為に幾つかの薬の服用の指示を受けた。
自分で自分の内服を処方することは出来ない為、奏先生に偶に頭痛がする事があるから薬の処方をお願いしたい、と聞いていた薬の名前を書いたメモを渡して処方してもらった。
視力も少し落ちて来た気がし、眼鏡をかける事も増えて来た。
以前は、ブルーライトカットの為だけのレンズのメガネを使用していたが今はキッチリと度が入っている。
処方してもらった薬のお陰か、症状は落ち着き僕は、永瀬くんのオペを無事に予定通り3D-MICSで行う事が出来た。
理先生が、学長や教授に掛け合ってくれて系列病院を含めた公開オペにするという条件付きで、永瀬くんのご家族に手術の費用の負担を大学側で負担する事まで承認させてしまった。永瀬くんのご両親も、永瀬くん自身も負担が軽くなる事に喜んで公開オペに対する同意をしてくれた。
公開オペが終わって、暫くしてから先方からメールで連絡が来た。
週末に行われるとある学会の為に上京するので、その際に診察をしたいとの事だった。
学会には、僕も参加する予定で申し込みをしていたので、キャロライン教授絡みでその際に自然にお会いしてお話をする事ができると思い、先方にもその旨連絡を取れば暫くして、落ち合う場所と時刻の連絡が入った。
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ーside 理ー
奏から、真琴が頭痛を訴えて薬の処方を頼んで来た…と連絡があった。
そう言えば、最近時々目頭を押さえたり、しかめ顔をしているのを見かける事が増えた気がする。
眼鏡をかけて過ごす時間も増えて来ている気がした。
さり気なく、そのことを聞けば、
「パソコン作業が増えたからかも知れませんが、少し目にきたみたいで…。いちいち外すのも面倒なんで、かけたまま過ごす方が楽になってきて…」
と笑って答える真琴。
その裏に、大きな問題を抱えていることをこの時の俺は微塵も感じていなかった。
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