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44 セドリックside
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アベルを見送ったあと馬車で時間をつぶしようやく会場に入ることができた。かれこれ2時間以上は経っているはずだ。
玄関からバーティ会場までがやたら長いように感じる。なんだか嫌な予感もして父と母を置いて少しだけ早足でリートとともに会場にはいると、人だかりができている。
まさか、と思っているとそのまさかで輪の中心にいるのはアベルのようだ。
一歩ずつ近づくとアヘルの姿がよく見える。頭から上半身がびしょびしょだ。
「いったいなぜ?」そんな疑問が浮かぶのは当たり前だろう。
俺のに気づいていないアベルを後ろから包み込むように抱きしめる。
「う、わ!あ、セドリック様?!」
少しだけ驚いたような、安心したような、でもムスッとしているような可愛らしい顔を浮かべてこちらを見る。よく見れば頬も赤く腫れている。
側に控えていたリートに合図をしてそんなアベルを好奇の目から隠すように天蓋付きのソファに閉まってしまう。
そしてその間に状況を整理すべくワイングラスを片手に握って青ざめてある令嬢に声をかける。
「さて、君いったい何があったか聞いてもいいかな?」
「あ、え、あの、私は、」
「落ち着いて、ゆっくり話して構わないよ。君の片手には空のワイングラス。ドレスにも少しワインがかかってシミになっているね?ところで俺のアベルも頭からワインまみれになっていたのだけど。何か知ってる?」
意地悪な言い方だけど見た限りワインの犯人はこの令嬢以外はいないだろう。令嬢の様子を伺っていれば令嬢は
「あの、私は、、私は大切な婚約者とお義母様のためにしたのです!彼は実の母を突き飛ばして転ばせたのですよ?!それは紳士のしていいことではないはずです。」
と言い切った。
「なるほど。じゃあついでにもう一つ。あの子、頬が赤く腫れていたのだけれど。何か知っているかな?」
俺が穏やかに話を続けた事に拍子抜けしたのか令嬢は言った。
「あ、あれも私がやったわ。ワインをかけたあと彼が手を出そうとしたの。私は反撃されてお義母様のようにされてしまうと思ったのよ。正当防衛よ!」
「なるほど。でも彼は目にワインが入ってしまっていたと報告を受けたよ?」
これはリートから送られてきた耳元にある通信機から伝えてもらった情報で、アベルの片目は少しだけ赤く充血してしまっているらしい。それを令嬢に言ってみるをすると、
「例えそうだとしても、彼の噂をご存知でしょう?彼はわがままで暴君で平気で人を殴り脅してしまうらしいじゃないの。実際、実の母を押し倒したわ。仮に私が誤解をしてしまっていたとしてもそうなったのは彼の撒いた種ではないの?自業自得じゃない。」と言う。
「自業自得・・・ねぇ」
令嬢の言った言葉を反復しながらこれまで調べ上げた内容を思い浮かべて笑ってしまう。
「なるほど。じゃあ少し、お集まりの皆さまに面白い話をしよう。」
玄関からバーティ会場までがやたら長いように感じる。なんだか嫌な予感もして父と母を置いて少しだけ早足でリートとともに会場にはいると、人だかりができている。
まさか、と思っているとそのまさかで輪の中心にいるのはアベルのようだ。
一歩ずつ近づくとアヘルの姿がよく見える。頭から上半身がびしょびしょだ。
「いったいなぜ?」そんな疑問が浮かぶのは当たり前だろう。
俺のに気づいていないアベルを後ろから包み込むように抱きしめる。
「う、わ!あ、セドリック様?!」
少しだけ驚いたような、安心したような、でもムスッとしているような可愛らしい顔を浮かべてこちらを見る。よく見れば頬も赤く腫れている。
側に控えていたリートに合図をしてそんなアベルを好奇の目から隠すように天蓋付きのソファに閉まってしまう。
そしてその間に状況を整理すべくワイングラスを片手に握って青ざめてある令嬢に声をかける。
「さて、君いったい何があったか聞いてもいいかな?」
「あ、え、あの、私は、」
「落ち着いて、ゆっくり話して構わないよ。君の片手には空のワイングラス。ドレスにも少しワインがかかってシミになっているね?ところで俺のアベルも頭からワインまみれになっていたのだけど。何か知ってる?」
意地悪な言い方だけど見た限りワインの犯人はこの令嬢以外はいないだろう。令嬢の様子を伺っていれば令嬢は
「あの、私は、、私は大切な婚約者とお義母様のためにしたのです!彼は実の母を突き飛ばして転ばせたのですよ?!それは紳士のしていいことではないはずです。」
と言い切った。
「なるほど。じゃあついでにもう一つ。あの子、頬が赤く腫れていたのだけれど。何か知っているかな?」
俺が穏やかに話を続けた事に拍子抜けしたのか令嬢は言った。
「あ、あれも私がやったわ。ワインをかけたあと彼が手を出そうとしたの。私は反撃されてお義母様のようにされてしまうと思ったのよ。正当防衛よ!」
「なるほど。でも彼は目にワインが入ってしまっていたと報告を受けたよ?」
これはリートから送られてきた耳元にある通信機から伝えてもらった情報で、アベルの片目は少しだけ赤く充血してしまっているらしい。それを令嬢に言ってみるをすると、
「例えそうだとしても、彼の噂をご存知でしょう?彼はわがままで暴君で平気で人を殴り脅してしまうらしいじゃないの。実際、実の母を押し倒したわ。仮に私が誤解をしてしまっていたとしてもそうなったのは彼の撒いた種ではないの?自業自得じゃない。」と言う。
「自業自得・・・ねぇ」
令嬢の言った言葉を反復しながらこれまで調べ上げた内容を思い浮かべて笑ってしまう。
「なるほど。じゃあ少し、お集まりの皆さまに面白い話をしよう。」
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